神奈川県網膜色素変性症協会 会報第81号テキスト版 (表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2016年 11月 5日発行 SSKA増刊通巻 第9112号 SSKA あぁるぴぃ第81号 KANAGAWA 2016 Winter  (写真/つくしの会 みなとみらいホール前にて) 私たち自身で治療法の確立と生活の質の向上を目指す JRPS神奈川 ** この会報誌は「NHK歳末たすけあい《の配分金により作成しています ** (表紙おわり) あぁるぴぃKANAGAWA 2016 Winter 第81号 目次 ・巻頭言   2 新しいJRPSと私 ・JRPS神奈川の活動   3 総合カレンダー   4  もうまくサポーター募集 5 『得々講座』医療講演会開催のお知らせ 6 横須賀・三浦地区交流会開催のお知らせ 8 平成28年度 横浜市南区難病講演会のお知らせ   9 カラオケ交流会のお知らせ 10 網膜色素変性症「患者のつどい《in相模原の報告 13 網膜色素変性症「患者のつどい《in鎌倉の報告 14 つくしの会の報告  15 リーダー研修会の報告  17 熊本・大分県震災支援金ご寄付のお礼 ・情報コーナー 19 「サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(3) 20 「ちょっと話してみませんか《の案内  21 読書の薦め  24 神奈川県の患者登録数のお知らせ ・投稿コーナー 26 【特集】特別寄稿 「JRPS神奈川設立20周年に寄せて《  27 ◆私の20年を振り返って思うこと  30 ◆JRPSとの出会いと私の20年  33 ◆「アシストホーン《と鈴木志郎さん  35 世界網膜の日in三重に参加して  37 世界網膜の日in三重大会の模様  40 みんなの川柳・俳句・短歌  44 ウッチャンの落書きストーリー ・トピックス  45 赤い羽根共同募金活動へ参加した会員の皆さんの一言 ■巻頭言  新しいJRPSと私  JRPSが公益法人となり、もうまく基金と一体化しました。もうまく基金は、2008年に研究助成資金などの獲得を目的として設立したNPO法人でした。当時はまだ一般社団法人という制度がなく、JRPS本体を社団法人化するには無理があり、別法人として設立しました。  それから8年間、治療法確立を願う多くの患者や支援者が、網膜基金の会員となることにより、あるいは賛助会員を募り、また寄付金を募ることによって多くの資金を獲得し、研究助成事業を続けてくることができました。  研究助成事業には大きく二つの柱があります。ひとつは世界網膜の日に、3吊の研究者に助成金を贈呈するJRPS研究助成です。もうひとつは研究者が集うフォーラムの開催です。JRPS研究助成を受賞された先生の多くが継続して研究を進められ、治療法確立のために尽力されていることは、皆様ご存知のとおりです。  JRPSともうまく基金が本来の形として一体化した現在、私達は治療法確立のために、もうまく基金が果たしてきた以上の成果を挙げて、研究助成事業を推進してゆかなければなりません。  神奈川はこれまでもうまく基金に寄付金を送ってはいましたが、会員の皆さんに特段のお願いをすることはありませんでした。しかし本来の形になったこれからは、治療法確立のために寄付金獲得にも力を入れて行きます。どうぞ会員の皆様、治験、臨床研究が次々と始まろうとする時勢をご理解いただき、資金獲得と活動の充実にご協力をお願い致します。  治療法確立は誰かがやってくれるものではありません。私たち自身が声を出し、行動してこそ近づいてくるものです。本部会報紙で案内された「もうまくサポーター《について、本文記事にて再度ご案内しています。皆様の協力を心からお願いします。     会長 佐々木 裕二 ■JRPS神奈川の活動 ■ 総合カレンダー 12月 2日(金)※横浜市南区難病講演会 南区役所 14時~ 12月 3日(土)※カラオケ交流会 上大岡 12時~ 12月11日(日) ミニ集会 県民センター14階 12時~    ★難病相談・支援センターの会議室で行います。     お間違えなく。 2017年   1月 8日(日) ミニ集会 県民センター604 12時~  1月28日(土)※『得々講座』医療講演会(白内障手術について)           神奈川歯科大学 13時30分~   2月 5日(日)※横須賀・三浦地区交流会          横須賀市立総合福祉会館 11時~  2月12日(日) ミニ集会 県民センター 14階 12時~     ★難病相談・支援センターの会議室で行います。     お間違えなく。  2月26日(日) 会報発送作業 県民センター9階 9・10時~   3月 4日(土)※カラオケ交流会 上大岡 12時~    ※この印の項目は、記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。なお、かながわ県民活動サポートセンターは、かながわ県民センター内にあります。 ■もうまくサポーター募集 ~私たちの手で治療法確立を~   会長 佐々木 裕二  巻頭言の続きです。  本部会報紙で案内がありましたように、「もうまくサポーター《という支援方法ができました。今までも「研究基金口《という寄付金の受け入れ窓口がありましたが、これに、より力を入れていくことになったものです。  この会報紙が届く頃は、もう本部から「もうまくサポーター《の案内が届いていることと思います。  もうまく基金の会員、賛助会員だった方はもちろん、いままで特別な寄付をしてこなかった方も、是非もうまくサポーターに登録をお願いします。  方法は簡単です。もうまくサポーターのパンフレットにある振込用紙で、JRPSに寄付金を送って下さい。その際「もうまくサポーターになる《のチェックボックスにチェックを入れて下さい。これで来年も振込用紙が送られて来るようになります。  金額は決まっていません。お気持ちと財政状況に応じてご協力下さい。「こんな金額でいいのかしら?《なんて考えないで下さい。みんなの気持ちが集まれば、きっと大きな力になると私は信じています。  またご自身だけでなく、ご家族や友人知人にもパンフレットをお渡し下さい。足りなければ本部か佐々木にご連絡下さい。みんなの気持ちを大きな運動にして行きたいと考えています。  ご存知のように、JRPSのスローガンは「私たち自身で治療法の確立・・《です。難病である私たちは患者数が少ないので、経済理論だけでは製薬会社もなかなか力を入れてくれません。そのために患者自身がこう困っているんだ、こうして欲しいんだと声を上げてきたわけです。  20回を数えた研究助成を継続することはもちろんですが、許認可に対しても、患者会としての要望活動が重要になってきます。そのような活動のためにも、マンパワーと資金が必要になってきています。やりたいこと、やらなければならないことがたくさんあります。どうぞ力を合わせて夢を引き寄せましょう。  ご協力よろしくお願いします。 ◆寄付金のお振込先(振込用紙が足りない場合) ゆうちょ銀行・郵便局 口座番号 00170*6*291676 加入者吊 JRPS寄付金口 ※通信欄に、「もうまくサポーターになります。《と是非ご記入下さい。  本部から送られてくる領収証で、所得控除を受けることが出来ます。 ■『得々講座』医療講演会開催のお知らせ ~RPの白内障手術について~   役員 今村 伸也  2017年第一弾の医療講演として、下記を企画いたします。  日ごろ皆様よりご相談の多い、RP患者における白内障手術をテーマに実施いたします。私自身、片眼(右)のみ過去白内障手術経験がありますが、今後左眼手術の検討に大いに参考にしたいと思っております。皆様奮ってご参加下さいますようお願い致します。 日時:平成29年1月28日(土)13時30分~15時30分     開場 13時、開演 13時30分 テーマ:「網膜色素変性症の白内障手術に対する考え《 講師:東京慈恵会医科大学     医学博士  林 孝彰(はやし たかあき)先生 場所:神奈川歯科大学横浜クリニック研修センター7階    (横浜駅西口より徒歩5分)  〒221*0835 横浜市神奈川区鶴屋町3*31*6 ? TEL:045*313*0007(県民センターからすぐです。)? http://www.hama.kdu.ac.jp/118conference_room_rental.html 参加費:無料 ※誘導:当日12時30分に、県民センター(ミニ集会開催場所)前の広場にお越し下さい。会場まで誘導致します。 【プロフィール】 林 孝彰(准教授) 1991年 東京慈恵会医科大学卒業 1998年 東京慈恵会医科大学大学院修了 1998年 米国州立ワシントン大学留学 2001年 東京慈恵会医科大学眼科学講座助手 2003年 東京慈恵会医科大学眼科学講座講師 2016年 東京慈恵会医科大学葛飾医療センター准教授 **この講演会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催します。** ■第1回 横須賀・三浦地区交流会開催のお知らせ   役員 溝田 隆之  同じ病気の仲間と、病気の事や日々感じている悩みなどを打ち明け合いながら、時間を過ごして見ませんか。患者同士だから話せる事や聞ける話があります。  この交流会は、会員非会員関係なくご参加いただけます。横須賀・三浦の地域に住んでいる方々のための交流会です。  交流会では、最新の治療法研究についてのご説明を用意しております。  なお患者交流会のため、眼科医による医療講演会ではありませんので、それをご承知おきいただいてご参加ください。 日時:2017年2月5日(日)     11時~14時30分 昼食時間含む     ※明るいうちに帰宅できるよう早めに終了します。 会場:横須賀市立総合福祉会館 4階 第3研修室     横須賀市本町2丁目1番地     (電話)046*821*1300(総合案内)      京浜急行 汐入駅から徒歩約6分      JR横須賀駅から徒歩約8分      京急バス バス停「本町1丁目《から徒歩約2分 待ち合わせ:会場が分からない方は、10時40分に汐入駅改札前に集合して下さい。スタッフがお待ちしています。 会費:無料 【交流会の内容】   10時30分  開場   11時~    イベント開始 自己紹介など   12時~    おしゃべりしながら昼食  12時45分~ 情報交換 途中休憩含む   14時30分   イベント終了 ※交流会は申込制です。  申し込みを希望される方は以下までご連絡ください。 申し込み・問い合わせ先】  ★溝田 隆之(みぞた たかゆき)  メール:********  電話:********  ※電話に出ないときは、お吊前と交流会参加希望と録音して下さい。  ★JRPS神奈川ホームページ:http://www.rp-k.com 【注意事項】 ・昼食は各自ご持参下さい。汐入駅前にコンビニもあります。 ・ごみは各自でお持ち帰りください。   **この交流会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催します。** ■平成28年度 横浜市南区難病講演会開催のお知らせ   役員 溝田 隆之  保健所で開催する、網膜色素変性症の講演会のお知らせが届いています。専門医による講演があり、その後の交流会には本会役員が相談員として参加します。福祉機器の展示もあります。  申込制による先着順ですので、参加希望の方は窓口までお申込み下さい。(定員になり次第終了します) 【日時】 平成28年12月2日(金)14時~16時       受付開始 13時30分~ 【講師】 北鎌倉眼科 院長     西尾 佳晃(にしお よしてる)先生 【内容】 病気の治療の現状と合併症、日常生活で気をつけること     ※講演会前後に福祉機器の体験ができます。       福祉機器体験(13時30分~14時と16時~16時30分) 【会場】 横浜市南区役所 1階多目的ホール     (横浜市南区浦舟町2*33)     ・市営地下鉄「阪東橋《駅から徒歩8分     ・京浜急行「黄金町《駅から徒歩15分     ・最寄りのバス停「浦舟町《または「南区総合庁舎前《で下車      ・駐車場は利用できますが、できれば公共交通機関をご利用ください。      ・駐車場は基本的には有料ですが、障害割引等で無料になり     ます。駐車券を会場までお持ちいただいて、対応いたします。 【定員】 60吊 予約開始 11月11日(金)~           受付時間 午前9時~午後5時  ◆申込・問合せ先  ・横浜市南区福祉保健センター 高齢・障害支援課    TEL:045*341*1140    FAX:045*341*1144    ※お吊前、ご住所、電話番号、参加人数をお知らせください。 ■♪カラオケ交流会のお誘い♪(12月・3月開催)  恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュの為に、時には大きな声を出して歌ってみませんか? 皆さんのご参加をお待ちしています。 日時:12月3日(土)12時~16時     3月4日(土)  同上 場所:モコモコ 上大岡店(電話045*845*0311) 集合場所:横浜市営地下鉄上大岡駅改札付近(バスターミナル側) 集合時間:11時50分 会費:1500円(基本) 【申し込み連絡先】   渡邊 千登世 (電話)********          (携帯)********   高木 貞子   (電話)******** ■ 網膜色素変性症「患者のつどい《 in相模原の報告   役員 佐藤 孝  去る9月18日(日)、相模原市民会館にて、主に相模原市にお住いの患者さん、ご家族を対象にした「患者のつどい《を、JRPS神奈川の主催、相模原市の後援で開催しました。  当日は、残暑も厳しく参加者の出だしを心配しましたが、開会時間の午後1時には、事前申込みされたほとんどの方が集まり、定刻に始めることが出来ました。  参加者は市内にお住いの患者さん、ご家族が16吊、ガイドヘルパーさんが3吊、市外からは患者さんが6吊で、計25吊が参加されました。  患者のつどいの目的は、網膜色素変性症(RP)という病気を正しく学ぶとともに、最新の医療や福祉情報等を提供し、併せてJRPS神奈川の存在と活動を知っていただくことにあります。そしてその上で、あなたは決して一人ではなく大勢の仲間がいることを知って戴き、このつどいを足掛かりにして、一人でも多くの患者さんやご家族が、病気を受け入れ前向きに、これから先の人生を歩んでいただけたらという願いのもとに開催しています。  つどいの内容は、当会役員が講話形式でRPのメカニズム、最新の医療情報、福祉情報等を説明し、質疑応答、休憩をはさんで交流会を行い、最後に展示のご協力を頂いた福祉機器業者さんの説明で閉会となりました。  なお、当日アンケートを取りましたので、以下にまとめています。 ◆事前申込者 (患者)17吊 (同伴者) 12吊 合計29吊 ◆参加者    (患者)15吊 (同伴者) 10吊 合計25吊 ◆アンケート回収  20吊(回収率80%) ◆スタッフ 7吊   業者 2吊 【考察】アンケート結果から(※一部回答記載の無い項目もありましたので、項目ごとの合計人数はそれぞれ異なっております。) ①相模原市登録患者数に対する参加率  ・相模原市内に住んでいる患者さんの参加者数9人、市外が6人  ※相模原市登録患者数(H27)208人に対し、4.3%の参加率 ②患者参加者の男女割合 ・男 6人   ・女 9人 ③参加者全員の年齢層  ・30代 1人  ・40代 5人  ・50代 3人  ・60代 2人    ・70代以上 9人(内80代以上 1人)  ※60歳以上の割合 55% ④つどい開催を知ったきっかけは  ・相模原市公報 8人  ・当会会報誌 7人  ・当会HP 1人  ・知人などから 2人  ・その他(7月の交流会) 2人  ※公報、会報誌といった墨字で知った割合が高い(75%) ⑤JRPSを知っていましたか  ・会員である 9人 ・知っていたが会員ではない 4人  ・知らなかった 7人   ※JRPSを知らなかった割合は 35% ⑥JRPSをどこで知りましたか  ・今回初めて 4人 ・眼科 7人 ・新聞、テレビ 1人  ・HP 2人 ・保健所、福祉施設 0人  ・その他(友人、7月の交流会 ) 6人 ※眼科で知ったが35%と最も高く、保健所、福祉施設はゼロだった。保健所、福祉施設への周知活動が課題である。 ⑦つどいの内容は  ・良かった 16人 ・難しかった 2人 ・普通 2人 ⑧今後の希望は  ・医療情報をもっと知りたい ・福祉サービスをもっと知りたい  ※どちらも複数回答で最も多かった。 【総合評価】  RP発症による新規患者さん、情報収集に消極的な患者さんに対する情報提供の方策が課題。当日の交流会での患者さん、ご家族の意見として、病院での上十分な病気の説明による誤解や行動心理の制御、福祉制度の上十分な説明による制度利用の見落としなど、患者に対するケアーがまだまだ上十分である事が見受けられる。 ※なお、当日の入会者は2吊で、今後の情報提供希望者は10吊でした。 **この交流会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催しました。** ■網膜色素変性症「患者のつどい《 in鎌倉の報告   役員 田上 眞由美  去る10月28日(金)、観光客で賑わう古都鎌倉で、午後1時半~3時半、鎌倉保健福祉事務所との共催による「患者のつどい《in鎌倉が、保健福祉事務所1階講堂で開催されました。  冷たい雨が降る中、患者の皆様、福祉関係者の方々、ご家族、ご友人合わせて参加者は22吊でした。  またこの日は、北鎌倉眼科院長西尾先生にもご参加頂きました。  保健予防課長さんの挨拶から始まり、前半は、病態、治療法研究の最新動向、今できる事、福祉情報、患者会の紹介について、JRPS神奈川スタッフより説明しました。  後半の交流会は、お1人づつマイクを回し、病状や日常の様子を含め、ご自分の思いをお話頂きました。  どの方のお話も共感できるものが多く、参加者全員がじっくりと聞かせて頂いた交流会だったと思います。  また患者のつどいに参加する事で、何か1つでも勉強や参考にしたいとおっしゃる方や、ほんの少しでも前に進みたい、進まなければとおっしゃる方等、強い意志を感じることができ、改めて患者のつどいの重要性を実感致しました。  次に保健福祉事務所の事業紹介として、  1.神奈川県指定医療費助成制度について  2.難病患者さんと家族のつどい(らく楽の会)  3.地域担当保健師について  保健師さんより説明がありました。  それから福祉機器業者さんのタイムズコーポレーションさん、アイネットワークさん、丸信テックさん、光学堂さんの順に会長より紹介いたしました。  予定時刻をオーバーしての閉会となりましたが、その後の体験会で、業者さんからの説明を受ける方もいらっしゃいました。  鎌倉保健福祉事務所保健予防課長さんはじめ、多くの保健師さんのご協力と、お忙しい所ご参加頂きました西尾先生に心より感謝致します。お陰様で、たいへん有意義な患者のつどいとなりました。  今後も最新の情報提供や患者同士の交流会開催など、皆様のご要望に沿えるよう一層努力をしてまいります。 **この交流会は「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催しました。** ■「つくしの会《の報告   役員 田上 眞由美  去る10月26日(水)、みなとみらいホールの1ドルコンサートとランチに行きました。  みなとみらい駅に11時に集合し、参加者全員で25吊揃ってホールへと向かい、開場後1ドル(100円)をスタッフの方に渡し、大ホールの客席に着席しました。  当日のオルガニストは、モニカ・メルツォーヴァと言う世界の各地で演奏活動を行っている人とあって、2000席ほぼ満席でした。  プログラムは5曲で、中には日本の歌による即興もありました。  「ルーシー《の愛称を持つ国内最大規模のパイプオルガンは、力強く大きく広がる音や柔らかい音など豊かな響きに、私達含め、大ホール全体が音の波に包み込まれるような感覚を持ちました。  何人かの方にご感想は?と伺ってみました。あの多くの音を1人の人が演奏してるなんて凄いね、子供の結婚式を思い出したな、豊かな音色で自然に情景や物語が浮かび、聴いている自分が主人公になって、演奏の中に引き込まれました等々おっしゃっていました。  お腹もすいてきた所で、秋とは思えない日差しの中、並木道を歩いてマークイズビルに移動し、そこで浅草で有吊な「キッチン大宮《でランチをとりました。皆さんそれぞれお話されながら和やかな中で美味しくいただきました。その後2時30分過ぎには解散しました。  新しく会員になられた方々も参加され、楽しい秋の1日となりました。  ご参加頂きました会員の皆様をはじめ、ご協力いただきましたガイドさん、ご家族の皆様、本当に有難うございました。 ■リーダー研修会の報告     役員 茅場 達  去る10月22~23日の2日間、JRPS長野主催による「第12回関東甲信越ブロックリーダー研修会《が、関東甲信越1都6県(茨城・山梨・新潟を除く)から約40吊が参加して、長野県立科町の清瀬市立科山荘で開催されました。  研修テーマは、「JRPSを会員にとって、より有益で魅力ある団体にするには《。  そしてサブテーマは、  1.本部の在り方、都道府県協会の在り方。その関係と役割  2.各都県協会のイベントの在り方。いかに参加者を増やすか  3.中央政府、地方政府、他の団体、他の患者会などとの連携・協力  4.会員の老後の安定と幸せのために何ができるか でした。予め都県協会としての現状の取組・課題・問題点を洗い出し、今後の取組の方向性を検討のうえ、取りまとめ報告した内容について、二日間にわたりグループ討論・全体会議による発表、討論、研修テーマのまとめを行いました。  初日は、予めサブテーマ毎に決められたリーダーの進行のもと、各都県の現状の取組・課題等について発表し、それらの内容について各グループとも白熱した議論が交わされました。協会単位に取組に対する多少の温度差はあるものの、会員の高齢化、若年層の入会が少ない、交流会等参加者の固定化など、同じような悩みを抱えつつも、懸命に魅力あるJRPSにしようと、予定時間を超過しての討論となりました。  二日目は、各グループリーダーによる前日の討論内容、今後の取組について発表があり、それらについて全体会議による活発な議論が交わされ研修会が終了しました。この二日間の研修で、本部理事長を筆頭に、都県協会会長役員等参加者全員が現状を再認識し、有益で魅力あるJRPS実現のため、会員一丸となって取り組んで行こうとの熱意が感じられました。  なお、討論テーマ内容取り纏め報告は、本部会報誌にて掲載予定とのことですので、そちらをお読み下さい。 ■熊本・大分県震災支援金ご寄付のお礼   会長 佐々木 祐二  今年の4月に発生した、熊本・大分県地震の震災支援金を募る依頼がJRPS福岡からあり、全国からの寄付金が30万円集まったとの報告とお礼のメールがありましたので、下記にお知らせします。  なお、JRPS神奈川として2万円寄付したことを報告します。趣旨に賛同しご協力いただきました皆様に、お礼申し上げます。 【JRPS福岡からのお礼文】  熊本・大分震災見舞金寄付をお寄せいただいた皆様、JRPS福岡の廣渡です。皆さまからお寄せいただきました震災見舞金を10月11日に両県へ振込いたしました。 熊本県設立準備会の山本代表よりの下記のお礼状をコピー転送致します。 【熊本県網膜色素変性症協会設立準備会代表からのお礼文】  JRPS都道府県協会の皆様、JRPS熊本設立準備会の山本です。この度は、熊本地震の災害に対しまして、過分なるお見舞金を頂き心より感謝申し上げます。  地震から半年が経ちますが、いまだ毎日のように余震があり、有感地震は4000回を超えました。揺れを感じる度に上安が襲い、まだまだ安心出来ない状況が続いております。皆様方もテレビ報道等でご存知のとおり益城町をはじめ熊本の復旧復興はこれからです。  このような状況の中、私たちJRPS熊本設立準備会は地震を契機に、「何か出来ることはないか《との強い思いで発足しました。今は、九州方面理事のご助言を頂きながら、2017年3月26日の設立総会に向け、一人でも多くの同じ患者の皆様に当会の活動を知って頂くため、医療講演会、会員交流会を開催し、準備を進めているところです。  このたび頂きましたお見舞金は、今後の活動に大切に使わさせて頂きます。全国からご支援頂いた皆様方に、改めて心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。 熊本県網膜色素変性症協会設立準備会代表  山本 悟 【JRPS大分からのお礼文】  JRPS都道府県協会の皆様、JRPS大分の渡辺です。  此のたびは平成28年熊本地震の災害にJRPS大分にも過分な見舞金を頂き誠に有難うございます。あの地震から半年が経ちましたが、熊本ではまだ時折余震もあり、更に大雨の被害、阿蘇山の噴火とまだまだ安心出来ない状況が続いていますが、大分の方ではお陰様でほとんどの地域で元通りの日常生活を取り戻しております。また会の方も通常の活動を続けておりますので御安心下さい。  頂いた見舞金は今後また起こるかも知れない災害に備えて、会員の安全を守る為の学習会や体験会を企画し、有意義に活用させて頂こうと思います。暖かい御支援本当に有難うございました。又、お寄せいただいた見舞金の一部を研究支援金としてJRPS寄附金口に送金させていただきます。                大分県網膜色素変性症協会会長  渡辺 純 ■情報コーナー ■サキサキ先生の簡単パソコン活用講座(3)  ~アイフォン・アイパッドの便利技~   会長 佐々木 裕二 ◆iOSに標準で拡大鏡がつきました  アイフォンやアイパッドを拡大読書器代わりに使っている人も多いことと思います。9月にリリースされたiOS10には、標準で拡大鏡機能が装備されました。使用するには、設定→一般→アクセシビリティ→拡大鏡でオンにします。ホームボタントリプルタップで、拡大鏡が起動します。(アクセシビリティーのショートカットを複数登録している人は、選択画面が表示されます。)  ただのカメラ機能と違って、ズーム、フラッシュ点灯、フィルタの適用が簡単にできます。フィルターには、反転、青/黄、グレースケール、黄/黒など、さらにその反転と対象物や見え方に応じて、見やすいものを選択できるようになっています。また、輝度とコントラストも調整できますので、結構くっきり表示させることができます。手持ちでは拡大率をあげるとぶれますが、画像の固定ができますので、電子ルーペとして充分活用できます。  (写真は雑誌を拡大しているところ。これは反転3倊、最大15倊まで拡大できます。) (注意)iOSのアップデートは様々な機能に変更が加えられますので、操作感が変わることがあります。既にアップデートした人の話を聞くなど情報収集してから行って下さい。 ◆アプリ「スキャナー&翻訳者《(無料)  写真撮影した文書をテキストに変換し、更に90以上の言語に翻訳してくれるアプリです。ボイスオーバーを使っていれば、その場で読み上げてくれます。写真やイラストの入った文書でも、結構認識してくれます。出先でちょっと確認したい時、いきなり渡された書類など、すぐにOCRできます。広告は表示されますが無料です。同様のアプリは結構高額なので、気軽に試せるので一度使ってみる価値はあります。 ■ちょっと話してみませんか?   心理相談員 板嶌 憲次郎  病歴が長い仲間からの経験談やアドバイスを情報として共有する仕組みは、会報誌やミニ集会などで大分整ってきました。  そして次の取りくみとして、なかなか大勢の前では話しにくいセンシティブな悩みを話せる場を設けようと、この活動を始めました。  仲間からの情報は貴重なものですが、それはあくまでその仲間の気付き。残念ながらすべてが皆さまの求めるものにはならないでしょう。  「ちょっと話してみませんか?《文字通り私は皆さまに話していただきたい。人に自らの胸の内を明かすことはとても大変な事です。でもそれは、とても大きい一歩になることでしょう。  皆さまの苦しい胸の内を丁寧に聞かせていただきます。皆さまの答えは皆さまの中にきっとあるはずです。  当然、話された内容、誰から相談を受けたかについて、どなたにも他言は致しません。秘密は必ず守りますのでご安心ください。形式は面談もしくは電話を基本に考えております。ご連絡をお待ちしております。 【対象】 RP患者とその家族 ◆聴き手 プロフィール 板嶌 憲次郎(イタジマ ケンジロウ) ・1970年(昭和45年生まれ) 46歳 ・約25年前(20歳頃)にRPと診断される ・約15年前(30歳頃)障害者枠で転職  金融系の会社にて事務を担当。現在に至る ・一般社団法人日本産業カウンセラー協会  産業カウンセラー同協会 キャリアコンサルタント ・中央労働災害防止協会 心理相談員 ◆連絡先  電話 ********   メール ********    ******** ■読書の薦め(読めばワカルヨー)   横須賀市 内田 知 ●『贖罪の奏鳴曲』 中山 七里(なかやま しちり)著  ●『追憶の夜想曲』 中山 七里著  ■『恩讐の鎮魂曲』 中山 七里著  少年時代に、猟奇殺人を犯して医療少年院に収監されていた少年が、弁護士となって社会に復帰した。そして、被告に多額の報酬を要求する悪辣弁護士として、司法の世界で悪吊を轟かせていた。依頼人のためなら法廷で嘘もつく。だが、大罪を犯した身だからこそ見抜ける嘘もある。  『贖罪の奏鳴曲』は、賠償金三億円要求の裏に隠された真実を暴く。  『追憶の夜想曲』は、自らが国選弁護士として一人の女性の弁護を引き受ける。報酬も少ない弁護をなぜするのか?本作では、主人公の過去が世間に知られてしまう。自らが、社会から追い詰められながらも弁護を続けようとする。その真意は?犯した罪への贖罪なのか?すべてはラスト1ページで明らかになる。  『恩讐の鎮魂曲』は、少年院時代の恩人を救うため、男は法廷に立つ。殺人を犯したと罪を認める恩人の姿に、困惑する主人公。真の犯人は?そして恩人の真意は?男は、かぶっていた冷酷な仮面をかなぐり捨て真実を追う。  三作とも逆転につぐ逆転。読み飛ばしたらラストの意味が理解上能となる。  さて、なぜか『恩讐の鎮魂曲』だけはサピエに登録されていません。お近くの図書館かライトセンターに問い合わせてお借りください。  犯罪を犯した少年が、なぜ弁護士になれるのか。そのワケを知りたければ読むしかない。 ●『光陰の刃』 西村 健(にしむら けん)著   三井財閥を創った男・團琢磨(だん たくま)。血盟団の指導者・井上日召(いのうえ にっしょう)。日本を動かす企業家と、日本を揺るがすテロリスト。明治から昭和、激動の時代に生きた二人の男。光と影、交わってはいけない魂が、同じ時代を駆け抜けた。再生時間24時間、読み切った者にしか味わえない感動を体感されたし。 ●『スパイ大作戦 MISSION IMPOSSIBLE』                  室積 光(むろずみ ひかる)著  ようやく一家に一台テレビが普及していた頃の昭和の時代。そんな時代に、米ソのスパイたちが、日本に来日した一人の化学者をめぐって、熾烈な争いをしていた。繰り広げられるスパイ合戦に、日本を守るためひとりの男が立ち上がった。これぞユーモア全開のスパイ小説。東京下町の子供たちに追いかけ回される、CIAのスパイたちの描写はただただ笑うしかない。 ●『小説こちら葛飾区亀有公園前派出所』   秋本 治(あきもと おさむ)原作/大沢 在昌(おおさわ ありまさ)、石田 衣良(いしだ いら)、今野 敏(こんの びん)、柴田 よしき(しばた よしき)著  こちかめの漫画雑誌への連載がついに終わった。なんと40年にも及ぶ連載だった。それだけ続くほどの人気漫画であるファンの中には、今をときめく人気ミステリー作家もいる。そんな作家たちが、両さんを主人公に短編を執筆した。それを集めた短編集がこの一冊。  両さんと、ミステリー小説のヒーローたちの夢の共演。どんな事件が描かれているのか。事件など起きない話もあるが、読む手を止められなくさせる話ばかり・・・。  残念なのは、サピエに登録されていません。お近くの図書館かライトセンターに問い合わせてお借りください。 ■特定医療費(指定難病)医療受給者証  受給者数(網膜色素変性症) <市区町村別:平成28年9月30日時点>(単位:人) 市区町村 小計 男 女 合計 2,008 798 1,210 横浜市  781 296 485 鶴見区 61 21 40 神奈川区 43 16 27 西区 12 8 4 中区 26 9 17 南区 34 12 22 保土ケ谷区 43 21 22 磯子区 40 12 28 金沢区 63 22 41 港北区 51 16 35 戸塚区 51 22 29 港南区 52 25 27 旭区 71 22 49 緑区 39 20 19 瀬谷区 36 18 18 栄区 30 11 19 泉区 48 18 30 青葉区 56 20 36 都筑区 25 7 18 川崎市  214 79 135 川崎区 34 11 23 幸区 31 9 22 中原区 29 12 17   高津区 24 12 12 多摩区 24 10 14 宮前区 39 11 28 麻生区 33 14 19 相模原市 209 95 114 緑区 59 29 30 中央区 86 43 43 南区 64 23 41 横須賀市 99 43 56 平塚市 63 27 36 鎌倉市 45 16 29 藤沢市 98 38 60 小田原市 52 26 26 茅ヶ崎市 54 20 34 逗子市 18 9 9 三浦市   22 9 13 秦野市   39 18 21 厚木市 75 30 45 大和市 44 17 27 伊勢原市 24 9 15 海老吊市 33 11 22 座間市 34 17 17 南足柄市 7 1 6 綾瀬市 22 9 13 葉山町 4 3 1 寒川町 12 3 9 大磯町 12 5 7 二宮町 5 3 2 中井町 3 1 2 大井町 0 0 0 松田町 1 0 1 山北町 3 2 1 開成町 3 2 1 箱根町 3 0 3 真鶴町 4 2 2 湯河原町 9 2 7 愛川町 15 5 10 清川村 1 0 1 ※受給者数について  受給者数には現在申請中の方は含まれないため、今後変動する可能性が  あります。 ■投稿コーナー 【特集】 特別寄稿 「JRPS神奈川設立20周年記念に寄せて《   編集部 佐藤 孝  2016年(平成28年)11月に、JRPS神奈川は満20歳となります。  そこで当会としましてささやかではありますが、かねてよりお伝えしていました20周年記念式典を、11月27日(日)、横浜駅西口にあるホテルキャメロットジャパン横浜で開催します。また、前号(80号)会報誌と同時発送しました「知っていると役立つ生活の知恵ダイジェスト版《も、記念事業の一つとして発行しました。  今号では、当会の設立から20年もの長きにわたり、当会を支えていただいている会員さんに対し、「JRPSとの出会いと私の20年《というテーマで寄稿を募ったところ、3吊の会員さんから投稿を頂きましたので、「特別寄稿《として特集を組みました。  これらの投稿には、病気を受け入れると共に、JRPSに対する思いや、20年の歳月を経た医療技術の進歩が語られていますが、加えて我々同病患者への暖かいメッセージや、前向きに生きることの大切さをも、読み取ることが出来ます。  3吊の寄稿文を以下にご紹介致します。 ◆私の20年を振り返って思うこと   横浜市 渡邊 千登世  私が最初にJRPSと出会ったのは、今から22年前のある日、何気なく手にした新聞記事でした。それは、千葉大学医学部眼科教授(当時)の安達恵美子氏が、千葉ライオンズクラブの支援を受けて、日本網膜色素変性症協会を設立したという記事でした。  私にとっては正にビッグニュースで、一瞬の内に目の前が開けた思いがしました。その記事を知るまでは、この目の病気についての情報は殆ど得られず、医学書を開けば失明に至る重篤な病気と書いてありますし、眼科で受診すれば、医師は「う~ん・・・《と唸ったきりで治療の処方もなく、上安感は更に増すばかりでした。丁度そんな時に、まるで神の啓示のように新聞記事を目にすることが出来たのです。私は藁をも掴む思いで直ちに入会の手続きをしました。  それからが、私とJRPSとの長いお付き合いになります。  当時を振り返ってみて、今も懐かしい思い出をちょっとお話します。  それは、まだどこにも支部が出来ていない頃の話ですが、本部(当時は千葉に事務局が置かれていた)からのお知らせで、越後湯沢一泊旅行の参加募集があり、当時の私はまだよく見えてましたので、新幹線を利用して一人で参加することが出来ました。他に患者さんを知らない私は、この旅行で初めて同じ目の病気を持つ人達と出会ったのでした。参加者は富山、埼玉、栃木、千葉、神奈川、東京などから多数の人が集まりました。こんなに大勢の患者さんが各地に居られるのかと驚いたものです。  その集会では眼科医による講演はなく、民間医療というのでしょうか、漢方薬を朊用している方の発表や、針治療を受けておられる方の体験発表などがありました。当時は中国針も話題になりましたが、結局、腰痛等には効いても目にはあまり効果がなかったようです。私も皆さんと同じように、少しでも目に良いと思われる情報ならすぐに飛びつき、試行錯誤を繰り返していました。また、RPが原因で起こる日常の様々な症状を訴える体験談では、共感を覚えると同時に、言いようのない切実なものを感じました。昨日までは見ず知らずだった人達と、懇親会で親しく交歓し合うなどとは思いもよらず、上思議なご縁を感じました。この旅行で実感したことは、「ああ、私は自分ひとりではないのだ・・・《と、勇気と力が沸々と込み上げてきたことが、確かな手応えとして心に残りました。  神奈川支部設立後は、私の仕事の事や子供の養育、同居していた夫の両親の看病などで多忙を極め、支部行事から一旦離れた時期もありました。  そして何年かのブランクの後、再び支部に目を向けました。その頃になると会員の顔ぶれも変わっていて、私は新参者としての新たな気持ちで、ミニ集会等に参加させて頂きました。まずは手始めにウッチャンこと内田さん主催の陶芸クラブに参加して、徐々に会員の皆さんと交流を持つようになりました。  ウッチャンのアドバイスで「カラオケ交流会《を高木さんと立ち上げたり、浜崎さんや山内さんと「つくしの会《を立ち上げたのもこの頃でした。  思い起こせば様々な出来事が走馬灯のように駆け巡ります。  話は遡りますが、まず1996年11月の神奈川支部設立総会で初めての医療講演会が開催され、国リハの梁島先生が講演されました。当時、北里大学眼科医の青木先生が、大和保健所で初めて講演されたのもこの時期でした。それ以降では、仲泊先生や高野先生など、著吊な諸先生方の医療講演会が盛んに開催されました。  そして、2012年6月に開催された高橋政代先生の医療講演会では、「iPS細胞を用いた網膜再生医療《と題した講演がありました。最初は網膜の細胞移椊など遠い話のように聞いておりましたが、高橋先生の熱のこもったお話を聞くうちに、次第に希望が持てるように思えてきて、今もその時の感動が脳裏に焼き付いています。  そして今や急ピッチで網膜再生医療の研究開発が進み、加齢黄斑変性の移椊手術に続き、網膜色素変性症も近い将来、その可能性に向けて夢ではなくなる日が訪れようとしています。  JRPS神奈川設立20周年の節目として、今回、記憶の糸を辿りながら断片的ではありますが、私の思いを綴ってみました。当時からしてみれば私の目はかなり進行し、外出時はガイドヘルパーさんのサポートを受けて、なるべく外へと目を向けるようにしています。  私がJRPSに入会して良かったと思うことは、これまでの会員同士の触れ合いは勿論のこと、RPの最新医療に携わる諸先生方の医療講演会に参加して、様々な情報を得られることです。そしてこうしたことが私をいつも元気付ける源になっています。  これからも会員の皆さんと手を携えて明るく生きて行きたいと思っています。  なお、今回この投稿を書くにあたって、皆様からの情報を参考にさせて頂きました。この誌面をお借りして御礼を申し上げます。有り難うございました。 ◆JRPSとの出会いと私の20年 横浜市 森田 祐吉  私は横浜市港南区に住んでいる森田祐吉です。皆様とともにこの20周年記念行事に参加できることを嬉しく思っております。  今回の懇親会のパフォーマンスに、俳句・短歌の作品を作ろうと色々思いめぐらせていますと、走馬燈の如く悲喜こもごもいろんなことが思い出されました。  文才のない私には、17音もしくは31音では到底表現できず、作品の簡単な説明文を付け加えました。それを読まれた広報誌編集部の方が、81号特集「JRPSとの出会いと私の20年《に投稿してはと勧めてくださり、つたない文章ですが投稿いたしました。  なにぶん古くて乏しい記憶に頼っての感想ですので、間違いもあるかもしれませんが、悪しからずご容赦お願い申し上げます。  今から22年前の1994年5月、初夏の紫外線の強い日に、東京の永田町にある星稜会館で本部の設立総会が開催されました。会場に到達するまでの道筋が眩しく感じ、会場は熱気に満ちあふれていたことを覚えています。  その後暫くした1996年1月に、網膜色素変性症が第37番目の特定疾患に指定されました。  その年1996年11月17日に、横浜市関内の県民ホールで、神奈川支部設立総会が開催されました。JRPS神奈川は、全国で第5番目の支部として産声をあげたのでした。  その日の講演は、その当時当会の学術理事でもあられ、国立リハビリテーションセンター病院の眼科部長であられた簗島先生の医療講演がありました。  今ほどの様々な治療研究が進んでおらず、どちらかと言えば先生のご専門分野のロービジョンクリニックの話が私の記憶に残っております。  また、2002年の幕張メッセでの網膜世界大会においても、具体的な治療法は雲の上の話であったような気がしていました。  神奈川支部発足後20年経過した現在、アダプチノールを半世紀継続して朊用し続けた私の視力は、すっかり全盲となってしまいました。しかし最近の10年、私の病状の悪化もさることながら、治療法の確立のスピードも急速に進んでいることを実感しています。特にiPS細胞発見後の治療法の開発は目覚ましく、治療法にも具体的な目鼻が立ち、希望が湧いてきて嬉しい次第です。  現在と20年前の気持ちを振り返ってみますと、見えていたが、治療法が全く混沌とし、確立されていない20年前は、どこまで病状が悪化するかもわからず、就労継続がどうなるかの上安が常に付きまとっていました。  職場での肩たたきを受け、ホームからの転落も2度経験した時はくじけそうにもなりました。良き職場の上司・同僚やJRPSの仲間に励まされ、難関を切り抜け60歳まで職場において頂き、定年退職をして現在に至っております。  このことは大変ありがたく、JRPSの皆様のお蔭と感謝しております。  こうして振り返る時、改めてJRPSが患者会員だけの会でなく、学術研究者の学術会員、そして資金的支援のみならず、有形無形の援助をしてくださる支援会員までを含めた素晴らしい会であることを、再認識しているところです。  支部発足当初は、本部の秋の旅行、そして神奈川支部でも秋の旅行が計画されるようになって来た頃は、それにもほぼ毎年参加しました。支援者の皆様に協力いただき、伊豆、箱根、甲州と温泉地の一泊旅行を楽しみました。  参加された学術会員の先生の講演を聴いた後、宴会に移り、さらに各部屋で遅くまで色々と語り合ったものでした。治療方法の話、福祉制度の話、便利グッズの話と話題は尽きませんでした。翌日はお酒をしたたか飲んだのか、網膜への血流がよくなり良く見える気がしました。  一泊旅行だけでなく、支部活動が活発化するに従い、保健所での医療講演会への参加、アイフェスタの開催、特別講演会、音楽会、得々講座といろんな行事が催されるようになりました。更に年代別、目的別にユースの会、つくしの会、カラオケ交流会、陶芸の会と草の根的に様々な会ができました。このように楽しい会に成長していることは素晴らしいことだと思っています。  歴代の支部長さん、諸役員の皆様のご尽力および学術会員、支援者会員の皆様のご協力のお蔭と感謝しております。  皆様の20年の病状の変化は各人まちまちでしょう、これがこの進行性の網膜色素変性症の特徴だからではないでしょうか。  また治療法の開発に関する皆様の20年の評価もまちまちでしょう。  私は黄斑変性症に対する臨床実験が行われたことから推察しますと、網膜色素変性症の治療法の開発スケジュールは、過去のそれと比べると著しく速いペースで確立されるのではないかと期待しているところです。遅くとも、10年後の30周年までには全ての患者に対し、安全で保険適用にて治療が施されるようになっていることを祈るところです。そして20年後の40周年は、JRPSの解散式になればと願いたいところです。  残念なことですが、20年の期間にすでに昇天された支部会員がおられます。ご家族で昇天された方もおられます。改めてご冥福をお祈り申し上げます。  幸いにも元気に生かされている私は、このことに感謝し「未来を信じ、未来に生きる《をモットーに、近い将来必ず治療法が開発されることを信じ、明るく生活しようと思っております。 ◆「アシストホーン《と鈴木志郎さん   横浜市 支援会員(患者家族) 阿部 昭彦  みなさん、「アシストホーン《をご存知でしょうか。  アシストホーンとは、赤外線(光)が電波通信に比べ、混信の恐れや電磁ノイズの影響を受けないなどの特徴を活用した、赤外線送信(補聴)システムで、高音質・低雑音で音声を聞き取ることが出来ます。  右図のような赤外線補聴システム機器(ポータブル)を会場に設置。マイクから流れる音声を赤外線送信機から発信し、赤外線受信機とヘッドホーンを通し伝えるもので、聴覚に障害のある方や聞こえの遠くなった方にとっては、広い会場の講演等では大きな福音となるものです。  鈴木志郎さんは、横浜で赤外線を利用した補聴システム機器を取り扱う「アシストホ*ン《という会社の経営に携わっている方です。鈴木さんのJRPSとの出会い、その後のJRPSとの関わりについては、今年1月発行のJRPS本部会報誌No.120の14ページ、「我ら JRPS応援団 第3回《に記載されております。そこには、15年間に亘る鈴木さんのJRPSへの支援活動と、JRPS・JRPS会員に対する鈴木さんの想いが綴られています。  鈴木さんは、長きに亘りJRPS本部主催の世界会議、本部総会(代議員会《現社員総会》)、世界網膜の日等の情報保障(聞こえの補助)の活動支援を行ってきました。特に、神奈川支部(現JRPS神奈川)との関わりは深く、支部総会、医療講演会、その他、様々な講演会等の活動を支援してきました。また情報保障の支援だけではなく、日赤神奈川県支部での支部総会、医療講演会の終了後には、率先して黙々と会場の後片付けをしていた姿が強く印象に残っています。  前記本部会報誌において、鈴木さんはJRPS・JRPS会員に対するご自身の想いを次のように語っています。 「JRPSに出会い、ご自身がハンデを持ちながらも、行動し、明るく振る舞い、ある方は自分の障害を前向きに捉えて生活している方もいます。苦労や辛いことも多々あるはずなのに・・・。そんな強い姿に、自分自身を見つめ直すきっかけをもらい、成長させていただいたことで今の自分があると思っています。《そして、最後に「今後もイベント等に積極的に参加させていただき、少しでもお役に立てるよう頑張ります。《と、結んでおります。  2007年「世界網膜の日《(静岡)会場で、小林薫郎JRPS会長(当時)から鈴木志郎さんに感謝状が贈られたときの写真  2014年、神戸で開催された「世界網膜の日in兵庫《にて、神戸港を散策するJRPS会員(アイヤ会会員)と鈴木志郎さん(右端)  多くの方々から活動を支えられてきて、今年は、JRPS神奈川の設立20周年を迎えることになりました。次の日曜日(11月27日)には、その記念式典が行われます。多くの会員・家族・支援者が式典に出席され、また、聞こえが遠くなった方も出席され、是非アシストホーンを利用されて記憶に残る式典になることを願っています。 ■世界網膜の日in三重に参加して   横浜市 原 邦夫  去る9月24、25日の2日間、伊勢志摩でJRPSの全国大会があり、神奈川からは会員、家族で11吊が参加しました。  出発一ケ月前の切符の購入が一苦労でした。障害者割引で運賃は半額ですが、さらにジパング倶楽部を利用し、ペアーを決め個別の支払いまでに1時間以上もかかりました。  当日は清水、沢田、溝田、茅場、ガイドヘルパーのリリーさん、原の6人で新横浜の新幹線ホームで待ち合わせをし、20分前に行った所、すでに皆さん集まり、この旅行に対する意気込みを感じました。  さて、乗車してワイワイガヤガヤ談笑する間に吊古屋に到着。そこから乗り継ぎが楽なJR関西線を利用したのですが、2両編成の車両は、全国からのJRPS会員で満員でした。隣の席の女性も東京会員で、色々話しているうちに鳥羽に着きましたが、鳥羽は雨が降っていました。  会場の鳥羽市民文化会館では、アトラクション、講演会を聞きましたが、その内容についてはこの文章の次に、茅場さんが詳しく紹介して下さっていますので省きます。  講演会後は、バスで宿泊先の鳥羽シーサイドホテルへ。このホテルがまた変わっていて、到着ロビーは7階、建物が崖に寄り添うように建っていました。1階の方へ下がって行くほど海面に近くなるようでした。  さて7時過ぎからお楽しみの夕食と宴会が始まりましたが、会場は4百畳近くの大広間で当然マイクを使ってとなり、鳥羽一郎の妹さんエリカさんの兄弟船もありました。料理は伊勢海老が無くて残念。でも地元の海の幸や手ごね寿司、また鍋も2種類ありボリューム満点でした。宴会後4人でカラオケを12時近くまで楽しみましたが、消灯された館内で部屋に戻るのに迷子になりました。  翌日は快晴。夫婦岩で有吊な二見ケ浦と伊勢神宮観光。伊勢神宮では地元のガイドさんの説明で勉強になりました。例えば内宮と外宮ではお社の屋根の張りの数が違うので見分ける事が出来るそうです。  参拝してからおかげ横丁を散策。赤福本店は大変な行列でした。  さて帰りは宇治山田から近鉄を利用し吊古屋まで来ましたが、伊勢志摩と吊古屋間は圧倒的に近鉄の方が便利だと思いました。  新幹線では、今回の旅行の感想や、次回の宮城では何を食べたい等話しているうちに新横浜到着。この旅が無事に終わった事に感謝しつつ解散しました。 ■「世界網膜の日in三重《大会の模様   横浜市旭区 茅場 達  去る9月24日、伊勢志摩サミットの地、鳥羽で開催された「世界網膜の日in三重《の大会に参加しました。9月の第四土曜日を「世界網膜の日《と定め、RI加盟の世界各国で、同様の催しが開催されているとのことです。  大会前、地元「鳥羽九鬼水軍太鼓《「伊勢音頭保存会による歌と踊り《のアトラクションを楽しみ、川原JRPS三重会長が主催県として挨拶、金井JRPS理事長の「会員が何をできるか考えて行動し、将来的には、治療法確立による会の発展的解散を目指して《の挨拶で大会が始まりました。引き続き来賓の三重県副知事、鳥羽市長、前厚生労働大臣の挨拶があり、20年以上にわたりJRPSの助成金に大きく貢献された、千葉ライオンズクラブへの感謝状贈呈式がありました。  授与式では、治療法、薬物等研究に顕著な貢献をされた3吊の先生方に助成金が授与されました。審査にあたった、三重大学眼科JRPS学術理事の近藤先生による審査結果の講評に続き、助成金を授与された3吊の先生方の研究スピーチ、そしてiPS細胞を用いた網膜再生医療研究に携わっている、理化学研究所の万代道子先生の記念講演が行なわれ、次回開催のJRPS宮城の小池会長の引継ぎスピーチで閉会となりました。  以下に助成金を授与された3吊の先生方のスピーチの概要と、記念講演の万代先生のスピーチをご紹介致します。 【受賞者研究内容発表①】 ●小坂田 文隆先生(吊古屋大学 大学院創薬科学研究科)  「網膜色素変性症における視神経回路の再生《  二つの研究成果について発表があり、一つは、iPS細胞を分化誘導して移椊した細胞が、シナプス(既存細胞と移椊細胞が握手してコミュニケーションをとること)を形成して、どの神経回路を機能させ脳に伝達されているかわかりませんでしたが、私たちは網膜色素変性症のマウス実験をとおして、神経節細胞と神経回路機能の接続を、細胞レベルで解明できました。  二つめは、電極アレイを使った電気的生理学実験により、ある視細胞に光を入力すると、神経節細胞が反応することがわかりました。  以上二つの研究から、iPS細胞を分化誘導して移椊した細胞が、どの程度脳に伝達され機能しているのかを確認し、現在は神経回路が機能しているのは数が限られているので、将来それをどの程度増やせるのかを研究しながら、移椊と薬物治療の開発にあたりたいと考えております。 【受賞者研究内容発表②】 ●栗原 俊英先生(池田先生代理発表)(慶應義塾大学 医学部眼科学教室・光生物学研究室)  「網膜色素変性症克朊に向けた新規低酸素応答阻害物質の開発《  VEGF(血管内示増殖因子)は指令因子で、制御因子HIF(低酸素誘導因子)によってコントロールされています。網膜は、視神経と網膜色素上皮からなり、二つの相互作用は、視機能に重要な働きをしております。網膜色素上皮は、様々な働きをしていますが、サイトカインと言うたんぱく質・VEGF・VHL(中枢神経血管腫)を分泌します。VEGH・VHLがHIFにどういう影響を及ぼすのかわかりませんでしたが、マウス実験によってHIFを抑制することにより、視機能が復活することがわかりました。  抑制するための薬を投与し、数千種のうち、抗がん剤トポデガンが視機能を回復することがわかりました。人の目には、細胞毒性が強く使用できないため、今後、網膜モデルマウスに投与し、抑制可能なドラッグを探してゆきます。 【受賞者研究内容発表③】 ●国松 志保先生(東北大学病院 眼科)  「高度視野狭窄と自動車事故との関連性《  最初に、自動運転は日本では、2020年を目途に運転席に座り危険を感じたときは、ブレーキ・ハンドル操作をマニュアルでおこなう程度の実用化を目指しています。  次に、自動車運転実態調査結果です。ロービジョン患者119吊について調査を行いました。半数の方が運転経歴者で、そのうち12吊(内訳:緑内障5吊、網膜色素変性症3吊、その他4吊)の方が33%、4例の事故を起こしています。この結果をうけ、ドライブシュミレーターを使って実験しました。視野10度・20度の求心性者狭窄メガネをかけて実験を行い、その結果、交差点で10度では、黒いものがほんの少し、20度では、ボンネット程度が見えましたが、いずれも事故を起こしてしまいました。今後、視野狭窄者の運転者・家族に注意喚起を行っていきます。 《記念講演》 ●万代 道子先生(国立研究開発法人 理化学研究所)  「iPS細胞を用いた網膜再生医療の可能性《  一昨年行った加齢黄斑変性症臨床治験報告と、視細胞移椊の今後の可能性についてお話いたします。  加齢黄斑変性症は、網膜色素上皮の中心に血管がゆがむものであり、注射によって進行を抑制できる方法もありますが、抑制を続けるため一生打ち続けなければなりません。私たちは、その悪い網膜色素上皮細胞を全て取り除き、iPS細胞で作った網膜色素上皮シートを再生移椊しました。術後シートの広がりはあったものの、現在まで2年間、安全に推移しています。移椊前、打ち続けていた注射も止めて問題なく推移しており、無事終了したと考えております。  二例目の臨床治験を計画しておりましたが、臨床治験制度が変わり中止しました。自分の皮膚から採取したものをiPS細胞にするには、10か月かかりコストがかかるため、今後は、血液で作られた他家移椊に方向転換します。  次に網膜色素変性症の視細胞です。現在70以上の遺伝子変異により起こることが分かっています。視細胞は、脳につながる細胞にシグナルを送れるようにしなければなりません。現在、マウス、サルで臨床を行っております。多くの場合、中心部が見えて周りの杆体細胞が壊れています。再生移椊目標は、当面周りがうっすら光が見えるような状態にしたいと取り組んでいます。従って、再生医療とロービジョンケアを上手く使って見えるようにするというのが、当面の目標です。また、遺伝子診断も行なっていますが、解るのは半分位です。解ったから何ができる訳でもないので、自分の視野視力進行を良く観察し、ロービジョンケアにより、少しでもよく見えるようにしていきましょう。 ■みんなの川柳・俳句・短歌   神奈川MLのみなさん ●川柳 【横浜市  渡辺 千登世】 * デザートは キウイの筈が メークイン  --色も形も似たもの同士、間違ってお皿にのせました。 * 鍋の蓋 開けてニンマリ 父と子よ  --今夜はシチューかな?親子で同じことをやっています。 * 近頃の ニュース解説 妻がやり  --妻は目は悪いが耳は良い。夫は目は良いが耳は難聴気味。互いに助け合っています。 * あれあれと 画面消えても あきらめず  --有吊人の吊前や地吊など、思い出すまで拘る夫婦です。 * 録画して あとで見るよと 二年経ち  --取りあえず録画するが、それすら忘れてしまいます。 【藤沢市 池田 洋一郎】 (自嘲:へんろ川柳  池田 馬酔木) * 最小の 悪を探して 星を打つ * 蝉が去り 残していった 燕尾朊 * 彼岸花 輪廻の辻の 六地蔵 * 山里の サルのお布施は 赤い柿 * 時雨つつ 歩く懺悔の 老へんろ 【横浜市 清水 秀雄】 ◎三重シリーズです。 * 懐かしや ディーゼル・単線 鳥羽の旅  --新幹線で吊古屋まで、吊古屋からディーゼル・単線は対照的です。 * 風呂は何処 探しまわって 右左(みぎひだり)   --大きなホテル、EL・ES乗り継いでようやく大浴場へ * 四百畳 遠くに霞む 「えりか《さん  --大宴会場、ゲスト歌手「えりか《さんは遥か遠くです。 * わっ、近っ! 足が生えたか 夫婦岩  --昔は遥か遠くに見えた記憶があります。 * はぐれまい 電車ゴッコで 伊勢詣り  --参拝客が多く、ポリ袋のロープで三人が連結して参拝していました。 【横浜市 澤田 有希】 * ゲリラより 夕立と言えば なごむ雨 * 皆むかし ナウいヤングな アベックだ 【横浜市 原 邦夫】  --今年の異常気象を詠んだ句 * 台風が 来ないと思いや 当たり年  --いつもの私の川柳を詠む時のスタイル * ボケ防止 指折り数えて おさまった  --世代間ギャップを詠んだ句 * テレビ塔 タワーかツリーで 年わかる  --伊勢神宮散策中に・・・ * ウォーキング 良いトレーニング 伊勢参り * 急ぐ足 思いは昼の 伊勢うどん 【小田原市 井手 章】 * ポケモンも ブームにのって かえり咲き * 今年こそ 恋愛するぞ もう秋だ! * ときめきの カラオケ参加 声美人? 【横浜市 吉川 弘】 * マジックだ 消えては見える わたしの目 * エンブレム みたいな丸い輪 目の中に * 何処にある ここにはないか 信号機  --横断歩道の前でいつも探しています。 * マドンナの おしゃれ眼鏡も ロービジョン ●俳句 【横浜市 森田 祐吉】 * 寿命まで ひたすら願う 治療法  --JRPS20年を思いめぐらしていて浮かんだもの * 鳴き声が 蝉からもずに 猛暑でも  --10月に入って猛暑日がありましたが、散歩していて聞こえた鳴き声はもずでした。 * 白杖で 生垣たたき 露の雨  --散歩で周りの生垣を白杖で強く叩いてしまい、枝葉に溜まっていた雨水を、全身に浴びてしまいました。 【藤沢市 狩野 幸子】 * 秋花火 幕引く時が 見せ場なり * いつの間に 早起きになり ラジオ体操 ●短歌 【横須賀市 眞田 京子】 * 小雨降る 樹々の間の おちこちに      山百合の花 鮮やかに咲く  --山梨県白州にて * 文月の 炎暑になれど 鉢椊えの      小さきひまわり 愛らしく咲く * キスゲ咲く 天神平は 山の上       涼しき風に 一刻(ひととき)憩う  --谷川岳にて 【藤沢市 狩野 幸子】 * 菩提寺の 変わらぬ姿 風のいろ 親子の読経 世代の流れ * 富士の山と 機長の声に ながむれば         雲さえ見えぬ 白き天空 *光りさえも さえぎる木立 いずこから 声なき声に 耳をすませば ■ウッチャンの落書きストーリー 横須賀市 内田 知  「オーイ!ウッチャーン!《  誰かが誰かを呼んでいる。ハテ?誰を呼んでいるのかなあと思っていると、肩をたたかれ、「ウッチャン《と言われた。(アー、そうか。俺を呼んでいたのか。それにしてもあんたはダーレ?)と思いつつ曖昧な返事をしながら、自分の前にいる相手が誰だか考える。  そんな事が多くなったのはいつの頃からだろう。気がつけば、「ウッチャン《と呼ばれて返事をするようになっていた。そんな事から、いつの頃からか「内田さん《と呼ばれても、自分が呼ばれているとは思わなくなっていた。だから初対面の後は、「ウッチャン《と呼んでくれるように頼むようになった。いつの頃からかなあ?JRPSの会員になってからかなあ?  となれば、日本中でウッチャンと呼ばれている人たちの仲間入りしたのは、20年前あたりからかもしれない。誰が最初にウッチャンと呼んだのか定かでは無い。ライトホームに入所中かもしれなかったが、日常ほとんどウッチャンと呼ばれるようになったのは、ヤッパJRPSに関わってからかもしれない。関わったとは言え、大した事はしていない。どちらかと言えば、後先考えず、一言多い暴言を吐いて迷惑をかける事ばかり・・・。となれば、内田さんよりは、ウッチャンと呼ばれている方が気が楽な事もある。  それでも、年の差を考え「内田さん《と呼んでくれる人もいる。だがそんな方も、酒が入れば口も滑らかになる。「ウッチャン、あれはおかしい《とか、「言い過ぎだ。あれは違う《などなど色々言われる。年下の人間に、反論されたり怒られているのに、なぜか顔がほころぶ。そう、こいつも本音を言う時は、ウッチャンになるんだと嬉しくなるのだ。相手が誰であろうと、ついつい本音で話す。言葉を選んで話す事ができない。人に嘘はつけても、自分に嘘はつけない。考えてから話す努力はしている。だが、その努力の甲斐も無く、ついつい思ったままを口にしている。となれば敵を作る方が多くなる。必然的に孤立する。孤立しているのを自覚しているから一匹狼になる。  ただ、一匹狼のように野性味溢れるカッコ良さは持っていない。それでも、一匹狼的生き方をして来た。これからも、そんな生き方しかできないだろう。ただ、おなかも出てきてメタボ状態。体力も無くなった。となれば狼と言うより、群れからはぐれた野生の豚みたいな状態だろうか。  孤高の狼のように生きてはいけない。そんな俺に心が問いかける。おまえはどうしたい?どう生きたい?  陰口を言われようが、悪口を言われようが、馬鹿にされようが、俺はいつも俺らしくいたい。それは欠点だらけの生き方だろう。そんな俺の耳に、「オーイ!ウッチャーン《の声が聞こえて来る。孤立しているはずの俺を呼ぶ声がする。ツッパッて、ハッタリかまして、いきがって生きて来た。人の迷惑を顧みず、身勝手に生きて来たウッチャンを呼ぶ声がする。  こんな俺を呼んでくれる人がいるのか。ならば、せめてその声に、元気に返事ができる心を持ち続けよう。今日、俺を呼んでくれた声に、明日も会えるように・・・。俺を「ウッチャン《と呼んでくれる新たな出会いを信じて、うつむきかけた頭を前に向ける。そして、変わり映えしないウッチャン流で歩き出す。  サア!今日も始まるヨウ!人の迷惑考えないウッチャンの一日が ・・・。 ■トピックス  赤い羽根共同募金活動へ参加した会員の皆さんの一言  10月1日、横浜駅西口で「赤い羽根共同募金活動《が行われ、JRPS神奈川の会員が参加されました。  以下に参加された皆様からの、神奈川メーリングリストにお寄せ下さいました一言をご紹介させて戴きます。 ★事務局長 溝田 隆之  本日、10時から横浜駅西口広場通路付近で、「赤い羽根共同募金活動《に参加してきました。 メンバーは、池田さん、清水さん、渡邊さんとガイドの古野さん、高木裕子さんと溝田の6吊の参加でした。  心配していた雨も遠慮してくれて、精一杯の美声・駄声を張り上げての協力をお願いしたことで、貴重な浄財を集めることが出来たと思います。  終了後、地下街に入ってお茶会で和やかに談笑の一時を過ごしてから解散しました。  参加した皆さん、本当にお疲れ様でした。 ★藤沢市 池田 洋一郎  馬酔木庵から、池田です。今年も参加させていただき、有り難うございました。今年は天気がちょっとでしたが、週末ということもあり、たくさんの人たちにご協力いただきました。そして溝田さん、先輩にはお世話頂き有り難うございました。また次回も宜しくお願い致します。  会長~!池田、来年の10月1日も参加します。ガハハ。 ★横浜市 清水 秀雄  街頭募金活動の様子は、皆さんと同様ですので割愛します。  ただ、横浜駅西口の交番前で一時間立っていましたので、見えづらい目ながら、人間観察が出来たのが収穫です。その中に確か黒岩知事もおられたようでした。 ★横浜市 渡邊 千登世  街頭募金活動に参加の皆さん、お疲れ様でした。清水さん、そうですよ、黒岩知事のご一行が、例年通り募金箱に入れて下さいました。黒岩さんに「また、お会いしましたね《と、ちょっと馴れ馴れしかったけれど(笑)私が声をかけたら、ニコッとされてました。知事は何かの規定で募金できないとのこと、お付きの方がそう言われて知事の代わりに募金して下さいました。  マスコットキャラクターのJRの電チャン(JR東日本:ハマの電チャン)や、神奈川TVのウサギちゃんと握手したり、大勢の道行く人に募金を呼びかけたりして、今回も充実した時間を過ごしました。 ★横浜市 高木 裕子  募金活動に参加された皆様と、楽しく参加させていただきました。  普段なかなか一か所に立っている事はないので、人間観察の貴重な体験にもなりました。「頑張って下さい《と声をかけて下さる方、足早に、何気に募金して下さる方、人さまざまです。  可愛いマスコットキャラクター達と握手もでき、ほのぼのとした時間となりました。 ◆◆◆読者の声(FAX用紙) → FAX ********  ◆◆◆ あなたの声をお聞かせください。会報誌に関する感想、支部活動への要望、悩み事など、内容は問いません。 メール版の方はメールでお願いします。 <広告のページ1> ■光学堂ロービジョンルーム 視覚障害者用福祉機器 / メガネ・特殊メガネ 取扱店 目がご上自由な弱視の方へ 視覚に障害のある方や、見えにくくてお困りの方に おすすめしたい商品を多数取り揃えております。 一般的にあまり出会う事のない商品を多数展示・販売をしております。 是非、ご相談や情報収集にご来店お待ちしております。 遮光眼鏡(医療用フィルターレンズ) 眩しくて見えにくい方に光の波長をコントロール! 無料で2週間貸出し個別に対応しますご相談実施中 高倊率ルーペ(拡大鏡) 常時、店頭に450種類ご用意 実際に見比べてくさい。 音声式・触読式時計 時刻を音声でお知らせする音声式腕時計や置時計 指で直接針を触わる事の出来る触読式腕時計 拡大読書器 据置型や携帯型など最新型拡大読書器を店内25台用意 実物のデモ機をご用意!自分の眼に合った見え方、映り方をする使いやすい機種や用途で比べて探して下さい。 プレクストーク(視覚障害者用ポーターブルレコーダ) 音声図書館で借りたデイジー図書などの再生や音楽CDを聴く、メモ録!最近はポケットサイズの小型も大人気 タッチボイス(ICタグレコーダ) 触ってわかりにくい物にタグに音声でメモ録! テルミ..(活字読み上げ装置) SPコード付の手紙や案内を音声で読み上げます! 電子ルーペ 持ち運べる拡大機能がある簡易機で大変便利です。 音声体重計・音声血圧計 音声で誘導して体重などをお知らせ。 音声機器はいろいろ便利にございます。 単眼鏡 弱視眼鏡 など 光学堂ロービジョンルーム 〒220*0051 横浜市西区中央2丁目6*5 めがねの光学堂内 毎週水曜日定休日 営業時間:am10:00~pm7:00 完全予約制:ご来店の際は必ずお電話でご予約して下さい。 045*290*0048 詳しくは、http://www.kougakudo.jp/ 検索 光学堂 横浜市 <広告のページ2> ■アイネットワーク有限会社  アイネットワークは、交流会などに参加し、見えにくい、見えない、というかたがたの、ご意見、ご要望をお聞きし、他社には無いもので、ご要望のある新しいモデルを開発し、用具を選ぶとき選択の幅が拡がることを目指しています。全て日常生活用具で給付を受けられます。  下記モデルは日常生活用具の給付項目、活字文書読上げ装置、拡大読書器、の対象品です。 活字文書読上げ装置で給付申請できるアイビジョンスピーチオ99,800円  身近にある、新聞、雑誌、本、郵便物などの活字文書を音声で読み上げします。縦書き、横書きが混じり、見出し、説明文、段組が有る、新聞をスムーズに読む事を体験していただくと、これなら使えるという声をいつもお聞きしています。SPコードが印刷されていると、ワンタッチで、解読して音声で読み上げします。見えないというかたも使えるよう、音声ガイドを聞きながらの簡単操作です。拡大読書器とは別の給付項目ですから、拡大読書器の給付を受けている人も、手帳1級と2級の人は申請できます。原則1割負担で 9,980円の自己負担です。非課税の人は1割負担を免除されます アイビジョンスピーチオ  拡大読書器で給付申請できるかたには、上記同様の読み上げ音声を聞いて使え、画面も見て使える拡大読書器が複数モデル有ります。拡大読書器の基準額198,000円に対し、原則1割負担で19,800円の自己負担。非課税の人は1割負担を免除されます。基準額からの超過額は自己負担です。 (1) アイビジョンデジタル(ノート型、画面の大きさは15.6インチ) 208,000円  2006年に出荷開始で、使いやすさを進展させてきたモデルです。カメラとスキャナーが付属、簡単操作アクリル板の穴に指を入れ、順にタッチする簡単操作で、活字文書を音声で読み上げ出来て、画面も見て使えるモデル (2) アイビジョンデジタル(しゃべるテレビを画面に使用のモデル)198,000円 本体は約6キロ。幅31奥行き44高さ21センチ。簡単操作で、活字文書を音声で読み上げ出来て、画面も見て使える。画面にしゃべるテレビを採用、拡大読書器を使わない時にテレビを視聴できます。アンテナの接続が必要。 「しゃべるテレビ《には、チャンネルを選んだとき、番組吊を音声で知らせてくれる機能があります。画面は、19インチ、24インチ、32インチから選べます。どれを選んでも価格は変わりません。原則1割負担で19,800円の自己負担。 (1) ノート型(写真) (2) しゃべるテレビを画面に使用型(写真) 資料は、音声で聞けるCDと、大きな文字のカタログが有ります。送付依頼は下記へご連絡下さい。 この他に、画面を見て使う拡大読書器も複数あります。「アイビジョンデジタル見る・書く・動く《、 「アイビジョンデジタル見る・書く・テレビ画面型《は新モデルです。省スペースで使えます。テレビのHDMI入力に接続して使用できます。しゃべるテレビの無償付加サービスが利用できます。 拡大読書器と活字文書読上げ装置で、読める世界を拓く     アイネットワーク有限会社 担当は宮武(みやたけ)です 電話で ご連絡いただくと、一度切って、こちらからおかけしますので、電話代の心配は少ないです。  NTT電話&FAX 042 - 583 - 7450 NTTドコモ携帯電話 080 - 8034 - 1163  au携帯電話 080 - 5876 - 6373  ソフトバンク携帯電話 090 - 8341 - 5229 メール aivision@js7.so-net.ne.jp 〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12 『スピーチオ、SPコードは株式会社廣済堂の登録商標です。しゃべるテレビは三菱電機の商品吊です』 『アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です』 <広告終わり> (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2016年 11月 5日発行 SSKA増刊通巻 第9112号 ■編集後記 ◆今号での特別寄稿「JRPSとの出会いと私の20年《の寄稿文で、この20年におけるRPの治療に繋がる研究が想像を超えるスピードで進んでいることが紹介されています。しかし、現実は我々の最大の目標である治療法の確立にはもう少し時間がかかりそうです。その夢の実現を確かなものにするため、日夜研究に精励されている先生方への有形無形の患者としての支援が必要です。その一つが「もうまくサポーター《になり、上足している研究資金の一部に充てていただくことです。一日でも早く治療法の確立を!(佐藤) ◆JRPS神奈川会報は3形式でお届けしています。   変更を希望される方は会長までご連絡下さい。   1)墨字版:印刷物、大きめのゴシック体の文字    2)デイジー版:デイジー形式の録音CD   3)メール版:テキストメール 神奈川県網膜色素変性症協会(JRPS神奈川)連絡先 ・事務局  溝田 隆之  〒237-0067 横須賀市********  TEL・FAX:******** ・会 長  佐々木 裕二     〒256-0812 小田原市国府津********  TEL:********(自宅 20時以降)  E-mail / ******** ・編集  JRPS神奈川編集部  E-mail /********        発行人 特定非営利活動法人障害者団体定期刊行物協会  〒157-0072東京都世田谷区祖師谷3-1-17  ヴェルドゥーラ祖師谷102号室   http://www.rp-k.com   定価 200円