●サキサキ先生の簡単パソコン活用講座 第一回

2016年 5月 

1.今やパソコンは、職場だけでなく家庭でも必須アイテム。視覚障害者も同様で、情報障害を補うツールとして、なくてはならない物と言っていいでしょう。今回から、パソコンやタブレット、スマートホンなどの便利な活用方法を、ご紹介したいと思います。

《その1》 目が悪くても使えるの?
 使えます。視力が落ちてくると、紙の文書が読みづらくなってきます。パソコンやタブレットでノートをとれば、文字の大きさや色を見やすく変更できるので、文章が使いやすくなります。更に症状が進んだ場合は、画面を拡大するソフトや、色を教えてくれるソフト、画面を読み上げてくれるソフトがあります。

《その2》 どんなことができるの?
 ワープロソフトでノートをとる、手紙を書く、年賀状ソフトで住所管理や宛名を印刷する、友達にメールをする、インターネットで情報収集や通信販売を利用するetc・・・。
 特にインターネットを利用すれば、電車やバスの時刻や乗り換え経路を調べたり、地図を見たり、お店の情報を事前にチェックすることもできます。買い物する時は、メーカーのホームページで性能や使い方を調べ、お店で実物に触ってみて、通販サイトで価格を比べれば、お安く手に入れることができるでしょう。

《その3》 どんなパソコンがいいの?
 「使い道に合ったPCがいい」とよく言われますが、何がしたいかよく分かりませんよね? とりあえず家だけで使うのか、外へ持ち出したいのかを決めます。これで大きさと重さの目処が立ちます。今や1sを切るノートPCも色々あります。
 次に、3Dゲームや動画の編集をするかを決めます。する場合は高性能なPCとなります。写真や音楽、動画を見たり聞いたりするだけなら、それほど性能は要求しません。

《その4》 お安く手に入れる方法は?
 ズバリ!? 型落ち製品を狙うことです。最新機種でないと納得できない方は別ですが、半年すれば今の最新型も古くなるのですから、こだわらない人にはお勧めです。
 日本のメーカーは、一年に3回モデルチェンジします。春モデル1〜2月、夏モデル5〜6月、秋冬モデル9〜10月です。このモデルチェンジ時期は、在庫処分を急ぐので、値引きが大きくなります。また3月と9月は決算値引きも狙えます。
 海外メーカー品も、ユニークな製品や大量生産でお買い得な製品があります。いずれにしろ量販店などで、画面の見やすさやキーボードの感触を、実際に確かめることが重要です。

《その5》 日常生活用具の制度を利用する
 障害者手帳1・2級の方は、「情報通信支援用具」として、障害が理由で必要となる周辺機器やソフトウエアの購入が、10万円を上限に給付されます。地域によっては対象や上限金額が異なることがあります。
 視覚障害で認められるのは、周辺機器ではスキャナー。ソフトでは、画面拡大ソフト、画面読み上げソフト、読み上げソフトに対応したメールソフト、ワープロソフト、インターネット閲覧ソフト、住所管理ソフトなどがあります。
 今回はここまで。次回から具体的な便利技をご紹介します。何かリクエストがありましたら佐々木までメール下さい。