第23回 2021年 11月
これまで何度かiPhoneの読み上げ機能や便利なアプリについて紹介してきました。しかし、未だに「スマホは見えないと使えないですよね?」と聞かれることが多々あります。
そこで今回はiPhoneの読み上げ機能について、少しくどくお話ししてみたいと思います。また、見やすくする設定もご紹介します。既に使いこなしている方は読み飛ばしていただいて結構です。
これからスマホにしようという方、読み上げ機能に関心のある方、ご家族やサポートして下さる方、是非お読み下さい。
●どうしてアイフォーン(iPhone)なの?
・読み上げ機能が標準で搭載されていて、しかも優れているからです。
・視覚障害者をサポートしてくれるアプリがたくさんあるからです。
・使っている視覚障害者が多いので、分からないことを聞くことができるからです。
●ボタンがないのにどうして使えるの?
画面を触ると、そこにある文字やボタンなどを読み上げてくれます。そして、そこから前後にカーソルを移動して読ませる操作、指で画面をこするジェスチャーが準備されているからです。
基本は、1回タップで選択、選択した後2回タップで実行です。
(タップとは画面を軽くトンッと叩く動作のことです。)
カーソルを前に進めるには、1本の指で画面を左から右にサッと擦ります。そうすると移動先の項目を読み上げます。反対に右から左へ擦るとカーソルが後ろに戻り、その項目が読み上げられます。
(擦る操作をスワイプと言います。)
指のジェスチャーは1本指から4本指まで様々な機能が割り当てられています。詳しく知りたい人は、サピエ図書館でiPhoneと検索してみて下さい。
※お勧め図書:
見えなくても使えるiPhone VoiceOverでの操作解説
●ボイスオーバー(VoiceOver 読み上げ機能)を有効にする方法
ボイスオーバーはどのアイフォンやアイパッドにも標準で搭載されています。
設定アプリ → アクセシビリティー → VoiceOver
→ VoiceOverをONにします。
(操作解説:「設定アプリ→アクセシビリティー」とは@設定アプリを実行、次にAアクセシビリティーを実行することを表しています。操作の段階を「→」で
表しています。
項目の選択や実行の操作は、ボイスオーバーがオンの状態とオフの状態で異なりますのでそれぞれの環境に合わせて操作して下さい。)
これで、ホームボタン3回押しで、ボイスオーバーのON/OFFが切り替わります。アクセシビリティー機能を2つ以上使用している場合は、機能を選択する画面が表示されます。
また、Siriに「ボイスオーバー、オン(オフ)」と話しかけても操作することができます。
ご注意
ボイスオーバーがオンになるとスマホの操作方法が完全に換わります。見えていても操作できなくなります。家族など、画面を見て操作する人に渡すときにはボイスオーバーをオフにしましょう。
●画面表示を見やすくするあれこれ
パソコンと同じように画面を白黒反転したり、文字を大きくすることができます。
設定アプリ →アクセシビリティー → 画面表示とテキストサイズ で以下の機能を設定できます。
・文字を太くする
・さらに大きな文字
(スライダーを上下フリックすると文字の大きさを変更できます。)
・コントラストを上げる
・反転スマート
(画面色が反転し白い背景が黒くなりますが、画像の色は反転しません)
・反転クラッシック
(全ての色を反転します)
●ズーム機能
画面全体を拡大表示することができます。
設定アプリ → アクセシビリティー → ズーム → ズーム機能をオンで拡大表示ができるようになります。
ズーム機能の操作方法
・3本指でダブルタップすると表示が拡大されます。
・ズーム倍率を変更するには、3本指でダブルタップしそのまま指を離さずにドラッグします。
・画面を移動するには3本指でドラッグします。
●壁紙を変更する
壁紙を変更して、ホーム画面のアイコンを見やすくすることができます。
設定アプリ → 壁紙 → 壁紙を選択 → 静止画の壁紙 → 単色の黒の背景 を選択するとホーム画面の背景が黒になります。自分の好きな写真に変更することもできます。