●JRPS神奈川会報WEB版

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JRPS神奈川会報第114号

(表紙)
1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行)
2024年 11月1日発行 SSKA通巻 第11390号
SSKA
あぁるぴぃ第113号Kanagawa 2024 Winter

  写真:JRPS創立30周年記念式典 学術理事の先生方
私たち自身で
治療法の確立と
生活の質の向上を目指す

**この会報誌は「NHK歳末たすけあい」の配分金により作成しています。 **
JRPS神奈川

(表紙終わり)

■あぁるぴぃ神奈川 第114号 目次

◆巻頭言
 2 ロービジョンから全盲へ
◆JRPS神奈川の活動
 3 総合カレンダー
【開催予定】
 4 『第13回 アイフェスタin横浜』開催のお知らせ
 6 第15回 西湘地区交流会のご案内
 7 総会・医療講演会のお知らせ
【報告】
 7 JRPS創立30周年記念式典の報告
10 誘導の仕方講習会のご報告
11 「ブラインドワールド!2024」参加報告
13 川崎アイeyeセンターまつり 参加報告
◆情報コーナー
14 他の障害をお持ちの方にお会いして Vol.1
15 サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(36)
17 ちょっと話してみませんか?(ピア相談のご案内)
18 読書の薦め
◆投稿コーナー
20 運動のススメ
22 皆様に感謝
23 「誘導の仕方講習会」に参加して 
24 編集者として思うこと
25 AIスーツケース体験記
26 みんなの川柳・俳句・短歌
28 ウッチャンの落書きストーリー
◆お悔やみ
31 荒井久男さん 天国で乾杯
◆編集後記
35 JRPSかながわ丸<船長今村の航海日誌>

(表紙:JRPS創立30周年記念式典 学術理事の先生方)

■巻頭言■

ロービジョンから全盲へ

副会長 神田 信 

 JRPSの活動に参加し始めたのは、10数年前。その前に故中村善晄元会長に障害者手帳の取り方、障害年金、障害者職業訓練等の福祉制度や元会長の生きざま、工夫を教わった。
 夜だけ見えにくいが、いたって健常者。車の運転もしていた25年前、先々失明するかもしれないと言われ、本当にそうなるのか、なったら生きていけるのか?そう不安に怯えていた頃、救われた。
 それから10年が経ち、夜盲は進み、日中も視野欠損が気になるようになってきた頃からJRPSの活動に参加、毎月のミニ集会では不安を吐露して気持ちを落ち着かせてきた。様々な情報も得た。網膜色素変性症に苦しんでいるのは自分だけではない。心休まる時間であった。しかし、また翌日通勤するときに思うのであった。これ以上見えなくなったらどうしよう。その繰り返しで今は全盲となった。
 人より進行が速く何人もの人を追い越して見えなくなった。そんな私の感想は、見えなくなっても十分にやっていける、である。自分なりにこのように健全に全盲になれたのは、恩人の中村元会長、JRPSの存在が大きく影響している。それと障害者を受け入れようとする今の時代にも恵まれている。歩行訓練、生活訓練、職業訓練などが十分に受けられなかったとしても、JRPSの活動に参加することで、かなりの部分はカバーできるように思う。
 見えなくなったらどうしよう。不安に怯えていた頃は本当につらかった。その恐れていた見え方になったが、想像していた感じとはまるで違い、そんなにつらいものでもない。むしろ不安に怯えていた頃の方がよほどつらかったようにも思える。
 網膜色素変性症の進行は個人差がある。見えなくならない人もいる。しかし、誰も将来のことはわからない。JRPSの活動に参加して、新しい知識、同じ病気の工夫や気持ちの持ち方を共有して、この病気とうまく付き合い、乗り越えていきましょう。
 最後に、治療法はない病気ではあるが、併発することのある急性緑内障には十分注意が必要であり、これに関しては、早期発見、治療が重要である。大切な今ある視覚を失わないために。

■JRPS神奈川の活動

総合カレンダー

2025年
◆3月予定
3月 9日(日) アイフェスタin横浜  *詳細は本紙参照
3月30日(日) 西湘地区交流会 10時〜 小田原市民交流センター
         会議室5 詳細は本紙参照

◆4月予定
4月13日(日) ミニ集会   13時〜 県民センター 709室

◆5月予定
5月11日(日) ミニ集会   13時〜 県民センター 709室
5月25日(日) 会報発送作業

◆6月予定
6月22日(日) 定期総会&医療講演会 *詳細は本紙及び次号で発表

 予定は変更になる可能性があります。最新情報はホームページをご確認いただくか、下記連絡先まで照会願います。
 JRPS神奈川事務局 **********
            https://www.rp-k.com

●ミニ集会および会報発送作業の会場(かながわ県民センター:電話045−312−1121)は、横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100メートル程進んで、高速道路の先の音の出る信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。

『第13回 アイフェスタin横浜』 開催のお知らせ
〜来て・見て・触れて・体験しよう!〜

副会長 伊藤 つえみ

 コロナ禍で、しばらく開催できなかったアイフェスタを今年3月に開催することになりました。見えない・見えにくいを補い、生活を便利に快適にする製品・サービスが一堂に会します。
 また、改正障害者差別解消法についての講演会、眼科医の個別相談、心理相談員によるピア相談、タートル相談員による就労相談を行います。今注目の外出歩行支援システムを展示、体験できます。盲導犬体験歩行や、日本点字図書館の便利グッズ販売もあります。
 視覚障害当事者は勿論、ご家族、福祉関係者も是非お越しください。皆様のこ?来場をお待ちしています。

日時:2025年3月9日(日)
会場:かながわ県民センター 3階、7階

主催:神奈川県網膜色素変性症協会(JRPS神奈川)
後援:神奈川県眼科医会、NPO法人神奈川県視覚障害者福祉協会、
   NPO法人横浜市視覚障害者福祉協会、NPO法人川崎市視覚障害者福祉協会、tvk、認定NPO法人視覚障害者の就労を支援する会(タートル)

イベント・会場案内
◆講演会 3階 304会議室 10時〜11時30分
  演題:障害者差別解消法−合理的配慮の提供が義務化されて
  講師:竹下 義樹 社会福祉法人日本視覚障害者団体連合会長
  受付開始:9時40分から
  定員:60名(先着順・申し込み不要)

◆福祉機器展示・体験会 3階 12時〜16時(総合案内303会議室)
 ・福祉機器展
ルーペ、遮光眼鏡、拡大読書機、音声拡大読書機、音声ソフト、デイジー再生機、電子メガネ、白杖など
 ・歩行支援システム
   あしらせ、アイナビ、アイコサポート
 ・日本点字図書館の便利グッズ販売、日本盲導犬協会の盲導犬歩行体験

◆相談会 7階 12時〜16時(受付709号室)一組60分 事前予約制
 ・医療相談 病院では十分にできない相談を眼科医がお聞きします。
・ピア相談 ちょっと話してみませんか?でお馴染みの、同じRP患者で心理相談員の資格を持つ会員が、あなたのお悩みを伺います。
  対象:網膜色素変性症患者またはその家族
・就労相談 認定NPO法人タートルのスタッフが、視覚障害者の就労に関する相談に応じます。

◆相談会の申し込み方法
 各相談会とも、12時〜13時、13時30分〜14時30分、15時〜16時の3回×各2枠で行います。
 ※時間帯の希望に沿えない場合があります。
@  お申し込みフォーム
(右のQRコードからアクセスできます)
https://www.rp-k.com/entryfoam/postmail.html
A メール:**********
B 電話: **********
 (留守番電話にメッセージを残してください。)
 必要事項:お名前、お電話番号、希望する相談内容、希望時間帯

 詳しい展示企業、製品、講習会の内容などは、JRPS神奈川のホームページをご覧ください。ホームページより、アイフェスタの特設サイト・お申し込みフォームの閲覧・入力が可能です。

**この講演会・相談会は『NHK歳末たすけあい』の配分金により開催します**

■第15回 西湘地区交流会のご案内

役員 佐々木 裕二

 2年振りの開催となる西湘地区交流会は、井手さんに代わり佐々木がご案内します。2023年春に雨にたたられた「小田原かまぼこ桜まつり」でしたが、今回は晴天・満開の花見日和の予定です!
 どうぞ皆さま、ご家族お誘いのうえ、奮ってご参加ください。

日時:2025年3月30日(日)
 第1部 10時〜12時(UMECO会議室5)
 第2部 小田原かまぼこ桜まつり散策(予定)
場所:おだわら市民交流センターUMECO(ウメコ)1階
    小田原市栄町1丁目1番27号
    小田原駅東口駐車場1階
(小田原駅東口を右折100m先、信号の角です)
待ち合わせ:9時45分(JR小田原駅東口改札前)
    お世話役:田上さんがお待ち致します。
待ち合わせ希望の方は、ご連絡ください。
Eメール:**********
佐々木携帯:**********
◆「小田原かまぼこ桜まつり」とは?
 小田原城址公園二の丸広場で行われる、桜に囲まれた賑やかなお祭りイベントです。昨年は、名人によるかまぼこ手作り実演、かまぼこ板一夜城合戦、ききかま大会、ステージライブ、そして県内のクラフトビール・キッチンカーの大集合がありました。(小雨決行)
 今年の催しはこの記事を書いている時点ではまだ公開されていませんが、2月には、かながわメーリングリスト、ホームページなどでお知らせします。
 皆さまのお越しをお待ちしています。

**この交流会は『NHK歳末たすけあい』の配分金により開催します。**

■総会・医療講演会のお知らせ

会長 今村 伸也

 本年も6月22日(日)午前に、例年どおり総会を開催いたします。また、同日午後は昨年に引き続き、医療講演会を実施いたします。次号会報誌(本年5月発行115号)では総会議案書を同封いたしますので、予めご案内申し上げます。なお、本年は役員改選、代議員改選はございません。

●日時:2025年6月22日(日)
 総会:10時30分から
 医療講演会:13時から
 講師:順天堂大学・平形寿彬(ひらかた としあき)先生
 (2024年研究助成金ライオンズ賞受賞)
●開催場所:かながわ県民センター3階305室

**この講演会は『NHK歳末たすけあい』の配分金により開催します。**

■JRPS創立30周年記念式典の報告

会長 今村 伸也

 昨年10月14日、JRPS創立30周年の記念式典が開催されました。当日は晴天にも恵まれ、午前中のフォーラムには約320名の来場者、そして午後の祝賀会には72名が参加されました。 JRPS神奈川からも多くの方に参加頂き、この場を借りてお礼申し上げます。
 今回の式典は創立30周年ということで、会の発展に尽力された方の表彰がございまして、JRPS神奈川から吉田さん、堀口さん、佐々木さん、白崎さん、阿部さんが栄を受けられました。おめでとうございます。

        記
1 日時:2024年10月14日(月・祝)
2 場所:アートホテル日暮里ラングウッド
3 内容:(1)網脈絡膜変性フォーラム
     (2)30周年記念式典
     (3)祝賀会
4 30周年記念式典表彰者(敬称略)
【表彰状】
功績賞:安達惠美子、小口芳久、近藤峰生、橋政代、田淵昭雄、直井信久、中西勉、不二門尚、堀田喜裕、町田繁樹、溝田淳、村上晶、山本修一
功労賞:
<支援団体・支援者>ライオンズクラブ国際協会333-C地区、公益社団法人日本眼科医会、公益財団法人原田積善会、社会福祉法人読売光と愛の事業団、アステラス製薬株式会社、ノバルティスファーマ株式会社、音声訳グループ「戸塚朗読会」、株式会社談話室、点字あゆみの会、朗読ボランティアグループ朝笛、太田裕美、志賀一之
<支援理事・監事>岡野正義、後藤隆一、白崎正彦、高木繁伸、塚田雅二、波木睦、福島真知世、古谷晴美、星宏信、荒本秀一
<理事・監事>有松靖温、奥村俊通、河原洋紀、小林正志、嶋恒謹哉、橋本富雄、平塚英治、廣渡憲敏、堀口浩幸、吉田明美
<会長・理事長>竹熊有可、釜本美佐子、小林薫郁、金澤真理、金井國利、佐々木裕二、長澤源一
【感謝状】<山形県>橋仁、<新潟県>成瀬直洋、<群馬県>市橋映二、<埼玉県>田村彰之助、<東京都>土井健太郎、<愛知県>新井美千代、<岐阜県>加納猛彦、<大阪府>日本松啓二、<和歌山県>山本浩、<兵庫県>野村明紀、<香川県>上村高明、<徳島県>立田弘、<愛媛県>竹林増美、<高知県>林道夫、<長崎県>野口豊、<大分県>渡辺純、<アイヤ会>阿部直之

 フォーラム、開場の写真
(写真:満席になった会場)
 フォーラムご登壇の先生方写真
(写真:網脈絡膜変性フォーラムに登壇の先生(左から 近藤峰生先生、角田和繁先生、橋政代先生、不二門尚先生、山本修一先生)

■誘導の仕方講習会のご報告

副会長 伊藤 つえみ

 昨年11月10日に、ご家族やご友人などを対象とした「誘導の仕方講習会」を開催いたしました。参加者は、ご家族6名、ご友人3名、患者1名の合計10名でした。この企画を知り自ら参加したいと言ってくれたご家族の方、患者会員が勧めて参加してくださったご家族の方、ぜひ参加したいと言ってくれたご友人の方、自分はまだ見えているので他の会員のために参加してみたいと言ってくれた患者会員の方などがいらっしゃいました。
 当日は、2人1組になっていただき、誘導する側とされる側に分かれ、誘導される側の方には視野狭窄の体験メガネをかけていただき、患者の見え方も体験いただきました。室内の座学の後、実際に屋外歩行・階段・エレベーターなどの誘導の仕方を学び、室内ではテーブルや椅子の案内の仕方なども体験いただきました。
 受講後は、「とても勉強になった」「今まで自分なりのやり方だったので教わってよかった」などの感想をいただき、皆さんどのようにサポートするのがベストなのかをご理解いただけたようでした。
 今回は初の企画でしたが、誘導の仕方を学ぶだけでなく、私たちの見え方などこの疾患についてもご理解いただけるよい機会になったと思います。
 講師の八柳さん、ありがとうございました。
 誘導の仕方講習会、エスカレーターでの写真
(写真:県民センターのエスカレーターで誘導を学ぶ参加者)
 誘導の仕方講習会、駅まで歩行写真
(写真:県民センターを出て横浜駅まで歩く参加者)

**この講習会は『NHK歳末たすけあい』の配分金により開催しました**

■「ブラインドワールド!2024」参加報告

副会長 神田 信 

 去る12月1日に逗子文化プラザ市民交流センターで開催されました「ブラインドワールド!2024」にJRPS神奈川としてブース出展をさせていただきました。
 当事者団体である、逗子を中心とした視覚障害者の女子会 アリスの会、視覚障害の就労を支援する会タートル等と共にJRPS神奈川の活動紹介のブースを設けました。
 その他に光学堂ロービジョンルーム、アメディア、丸信テック、Ashirase等の他、神奈川県ライトセンター、川崎市視覚障害者情報文化センター、日本盲導犬協会、横須賀養護老人ホーム、横浜、平塚盲学校等が参加、デモンストレーションや、活動紹介を行っていました。
 その他、視覚障害者のためのお役立ち講座、「百円ショップをあなどることなかれ!便利な商品のご紹介」は今年も満席だったようです。

 実行委員の澤崎弘美先生(眼科医/いけがみ眼科整形外科)から、総参加数は150名を超えたと伺いました。今年も多くの視覚障害者と関係する人で賑わいました。ご参加いただきました会員の方々、ありがとうございました。

 澤崎先生と今村会長、板嶌会員の写真
(写真:澤崎先生と今村会長、板嶌会員と盲導犬フレア)
 相談ブースの写真
(写真:相談ブース)

■川崎アイeyeセンターまつり 参加報告

役員 阿部 直之

 去る昨年12月14日(土)に川崎市視覚障害者情報文化センター主催による「川崎アイeyeセンターまつり」が今年も開催され、当協会も参加させていただきました。
 昨年度同様、個室をご用意いただき、ピア相談を行いました。当協会の会報誌にてご案内している「ちょっと話してみませんか?」でもおなじみの石井史子さん、そして神田副会長と私で参加して参りました。
相談者は2組3名いらっしゃって、いろいろとお話しを伺うことができ、会報をお渡しして会の紹介をすることで関心を持っていただけたようです。
 まつりでは福祉機器展示や便利グッズ販売、マッサージコーナー、おいしいパン販売及び無料コーヒー提供、そして「音戦宅球」というiPhoneを使って音で楽しむ卓球のアプリ体験などがあり我々も交代で楽しみ、機器展示に出展していた光学堂さんとも交流してきました。
 今回相談者が少なかったことに対する反省として、川崎市視覚障害者情報文化センターのホームページ、メーリングリストなどにもう少しアピールしてもらえるような広報の仕方の提案と、相談ブースが我々含めて3団体あったので横連携できるような関係を事前に調整、構築していくことが挙げられるかなと感じました。また、会の紹介、アピールできる場も設けてもらい、次年度参加させてもらえるようでしたらこれらの反省を活かしていきたいと思います。

■情報コーナー

■他の障害をお持ちの方にお会いして Vol.1

横浜市 石井 史子

 2023年秋から、横浜市身体障害者福祉協議会の会合に参加させていただいています。JRPSで視覚障害者のことを学び、自分自身が視覚障害者ですから、視覚障害については理解しているつもり?です。しかし他の障害については、よくわかっておりません。
 そこで、せっかく視覚以外の障害をお持ちの方々とお会いする機会となりましたので、お話しを聞かせていただきました。
 今回お話してくださったのは、オストメイトのAさん。横浜市在住の50代女性で、ご主人とお子さん2人の4人家族です。オストメイトとは、ガンや潰瘍性大腸炎などの疾病、または交通事故などの不慮の事故により、人工肛門、人工膀胱を造設した方です。オストメイトの方々が集まってオストミー協会という患者会をつくっていらっしゃいます。
 人工肛門には、小腸に造設する場合と、結腸に造設する場合があり、Aさんは結腸に造設されたそうです。体内で水分は大腸で吸収されますから、小腸に人工肛門造設すれば水様便になります。結腸に造設すれば水分がいくらか吸収された状態の便になります。
 人工肛門にストーマ用パウチという袋を装着し、そこに便が溜まります。Aさんは直腸ガンステージ3と診断され、がんセンターで手術を受けました。
 体の片側に便やガスが溜まっていくパウチがついているので、ピッタリとした洋服を着ると膨らんでしまい、おしゃれが制限されるそうです。
 下痢を引き起こしやすくなるので、お腹いっぱい食べる!ということはしなくなるそうです。また一般のトイレでなく、みんなのトイレを使用しますが、見た目は普通の人なので、トイレから出てくると、あれ?という視線を感じることがあるそうです。特にトイレでストーマを交換するのはとても大変で、場合によっては服を脱いで悪戦苦闘しており、時間がかなりかかります。トイレから出てきたとき、待っていた人はその事情を知りませんから睨まれるそうです。
 Aさんはガンの手術後しばらく人工肛門でしたが、その後閉鎖手術をしました。人工肛門を閉鎖してパウチの取り替えなどがなくなったのは良かったです。しかし便を溜めておく直腸を切除してしまっているので、排便障害があり、トイレの滞在時間がとても長くなりました。オストメイトは、永久人工肛門、永久人工膀胱だと障害認定されますが、いずれ閉鎖する一時的な場合は、障害認定が受けられません。
 最後に、Aさんの言葉で印象的なものを紹介いたします。
 「人は忘れる生き物である。痛さや、つらさも忘れられる。」
 「やりたいことは、どんどんやる。」
 「嫌いな人とは距離を置く。」
 「笑って楽しく生きる。」
 私たち、見えない、見えにくいも大変ですが、他の障害にもそれぞれご苦労があるのだなあと、つくづく思います。Aさんは明るくて可愛らしい印象の方です。どれほどの不安や痛み、人工肛門のご苦労があったのでしょう。笑って楽しく生きる!素敵です。真似しようと思います。

■サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(36)
 〜ワードのキーボードショートカット〜

役員 佐々木 裕二

 前回まで、音声ソフトの紹介、基本的なキーボードショートカットについて学んできました。
 今回は、利用頻度の高いマイクロソフトワードのショートカットについて勉強したいと思います。基本的にはメニューであるリボンから操作を選択できるのですが、ショートカットを覚えておけば格段に素早く操作できます。

◆ショートカットの表記方法について
 複数のキーを同時に押す場合は+でつなぎます。例) Ctrl+C
 Altキーでメニューから順番に操作する場合は→の後にキー名を押す順番に記します。
 例) Alt→HC
このコマンドはリボンのボタンを選択したときに、音声ソフトが読み上げるので、良く使う操作は覚えると便利です。

●文書のレイアウト操作
・ページ設定を開く:Alt→PSP
 文字数と行数、フォント、余白、用紙などの設定ができます。
・文字列を中央揃えにする: Ctrl+E
・文字列を右揃えにする: Ctrl+R
・文字列を左揃えにする: Ctrl+L
・文字列を両端揃えにする: Ctrl+J,操作をもう一度行う。
・段落書式をクリアする: Ctrl+Q

●文字列の書式を設定する
・フォントの設定ウインドウを開く: Ctrl+Shift+P
種類、サイズ、スタイル、文字色の変更。取り消し線、上付き・下付き文字などの設定ができます。
・フォントサイズを大きくする: Ctrl+Shift+>
・フォントサイズを小さくする: Ctrl+Shift+<
・下線を引く Ctrl+U
・太字にする: Ctrl+B
・斜体にする: Ctrl+I
・蛍光ペンを引く: Alt→HI→色を選択してエンター
・選択した文字列を指定した幅に均等に配置する:Alt→OI
・段落の文字列書式を解除する: Ctrl+スペース

●その他、カーソル移動、編集コマンドなど
・単語単位で移動(読み上げ): Ctrl+→、または←
・段落単位で移動(読み上げ): Ctrl+↓、または↑
・直前の操作を取り消す(一つ前に戻る: Ctrl+Z
・取り消した操作を元に戻す(前に進む): Ctrl+Y
・文字列などをクリップボードにコピーする: Ctrl+C
・文字列などを切り取ってクリップボードに保持する: Ctrl+X
・クリップボードの内容を貼り付ける: Ctrl+V
・検索を開く: Ctrl+F
・各ペインを移動する: F6、Shift+F6

◆更に詳細な情報は 「Word のキーボード ショートカット」で検索してマイクロソフトのWEBページをご覧ください。
 このコーナーのバックナンバーはJRPS神奈川のWEBページに掲載しています。

■ちょっと話してみませんか?(ピア相談のご案内)

心理相談員 石井 史子・板嶌 憲次郎

 ピア相談とは、病気などの悩みを同じ境遇の人が話を聞き、お互い前を向いていきましょうというものです。
 同じ患者同士、共感し合えることは多々あるはずです。なかなか周りの人に理解してもらえず困っている…。そんな気持ちをちょっと話して心を軽くしてみませんか。
 形式として、電話でのご相談を基本とし、40〜50分程度を目安としてお話を聞かせていただきます。ご相談の内容・個人情報については「守秘義務」を厳守いたしますのでご安心ください。

【申し込み方法】
お申し込み窓口は電話、メール、ホームページのお問い合わせフォームの3つとなります。
●お電話:**********
  お名前と簡単な相談内容を録音してください。
●代表メールアドレス
   **********
●JRPS神奈川お問い合わせフォーム
   https://www.rp-k.com/postmail/postmail.html
   右のQRコードから開くことができます。

※メールとホームページからお申し込みの方は、お名前・電話番号・簡単な相談内容をご記入ください。
 後日、こちらからお電話させていただきます。
●対象:JRPS神奈川会員の患者本人とその家族

■読書の薦め

役員 内田 知 

■『新本所おけら長屋 1』 畠山 健二(はたけやま けんじ) 著
 おけら長屋ファンのみなさん。新シリーズ開幕。長崎から万造とお満が帰ってきた。再開を喜ぶ長屋の面々に、とんでもない騒動をみやげに持ってかえってきた二人。さて、そのみやげとは?
 かぐや姫を神に祭り上げた偽宗教に対抗して祭り上げた宗教の神様は、浦島太郎。勝つのはどっちだ。侍である事にこだわる二人の武士。そのこだわりを捨てた先にあるものとは。3話の本筋のみ紹介しました。この3話のサイドストーリーに泣いて笑ってください。
 残念なのは、物語の人物設定を理解して朗読されていない事。こんな読み方されたのを万造と松吉が知ったらきっと怒るだろう。

■『たすけ鍼』
■『立夏の水菓子 たすけ鍼』
■『天神参り たすけ鍼』 山本 一力(やまもと いちりき) 著
 江戸は深川で鍼灸師を営む男が主人公。この主人公がかっこよすぎるのだ。なんたって、彼の妻は、元辰巳芸者である。芸は売っても、この身は売らないとたんかをきるキップのよさが売りの辰巳芸者が惚れ込んだのだからかっこいいのは当たり前か。この主人公の幼なじみの漢方医の二人が江戸の庶民のために身体の治療だけではなく人助けに奔走する姿を描いたシリーズ3作。3作とも連作短編集なので読みやすいかも。2作目の立夏の水菓子も還暦を過ぎた主人公の活躍を描く。
 3作目の天神参りは、成長していくわが子を優しく厳しく見守る主人公を描く。

■『霧島から来た刑事 2 トーキョー・サバイブ』
永瀬 隼介(ながせ しゅんすけ) 著
 まさか続編ができるとは思ってなかった。あの元刑事が返って来た。前作では息子を助け出し、一人の若者をやくざの世界から抜けさせた。だが、最愛の妻を失ってしまう。
 続編の本書では、妻を亡くして生きる気力を失った日々を送る主人公の元に、息子と呼んでいた元極道の男から電話が入る。恋人が拉致されたと聞き、主人公は単身東京へ向かう。彼を待っていたのは、危険すぎるアウトローたちやカルト宗教団体に正体不明の政治家。慣れない東京で元刑事の不器用な捜査が始まる。
 サイドストーリーとして、宗教二世となって生きて来た女子の苦悩が描かれている。そして、悪ではないが正しいとは言えない政治家も登場する。思わず苦笑いしてしまうラストシーンがいい。
 本作の1作目を読まれてない方は、ぜひ1作目も読まれたし。

■『まんが日本昔ばなし 第1集』[シネマ・デイジー]
愛企画センター制作
 本の紹介ではないが、是非ダウンロードしてお聞きください。
 これぞプロの語り口。あの名作アニメがシネマデイジーとなってサピエに登録された。市原悦子と常田富士男の二人が物語を語る。読み上げスピードを標準にしてお聞きください。
 本編はもちろん、あのオープニングテーマ曲を標準スピードで聞かなきゃ損するよ。

■『一瞬の夏 上下』 沢木 耕太郎(さわき こうたろう) 著
 1982年第1回新田次郎文学賞受賞作。古い作品だが読めば胸が熱くなるスポーツノンフィクション作品。そう、フィクションではないのです。実話なんです。
 強打をうたれた元東洋ミドル級チャンピオンが四年ぶりに再起する。栄光を夢見るボクサー、手を貸す老トレーナー、見守る若きカメラマン、プロモーターとして関わる著者。本作に登場する老トレーナーの名はエディ・タウンゼント。多くの世界チャンピオンを育てた実在の人物である。日本のプロレスの生みの親である力道山のトレーナーも務めた人物でもある。
 サピエには、国会図書館からダウンロードできるのがありますが、ウッチャンは旭川点字図書館の上下を読みました。本書は、ノンフィクションなのですが、読み進めるとエンターテイメント小説を読んでいるかのような錯覚を起こしてしまう。ボクシングに興味がない方にも読んでほしい一冊。

■投稿コーナー 

■運動のススメ

いけがみ眼科整形外科 澤崎 弘美 (健康スポーツ医、障がい者スポーツ医、
眼科専門医、ソーシャルフィットネスコーチ)

 いきなりですが、皆さんは、1回30分以上軽く汗をかく運動を週2回以上実施していますか?日常生活において歩行または同等に身体活動を1日1時間以上実施していますか?
 …これらは特定健康診査に関する質問項目です。
 さて、皆さんの回答はいかがでしょうか?
 健康維持のために身体活動や運動が大切なことは、今や誰も疑うことのない医学の常識です。私たち医師は、病気の治療とリハビリテーション、健康増進、健康寿命の延伸や介護予防などを目的に運動処方を行います。

 世の中には一定の割合でスポーツは苦手という人もいますし、身体の状態によって運動ができない人もいます。ですが、視覚障害が理由で思うように運動ができないとか、好きだったスポーツを辞めてしまうとかいうケースは、それが稀ではないということも含めて非常に残念です。目が見えないというだけで運動をあきらめてしまう人、私には無駄に健康を害しているように感じるのです。ちょっと乱暴な言い方をすれば、悪いのは目だけのはずなのに、これでは将来の認知症や介護のリスクまで爆上がりです。私はこれを視覚障害による二次的な健康被害(二次障害)と呼んでいます。
 日常診療の中でいろいろな患者さんに出会いますが、最も衝撃的だったのは、もともとフルマラソンを完走するくらいの体力の持ち主だった男性の話です。この男性、目を患って外出が困難になり、家に引きこもって座ってばかりいたらそのうち椅子から立ち上がるのも難儀なくらい足腰が弱ってしまったというのです。これは医学的生理学的には何ら不思議なことではありません。人間は安静にしていると1日に1パーセントずつ体力と筋肉量が減少するといわれています。
 この患者さんは、家族から「目が見えなくて危ないから」と外出することを禁じられていたそうです。家族ばかりか眼科主治医にまで危ないから外に出るなと言われた、という話も聞いたことがあります。目が見えにくいとただでさえ消極的な気持ちになるのに、家族や主治医にまでそんなことを言われたらたまりませんね。
 けれども、皆さんはそんな言葉に決して耳を傾けてはいけません。外出や運動は心身のお薬だと思って真剣かつ積極的に取り組んでほしいと思います。まずは安全に外出できる技術(歩行訓練など)や手段(同行援護など)を手に入れること。次に、見えていた時の趣味や好きだったことは簡単にあきらめないことです。
 ご存じない方には信じられないことかもしれませんが、目が見えなくてもたいていどんなスポーツでも楽しむことができます。ここでは具体的な紹介はしませんが、今後この会報誌でスポーツ情報の紹介や体験記のようなものを連載できると良いと思います。
 以前は視覚障害を理由にジムやスクールなどの入会を断られるといったことをよく耳にしました。しかし今や民間事業者も合理的配慮が義務化されました!必要な配慮やサポートを伝えコミュニケーションをとることで、今よりたくさんの場所が視覚障害者に開かれ、目が見えなくても当たり前にスポーツを楽しめる文化が根付くことを願っています。
 最後に車椅子陸上選手でパラスポーツ界のレジェンド、ハインツ・フライさんの言葉を紹介します。
「健常者はスポーツをした方が良いが、障害者はスポーツをしなければならない」

■皆様に感謝

相模原市 濱屋 慶一郎

 相模原市緑区在住の濱屋と申します。JRPS神奈川には2023年12月に入会しましたのでちょうど1年になります。
 私は今、48歳で6年前に黄斑ジストロフィーと診断されたのですが特に生活に支障はなく過ごしていました。それが1年半ほど前からドーナツ状に視野が欠けた所が見えにくくなり障害者手帳2級となりました。
 小学生と中学生の子供もおり、目に頼る内容が多い仕事でもあった為、絶望的な気分になり、この先どうしていこうか本当に悩みました。
 病気と向き合うことが出来なかったり、周りの人には必死に隠して見えているふりをしてごまかす日々で大変でした。
 そんな時、このJRPS神奈川と出会えることができ、ミニ集会に参加させていただき、色々な方のお話を聞かせていただいたり、その後の懇親会でご飯を食べながら、みんなでわいわい話をしているうちにずいぶん心が楽になっていきました。自分ではこういう場が苦手だと思っていたのですが不思議なものです。初めての経験となる街頭募金にも参加したり、今までやった事のない経験もしたりして、この1年で大きく考え方や捉え方が変わったと思います。医療講演会では無知な自分にも実にわかりやすく講演を聴くことが出来ました。
 残念なことに、今までやってきた仕事を続ける事が出来なくなってしまったのですが、「まだまだやれる!全然大丈夫!」と徐々に思えるようになり、新しい道にも向かって希望を持って進んで行けそうです。
 そして支援者の方々、役員の方々、患者の方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。それと、まだお会いした事のない、これを読まれている皆様、これからもよろしくお願い致します!
 講習会での写真
(文中の写真:誘導講習会での様子。写真中央に濱屋さんとお嬢さん)

■「誘導の仕方講習会」に参加して

横浜市 高木 裕子

 私の現在の見え方は、中心視野10度、周辺視野はかなり狭くなり、羞明も強い状態です。ここ2、3年、特に人混みの歩行に不便を感じるようになり、夫と一緒に外出する際には、夫に誘導、介助してもらっています。
 そんな時に、今回の講座を見つけ、早速夫に声をかけ申し込みました。講座では、晴眼者同士がペアになり、お互いに介助する側、される側の体験をしたそうです。患者役の人は、視野狭窄の状態に近づけてある、中心視野20度位に見えるように細工してある眼鏡をかけての体験でした。
 県民センターの2階から1階に降りるエスカレーターを使用し、外に出て横浜駅中央口通路を通り、そごう手前まで歩いたそうです。
 夫は、今回の講座で具体的な介助の方法を学べ、とても良い経験ができたそうです。そして、何より視野狭窄眼鏡をかけ歩いた事で、介助される側の体験ができた事が良かったようです。
 実際、通行人に何度かぶつかったのですが、特殊眼鏡をかけていたせいか、文句は言われなかったそうです。今回、白杖は持たずに歩いたので、白杖を待っていれば、周囲にアピールでき、よりリアルな体験になったのではないかと思います。今回、とても良い企画をしていただき、ありがとうございました。これからも前向きに歩いていきたいと思います。
 講習会で屋外を誘導されながら歩いている写真
(写真:特殊眼鏡をかけて路上で誘導体験をする参加者)

■編集者として思うこと

広島県 MM 

 編集者として携わらせていただいて、何年経つのかな、と自分の名前で検索すると、時代はまだ平成でした。正確にいつからなのか、は当時のパソコンもデータも手放したのでわからないのですが、7年ほどお世話になっているようです。
 今回匿名なのは、私の名前が独特過ぎてインターネットでエゴサーチしたら真っ先にRPの会報誌が読めるからです。(まさかRPの会報誌で世界進出を果たすとは…!!!)
 さて、こんなことを書いたら元も子もないのですが、漢字間違いだったり、思いもよらない変換ミスだったり、というのは皆さんの文章の特権だなと思っています。私は晴眼者なので(しかも漢字間違いがすぐ目についてしまうタイプなので、余計に校正向きなのですが…)急いで文章を打って送信!としない限りは、読み返して間違いを正してしまいます。
 母親のLINE、亡き父のLINEはとても個性豊かで面白いです。父は疑問文でもなんでも、最後に感嘆符「!」(ビックリマーク)をやたら付けてくる人で、すべての文章に勢いを感じざるを得ませんでした。母は最近もうLINEにも慣れてきたので、トンデモなことはありませんが、逆にそれがさみしいです…。
 校正前の皆さんの文章は、若干のミステリー味を含んだものになっていて、私はそれがとても好きです。それからカタカナ混じりの文章が、寅さんのような人情味のある下町っぽさ、温かさも感じます。(ちなみに寅さんシリーズは見たことありません。イメージです。)文章を正しくしてしまう自分には出せない味なので、直すのがもったいないくらいなのです。
 体裁だけ整えて、みなさんの文章の味そのままの会報誌というのもありなのでは、とAIで何でもできそうな時代に思っている、独特な名前の匿名編集者でした。
 さて、桜の季節が待ち遠しすぎます。みなさま3首(首、手首、足首)を温めて、肩をこわばらせず、息をふーっと吐いて、ほっこりしてお過ごしください。今後とも西日本からよろしくお願いします。ほっこり。

■AIスーツケース体験記

会長 今村 伸也

 皆さん AIスーツケースってご存じですか? 視覚障害者向けのナビゲーションロボットで、周囲を認識しながら、人や障害物を回避して目的地まで誘導してくれます。テレビ等で度々紹介されてますね。スーツケース型にすることで、白杖を持つ「心の意識のやわらげ」も狙ったそうです。
 東京お台場にある「日本科学未来館」で開発されており、先日体験歩行会に参加してきました。この施設の館長は、私が勤めていた日本IBMの大先輩で、全盲の技術者「浅川智恵子さん」というご縁もございます。
 実は2年前、試作段階にも一度参加しましたが、その時は館内のみの歩行でしたが、今回は「戸外」を実践歩行ということで「ウキウキワクワク」でした。特徴は大きく以下2つ。
・目的地を事前入力することで、AIスーツケースが自動的に歩行路を選んでくれる。
・周囲の状況、例えば「左にビルが見えます。とか右に街路樹が植えられてます」等を声で知らせてくれます。単なる移動を抜出し「街歩き」の気分へ。

 AIスーツケースを使って横断歩道を渡っている写真
(写真:AIスーツケースと横断歩道を渡る) 

 当日は、日本科学未来館から片道1km程をAIスーツケースと「同行」し、横断歩道も無理なく渡りました(勿論、歩行者信号を認識)。機能が大きく拡充された分、ヘビー級に(重く)なったのは致し方ないかな…。
 今後の展開として、4月から開催される「大阪・関西万博」に出品され、多くの方に体験頂くとのこと。
(私も行ってみようかな!!)。その後は、駅や空港・商業施設などで実証実験を繰り返し、やがては個人所有も…との事でした。近い将来、「盲導犬にする? AIスーツケースにする?」という時代が来るのかな?

■みんなの川柳・俳句・短歌

神奈川MLの皆さん

●川柳
【横浜市】 清水 秀雄
1)しつこいぞ 秋に譲れよ 猛暑君
解説:もう暑いのは沢山だ。涼しい風が懐かしいです。
2)宙に舞う 番長の眼に 星キラリ
解説:DeNAベイスターズ日本シリーズ制覇。番長(三浦監督)の眼に涙。
3)暑過ぎて 事件続発 地球病む
解説:地球の異常が人にも感染しているのでしょうか。
4)短くても モミジにはしゃぐ 日本人
解説:遅くても、短くても、葉が色づけば大騒ぎ。インバウンドまで一緒にはしゃいでいます。
5)ジングルベル もうそんな時期 鳥のモモ
解説:時が経つのは早いものです。クリスマスは鳥のモモをいただいてすごします。ワインもチョッピリ。

【横浜市】 吉川 弘
1)トランプと 習とプーチン ああ地球
2)ちーちゃん家 仲の良いこと 屁―会話
解説:前号のちーちゃんの句から。
3)いい男 死ねば世界に 泣く女
解説:前号の深水さんの句をヒントに。もてない系のタンマ君ならグヤジィーと地団駄を踏むところです。
4)友逝って 若き日思い 一人酒
5)見えるうち 何を見ておく 何をする
解説:まだ見えると油断していたら、あれが見えない、これが見えづらいと病は進んでいました。不覚でした!

【小田原市】 ちーちゃん(患者家族)
1)秋深し 犬も歩けば 腹が減る

【横浜市】 深水 晴海
1)ペアSuica 同行援護 事始め
解説:ガイドヘルパーさんを頼むことになったので、準備として用意しました。
2)母のごと 同行援護 甘えきる
解説:ガイドヘルパーさんを母親のように甘えています。
3)ハイキング 訓盲院は 丘の上
解説:訓練センターは丘の上にあるので、ハイキング気分で通っています。
4)名優は 地上の星から 天の星
解説:西田敏行さんは、地上でも輝いていましたが、天に昇っても輝いているのでしょう。
5)ハマちゃんの 釣果はいかに 天の川

●短歌
【横須賀市】 眞田 京子
1) 台風の 異常気象の 大嵐
         稲光する 雷雨恐ろし
2) 夜の明けし 東(ひんがし)の空 白々と
         吹く風寒し 重ね着をする
3) 早朝に 我が駐車場 餌求め
         猿の出没 放浪の旅
4) 鉢植えの 赤き色づき 唐辛子
         ヒヨドリ来ては つつき散りぼう
5) 半月も シャワーを使えず その昔
         五右衛門風呂は 懐かしきかな

締め切り:2025年3月26日(水)
投稿句数:5句以内(川柳・俳句・短歌含めて1ペンネーム当たりの句数)
ただし、1人当たり2ペンネームまでとします。
(応募状況によっては、掲載数の調整をさせていただくことがあります。
送付先:**********

■ウッチャンの落書きストーリー
ライトホームの真面目に過ごした愉快な日常 感覚訓練編

横須賀市 内田 知 

 ライトホーム・現七沢自立支援ホームで行われる訓練は、歩行・点字・日常動作(家事一般)と感覚訓練がある。
 感覚訓練の目的は視覚・聴覚・触覚・その他の感覚を使用して「安全で効率的な新しい行動システムを作る」ことと、HPに記載されている。上記の中に視覚と記されているのは、弱視者の残された視力のことを言っているのだろう。
 『訓練』という二文字は、どこか厳しさをイメージしてしまうのだが、感覚訓練は厳しさとは程遠いゲーム感覚な訓練なのである。特に触覚を中心にした訓練が多い。折り紙くらいの紙を、二つに折れとか三角に折れとか言われやってみる。適当に折ると
「はじとはじをきれいに合わせて折るように。」
と言われやり直す。多くても5〜6枚ぐらいで完成する、ジグソーパズルのようなことをやらされたり、墨字でサインをしないといけない事もあるからと、自分の氏名をボールペンを使って名前を書かされたりした。
 そんな訓練の中で月に一度の頻度でやらされる訓練があった。横20センチ縦15センチ深さ10センチぐらいで、表面にコインの投入口が横に4〜5か所並べられた箱に、30枚ほどのコインを入れていく訓練があった。
 コインは、厚さや大きさが微妙に違う。コインが入る投入口を入るかどうかを確かめながら箱の中に入れていく。月に一度とはいえ、繰り返していると、なぜか手に持ったコインの微妙な大きさや厚さが感じ取れるようになる。そして、投入口の厚さや大きさの並びが記憶されて手に持ったコインの感触で、右から二番目かなとか一番左かなと考えて入れるようになる。こうなると、一つ一つの投入口にコインが入るか確認しながら入れるより早く、すべてのコインを入れ終われるようになる。
 そして、この訓練というかゲームのようなことが、やればやるほど、初めてやった時より少しは早くコインを入れ終われる。なぜスピードが速くなっていくのか?触覚が鋭くなったかと言えばそうでもない。月に一度しかやらない訓練なのだ。そうそう触覚が鋭くなるわけない。だが、入れ終わるスピードは速くなっている。失った感覚を、どこかの感覚が補おうとしてくれるのか。人の身体は、不思議である。
 さて、この訓練にはちょっとした難点がある。それは、ストップウォッチを使って時間を測ることにある。ウッチャンは難聴だからストップウォッチの音が聞こえない。だから気にならない。だが、音が気になる者にとっては早く早くとせかされている音に聞こえてしまう。あせりが、逆ギレ状態の思いを生む。ストップウォッチの音がそんなに気になるものかなと、ウッチャンは思って聞いてみた。
「そんなに、神経過敏になってると疲れない?」
と。返事は
「気になるものは気になるんだからしょうがないじゃん。」
これにウッチャンは
「気になるほど耳がいいんだ。難聴の身としてはあんたの耳の良さがうらやましいけどな。」
と言い返した。グチッていた相手は、返す言葉が浮かばないのか黙ったままだった。そんな相手にウッチャンは言った。
「今度、コイン入れをやった後に職員にどのくらい早くなったか聞いてみな。気持ちが変わるからさ。」
 そして1か月過ぎたある日、彼は、グチッていたのがウソのようにウッチャンに言った。
「前回より30秒も早く終わっていると言われた。」
と笑ったのである。
 さて、ウッチャンがライトホームに入所した頃からパソコンが少しずつ家庭に普及し始めていた。書店に、『パソコン通信』なんて雑誌が置かれ、猿でも覚えられるとか、猿でもできるとかいうタイトルのパソコンのマニュアル本が出版され、かなりの部数が売れていた。
 ライトホームの入所者たちも休憩時間のフリースペースで、パソコンの話をする人たちが多くなっていた。ウッチャンは、パソコンに興味がなかったので、その会話に加わる事はなかった。
 だが、感覚訓練として盲人用ワープロの指導が始まった。ワープロだから文字入力と漢字変換の方法が主になる。ほとんどの人がフルキー入力で覚える。だが、ウッチャンの左手は感覚マヒが少しあって、キーボタンに指を置いても置いたという感覚を感じ取れない指があった。そのため、点字入力で文章を書くことになった。
 キーボードのホームポジションに指を置く。左手は、人差し指・F、中指・D、薬指・Sと置く。右手は、人差し指・J、中指・K、薬指・Lと置く。
 この6か所のキーボタンで、アルファベット・数字・カタカナへの変換をまかなう。フルキー入力は、あっちのボタン、こっちのボタンと10本の指を使って文字を書くが、点字入力はホームポジションに指を置いたら動かす事はない。アルファベット・数字の変換もホームポジションに置いた指でキーを押すだけ。楽とは言わないが、フルキーを使って文字を書くより指が 疲れないかもと、ウッチャンは思っている。このキーボードの文字入力を覚えてから、ウッチャンがパソコンを手にするのは5年以上先の事である。
 点字入力の訓練と並行にやるようになった訓練が、なんとオセロ・五目並べという卓上ゲームである。これには、ウッチャンははまった。相手は指導員で晴眼者、こっちは全盲の視覚障害者。普通に考えれば、ウッチャンが勝てる見込みはない。だが、ゲームである。ちょっとした間違いでウッチャンが勝つこともあった。間違いでも一度でも勝てば、もう一回ぐらい勝てるかもと思う。そのために、ウッチャンは土日の訓練のない日には、当直の職員に声をかけ、ゲームの相手になってもらって戦力アップに勤しんだ。
 そして、まぐれ当たりではなく、思いついた戦法で職員に勝つことが何回かあった。勝った!勝った!と喜ぶウッチャンに
「わざと負けてくれたんじゃないの?」
と話を聞いていた入所者は言った。言われたウッチャンは
「そんな事はない」
と前のめりになって言い返した。
 訓練なのか遊びなのか、よくわからないのが感覚訓練。だが今は思う。欠点を欠点のままにするのではなく、欠点を補う方法を考える力を心と身体に得るための訓練だったのかと…。

■荒井久男さん 天国で乾杯

会長 今村 伸也

 戸塚区の荒井久男さんが1月8日午後、逝去されました(享年81歳)。以前役員もされていて、長年ミニ集会及び懇親会でお世話になった荒井さん。昨年12月の逗子でのイベント(ブラインドワールド2024)にガイドの桜井さんとお越し下さり、元気なお姿だったので本当に驚きました。
 冬晴れの陽光眩しい1月17日に、エヴァホール戸塚で営まれたご葬儀に参列し、最後のご挨拶をしました。安らかな寝顔と遺影、そして棺の上に「愛用していた白杖」が、そっと置かれていました。
 ご親族から在りし日のお話をお聞かせ頂いたのですが、先述のミニ集会のほか、自宅での柿狩りやバーベキュー、そして沖縄旅行や温泉旅行の話をよくされていたそうです。JRPS神奈川の思い出を沢山携えて、旅立たれたようです。
 荒井さん、長い間お疲れ様でした。そして有難うございました。

 天国でゆっくりお酒を飲んでください。



 ◆荒井久男さん 思い出の一コマ
 バス旅行、草津温泉での写真
   写真:2024年4月草津旅行「湯畑」にて。

 沖縄旅行にも参加されました。
      写真:2012年11月 沖縄旅行にて。


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◎大きな文字のカタログ、紹介のCDが有りますのでお送りします。無料です。
ご連絡は、下記へお願いいたします。
アイネットワーク有限会社 担当は みやたけ です。携帯電話 080-8034-1163
〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12 TEL&FAX 042-583-7450
メール miyatake@js7.so-net.ne.jp
◎ スピーチオ、SPコードは株式会社廣済堂の登録商標です。
◎ アイビジョンはアイネットワーク(有)の登録商標です。


(裏表紙)

1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行)
2025年 1月17日発行 SSKA増刊通巻 第11426号

114 KANAGAWA2025Spring

■編集後記

JRPSかながわ丸<船長今村の航海日誌>
2025年を迎えるにあたり、活動スローガンを「One Team」として、HP・メーリングリストで発信しました。言うまでもなく、会員・支援者・役員が「気持ちを一つにして行きたい」という思いであり、アイフェスタの準備に余念のない毎日です。
そして、この会報誌「あぁるぴぃ」。各県協会が発行している中でも「ピカイチ」の内容とボリュームです!!これも、編集を支えて下さるスタッフの方々がいてこそです。現在スタッフの皆さんが、連載で寄稿して下さってますね。そんな訳で昨年末、日頃の感謝を込めて、役員が代表して編集スタッフの方々にお礼を致しました。
これからも「OneTeam」で会報誌あぁるぴぃを綴っていきたいです。

◆JRPS神奈川会報は下記の3形式でお届けしています。

 変更を希望されるかたは、下記連絡先までご連絡ください。
 1)墨字版:印刷物、大きめの文字
 2)デイジー版:デイジー形式の録音CD
 3)メール版:テキストメール

◆神奈川県網膜色素変性症協会(JRPS神奈川)連絡先

・会長(事務局兼務) 今村 伸也
 〒225−0001 横浜市青葉区美しが丘*****
 TEL:**********(留守番電話)
 E-mail:**********

・編集 JRPS神奈川編集部

発行人 特定非営利活動法人障害者団体定期刊行物協会
〒157-0072東京都世田谷区祖師谷3-1-17
          ヴェルドゥーラ祖師谷102号室

https://www.rp-k.com

定価 200円

(裏表紙終わり)