第24回 2022年 2月
RPは症状の進行がとても遅いので、パソコンの操作方法も見え方に応じて徐々に変化してゆきます。初めは通常の画面で使っていたものが、白黒反転が見やすくなり、徐々に文字の大きさを大きくするようになり、更に拡大鏡ソフトを使うようになり、いよいよ画面読み上げソフトを併用した方が楽になる。これが私のたどってきた道です。
今回は、PC-Talker(ピーシートーカー、画面読み上げソフト)を使いやすくするあれこれをご紹介します。(操作はneoで説明しています。)
マウスポインターを見失いにくくするために十字線を表示したり、読み上げている部分を強調枠で囲んで分かりやすくする設定があります。強調枠の線の色や太さ、透明度などを見え方に応じて調整することができます。
1) PC-Talkerの設定を開きます
(Ctrl+alt+F12または、F12で表示されるAOKメニューから開きます。)
2)上下矢印キーで「視覚的な補助」でエンターします。
→設定ウィンドウが開きます。
3)Tabキーで進んで、利用したい項目のチェックボックスでSpaceキーを押してオンにします。
色や透明度は上下矢印キーで変更できます。
4)設定ボタンでエンターすると、設定が反映されます。
※以下PC-Talkerの設定メニューとウィンドウの操作は同様です。
EdgeやChromeなどのブラウザーを使用する場合の設定変更ができます。
1)PC-Talkerの設定→Webブラウザーの設定を開きます。
2)各項目のチェックボックスで変更ができます。
各項目の簡単な説明。
・ダイレクト操作キーを使用する
ホームページを読み進めるときに、初期設定では Ctrl+下矢印キーを用いますが、チェックを入れると下矢印キーだけで読み進めることができるようになります。
・エディットを保護する
このチェックを入れるとエンターまたはF2で入力ウィンドウを開いてから文字を入力するようになります。
・マウスポインターを追従する
このチェックを入れると、読み上げている部分にマウスポインターが追従するようになります。スペースキーで操作できないラジオボタンやチェックボックスを操作するのにマウスが使えて便利です。
マイスタートメニューはパソコン操作の起点となるので、よく使うソフトを起動しやすくすることで快適になります。例えば、Edgeやメールソフト、ワードやエクセルなどです。使ったことのないソフトがたくさん登録されていませんか?
1.よく使うソフトをトップメニュー(一段目)に表示する
1)マイスタートメニュー→全てのプログラム→「目的のソフト名」を選択
2)右クリックメニュー(注1)の一番上の「マイスタートメニューにピン止め」を実行
→トップメニューに追加されました。
注1)右クリックメニューはコンテキストメニューと呼ばれ、キーボードではアプリケーションキーまたは、shift+F10キーで表示されます。
2.あまり使わないソフトはトップメニューから外す
1)トップメニューから削除したいソフト名を選択
2)右クリックメニューを表示し「マイスタートメニューからピン止めを外す」を実行
3.トップメニューの順番を変更する
1)トップメニューで順番を変更したいソフト名を選択
2)右クリックメニューを表示し「並び順を変更」を実行
3)上下矢印キーで順番を変更し、目的の場所でエンター
4.マイスタートメニューの設定変更
マイスタートメニューの表示項目や「コンピュータ」で起動するファイル管理ソフトなどが変更できます。
1)マイスタートメニュー→設定→マイスタートメニューの設定でエンター
2)Tabキーで進んで、表示したい項目のチェックボックスをスペースキーでオンにする。
【設定できる項目】
最近実行したプログラム、お気に入り、最近使ったファイル、コンピュータ、ネットワーク、ファイル名を指定して実行、ヘルプとサポート、使用するファイル管理ソフト。
特に、PC−TalkerなしでWindowsを使用していた人は、ファイル管理ソフトをエクスプローラーに変更することで使い慣れた操作方法に変更することができます。
インストールした高知システム開発のソフトウエアの使用方法は、マイサポートに細かく書かれています。また、最新版のチェックや便利なパソコンの設定が簡単にできるツールも準備されています。
一度、目を通しておくことをお薦めします。
身障者手帳1・2級の人は情報通信支援機器の枠で、障害が理由で必要となるソフトウエアや周辺機器として申請することができます。neoは期間の使用権を購入するサブスクリプション方式となっていますが、耐用年数に応じた期間での購入ができます。対象品目や限度額は自治体によって異なることがありますので障害福祉の窓口でご確認ください。
自費で購入する方には、クレジットカードでの月々払いも選択できるようになりました。