「見えない・見えにくい」人が持つアイテムです。この白杖には次の2つの役割があります。
1.「見えない・見えにくい」人が、周囲の情報を(障害物や路面の状態など)を得るための役割。
2.周囲の人に「見えない・見えにくい」ことをしらせるための役割。
道路交通法という日本のきまりでも、「見えない・見えにくい」人は、白色の杖を持つことが決められています。
白杖から伝わる触覚と聞こえる周囲の音などを手がかりにして足を踏み出す先の情報を得ていますが、その情報量は目で見て得られる情報量の1/5以下です。
歩行にはこれらの情報にプラスして「覚えている情報(電柱・標識・路面状況など常に変わらないもの)」を使いながら歩行しますが、急に何かが出てきたりするのはなかなかわかりませんし、いつ状況が変わっているとも限りませんので、得られない情報が多数存在していることは事実です。
ですので、情報が足りない様子だったり、危険を認識できていない様子があったら、見える人が、声をかけてくださり、周囲の視覚情報を言葉という聴覚情報および「いっしょに歩く」という触覚情報として見えない見えにくい人に伝えてくださると、
危険を回避することができたり行く方向が把握できないと言った困ったことが解消され、
「見えない・見えにくい人から障害が取り除かれる」のです。
もし、このような人を見かけたら、福祉教育トップページからダウンロードできる資料を参考にして、どうか優しく声をかけてくださいね。
※「見えにくい人」って、どんな人なの?(View-net神奈川の福祉教育ページも参照ください。
「よく見える人」と「全く見えない人」の間の人です。ただ、全体が見えづらいということだけでなく、視野という見える範囲がとても狭い人もいますし、かすみがかかったように見えている範囲全部が白っぽくなってしまう人、いつも目の前を蚊やハエが飛んでいるようにちらちらしてよく見えない人など、様々な見え方の人がいます。
少しくらい、よく見えなくても「自分が歩くくらいの情報量は目に入ってくるから大丈夫」と思う人は白杖は持っていませんが、「これでは歩くための情報量が少ないな」と思う人は、少し見えていても白杖を持っています。
関連リンク◆白杖の歴史