JRPS神奈川会報第82号 テキスト版 (表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2017年 2月19日発行 SSKA増刊通巻 第9211号 SSKA あぁるぴぃ第82号 KANAGAWA 2017 Spring 私たち自身で 治療法の確立と  生活の質の向上を目指す JRPS神奈川 * * この会報誌は「NHK歳末たすけあい《の配分金により作成しています * * (表紙終わり) あぁるぴぃ第82号 KANAGAWA 2017 Spring ■目次 ・巻頭言          2 「一億総活躍社会《の主役は私たち ・JRPS神奈川の活動   3 総合カレンダー   4  次期代議員選任に関する告示 5 『アイフェスタ2017in横浜』開催のお知らせ 8 防災セミナー「いのちを守る*減災と応急手当《 9 「患者のつどい《in平塚 開催のお知らせ  11 県央地区交流会開催のお知らせ 12 西湘地区交流会開催のお知らせ 14 つくしの会だより(バスツアーで帝釈天へ) 15 カラオケ交流会のお知らせ 16 JRPS神奈川設立20周年記念式典の報告  18 記念式典での医療講演会の報告  21 『得々講座』医療講演会の報告  23 横須賀・三浦地区交流会の報告  25 横浜市南区難病講演会の報告  26 横須賀市難病医療講演会の報告  28 ミニ集会だより  29 師走のカラオケ交流会だより ・情報コーナー 30 「サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(4) 32 「アイシー!“ワーキング アワード”《授賞式  34 「ちょっと話してみませんか?《の案内  35 読書の薦め ・投稿コーナー 38 「外出は安全第一で!《  40 みんなの川柳・俳句・短歌  44 ウッチャンの落書きストーリー (表紙の写真:JRPS神奈川20周年記念式典会場) ■巻頭言 「一億総活躍社会《の主役は私たち  昨年12月1日、東京・赤坂の日本財団ホール。公益社団法人ネクストビジョン主催「アイシー・ワーキング・アワード《授賞式が開かれ、我がJRPSが事例部門でMEP賞(継続的な努力を重ねた事例)を受賞しました。このアワードは、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーが提唱し、社会から支えられる側だった視覚障害者に、社会を支える側になってもらうことを目的とした「アイシー運動《の一環として昨年から始まったもの。詳細は省きますが、JRPS事務局から、視覚障害を持ちながらも周囲の支援と創意工夫で、金属加工や上動産管理、花木栽培など様々な仕事をこなす5人の会員が推薦され、インタビューや書類審査などを経て栄冠を手にしました。なにを隠そう、私もその一人。授賞式には会社を抜け出して参加した次第です。  視覚障害者の就労に新たな風が吹きはじめています。少子高齢化に伴って働き手が減少、このままでは日本経済が立ちいかなくなる・・・。こうした危機感から安倊内閣は「一億総活躍社会《の実現を政策の目玉に掲げ、再雇用制度改革や保育所整備等を推し進めています。女性や高齢者にもっと働いてもらおうと言う訳です。  これはこれで大切な取り組みですが、日本の女性の労働参加率は2015年時点ですでに66.7%と高水準。さらに高齢者の労働参加率も約22%で、欧米諸国よりも高いのです。女性、高齢者がもう限界となれば、当然、我々の出番ですね。厚生労働省の調査によると、身体障害者の年齢階層別の就業率は一般より20~30%程低く、その分伸びが期待できます。もちろんまだ多くの課題が残っています。しかしパラリンピックで障害があっても活躍できることが示され、競技によっては健常者の記録を上回るほど。ビジネスでもICTの進展によって十分に能力を発揮できる環境が整いつつあります。せっかくの追い風、一億総活躍社会の実現に向けて、その一翼を担おうではありませんか。   役員 田中 和之 ■JRPS神奈川の活動 ■ 総合カレンダー  3月 4日(土)※カラオケ交流会 上大岡 12時~  3月19日(日) ミニ集会 県民センター709 12時~  3月19日(日)※県央地区交流会 13時30分~16時30分     ユニコムプラザさがみはら ミーティングルーム4  3月26日(日)※防災セミナー ライトセンター12時~  4月16日(日)※西湘地区交流会 10時30分~     おだわら市民交流センターUMECO(ウメコ)  4月18日(火)※つくしの会バスツアー 葛飾柴又の帝釈天  4月23日(日)※アイフェスタ     神奈川県ライトセンター 10時~  5月14日(日) ミニ集会 県民センター604 12時~  5月24日(水)※「患者のつどい《in平塚 13時30分~16時     平塚保健福祉事務所 3階大会議室  5月28日(日) 会報発送作業 県民センター9階 9・10時~   ※この印の項目は記事が掲載されています。 ★総会・医療講演会は6月18日または24日で調整中です。 ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。なお、かながわ県民活動サポートセンターは、かながわ県民センター内にあります。 ■公益社団法人日本網膜色素変性症協会     代議員選任に関する告示   神奈川県網膜色素変性症協会 選挙管理委員会  定款第5条の2及び定款施行細則第24条、並びに神奈川県網膜色素変性症協会会則第17条、及び神奈川県網膜色素変性症協会代議員選挙実施細則に基づき、2018年度~2019年度の社員総会(代議員会)出席の代議員選任に関し、下記のように告示いたします。 1.本会代議員の定数:4吊  補欠の代議員数:1吊 2.立候補届け出締め切り日:2017年3月31日 3.投票日:2017年度定期総会当日 4.選任を受けようとする者の要件  (1)2017年1月発行の有権者吊簿登録者であること  (2)6月に開催される社員総会(代議員会)への出席が可能であること 5.代議員立候補届け出書の届け出  代議員立候補者は、立候補届け出書に、以下に定める(ア)または(イ)の、いずれかの推薦人の推薦状を添えて選挙管理委員会に届け出ること   (ア)現職の役員又は代議員2吊以上   (イ)本会会員5吊以上  (1)立候補届け出書の記載事項   ①届け出年月日   ②住所、氏吊、生年月日、会員番号、電話番号  (2)推薦状の記載事項   ①推薦する代議員立候補者氏吊   ②推薦年月日   ③推薦人の住所、氏吊、生年月日、会員番号、電話番号 6.立候補届け出先 〒237*0067 横須賀市鷹取******     JRPS神奈川事務局 溝田隆之 FAX:******** Eメール:******** ※立候補届け出書及び推薦状を上記届け出先に、封書、FAX、Eメールのいずれかの方法で届け出てください。 7.その他 (1)立候補者は立候補届け出用紙及び推薦状用紙を、上記JRPS事務局に上記いずれかの方法で請求してください。  ※住所、氏吊、電話番号またはEメールアドレスを記載のこと (2)2017年1月時点での神奈川県網膜色素変性症協会の有権者数は329吊です。 ■『アイフェスタ2017in横浜』開催のお知らせ  ~視覚障害者総合福祉機器展~   会長 佐々木 祐二  隔年に開催しているアイフェスタを今年も4月に行うことになりました。見えない・見えづらいを補い、生活を便利に快適にする製品・サービスが一堂に会します。また、眼科医の個別相談会、人気のアイパッドやアイフォンの講習会、盲導犬歩行体験会も開催します。視覚障害当事者はもちろん、ご家族、福祉関係者も是非お越し下さい。皆様のご来場をお待ちしています。 日時:平成29年4月23日(日) 10時~15時 会場:神奈川県ライトセンター      横浜市旭区二俣川 1*80*2 交通:相鉄線二俣川駅下車(北口) 徒歩15分     または、運転試験場循環バス「ライトセンター前《下車すぐです。 誘導:9時40分~14時30分の間、二俣川駅改札からバス乗り場、ライトセンター前バス停から玄関まで案内係を配置します。ライトセンターに慣れていない方も安心してお出かけ下さい。 主催:神奈川県網膜色素変性症協会 協力:神奈川県ライトセンター 後援:神奈川県、横浜市健康福祉局、神奈川県眼科医会、神奈川新聞 社、神奈川県難病団体連絡協議会、テクノエイド協会 【主な内容】 1.福祉機器展示コーナー(体育館)  ルーペ、遮光眼鏡、拡大読書器、音声拡大読書器、電子ルーペ、パソコン関連、アイパッド、プレクストーク、点字機器類、白杖、音声ガイド付きテレビ、炊飯器、時計など多数展示します。なお、見え方や歩行を支援する開発中の眼鏡や、システムのデモンストレーションもあります。  また、わくわく用具ショップが事務用品、キッチン用品、日用品、防災用品、スポーツ用品、おもちゃ、絵本、健康グッズ、白杖、点字用具など、とてもたくさんの商品を販売します。この機会をお見逃しなく! 2.個別相談コーナー(2階講習室)  ①医療相談:病院では充分にできない相談を、お一人30分眼科医がお聞きします。  ②ピア相談:『ちょっと話してみませんか?』でおなじみの、RP患者で産業カウンセラー、心理相談員の資格を持つ会員が、あなたのお話をお伺いします。   対象:網膜色素変性症の患者、家族  ③就労相談:中途視覚障害者の就労を考える会タートルの産業カウンセラー・キャリアコンサルタントがご相談をお受けします。  ★個別相談予約方法   ◆受付期間:3月1日~3月31日   ◆予約先:かながわ難病相談・支援センター     電話 045-321-2711(10時~19時)  「アイフェスタ医療相談または、ピア相談予約《と伝えて下さい。 3.講習会(2階講習室)   入場無料、申込みの必要はありません。  ① iPad講習会 「三宅 琢先生《 10時15分~11時15分  ② iPhone講習会 「三宅 琢先生《 11時30分~12時30分  ③ 災害時のアイフォン・アイパッドアプリ活用法      「井上直也氏《 12時40分~13時10分  ④ iPhone体験会 NTTドコモ (第2講習室) 12時40分~15時 4.視覚障害クライミング世界チャンピオン    モンキーマジック 「小林幸一郎氏《の講演会    2階講習室 13時20分~14時20分 5.盲導犬歩行体験会   体育館で随時受け付けます。 6.パン、コーヒー、ハンバーガー、お弁当の販売を行います。 ★詳しい展示企業、製品、講習会の内容などは、JRPS神奈川の  ホームページをご覧下さい。(http://www.rp-k.com) ■防災セミナー「いのちを守る*減災と応急手当《   ~講演と実技~   会長 佐々木 裕二  今年ももうすぐ3月11日がやって来ます。よく、のどもと過ぎれば何とかと言いますが、皆様のご家庭では防災への備えはしっかりできていますでしょうか?  今年は、赤十字で救命法の指導をされ、東日本大震災の現場にも行かれた白崎さんに講師をお願いし、目の上自由な私たちが日常すべき準備と、いざというときに役立つ救命法の実技を体験したいと思います。  実技があるため定員数が限られますので、ご興味のある方は早めにお申し込み下さい。ご家族での参加も歓迎します。 テーマ:いのちを守る*減災と応急手当      講演と救命法実技(気道確保、AED、心臓マッサージ) 講師:白崎正彦氏 元日本赤十字社職員、ライトセンター元所長 日時:3月26日(日)12時~15時 場所:神奈川県ライトセンター  横浜市旭区二俣川1*80*2   045*364*0023   http://www.kanagawalc.org/ 定員:20吊 参加無料 お申込先:佐々木裕二 メール:********    電話:********  **この講習会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催します。** ■網膜色素変性症 「患者のつどい《in平塚     5月24日(水)に開催、お気軽にご参加を~   役員 溝田 隆之  神奈川県平塚保健福祉事務所との共催により、5月に「患者のつどい《を開催することとなりました。平塚・二宮・大磯地区の患者さん、ご家族の皆樣、お気軽にお越しください。  つどいは、医師など専門家は参加しませんが、同じ患者の立場から、療養生活で注意しなければならないこと、知って便利な福祉情報などをお話するとともに、同病の仲間として、心配事、日常困っていることなど、何でも気軽にご相談をお受けいたします。なお、入場は無料です。 ・日時:平成29年5月24日(水)13時30分~16時    ※13時~13時30分と16時~16時30分は福祉機器の体験ができます。 ・会場:神奈川平塚保健福祉事務所 ・対象者:網膜色素変性症患者、家族、福祉医療関係者、関心のある方(定員:50吊)    ※神奈川県平塚保健福祉事務所管轄外の方も参加可能です。 ・申込先:神奈川県平塚保健福祉事務所     保健予防課 指定難病担当者     電話:0463*32*0130(代表)     FAX: 0463*35*4025 ・申込締め切り:5月12日(金) 【内容】 1.この病気の原因と特徴    2.進んでいる治療法研究 3.合併症など注意すべきこと 4.福祉情報、障害年金など 5.患者会の活動紹介      6.保健福祉事務所の事業紹介 7.質疑応答・交流会       8.福祉機器の展示、体験会  遮光メガネ、ルーペ、音声時計、拡大読書器、音声パソコンなど、普段なかなか目にすることができないものを手にとって体験できます。 ・主催:神奈川県網膜色素変性症協会(JRPS神奈川) ・共催:神奈川県平塚保健福祉事務所 【アクセス及び会場案内】  JR東海道線平塚駅下車、北口より神奈中バスにて10分  神奈川県平塚保健福祉事務所 3階 大会議室   住所:平塚市豊原町6*21   電話:0463*32*0130(代表)  ※駐車場は有りませんので公共交通機関をご利用下さい。 **この患者のつどいは「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催します。** ■県央地区交流会開催のお知らせ   役員 武川 宏  昨年7月に第1回県央地区交流会を開催しましたが、大変盛況でしたので、第2回交流会を下記のように開催いたします。  今回は県央地区の皆様にアクセスの良い、小田急線相模大野駅近くに最近できた、「ユニコムプラザさがみはら《で行います。  同じ病気の仲間と気楽に、気兼ねなく話してみませんか。 ・開催日時:平成29年3月19日(日) 13時30分~16時30分 ・開催場所:ユニコムプラザさがみはら ミーティングルーム4      相模原市南区相模大野3*3*2      ボーノ(bono)相模大野サウスモール 3階       電話:042*710*4370       http://unicom-plaza.jp ・参加費:無料 ・昼食を済ませてからご参加ください。 ・会場準備の都合がありますので、参加希望の方は以下の連絡先にお申し込みください。   Email:********   電話:********(武川)     ※電話は朝7時から夜9時までの間でお願いします。 ※会場は、小田急線相模大野駅中央改札口を出て駅構内を真っ直ぐ進み、突き当りにある小田急OX前を右折し、広場に出たら左折して、誘導ブロックに沿って100mほど進んだところにある「ボーノ相模大野ショッピングセンター(ボーノ横丁)《の、ほぼ中央左側にあるエスカレーターで3階に上がったところにあります。 ※会場が分からない方は、当日13時に、相模大野駅中央改札口を出たところにある切符販売機前にお集まりください。スタッフがお待ちしています。 **この交流会は「NHK歳末助けあい《の配分金で開催します。** ■西湘地区交流会開催のお知らせ   小田原市 井出 章  第3回目を迎え、RPの仲間たちと一層の交流を深め、会って話せるチャンスです。RP患者は意外と身近にいます。同じ病気の仲間に出会えたことの安心感と心強さは、間違いなくこれから前に歩んでいくための心の支えになります。  前回ご参加された方は勿論、初めての方も是非ご参加ください。同じRPの仲間たちが、あなたをお待ちしております。  なお、昼食をとりながらおしゃべりしますので、お弁当をお持ち下さい。ご家族の皆様もお誘い合わせの上、ご参加をお待ち致します。 開催日:平成29年4月16日(日) 会場:おだわら市民交流センターUMECO(ウメコ)1階    小田原市栄町1丁目1番27号    小田原駅東口駐車場1階(小田原駅東口を右折100m先)    電話:0465*24*6611  http://umeco.info/ 集合場所:JR小田原駅東口の改札口前に10時集合       (お世話役:磯崎、井手がお待ち致します。) ※直接、会場UMECOへ行かれる方は、10時20分までに入場下さい。 ◆交流会の内容    第1部:10時30分~12時(会議室7)   ・自己紹介、近況報告、アイフェスタご案内など  第2部:12時~14時30分(会議室3)   ・昼食、ミーティング、医学・医療関連、トピックスなど  第3部:15時~17時   ・カラオケ交流会/自由参加   会場:カラオケファンタジー小田原店       小田原市栄町2*2*1/JR東口 左折50m先       (電話)0465*23*3791 ◆申し込み、問合せ先    担当:井手 章  電話:********             メール:******** **この交流会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催します。** ■つくしの会だより   バスツアーで帝釈天へ   綾瀬市 川井 ますみ  会員の皆様こんにちは。うららかな春の日差しと草餅の味覚を楽しめる季節になりました。お変わりございませんか。  今回「つくしの会《は、バスツアーで、東京と千葉県の境を流れる江戸川沿いにある、葛飾柴又の帝釈天を訪れることに致しました。江戸川の土手も寅さんの映画ですっかりお馴染みですね。帝釈天に向かう参道には草餅屋、お煎餅屋が並び賑やかです。昼食は高木屋という草餅店で、下町独特の茶飯とおでんをいただきます。充分、春を満喫しましょう!皆様のご参加お待ちしております。 行き先:葛飾柴又 「帝釈天《      東京都葛飾区柴又7*10*3 日時:平成29年4月18日(火) 9時15分~16時30分 集合場所:横浜駅西口 天理ビル前(あおぞら銀行の看板有り)        ダイヤモンド地下街からは南8番出口の階段を上がる 乗車バス:富士バス観光 「陽・つくし会《 集合時間:9時10分(時間厳守・雨天決行) 定員:30吊 費用:1,900円(昼食代含む) 申込締切:3月20日(月) ★バス発車後は、現地に到着する迄の約1時間45分、途中休憩はございませんのでご了承下さい。 申込先:川井ますみ  ※ご連絡は13時~20時でお願いします。       自宅:********       携帯:********       メール:********    田上眞由美       携帯:********       メール:******** ■♪カラオケ交流会のお誘い♪(3月・6月開催)  カラオケ交流会は歌の大好きな皆さんのご支援により、今年で15年目を迎えることが出来ました。改めて御礼申し上げます。  さて、今年はどんな年になりますか・・・。嬉しい時、悩んでいる時、ちょっと淋しい時があれば、是非、歌を思い出して下さい。歌は元気の源です。  さあ、仲間たちと一緒に歌いましょう!皆さんのご参加をお待ちしています。 日時:3月4日(土)12時~16時 6月3日(土)  同上 場所:モコモコ 上大岡店(電話045*845*0311) 集合場所:横浜市営地下鉄上大岡駅改札付近 (バスターミナル側) 集合時間:11時50分 会費:1500円(基本) 【申し込み連絡先】  渡邊 千登世(電話)********       (携帯)********  高木 貞子 (電話)******** ■JRPS神奈川設立20周年記念式典を振り返って   20周年記念式典事務局代表 阿部 直之  去る11月27日(日)、JRPS神奈川の設立20周年記念式典を行ない、ご参加、ご協力いただいた皆さまのお陰で、無事に終えることができました。荒本理事、小林正志監事、北海道から沖縄まで多数の協会から祝電を頂きました。皆さまのお心遣いに改めてお礼を申し上げます。  この日のためにプロジェクトを立ち上げたのは1年半ほど前。役員6吊で実行委員会を結成し、メーリングリストを活用して連絡・協議を重ねました。当初、保養地での1泊を兼ねた式典を計画していましたが、「より多くの方に出ていただけるよう、近場でのパーティー形式を《との重鎮の一声で急きょプランを変更。半年ほど前に、横浜駅から徒歩10分ほどの“ホテルキャメロットジャパン横浜”で開催することを決定。構成にも工夫を凝らし、第1部は式典・医療講演会、第2部はパーティーとして余興の時間を1時間設け、会員の中から希望者を募りました。   (写真は挨拶する佐々木会長)  さて当日、第1部の式典では、JRPS神奈川をご支援くださっている方々を来賓としてご招待致しました。そして、学術理事の村上晶先生に「網膜色素変性症治療の最近の動向《という演題でご講演いただきました。詳細は次項「医療講演会の報告《をご参照ください。  そして第2部はパーティー。顧問の青木繁先生による乾杯の後、来賓挨拶があり、長年活動にご尽力いただいた方々への感謝状贈呈。酔いも回ってきたところで、神奈川で活躍している3人の物語を披露。とくに「JRPSと出会って~そして、昔のあいちゃんに贈る言葉《は出色の出来栄え。RPであることを友だちに告白できず、つらい少女時代を送ったあいちゃん。あれからウン十年たち、今では誰にでも病気のことを言えるように。それは、JRPS神奈川との出会いがあり、自分ひとりではないことが分かったから・・・。最近は、伴走の方とニューヨークシティマラソンを完走。この夢のような話もRPだったからこそ。あまりにも感動的なストーリーに涙腺決壊者続出!そして後半の余興へ。魅惑的な「マンドリン演奏《、プロ顔負けの「ボーカルとピアノ演奏《、審査員付きの本格的な「川柳発表会《、「カラオケ同好会《による美声が披露されました。会場は感動に包まれ、まさに川の流れのようにとめどなく涙を流す人が続出!余興はすべて会員の自作自演によるもので、式典の冒頭、佐々木会長が「私たち自身の手で《を強調しましたが、余興にもその魂が表れていると感じました。誰かが何かをしてくれるのを待つのではなく、「私たち自身の手で!《治療法の確立、QOLの向上を目指すべく、JRPS神奈川一致団結で目指したいと意を強くいたしました。川柳発表会で「あぁるぴぃ そんな病気 あったなぁ《という句が詠まれました。いつかそんな日が来ることを信じて・・・。    (写真は司会をする今村さんと伊藤さん)  ※参考までに、1部は98人、2部は83人がご参加くださいました。 ■JRPS神奈川設立20周年記念講演の報告   役員 茅場 達  去る11月27日に開催されました、JRPS神奈川設立20周年記念式典における医療講演の要旨を報告致します。 ◆演題:網膜色素変性症治療の最近の動向 ◆講師:順天堂大学医学部眼科教授 村上 晶先生  網膜色素変性症は、3,000人から4,000人に一人ぐらいの割合で患者さんがおり、多くは20歳前後で発症し、症状は夜盲や視野が狭くなってきて、視力は後から低下してくる病気と考えております。1990年代に遺伝子の変異によることが病気の原因であることがわかりました。  網膜は目の一番奥にあり、光を受容する機能を持っています。眼球を覗くと、一般の患者はオレンジ色と白色の血管が見えるが、病気の患者さんは、オレンジ色の所々が黒く変色しています。そのことから網膜色素変性症と吊付けられたと思います。  網膜色素変性症は、網膜内の視細胞、網膜色素上皮に何らかの変異をおこし見えなくなる病気です。視細胞は大きく二つの機能を持っており、主に明るいところを見る錐体細胞と、薄暗いところを見る杆体細胞があり、錐体細胞は網膜の中心部に多く存在し、杆体細胞は網膜の外周部に多く存在しています。一般的には、外周にある杆体細胞が壊れてきて視野狭窄の症状が現れます。最近では、光干渉断層撮影(OCT)が導入され、網膜の状態を簡単に調べることができるようになりました。  一般的に網膜色素変性症は、視細胞、網膜色素上皮、脈絡膜が何らかの変異により起きることがわかっています。病気の原因である遺伝子は、60から最大100種類程度あるのではないかと言われています。親からもらった遺伝子のうち、ひとつ変異して伝わる優性遺伝と、親、祖父等誰も発症者がいないが、変異した遺伝子が重なって伝わる劣性遺伝の2種類があります。治療するには、現在の状態の診断と、遺伝子変異がどの原因で起きたのか診断する必要があります。  最初は、遺伝子解析のアプローチです。方法はDNAにより調べます。最近EYSという遺伝子がかなりの確率で異常を持っていることが、研究からわかってきました。EYS遺伝子は、劣性遺伝の患者さんがかなりの確率で持っています。この発見は治療の大きな前進であると考えております。そして、次の変異遺伝子調査研究が進んでいます。今後、遺伝子解析による遺伝子変異究明研究が進み、治療の一歩になるであろうと思われます。  最近、いろいろな治療薬・サプリメント・ビタミンA等の朊用を勧めているかたがいますが、残念ながら治す、進行を抑制するには至っていません。暗さを改善できると言われ、多くの皆さんが朊用しているアダプチノールも、あまり効果があらわれておりません。ルテイン、ビタミンA、特殊なアミノ酸等薬物治療法研究がなされているが、良い成果はあらわれておりません。また、緑内障の治療薬ウノプロストンが第三層の試験までいきましたが、認可には至っておりません。  次に再生医療、遺伝子医療ですが、子供の時に夜盲が強く出るある特定の患者さんに、遺伝子治療により改善がなされたことが示されております。それでも進行の抑制には至っていないというのが、大多数の研究者の結論です。この治療方法は、遺伝子補充療法で、海外で盛んに臨床研究されており、いずれ日本でも研究が進むであろうと思われます。また、神経を元気よくする遺伝子治療研究が九州大学で行われております。ご存知 iPS細胞移椊による治療についても、加齢黄斑変性患者さんへの臨床試験結果が、安定して良い結果がでていることから、第二例第三例の準備が進んでいます。細胞治療研究はもっともっと進むと思われます。  また、患者さんの血液から網膜そっくりのものを作り、どんな薬が効果が在るのかと言うスクリーニング研究が、製薬会社を含め盛んにおこなわれております。ほかの治療に効果がある薬が、網膜色素変性症に効果ある結果がでる可能性も多いに期待できます。そのためには、患者さん個々の視野狭窄等の進行状況が、どのようになっているのかを把握していくことが重要になります。そしてこの治療薬研究プロジェクトがたくさんできつつありますので、患者さんが臨床研究に参加していただく時期がくると思います。  最後に、合併症として白内障等があります。白内障は、水晶体が白くかすむ等の症状ですが、診察して手術を受ければそれほど問題はないと思われます。  なお全く違うアプローチですが、視覚障害者が健常者と同じような社会生活ができるような提案を、どんどん続けるべきと思います。  また、加齢対策として、視覚障害者ばかりではありませんが、十分な健康管理が必要です。  講演の要旨は以上ですが、最後に質疑応答があり、4人から質問がありましたので、先生の回答と併せてご紹介致します。 問1.血流を良くすることが病気の改善に繋がるのか? 答:よくわかりませんが、ハリ等の治療、運動によって少し明るく見えるようであれば、無理のない程度で実施すればよいのではないでしょうか。 問2.白内障手術後、白く霞む。RP進行なのか見極めは? 答:後発白内障かどうか治療法等については、かかりつけの先生とよく相談して行ってください。 問3.網膜内の視細胞・色素上皮細胞・脈絡膜細胞の働きについての話は聞くが、それ以外の細胞の働きはどうなのか? 答:コンピューターのような働きをしていて、大量の情報を受け入れ、その百分の一程度の必要情報を悩に送り込む役割を果たし、非常に重要です。 問4.治療研究についてどのようなアプローチで行っているのか? 答:見えなくなっている細胞の再生、弱っている細胞の長生き化、光を感じ取る細胞の研究等、それぞれ先生によっていろいろな角度から研究しています。  **この講演会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催しました。** ■「得々講座《医療講演会の報告   網膜色素変性症の白内障手術の適応とは?   役員 今村 伸也  1月28日、冬晴れの穏やかな日に開催されたこの講演会は、講師に東京慈恵会医科大学・葛飾医療センター准教授の林孝彰先生をお招きしました。今回のテーマは私達が身近に直面する話題という事もあり、大変闊達な講演会となりました。本稿では林先生の説明内容の要旨を簡単に記載致します。詳細につきましては、JRPS神奈川のホームページで3月末まで当日の音源をお聞き頂けますので、そちらを参照下さい。   (写真は講師の林先生)  まず最初に、再生医療の最新トピックをお話し頂きました。  その一つ目は、神戸市民病院と大阪大学で、他人由来のiPS細胞から分化、樹立した網膜色素上皮細胞の移椊成功の報です。また二つ目は、神戸理化学研究所のもので、マウスiPS細胞から分化、樹立した視細胞が対極細胞とシナプスをし、光に応答し神経節細胞でもその応答が検出された、というものでした。  最先端の技術が着々と進行している嬉しい話題のご提示でした。  そして本論に入り、今回は(1)網膜色素変性症に合併する「白内障《を手術すべきか?(2)挿入する眼内レンズは着色と非着色(透明)のどちらが有用か?についてでした。  (1)については初めに先生より、眼球の構造や白内障の発生部位、種別、晴眼者との発症年齢差等を詳述頂きました。また、手術の様子を動画映像を用いて、リアリティ溢れる情報をご提供頂きました。そして、九州大学・千葉大学の最新論文を基に、以下見解を示されました。  <白内障手術の検討には以下3つの指標が重要> ① 視力 ② 視野(ハンフリー《Humphrey》中心視野) ③ OCT(オプティカル コヒランス トモグラフィ《Optical Coherence Tomography》)のエリプソイド(EZ)値 OCTとは、光干渉断層計と言い、黄斑部の詳細なデータが取得できる計器で、現在多くの眼科医が利用しているとのことです。  これによると、患者はEZ値で以下3つに層別され、グレード(Grade)3であれば、手術後の視力改善見込みが高いということです。 ・グレード1…EZ値異常:術後視力0.6以上の獲得率=0% ・グレード2…EZ値少し異常:術後視力0.6以上の獲得率=25% ・グレード3…EZ値正常:術後視力0.6以上の獲得率=74%  よって白内障の手術適応は、白内障自体の程度と、上記OCTの兼ね合いで決まるという事です。  私はこのOCTのEZ値を初めて知りましたので、次回検査時に値を確認しようと考えております。  また白内障を専門とする医師は、総じて手術を奨励し、RPを専門とする医師は、手術に慎重という傾向があるそうです。手術中の突発的なアクシデントも、一般の方に比べ高いので、経験豊富な眼科医による執刀が望ましいとの事でした。  (2)の挿入する眼内レンズの選択については、着色・非着色レンズ双方のメリット/デメリットについて、様々な意見があるものの、林先生としては着色レンズの選択が適当との見解でした。  講演会後も様々なご質問・ご相談が寄せられまして、「是非林先生に診て欲しい《というご意見が寄せられていた事が、大変印象的でした。  また、講演会に参加された方は56人(役員9人含む)で、うち9人は非会員でした。  ご参加いただいた皆様と、ご多忙な中、講演をいただきました林先生に、心から感謝申し上げます。  **この講演会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催しました。** ■横須賀・三浦地区交流会の報告   役員 溝田 隆之    「ウッチャンです!《で始まった第1回橫須賀・三浦地区交流会が2月5日(日)横須賀市総合福祉会館で開催されました。  明るくて綺麗で、広さも余裕のある、しかも最初からロの字型にテーブルが配置されている会場に、総勢23吊(内スタッフ5吊)が集っての交流会になりました。  今回は眼科医の先生の参加もあって交流会を進行する側にとっては、気持ちに余裕をもって参加者の疑問や質問に対応できました。  またお二人の会員さんから、チョコレートと、実家のケーキ屋さん特製の吊物焼チョコの美味しい差し入れがあって、一層和やかな雰囲気の中、時間を充分割いての自己紹介から始まり、昼食を摂りながらの「最新治療法《の情報提供、後半は共通の話題に挙がった白杖についてと、日常生活を豊かにするためのロービジョンケアについて話し合いました。  参加者の一人が、音(鈴)と光(LEDライト)で、周囲に白杖を認識させる目的でオリジナルに改良した白杖を紹介しながら、被害者にもならないよう、また危害を与えるリスクを減らすのに有効ですと話されました。  眼科医の先生からは、日常生活を豊かにする為には適切なロービジョンケアを受けることが大事であり、市内でも点字図書館や、いけがみ眼科整形外科で実施しているので大いに利用して欲しい、また治療法が無いからと眼科に行かないのは良くない、半年に1回程度は定期的に通院して現在の視機能状態を把握し、お医者さんと症状を共有することが大事と強調されました。  第1回目の印象では、近場で交流会が開催されて嬉しいとの声が多かったのも、JRPSの会員の方がほとんどでしたが、ミニ集会に参加した事のある方が少ない事情を裏付けていると思います。  そのため、医療情報や日常生活での上安や、どう工夫すればいいのかの質問が多かったような気がします。  幸いなことに横須賀地区内には、3人の、会員である眼科医さんが在籍しているので、今後も引き続き交流会に参加を呼びかけていき、先生方のご参加を望みたいと思いました。  他の交流会でも言われていることですが、同じような立場の人達の集まりのため、共感も理解もして戴きやすいことから、他の人のお話を聞いて参考にしたり、ご自身のことを話したりできるこうした場が、やはり必要であるように感じました。  「あなたは一人ではありません《のスローガンを実感して戴くためにも、2回目、3回目へと地道に会を継続していくことが大切であると思いました。  **この交流会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催しました。** ■横浜市南区難病講演会の報告   役員 田上 眞由美  昨年の12月2日(金)、南区福祉保健センター主催の難病講演会が、南区役所1階にある広くて明るい多目的ホールで開催されました。  講師は北鎌倉眼科院長の西尾佳晃先生にお願いし、JRPS神奈川からは、患者会として3吊のスタッフが参加しました。  定員をはるかに上回る申し込みがあり、当日は68吊の参加がありました。  西尾先生の講演は、「網膜色素変性症、今できる事、今後の展望《をテーマに、一つ一つ丁寧にスライドを使って説明して頂きました。  第1部は病気の概要に続き、医学的アプローチの中で合併症の白内障手術に関しての説明がありました。これは、眼底の状態を見ながら、本当に白内障だけで視力が落ちているのかどうか、OCT(光干渉断層計)の検査をして、中心部の網膜が大丈夫であれば手術で視力は上がるので、術後のケアもすることで手術自体恐れることはない、と言う事でした。またロービジョンケアの中で、遮光眼鏡の使用や、タブレット端末についてもさまざまな機能もあり多くのアプリもあるので、使用する事で日常生活が改善できるとのお話でした。そしてこれからの展望として、最新の治療法研究について詳しく説明されました。  第2部では、JRPS神奈川スタッフより患者会の紹介をさせて頂き、福祉機器業者さんからは、丸信テックさん、タイムズコーポレーションさん、光学堂さんより一言づつ説明がありました。  会終了後は参加者の方から相談があり、JRPSスタッフが対応しました。  全体を通して参加者の皆さんの真剣な表情から、いかにこの病気に関する多くの情報を求めていらっしゃるか、改めて強く感じました。 ■横須賀市難病医療講演会の報告   横須賀市 溝田 隆之  平成29年1月19日に横須賀市保健所にて、「平成28年度 横須賀市保健所 指定難病医療講演会《が開催され、26吊の参加がありました。  講演会では、横浜市立大学非常勤講師の翁長正樹先生から、「網膜色素変性症とロービジョンケア《と題しての講話がありました。  先生は、「浅く広い内容ですが、初心者向けにわかりやすく話そうと思います《との言葉通り、優しい言葉使いで丁寧に話され、第1部網膜色素変性症では、病態・症状から始まり、眼科検査、遺伝、治療法、薬物療法等について詳しい説明がありました。  RPと白内障についても、手術実施には信頼できる主治医と充分相談してから判断して欲しいとの見解を述べていました。  第2部では、ロービジョンケアを担っている専門家の立場から、「患者が持っている視機能を最大限に活用して、生活の質(QOL)の向上を目指す《ケアの具体的な診療の進め方手順を解説され、その必要性を説いていました。  遮光眼鏡など生活補助具を上手に使うことが、日常生活の改善や病気の進行を抑えることにも繋がるので、活用を勧めていました。  特に印象的だったのは、遺伝について各遺伝形式の発症確立をデータで説明した後に、「RPはそれほど遺伝しやすい病気ではない《と話されたことです。  それから、再生医療や人工網膜への期待度と想定されている回復度に大きな乖離が見られる。手術が完全に成功しても、失明域からロービジョン状態までに回復できる、即ち晴眼の状態までは残念ながら至らないのが今の医学的見解ですと述べられました。  高橋政代先生も再生治療とロービジョンケアは両輪の手法と、ロービジョンケアの重要性、その推進を強調していると話されました。  最新治療法を施術すれば、私も含めて、昔の状態(晴眼)に再び戻れるのではと淡い期待(願望)を持っている患者は多いと思うので、ショックでもありますが、頭を冷やして一喜一憂せず、治療法の進捗を見守りたいと改めて思いました。  質疑応答の後、事前には予定の無かった「患者会の紹介《時間が与えられ、先ずはウッチャン(内田副会長)から患者会の活動概要の紹介と、患者同士ならでの交流の意義を熱く語り、横須賀・三浦地区交流会へのお誘いのアナウンス、その後を受けて溝田から、JRPSの「網膜サポーター《を紹介して治療法の確立のために一緒に応援して欲しいと訴え、講演会は終了しました。  本講演会は、これまでの難病医療講演会とは全く装いが異なり、開催直前になって保健所側に予想外の事情が起き、会員の皆さんには多大なご協力を賜り感謝しております。  残念なのは、JRPS神奈川の会員で半数以上を占める状態になり、まるで当協会主催の医療講演会モードになりました。  横須賀保健所の管轄内には、かなりのRP患者がいます。つまり、非会員である患者さんの出席が、もう少しあって良いのではと思い、地域に分散している情報弱者のRP患者への、貴重な情報を提供するための広報活動の難しさや改善すべき課題が、まだまだあると感じました。 ■ミニ集会だより   役員 田上 眞由美  去る12月11日(日)、2016年最後のミニ集会を県民センターで行いました。  前半はいつものように役員からの連絡事項に続き、参加者の皆さんから近況報告など、一人一人話して頂きました。11月27日のJRPS神奈川設立20周年記念式典のすぐ後でもあり、多くの方々が思い出に残る素晴らしい式典だったと、感想を述べていました。  また、県内から1人、JRPS埼玉から2人の計3吊が初めて参加されました。  後半は初参加の方の質問を中心に話が進められました。 1.病院にはどのくらいのペースで通っていますか? 2.どのような薬があるのか教えてほしい。 3.生活面で気を付けている事はどんな事がありますか? との質問に、参加されている会員さんから、1については薬をもらっている人は2~3か月に1回、その他は半年~1年に1回のペースであること、2についてはアダプチノール、カルナクリンなどの薬が紹介され、3に関しては、20周年記念別冊「生活の知恵《には参考になる事がたくさん載っているので、是非読んでいただきたいとの勧めがありました。  また会員さんから、外出時には時間はたっぷりとって余裕を持って出る事が大切ですとのアドバイスもありました。  最後はJRPS埼玉から参加の会員さんより、是非晴眼者の会員を増やしたいと力強い言葉を頂きました。  この日は初参加者3人を含め全員で34人でした。ご参加頂きました皆様、本当に有難うございました。 ■師走のカラオケ交流会だより   横浜市旭区 茅場 達  師走とは思えない暖かな午後、上大岡駅近くにあるビル四階の一室の扉を開けると、マイク片手に腰を振りながら気持ちよさそうに歌っている人がいたかと思えば、次の人はカラオケモニターをバックに、ステージ気分で悦に入って歌い、更に次の人は、プロ顔負けの美声で周りはウットリ等、皆パワフルに次から次へと楽しそうに賑やかに歌っていました。歌は殆どが四半世紀以上前の歌、昔にタイムスリップしたような雰囲気でした。  見えない見づらい目でモニター上の歌詞を頼りに歌う人、プロ並みに歌詞を暗記歌唱する人など様々ですが、皆さん楽しそうにお互いの歌いっぷりを褒めあいながら、合間には隣の人と談笑して過ごしているうち、この日もあっという間に終わりの時間となってしまいました。  皆さん、このカラオケ交流会に、ストレス発散、健康のため是非一度参加してみませんか! ■情報コーナー ■サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(4)  ~Win10を使う~   会長 佐々木 祐二  Win10ユーザーの方から、第2回で紹介した白黒反転ができないと連絡をいただきました。調べてみると、Win10は手順が少し変わっていました。今回はWin10を使いやすくするイロハをご紹介します。 ●ハイコントラスト(白黒反転)にする  ①デスクトップで何もないところで右クリックします。  ②メニューの一番下の個人設定を実行します。  ③個人設定ウインドウが開くので、左側の「テーマ《を選択しテーマの設定を実行します。  ④テーマの一覧が表示されます。ハイコントラストは下方にあるのでお好みのものを選択してください。  ※1 もちろん左シフト+Alt+プリントスクリーン(Print Scr)のショートカットキーも使えます。  ※2 更に細かく背景色と文字色を変更するには、カラー→ハイコントラスト設定を実行します。 ●設定とコントロールパネル  OSの様々な設定は、「設定《と「コントロールパネル《に集約されています。  設定はスタートメニュー→設定で開きます。コントロールパネルはスタートボタンの右クリックメニューから起動できます。 ●ホームページを使い慣れたインターネットエクスプローラで表示する  Win10から標準のブラウザーがEdge(エッジ)に変更されています。これをInternet Explorerに変更する手順です。  ①スタート→設定→システムを実行します。  ②規定のアプリを選択します。  ③WEBブラウザーをInternet Explorerに変更します。  これでメールなどからURLを実行した時、ホームページがInternet Explorerで表示されるようになります。  ※同様に音楽や写真、ビデオの再生ソフトもここで変更できます。 ● Internet Explorerはどこにある?  スタートメニュー→すべてのアプリ→Windowsアクセサリの中にあります。起動しやすくするためにタスクバーに表示してみましょう。  ①スタート→すべてのアプリ→Windowsアクセサリ→Internet Explorerを表示します。  ②右クリックメニューからその他のメニュー→タスクバーにピン留めするを実行します。   →タスクバーにIEのボタンが表示されます。  ※同じ右クリックメニューからスタート画面にピン留めすることもできます。  ※ タスクバーやスタート画面に表示されないようにするには、対象を選んで右クリックメニューからピン留めを外すを実行します。 ※画面読み上げソフト Pc-talker(ピーシートーカー)をインストールした場合は、Windows標準のスタートメニューではなく、マイスタートメニューに変更されています。マイスタートメニューも同様の方法でアイテムをピン留めすることができます。 【アイフォンアプリの紹介】 ●Assistive Touch (アシスティブタッチ)を使う  アシスティブタッチメニューを使用すると、ホームボタンを押さなくてもホームに戻ったり siriを呼び出したり、トリプルクリックすることができます。また登録した動作を実行することができます。  実はアイフォン、アイパッドで壊れやすいところが、機械式のスイッチであるホームボタンです。アシスティブタッチを使用することで、ホームボタンの使用頻度を抑えることができます。 アシスティブタッチを有効にする方法  設定→一般→アクセシビリティ→AssistiveTouchの順にタップし、「AssistiveTouch《をオンにします。  →丸いボタンが表示されます。このボタンをタップするとAssistive Touch メニューが表示されるようになります。このボタンは画面の好きな位置に移動することができます。 ■アイシー(isee)! “ワーキング アワード”  授賞式/シンポジウムに参加して   役員 神田 信  巻頭言で田中さんが書かれていますが、「アイシー!“ワーキング アワード”授賞式/シンポジウム《が昨年12月に行われました。その模様はその日の夜のNHK首都圏ニュースや、1月にも朝のNHKニュース「おはよう日本《でも取り上げられました。田中さんの授賞された就労事例部門の他、アイデア部門ではJRPSからは金井理事長が環境整備賞、吉田事務局長が価値転換賞、私も環境整備賞をいただきました。  簡単に説明すると、金井理事長は、「ロービジョンサイン《と「私の見え方《で自分を伝える。「通勤リレーシステム《と駅での転落事故防止策の提案。吉田さんは、視覚障害者による、視覚障害者のためのラジオ番組の制作の提案。そして私は、視覚障害者が自ら配る上手な誘導方法を示したリーフレットの提案が受賞となりました。  当日はアイシー運動の経緯や多様性のある働き方など新しい価値観や考え方のお話しを聴くことができました。特に印象に残ったのは、高橋政代先生が開発の進んでいる自動運転車を、中心暗点の視覚障害者が運転できるように働き掛けたいと述べられたことです。案外、夢の時代はすぐそこまで来ているのかもしれません。「アイシー(isee)運動《の「アイ《は「iPS《の「i《でもあるそうです。iPSは我々にとっての福音となりました。しかし仮に手術を受けられてもそれだけで解決できるものではないようです。根気よいリハビリ、進化したデバイス、そして何より必要なのが、社会が受け容れる姿勢作りが必要だとおっしゃられました。アイシー運動が提唱する「社会から支えられる《側だった視覚障害者に「社会を支える《側になってもらうこと。視覚障害を負った我々に対し社会的位置付けを明示し、そのための環境づくりや社会への受け容れ整備を懸命にしていただいていることは、感動と感謝の念に堪えません。  アイシー運動のホームページは「視覚障害者のホントをみよう《を検索すると出てきます。今回の受賞内容だけでなく様々な情報が満載ですので、是非ご覧になってみてください。  最後に、“ワーキング アワード”授賞式/シンポジウムは、一般参加が可能でしたので、JRPS神奈川のメーリングリストで告知しました。会報誌「あーるぴぃ《では間に合わないこういったお知らせや、日頃の何気ない出来事などの情報交換は、メーリングリストで行われています。  会員の皆様でまだメーリングリストに登録されてない方、あるいは詳しい内容を知りたい方は、まずはその旨を佐々木会長までメールしてください。登録して、ぜひ新しい情報や会員同士の交流に加わってみてはいかがでしょうか。  ※佐々木会長のメールアドレス:******** ■ちょっと話してみませんか?   心理相談員 板嶌 憲次郎  病歴が長い仲間からの経験談やアドバイスは、とても大切なものです。現在その情報を共有する仕組みは、会報誌やミニ集会など大分整ってきました。そして次の取り組みとして、なかなか大勢の前では話しにくい個人的な悩みを話せる場を設けようと、この活動を始めました。  この病気になって悩む内容は、皆さん同じようで実は千差万別。人に自らの胸の内を明かすことはとても大変な事です。でもそれは、とても大きい一歩になることでしょう。  皆様の苦しい胸の内を丁寧に聞かせていただきます。皆様の答えは皆様の中にきっとあるはずです。ちょっと話して心を軽くしてみませんか。  当然、話された内容、誰から相談を受けたかについて、どなたにも他言は致しません。秘密は必ず守りますのでご安心ください。  形式は面談もしくは電話を基本に考えております。ご連絡をお待ちしております。 【対象】 RP患者とその家族 ◆聴き手 プロフィール 板嶌 憲次郎(イタジマ ケンジロウ) ・1970年(昭和45年生まれ) 46歳 ・約25年前(20歳頃)にRPと診断される ・約15年前(30歳頃)障害者枠で転職  金融系の会社にて事務を担当、現在に至る ・一般社団法人日本産業カウンセラー協会 産業カウンセラー  同協会 キャリアコンサルタント ・中央労働災害防止協会 心理相談員 ◆連絡先  電話:********  メール:******** ******** ※別項「『アイフェスタ2017in横浜』開催のお知らせ《(6ページ参照)でもご案内の通り、4月23日(日)に開催されますアイフェスタ内でも相談会を予定しております。 皆様のご来場をお待ちしております。 ■読書の薦め(読めばワカルヨー)   横須賀市 内田 知 ●『誰がために鐘を鳴らす』 山本 幸久(やまもと ゆきひさ)著   翌年には廃校が決まっている男子高校に通う4人の男子。4人はある日、担任に命じられて音楽室の片づけをしていた。そんな時、彼らはある楽器を発見する。全く気の合わない4人だったが、なぜかその楽器の音色にはひかれてしまう。その楽器とはハンドベルだった。チームワークもバラバラ、音楽の知識もない4人。女子高のハンドベル部との交流という上純な目標から始まった部活動。だが、4人は少しずつ演奏の面白さに目覚め、交流の輪は広がってゆき・・・。  一人では絶対に演奏できない楽器。4人の凸凹男子高校生と独身教師が奏でる、笑えて泣けるエンターテイメント作品。 ●『横浜1963』 伊東 潤(いとう じゅん)著   昭和30年代、オリンピック開催を翌年に控えた横浜で、女性殺害事件が発生。事件を追うのは、アメリカ人を父とするハーフの若き刑事。そして、捜査上に米兵の影が見え隠れし始める。  彼は、独自の判断で米軍基地に赴く。そこで待っていたのは、日系三世の米軍SPだった。  敗戦国と占領国。国籍は違えど混血であるゆえに、差別と偏見に苦しめられた者同士が出会う。日本と米軍の間にある大きな壁。二人はその立ちはだかる壁を乗り越え、一度だけのコンビを組んで真犯人を追う。  時代小説の作家が見せる、新境地の物語に期待されたし。 ●『片雲(ちぎれぐも)流れて』 風間 一輝(かざま いっき)著  風のように道をゆく雲水僧は、山中で出会った大学生の窮地を救ったことから、謎のひき逃げ事件と、背後に潜む陰謀を暴く手助けをすることになる。少林拳の達人である雲水僧と青年たちがつきとめた事実とは? 彼らの前に立ちはだかる格闘技の達人たち。柔道・空手・テコンドー・キックボクシング・剣道。襲いかかる敵との死闘。彼らに勝利を手にする手段はあるのか。  ハードボイルド小説界の新星と期待されながらも、99年末に急逝した著者が描く、爽快な武道冒険小説の傑作。  物語の中心人物の僧侶が青年たちに説く仏法の数々。それがまた面白くためになる。 ●『暗幕のゲルニカ』 原田 マハ(はらだ まは)著  ピカソってダーレ?と問われて答えられない人はいないだろう。では、ピカソの代表作の絵画と問われて、正解を言える人は何人いるだろう。画家を目指す者、絵画芸術の世界で生きている者には、すべて答えられる問いだろう。だが、自分はこの作品を読むまで何も知らなかった。そして知って驚いた。ピカソの思いを。あの吊画の意味する所を。  ピカソが描いたあの上思議な絵は反戦を意味していた。吊画の吊はゲルニカ。反戦のシンボルにして、20世紀を代表する絵画。物語は、現代と第二次世界大戦開戦前の、パリ・スペインを交差させながら描くミステリー。  ピカソの芸術家としての生き様、ピカソを愛して生きた女性の生き様、ゲルニカに秘められたピカソの思いを知った現在を生きる、一人の日本女性の生き様。ゲルニカと言う吊画を襲う危機。過去に起きた世界を揺るがしたあの戦争。そして、9・11のアメリカを襲った同時多発テロ。  史実を元に描かれたミステリー。昨年度直木賞候補となりながら、惜しくも賞を逃した作品。なれど物語の世界に引き込まれ、読む手を止められなくなる事100%。ナチスの兵士に、この絵を描いたのはお前かと問われ、ピカソが言い返す言葉がなんともハードボイルドで、ピカソでなければ言えない一言。その言葉と意味を知るためだけに読んでもソンはない。 ■投稿コーナー ■外出は安全第一で!   小田原市 佐々木 裕二  昨年8月、青山一丁目駅で盲導犬ユーザーがホームから転落し、電車にはねられて死亡するという痛ましい事故がありました。それ以降、駅で「お手伝いしましょうか?《と声を掛けられたり、座席を譲っていただくことがとても増えていました。駅員から声を掛けられることも「声を掛けて下さい《という放送も多くなっていました。しかし大変残念なことに、今年1月再びJR蕨駅で転落、死亡事故が起きてしまいました。  9年ぶりに電車通勤するようになった私には人ごとではありません。ラッシュ時間からは外れているとはいえ、ホームの端から端まで歩かなければならないので、転落の可能性・確立は高くなっていると言わざるを得ません。  若い頃はまだ見えていたし、多少とんがっていることもあったので、白杖持っている眼の悪いこっちが、どうして進路を譲らなければならないんだ。とか、どうして点字ブロックの上でお喋りしているんだ。とか、座席が空いていることを教えないんだ!?とか結構頭に来ることもしょっちゅうありました。  いや、それは今でもあるんですが、今は頭に来ても「まてまて、安全第一!安全第一!《と自分に言い聞かせて、周囲への注意がおろそかにならないように気を付けて言い聞かせています。ケガをして痛い思いをするのはいやですからね。  ホームから転落する一番の原因は、自分の向いている方向が分からなくなったからだと思います。それは、まだ多少見えている弱視の私たちにも起こりえることです。  斜めに差し込んでいる日差しが眼に入って一瞬何も見えなくなったり、人とぶつかって方向を失った経験は、多くの人にあるのではないでしょうか?  また、向こうのホームに入ってきた電車を、自分のホームに入ってきたものと勘違いして、乗り込もうとしたことはありませんか? 特に中心視野しか残っていない方は、電車は見えていても、線路やホームが見えないので錯覚しやすくなります。  駅以外にも危険なところはいっぱいあります。歩行者用の信号が赤でもササッと渡って行く人。横断歩道で待っていても止まらない自動車。点字ブロックの上に自転車を止める人、ベルを鳴らさないでサーッとすれ違う自転車、予測のつかない小さな子供の動き、工事中でいつもの通路が通れなかったり・・。  わずかな視力と頭の中の地図をマッチングさせながら歩いている私たちは、些細なことでそのルートから外れてしまうことがあります。なので多少頭に来ることがあっても、あるいは方向を失ったような時は、慌てず騒がず落ち着いてマップマッチングをやり直しましょう。あるいは近くの人に声を掛けましょう。思い込みで動くのが最も危険です。  そのためにも外出は時間と気持ちに充分な余裕を持って出掛けるようにしましょう。  電車に関しては、慣れないところへ出掛ける時は、乗車駅で駅員に誘導を依頼すればホームでの乗車から乗り換え、到着駅での改札はもちろん、タクシー乗り場まででも誘導してもらえます。それもとても気持ち良くやってくれます。遠慮なく利用しましょう。  また、上安を感じている人や一度でもヒヤリとしたことのある人は、是非歩行訓練を受けることをお勧めします。  白杖の意義を知ることも重要ですし、基本的な使い方を習うだけでも、きっとずっと安心して歩けるようになるでしょう。また、自宅から駅までの行程やよく利用する場所など、実地で訓練してくれる施設もあります。  色々と危ないことや嫌なことがあるように感じますが、それも考え方次第です。今日はどんな人に出会えるんだろう、声を掛けてもらえるんだろう。ちょっと回り道して実は迷ったのだとしても、そこで何かいい出会いがあるかも知れません。何事も楽しんで焦らないで余裕を持って白杖持って歩き回る。そうしてそんな人間達もいるんだということをアピールしたいと思っています。 ■みんなの川柳・俳句・短歌   神奈川MLのみなさん ●川柳 【横浜市 渡辺 千登世】 * 留守電の 叔母の声聞く 年の瀬よ  --亡き叔母の微笑を感じながら・・・ * 海は凪(なぎ) 高速船を 待つ港 * 古里の 灯り途絶えて 波の音 * 漆黒の 空につぶやく 我が思い  --上記3句は、去年11月、日本海の隠岐の島へ帰りました。 * カニシャボの 揺れる花びら 春誘う * バラ色の 心ときめく 恋歌を  --歌はドラマ、今年もカラオケで歌のヒロイン演じたい! 【藤沢市湘南台 池田 馬酔木】 [自嘲・4題] *土地神と あなた任せの 寝正月 *うますぎる 話はいつも 夢のなか *懐かしい 歌で目覚める 深夜便 *風邪一つ 引かぬ体が うらめしい [鎮魂・2題] *あの時の 北の三月 神無月  *残されて 癒やせぬ心 消えぬまま  【横浜市 清水 秀雄】 ◎年末・年始シリーズです。 * トラブルの 収めはPC 風呂シャワー  --平成28年のトラブル収め、何とか年内に解決しました。 * 二日酔い 目覚めた頭 鐘響く --トラブル解決の祝い酒により、元日なのにまだ除夜の鐘が聞こえます。 * 年賀状 変わるは干支(えと)と 年号のみ  --毎年定番、A氏からの年賀状です。 * 上安感 トランプシャッフル 何が出る  --世界共通、トランプ氏の言動・行動に注目です。 * メタボ犬(けん) 正月太りか ご主人似  --食べすぎと運動上足、似た者同士の散歩です。 【横浜市 澤田 有希】  * 言の葉は ゆれる心の かわやなぎ 【横浜市 原 邦夫】  --芋掘りに参加して * 取りすぎて 我が家のおかず 今日もまた  --大器晩成だと言い聞かせつつ・・・ * くり返す 成果は出るか? カラオケで  --きのうと同じ風景も、年が明けて見ると違う感じがします。 * 元旦に 朝日の富士が すがすがし  --年明けに箱根駅伝を見ての一句 * たすきかけ 10のドラマの 箱根路を 【小田原市 井手 章】 * 盛りあがる カラオケチーム また飛躍!  --20周年記念行事・余興発表にて * 今年こそ 歌詞を覚えて ボケ防止! * 月と星 見えるよろこび 冬の空 * 昼見えぬ 夕日を背にし 富士影絵 * 梅ノ木の 見えぬつぼみに 開く夢 * 駅ホーム 戸惑う自分 そっと手を! 【横浜市 吉川 弘】  --RPのいろんな症状を川柳にしました。 * 視野狭い 暗い眩しい RP * 指さした その指先が 消えている * 白杖を持ち 見えてると 非難され * まだ見えて いるが白杖 手放せず * 白杖の 先にぼんやり 人の影 ●俳 句 【横浜市 森田 祐吉】 * せわしげに 年の瀬告げる ジングルベル * 朝ドラに 戦後女性の たくましさ * さらさらと 落ち葉集まり 白杖に --木枯らし一番の日に散歩して、風の通るたまり場に、落ち葉が集まってきた光景 * カアカアと 大空めぐり おせち乞う --元旦の澄んだ空で、カラスもおせちを欲しているように思えました。 ●短 歌 【横浜市 森田 祐吉】 * 刻(きざ)まれし 都大路の思い出を       駅伝放送が 蘇(よみがえ)らせり --年の瀬に、私の故郷京都で開催された高校駅伝放送を聞いていて、望郷の思いにふけったもの。 【藤沢市 狩野 幸子】 * 水琴窟(すいきんくつ) 耳をよせれば 琴の音か          水の流れに 秋をきかせて  --平塚総合公園、日本庭園にて * 源氏物語り 須磨の明石の 語りべを        いきつもどりつ まぶた閉じきく  --古典文学講座にて * くちなしの 香りにもにて 大輪の 白い花は ジンジャーと言う  --大磯二宮みかん園にて * 我まなこ お天道様は 苦手なり 歩む日陰の 道もまた楽し * 娘と我の メールのやりとり うすなさけ       思い出させる 天空の母 ■ウッチャンの20年   横須賀市 内田 知  RPの発症によって失われて行く視力への怖さから、逃げるように引きこもりをしていたウッチャン。だが時間が流れて行くだけで、怖さから逃れる事はできなかった。心が折れたと言うより、自分自身を完全に見失った日々を送っていた。  そんな日々の中、フト思った。(このままじゃイヤダ!)、(ジャアどうすればいいか?)と考えて出した結論が、「一人で外を歩けるようになりたい!!《だった。  どうしてそう思ったのか、ウッチャンにも解らない。ただ自分を見失っていても、絶対に消えない思いがあった。  医者は、病気を治すから先生と呼ばれる。なのに俺の病気は治せない。遺伝子がどうのこうのと理解できない説明をして、治せないのに薬を飲んでみますかと言う。病気が治せない医者の出す薬なんか飲めるかと、敵対心だけが胸に広がっていた。そんな思いでいた20年前。  何にでもまずは反発心が頭をもたげてしまう事と、ついおやじギャグを口走ってしまう欠点は今も残ってしまっている。それでも20年の年月は人を変える。人を成長させると書きたい所だが、残念な事にウッチャンは成長していないのである。ただJRPSに入会して、医療や福祉について学んだ事は身に付いたようで、昔のような敵対心を持って眼科医の先生に接する事は無くなった。  RPの治療法研究を推進している先生方に会えた事、治療法が確立されていない病気の患者さん達への、今できるケアをどう行うか考えている先生方に会えた事、そしてライトホームに入所して、歩行訓練を受け単独歩行の技術を覚え、一人で歩ける喜びを知った事。大きく言って、この三つがウッチャンの心を動かした。  全盲の視覚障害者が白杖一本を頼りに外を歩く。何かあっても当然だろう。だがその何かから守ってくれる人の優しさを、我が身で経験して来た20年。  老若男女の吊も知らぬ人達。小学生から中高大学生、おまわりさんにプロ格闘技の選手、パチンコ店の開店を待っていた自称パチプロのおじさん、どこかのお寺のお坊さん、どこの国の人か解らないけれど日本語が上手だった外人さん、わざわざ車から降りて、横断歩道を渡らせてくれた宅配便のお兄ちゃん、ベビーカーを押しながら誘導してくれたママさん、横断歩道を渡らせてくれて、行き先が同じだからと電車にも載せてくれたニューハーフのオネェチャン、朝の通勤ラッシュでウッチャンにぶつかり、白杖を曲げて逃げたサラリーマン、発車寸前の電車に乗り込む事で頭の中がイッパイで、白杖をひっかけて転び「ナニスルノゥ《とウッチャンに叫んだおばさん。またよそ見しながら歩いていたおじさんに白杖を曲げられた時には、それを見ていた人たちがおじさんを取り囲み、「どこを見て歩いているんだあ《と怒ってもくれた。  優しさに触れた20年、怖さを実感した20年、ほんの数分の出会い、ほんの数メートルの援助がウッチャンを変えた。  20年たった今も見えない悔しさは消えてはいない。その悔しさが白杖を持って生きる覚悟をウッチャンに与えた。ただの白い杖、だが我が身を守ってくれる心強い相棒。この相棒がいるから多くの出会いが生まれ、その出会いに助けられ、20年生きて来られた。  病気とどう付き合って行くかなんて考えは無い。どう戦うか!眼はやられた。やられるのはここまでだ。昔のように、心の中までやられはしないウッチャンの20年。ただ年をとって来ただけではない。  もう、心に牙を立てようとするRPには負けない。誰かを楯にしてでも戦ってやる。  アレ? 誰かを楯にしちゃまずいじゃん! ヤッパ、ウッチャンの20年は年をとっただけだなあ。 ◆◆◆読者の声(FAX用紙) → FAX ********◆◆◆   あなたの声をお聞かせください。会報誌に関する感想、JRPS  神奈川の活動への要望、悩み事など、内容は問いません。  メール版の方はメールでお寄せ下さい。 <広告のページ1> ■光学堂ロービジョンルーム 視覚障害者用福祉機器 / メガネ・特殊メガネ 取扱店 目がご上自由な弱視の方へ 視覚に障害のある方や、見えにくくてお困りの方に おすすめしたい商品を多数取り揃えております。 一般的にあまり出会う事のない商品を多数展示・販売をしております。 是非、ご相談や情報収集にご来店お待ちしております。 遮光眼鏡(医療用フィルターレンズ) 眩しくて見えにくい方に光の波長をコントロール! 無料で2週間貸出し個別に対応しますご相談実施中 高倊率ルーペ(拡大鏡) 常時、店頭に450種類ご用意 実際に見比べてくさい。 音声式・触読式時計 時刻を音声でお知らせする音声式腕時計や置時計 指で直接針を触わる事の出来る触読式腕時計 拡大読書器 据置型や携帯型など最新型拡大読書器を店内25台用意 実物のデモ機をご用意!自分の眼に合った見え方、映り方をする使いやすい機種や用途で比べて探して下さい。 プレクストーク(視覚障害者用ポーターブルレコーダ) 音声図書館で借りたデイジー図書などの再生や音楽CDを聴く、メモ録!最近はポケットサイズの小型も大人気 タッチボイス(ICタグレコーダ) 触ってわかりにくい物にタグに音声でメモ録! テルミ..(活字読み上げ装置) SPコード付の手紙や案内を音声で読み上げます! 電子ルーペ 持ち運べる拡大機能がある簡易機で大変便利です。 音声体重計・音声血圧計 音声で誘導して体重などをお知らせ。 音声機器はいろいろ便利にございます。 単眼鏡 弱視眼鏡 など 光学堂ロービジョンルーム 〒220*0051 横浜市西区中央2丁目6*5 めがねの光学堂内 毎週水曜日定休日 営業時間:am10:00~pm7:00 完全予約制:ご来店の際は必ずお電話でご予約して下さい。 045*290*0048 詳しくは、http://www.kougakudo.jp/ 検索 光学堂 横浜市 <広告のページ2> ■アイネットワーク有限会社  アイネットワークは、交流会などに参加し、見えにくい、見えない、というかたがたの、ご意見、ご要望をお聞きし、他社には無いもので、ご要望のある新しいモデルを開発し、用具を選ぶとき選択の幅が拡がることを目指しています。全て日常生活用具で給付を受けられます。 下記モデルは日常生活用具の給付項目、活字文書読上げ装置、拡大読書器、の対象品です。 日常生活用具の活字文書読上げ装置アイビジョンスピーチオ 99,800円(給付限度額内です)。  2012年1月に出荷開始したモデルです。身近にある、新聞、雑誌、本、郵便物などの活字文書を音声で読み上げします。本のように行のそろった印刷物を読み上げできるだけでなく、縦書き、横書きが混じり、見出し、説明文、段組が有る、新聞をスムーズに読み上げできる事を体験していただくと、これなら使えるという声をいつもお聞きしています。また、この日常生活用具の給付要件である、SPコードという音声コード(2次元コード)が印刷されていると、SPコード読み上げの所をワンタッチで、解読して、音声で読み上げします。1級、2級のかたに給付される項目ですから、見えないというかたも使えるよう、音声ガイドを聞きながらの簡単操作です。拡大読書器 とは別の給付項目ですから、拡大読書器の給付を受けているかたも申請できます。所得の有るかたは原則1割負担で、9,980円の負担です。地方税が非課税のかたは免除され無料です。  次は日常生活用具の拡大読書器の紹介です。画面に、拡大、縮小して表示して、自分に見えやすい倊率で、見て使います。「拡大読書器アイビジョンデジタル見る・書く・テレビ画面型《は、198,000円(給付限度額内です)。日常生活用具で給付を受けるとき、所得の有るかたは、原則1割負担で、19,800円の負担です。地方税が非課税のかたは免除され無料です。  このモデルは、本体と画面が分離した構造なので、画面の近くで見えやすいというかた、画面から少し離れたほうが見えやすいというかた、どなたも、見えやすい位置で使えます。本体は小型・軽量です。カメラ部を見たい書面の上に置くと、そこが画面に映し出されるので、見たい所が分かりやすい方式です。「カメラを浮かせて使用する台《に乗せて、文字が書けます。  本体から、HDMIケーブルが出ていて、このケーブルをご家庭のテレビのHDMI端子に接続し、テレビを拡大読書器の画面として使えます。また、自分専用のテレビで使用したいというかたに、次のような「しゃべるテレビ《を無償で付加して出荷します。画面サイズは32インチ大画面で、ブルーレイレコーダーと1テラバイトのハードディスク内蔵で録画・再生できるモデル、LCD*A32BHR85(または後継モデル)。拡大読書器の画面で使用していない時に、しゃべるテレビは、アンテナを接続してあれば、地上デジタル放送を視聴できます。しゃべるテレビは番組吊を 音声で読み上げて教えてくれるので、見えにくいというかたに配慮されているテレビです。  アイネットワークでは上記の他に、画面を見て使えるだけでなく、活字文書を音声で読み上げもできるノート型の拡大読書器なども出荷しています。資料は、音声で聞けるCDと大きな文字のカタログが有ります。送付依頼は下記へご連絡ください。(資料、送付はすべて無料です) 拡大読書器と活字文書読上げ装置で、読める世界を拓く    アイネットワーク有限会社 担当は宮武(みやたけ)です NTT電話&FAX 042 - 583 - 7450 NTTドコモ携帯電話 080 - 8034 - 1163 au携帯電話 080 - 5876 - 6373 ソフトバンク携帯電話 090 - 8341 - 5229 メール aivision@js7.so-net.ne.jp  〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12 『スピーチオ、SPコードは株式会社廣済堂の登録商標です。しゃべるテレビは三菱電機の商品吊です』 『アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です』 〈広告終わり〉 (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2017年 2月19日発行 SSKA増刊通巻 第9211号 KANAGAWA 82 2017 Spring ■編集後記      ◆RPの特徴である加齢とともに進む視力低下。見えにくい、見えづらいと感じながら必死に「今自分に出来ること《を模索し日々過ごされている方も多いと思います。今号で、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーが提唱されて始まった「アイシー・ワーキング・アワード賞《に当会会員の田中和之さん、神田信さんが受賞されました。お二人の挑戦は、RPを抱える現役世代が今できることを率先垂範された事例です。支えられる立場から、支えることのできる場面が我々にはあることを証明しています。皆さん、前向きにチャレンジしましょう!(佐藤) ◆JRPS神奈川会報は3形式でお届けしています。   変更を希望される方は会長までご連絡下さい。   1)墨字版:印刷物、大きめのゴシック体の文字    2)デイジー版:デイジー形式の録音CD   3)メール版:テキストメール 神奈川県網膜色素変性症協会(JRPS神奈川)連絡先 ・事務局  溝田 隆之      〒237-0067 横須賀市鷹取******      TEL・FAX:******** ・会長   佐々木 裕二         〒256-0812 小田原市国府津******      TEL:********(自宅 20時以降)      E-mail /******** ・編集   JRPS神奈川編集部         E-mail /******** 発行人  特定非営利活動法人障害者団体定期刊行物協会 〒157-0072東京都世田谷区祖師谷3-1-17 ヴェルドゥーラ祖師谷102号室   http://www.rp-k.com  定価 200円 (おわり)