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●サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(34)
画面読み上げソフトを使ってみよう
第34回 2024年 8月
今回はまだ画面読み上げソフトを使っていない人のためにWindowsに付属されているソフトと、無料のソフトをご紹介します。
●Windowsナレーター
ナレーターはWindowsに標準で付属している画面読み上げソフトです。
Windowsのメニューや付属アプリ、ブラウザー(インターネット閲覧ソフト)などの読み上げに対応しています。
ただし、大変残念な事にこの記事を書いている時点では、日本語入力・変換中の読み上げが不十分なため文書入力はまだ実用的とは言えません。レスポンスも含めて今後の改善に期待したいと思います。
しかし、ホームページの読み上げに関してはよくできているので、画面読み上げとはどんなものか試してみるには、お薦めのソフトです。
【ナレーターのショートカットキー】
- ナレーターを起動する:Win+Ctrl+Enterキー
- ナレーターを終了する:もう一度 Win+Ctrl+Enterキー
または ナレーターキー(後述※1) + Escキー
- 設定画面を表示する:Win + Ctrl + Nキー
ナレーターの基本的な設定ができます。
- ナレーターキー(※1):無変換またはInsert(インサート)キー
これは他のキーと組み合わせることで、ナレーターをコントロールするキーです。以降のキー説明では「ナレーターキー」と記します。
- 音量を上げる:ナレーターキー + Ctrl + +(プラス)キー
- 音量を下げる:ナレーターキー + Ctrl + −(マイナス)キー
- スピードを上げる:ナレーターキー + +(プラス)キー
- スピードを下げる:ナレーターキー + −(マイナス)キー
- コマンドの一覧を表示する:ナレーターキー + F1キー
【ブラウザーの操作】
Windows付属のEdgeまたは、GoogleChromeで読ませたいホームページを開きます。
- 次の項目を読み上げる:↓(下矢印)キー
- 前の項目を読み上げる:↑(上矢印)キー
- 一文字読み:→ ← (左右の矢印)キー
- 現在の位置から連続読み:ナレーター + ↓(下矢印)キー
- 読み上げを停止する:Ctrlキー
- 次の見出しへジャンプする:Hキー
- 次のリンクへジャンプする:Tabキー
- 次のテキストフィールドへジャンプする:Eキー
- テキスト入力状態にする:Spaceキー
- 次のボタンへジャンプする:Bキー
詳しい使い方は「ナレーターの詳細なガイド」をご覧下さい。
●NVDA日本語版
NVDAは無料・オープンソースのWindows用画面読み上げソフトです。
インストールして使うだけでなく、USBメモリーにコピーして出先のパソコンで使用することもできます。
◆ダウンロードと詳しい説明は、「NVDA日本語版サイトをご覧下さい。
※ダウンロードとインストールは上記のサイトの指示に従ってください。
【NVDAの基本操作】
NVDAのキー操作はデスクトップ配列とラップトップ配列が準備されています。ここではデスクトップ配列で説明します。
- NVDAキー:無変換 または Insertキー
これは他のキーと組み合わせることで、NVDAをコントロールするキーです。ナレーターのナレーターキーと同様です。
- 起動:Alt + Ctrl + Nキー
- 終了:NVDAキー + Q に続いてEnterキー
- 読み上げ一時停止と再開:SHIFTキー
- 読み上げ停止:Ctrlキー
- 現在の位置から読み上げ:NVDAキー + ↓(下矢印)キー
- 現在の行を読み上げ:NVDAキー + ↑(上矢印)キー
- クリップボードテキストの読み上げ:NVDAキー + Cキー
- ウインドウタイトルの読み上げ:NVDAキー + Tキー
- ウインドウ全体の読み上げ:NVDAキー + Bキー
- ステータスバーの読み上げ:NVDAキー + Endキー
- ・時刻と日付の読み上げ:NVDAキー + F12キー、2回押すと
日にちを読み上げる。
【簡単音声設定】
- 音声設定項目を移動する:
NVDAキー + Ctrl + → ←(左右矢印)キー
- 上野操作で選んだ設定項目を変更する:
NVDAキー + ↑ ↓(上下矢印)キー
※読み上げスピードや音量、音声エンジンなどを変更することができる。
●PC−Talker(ピーシートーカー)
高知システム開発の製品案内ページ
https://www.aok-net.com/syoukai.htm
PC−Talkerは日本のWindows用画面読み上げソフトで最も多く使われているものです。使い方について講習を行っているところも多く、また使っている人に尋ねることも容易です。
高知システム開発のダウンロードページから、体験版を入手することができます。
Windowsのメニューやダイアログボックス、ブラウザー、Officeアプリケーションの読み上げに対応しています。
【基本的な使い方】
- 起動・再起動:Ctrl + SHIFT + F3キー
- 終了:Ctrl + Alt + F3キー
- Winキーを押すと、Windowsのスタートメニューに換わって、マイスタートメニューが表示されます。
- ・音量を上げる:Ctrl + Alt + F11キー
- 音量を下げる:Ctrl + Alt + Win + F11キー
- スピードを上げる:Ctrl + Alt + F7キー
- スピードを下げる:Ctrl + Alt + Win + F7キー
- 句点とカッコの読み方:Ctrl + Alt + F5キー
- 文字の読み方の変更:Ctrl + Alt + Vキー
- 設定メニューを開く:Ctrl + Alt + F12キー
読み方やガイドの内容、視覚的な補助などの設定ができます。
- マニュアル:マイスタートメニューのMySupportから読むことができます。
◆日常生活用具として申請できます
PC−Talkerは有料ですが、手帳1級と2級の方は日常生活用具の情報通信用具として申請できます。
自治体によって異なる場合がありますが、上限10万円、耐用年数6年の場合が多いです。障害福祉窓口にご相談下さい。