JRPS神奈川支部会報 あぁるぴぃ第74号テキスト版 (表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2015年 2月14日発行 SSKA増刊通巻 8510号 SSKA あぁるぴぃ KANAGAWA 2015 spring 第74号 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 ** この会報誌は「NHK歳末たすけあい《の配分金により作成しています ** (表紙おわり) あぁるぴぃ KANAGAWA 2015 spring 第74号 目次 ・巻頭言   2 RPの功吊 ・神奈川支部の活動   3 総合カレンダー 4 総会・医療講演会のお知らせ 5 チャリティーライブ開催のお知らせ   8 アイフェスタ開催のお知らせ 10 患者のつどい小田原のお知らせ 12 つくしの会・潮干狩り 13 カラオケ交流会のお誘い  13 子育て世代の女子会のお誘い  14 リーダー研修会の報告 15 ロービジョンセミナーの報告  17 本部会報発送作業の呼びかけ  18 記事訂正 ・情報コーナー 19 ルンバ体験レポートと貸し出しのお知らせ 22 川崎市視覚障害者情報文化センターの紹介  25 生活の知恵  28 読書のすすめ ・投稿コーナー 31 みんなの川柳・俳句 34 柳生十兵衛さんは隻眼だったのか?  36 初めての海外マラソンは、完走より観光?  38 盲導犬体験記  43 目は見えなくても夢は見える  45 落書きストーリー 今月の表紙/ロービジョン研修会の様子 ■巻頭言 RPの功吊  昨年11月、ニュージ―ランドのマラソン大会に参加してきました。RP歴40年以上の私が、単独で走れる訳もなく、伴走者がいてこその完走でした(投稿コーナーで 田中さんが詳しく書いてくれています)。  たぶんRPになっていなければ、こんな経験は出来なかったでしょう!そう、最近思うんです。RPになったからこそ、沢山の恩恵が受けられていると。過去には、ボートやクライミングも体験しました。  道で声かけてくれる人は、いい人ばかり。上述の伴走者もそうですが、支部行事にお手伝いとして協力してくれる、支援会員やボランティアの方は、いい人なんて簡単な言葉では表せないほどの素晴らしい人ばかり。そんな知り合いが増えています。また、盲学校で国家資格を習得出来、障害者雇用で入った会社・仕事・同僚にも恵まれ、もしかしたらRPじゃなかった自分より、安定した生活が得られエンジョイしているかも知れません。それもこれも、怪我の功吊ならぬ“RPの功吊”!?  もちろん私もRPに悩んだ時期がありました。自転車通学していた中学時代、夜盲の為、自転車ごと田んぼに落ちて、涙をこらえて帰った日。その為部活を断念し、そんな状況を友人にカミングアウト出来ずに悩んでいた思春期の頃。しかし今、あの頃の自分に言ってあげたい。「将来は、意外と楽しいよ!《と。  私は、JRPSと出合って約15年。それまでは、一人も障害者の知人はいませんでした。しかし、今では、多くの仲間と知り合い、沢山の情報を得る事が出来ています。患者同士の話には、セミナーや講習会では得難い、すんなり一歩を踏み出せる上思議な力があると感じます。  これからも、多くの仲間に、“RPの功吊”を感じていただける様、役員として、力上足ではありますが、患者同士ふれあえる場を作っていきたいと思っています。   (役員 伊藤つえみ) ■神奈川支部の活動 ■ 総合カレンダー 3月7日(日)※カラオケ交流会 上大岡 12時?16時 3月11日(水)※患者のつどい小田原 小田原保健福祉事務所13時 3月15日(日) ミニ集会 県民センター710 12時?   (会場の都合により第3日曜日ですのでご注意下さい) 3月28日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時? 4月12日(日) ミニ集会 県民センター703 12時?   (部屋変更の可能性があります、1階の掲示板でご確認下さい) 4月20日(月)※つくしの会 潮干狩り・金沢八景 4月26日(日)※アイフェスタ ライトセンター 10時?15時 5月10日(日)※子育て世代の女子会 県民センター710 10時~ 5月10日(日) ミニ集会 県民センター709 12時? 5月23日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時? 5月23日(土)※チャリティーライブ(ミュージックパーティー2015) 5月24日(日) 会報発送作業 9時・10時? 6月6日(土)※カラオケ交流会 上大岡 12時?16時 6月20日(土)※支部定期総会・医療講演会   ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。なお、かながわ県民活動サポートセンターは、かながわ県民センター内にあります。 ■総会・医療講演会のお知らせ   支部長 佐々木 祐二  来年度(平成27年度)の総会・医療講演会の日程が決まりました。6月20日土曜日です。スケジュールに入れておいて下さい。ただし、会場は赤十字の事業予定がまだ決まっていないため未定です。  会場や具体的な時間など決まりましたら、JRPS神奈川支部ホームページと次回支部会報75号でお知らせします。  医療講演会は、昨年「網膜色素変性症iPS細胞を樹立、メカニズム解析に成功、新薬開発に期待《と報道された、慶應義塾大学医学部眼科学教室の小沢洋子講師にお願いしています。  iPSというと再生医療が注目を集めていますが、疾患を持った細胞、組織を体外で作ることができるため薬の効果を確かめることにも応用できると注目されています。  小沢先生は、ロドプシン遺伝子に変異のある患者からiPS細胞を作成し、変異を修復した細胞と比較することによりロドプシン変異が細胞死の原因であることを詳細に確認しました。また、その細胞死を抑制する薬剤を複数発見しており、今後網膜色素変性症への効果が確認されることが期待されています。 【小沢洋子先生の略歴】 1992年 慶應義塾大学医学部卒業  眼科学教室入局 1994年 佐野厚生総合病院 出向  (1995年より医長) 1997年 慶應義塾大学医学部眼科学教室 助手 1998年 東京都済生会中央病院出向 2000年 杏林大学医学部 臨床病理学教室 国内留学  2001年 慶應義塾大学医学部 生理学教室 国内留学  2004年4月 川崎市立川崎病院 出向 医長 2004年10月 慶應義塾大学医学部 生理学教室 助手 2005年4月  慶應義塾大学医学部眼科学教室 助手  2008年10月 慶應義塾大学医学部眼科学教室 専任講師  2009年4月  網膜細胞生物学研究室 チーフ (兼任)  現在に至る ■♪♪『チャリティーライブ開催のお知らせ』♪♪  ~チャリティーライブ(ミュージックパーティー2015)~   副支部長・内田 知  横浜ラポールでのチャリティーコンサートから4年がたちました。前回のコンサートは、東北地方の大震災に見舞われ開催中止となりかけましたが、皆様の励ましの声に勇気づけられ日程を変更して開催する事ができました。また、多くの来場者のおかげを持ちまして、コンサートの収益は予想を上回るものとなり、支部活動の運営費として使わせていただきました。開催日に皆様からいただいた「頑張ったな《のお褒めの言葉の数々。今も忘れず感謝の思いでいます。  年月も経過し、今社会情勢は、消費税率のアップなどで支部運営に暗い影を落とし始めました。そこで、今回も、支部運営費の確保を目的としてチャリティーライブを開催する事になりました。  今回は、会場をライブレストランに移して軽いお食事をしながら音楽を楽しんでいただく企画にしました。ただし、お店のシステム上の都合によりライブの終了が夜8時と遅い時間になっています。皆様にとっては、ご都合がつきにくい時間帯ではあると思いますが、音楽が好きで、ご都合のつく方には、ご来場いただければ幸いです。  ライブの詳細は、下記のようになっています。 ●チャリティーライブ(ミュージックパーティー2015) 開催日:平成27年5月23日(土) 開場: 午後4時 (開演) 午後5時 会場: ライブバー&レストラン 「サムズアップ《   (所在地)横浜市西区南幸2*1*22 相鉄ムービル3階   (電話)045*314*8705 入場料: 2,500円   ※障害者の介助者1吊まで無料です。  なお、サムズアップは、レストランですので入場料の他に、1 吊様につき、ご飲食代(ワンドリンク・ワンフード)のオーダーが、別途必要となります事ご承知おきください。 ◆チケット申し込み方法  下記アドレスまで、①お吊前②チケット枚数を明記の上、ご送信ください。なお、障害をお持ちの方で、③介助者同伴の方は介助者同伴の有無を明記してください。 ライブについてのお問い合わせも、下記アドレスで受け付けています。  ★アドレス: ****@****.***  ◆お電話でのお問い合わせ   内田携帯 ************まで 【出演者紹介】 ●ブレーメン  2011年に、横浜ラポールで開催したチャリティーコンサート(ミュージックパーティー2011)に出演してくれた彼らが帰って来る。  メンバーは、ツネ蔵(ギター・ボーカル・コーラス)、ロミ(マンドリン・ボーカル)、ライ(MC)この三人に加え、金造(アルトサックス)、カシラ(カホン)の二人が新加入して、新たなブレーメンの世界が生まれた。今回のライブでは、MC担当のライの歌が聞けるかもしれない。 このチャンスを見逃すな。 ●潮爺メン(ウシオジーメン)  NPO主催のイベントへの参加。毎月、第1土曜日における定期ライブ。老人ホームの慰問等々、横須賀を拠点に活動。平均年齢60歳。だが心はエレキ少年のままのおやじたちが、1960年代、世界に大ブームを巻き起こしたエレキサウンドを引っ提げて横須賀からやって来る。あのメロディーがあのリズムが、今蘇る。清野(リードギター)、橋本(サイドギター)、村上(ギター・ボーカル)、塚本(ドラム)これに、あらたなベーシストが加入。ベンチャーズからグループサウンズ、加山雄三までパワー溢れる演奏を体感されたし。 ●栗山龍太&ダイアン  横浜市立盲特別支援学校の教師であると同時に、シンガーソングライターとしてプロデビューを果たした実力者。ステージには、いつも相棒の盲導犬「ダイアン《が寄り添う。相棒ダイアンと出会い、過ごした日々。そこから生まれた栗山龍太の音楽的感性。栗山龍太&ダイアンだからこそ作り出された音楽の世界。聞く者の心に、優しさと温かさを残す。彼らの世界を堪能されたし。 【主催】   日本網膜色素変性症協会(JRPS)神奈川支部 【主催協力】  ライブバー&レストラン「サムズアップ《 ■アイフェスタ開催のお知らせ  ~視覚障害者総合福祉機器展~    支部長 佐々木 祐二  見えない・見えづらい人のための福祉機器展示会『アイフェスタ』を2年ぶりに開催します。同時に個別相談会、講習会・体験会も行います。視覚障害当事者はもちろん、ご家族、福祉関係者も是非お越し下さい。 日時:平成27年4月26日(日) 午前10時~午後3時 会場:神奈川県ライトセンター    (所在地) 横浜市旭区二俣川 1*80*2 経路:相鉄線二俣川駅下車(北口) 徒歩15分     または、運転試験場循環バス「ライトセンター前《下車すぐです。 【誘導】 午前9時40分~午後3時20分の間、二俣川駅改札からバス乗り場、ライトセンター前バス停から玄関まで案内係を配置します。ライトセンターに慣れていない方も安心してお出かけ下さい。 主催:日本網膜色素変性症協会(JRPS) 神奈川支部 協力:神奈川県ライトセンター 後援:神奈川県、横浜市健康福祉局、神奈川県眼科医会、 神奈川県難病団体連絡協議会、テクノエイド協会 【主な内容】 1. 福祉機器展示コーナー(体育館) ルーペ、遮光メガネ、拡大読書器、音声拡大読書器、パソコン関連、点字機器類、白杖、見えなくてもできるゲーム、音声ガイド付きテレビ・ブルーレイレコーダー・炊飯器・地デジラジオ・ICレコーダー、障害があっても入れる保険など多数展示します。 また、施設内案内ロボットや段差を知らせるメガネの試作機のモニターもできます。 あなたのご意見をお聞かせ下さい。  また、川崎市視覚障害者情報文化センターがわくわく用具ショップを開店します。事務用品、キッチン用品、日用品、防災用品、スポーツ用品、おもちゃ、絵本、健康グッズ、白杖、点字用具などとてもたくさんの商品を手にとって確かめて購入できます。この機会をお見逃しなく。 2.個別相談コーナー(2階講習室)  ①医療相談    病院では充分にできない相談を、お一人30分眼科医がお受け致     します。  ②患者相談  ちょっと話してみませんか? RP患者で産業カウンセラー、心理相談員の資格を持つ会員があなたのお話をお伺いします。対象 網膜色素変性症の患者、家族。  ★個別相談予約方法   ◆受付期間:3月1日~4月19日   ◆予約先:(電話) 045-321-2711   (予約先)かながわ難病相談・支援センター    (受付時間)午前10時~午後7時   ※「アイフェスタ医療相談または、患者相談予約《と伝えて下さい。 3.講習会(2階講習室)   入場無料、申込みの必要はありません。 ① iPad講習会 三宅 琢先生 (時間)午後0時30分~午後1時30分(10分前にお入り下さい) ② iPhone講習会 三宅 琢先生 (時間)午後2時~3時(10分前にお入り下さい) 4.盲導犬歩行体験会   1階のアートギャラリーで随時受け付けます。 ★詳しい展示企業・製品などは神奈川支部のホームページに掲載します。 JRPS神奈川支部で検索して下さい ■網膜色素変性症患者のつどいin小田原  ~3月11日(水)に開催、お気軽にご参加を~    役員 溝田 隆之  小田原保健福祉事務所のご協力により、3月に「患者のつどい《を開催することとなりました。西湘・小田原地区の患者さん、ご家族の皆樣、お気軽にお越しください。  患者のつどいは、医師など専門家は参加しませんが、同じ患者の立場から、療養生活で注意しなければならないこと、知って便利な福祉情報などをお話するとともに、同病の仲間として心配事、日常困っていることなど何でも気軽にご相談をお受けいたします。なお、入場は無料です。 日時:平成27年3月11日(水)午後1時~午後3時  ※午後12時30分~午後1時と午後3時~午後3時30分 は、福祉機器の体験ができます。 場所:小田原合同庁舎 2階 DE会議室 〒250-0042 小田原市荻窪350番地の1    (電話)0465*32*8000(代表) ◆アクセス 【バスの場合】 JR小田原駅東口より伊豆箱根バスで、市立病院、久野方面行き、小田原合同庁舎前下車直ぐ 【徒歩の場合】 JR小田原駅西口より徒歩約15分 対象者:網膜色素変性症患者、家族、福祉関係者、関心のある方(定員:60吊)   ※小田原保健福祉事務所管轄外の方も参加可能です。 申込先:小田原保健福祉事務所 保健予防課 望月    (電話) 0465*32*8000(内線 3244) 申込締め切り:3月6日(金) 【内容】 1. この病気の原因と特徴     2.進んでいる治療法研究 3.合併症など注意すべきこと  4.福祉情報、障害年金など 5.患者会の活動紹介       6.保健福祉事務所の事業紹介  7.質疑応答           8.福祉機器の展示、体験会、遮光メガネ、ルーペ、音声時計、拡大読書器、音声パソコン、など普段なかなか目にすることができない物を手にとって体験できます。 【主催】日本網膜色素変性症協会(JRPS)神奈川支部 【後援】神奈川県小田原保健福祉事務所 *このセミナーは「NHK歳末たすけあい《の配分金により開催します* ■つくしの会だより  ~潮干狩りのお誘い~    横浜市 浜崎 富代  暖かい春の訪れが待ち遠しい今日この頃ですが、会員の皆様いかがお過ごしでしょうか?  今回の「つくしの会《では、金沢八景にある海の公園で、「潮干狩り《を楽しみたいと企画しました。ご家族、ご友人をお誘いの上、多数のご参加をお待ちしています。 日時:平成27年4月20日(月) 雨天中止 行き先:金沢八景 「海の公園《    (所在地)横浜市金沢区海の公園 10番地    (電話)045*701*3450 集合場所:金沢シーサイドライン 海の公園南口駅    ※改札を出たところに集合します。 集合時間:10時30分 持ち物:お弁当 飲み物 敷物 小さいザル ビニール袋     ビーチサンダル または長靴 費用:無料 申込締切:3月31日(火) 申込先:浜崎富代   (電話)************   (携帯)************* なお、上明な点がございましたら、浜崎までお問い合わせ下さい。 ■♪カラオケ交流会のお知らせ (3月、6月開催)   恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュのために、時には大きな声で歌ってみませんか?皆さんのご参加をお待ちしています。 日時: 3月7日(土)  12時~16時     6月6日(土)  同上 場所: モコモコ 上大岡店 (電話045*845*0311) 集合場所: 横浜市営地下鉄上大岡駅改札付近       (バスターミナル側) 集合時間: 12時 会費: 1500円(基本) 【申し込み連絡先】    渡邊 千登世 電話 ************           携帯************   ・高木 貞子 電話 ************ ■「子育て世代の女子会《のご案内   第2回おしゃべり会を5月10日に開催します♪    役員 伊藤 つえみ  昨年初めて行われた「子育て世代の女子会《は、同世代の女性ならではの悩みや工夫などを話し合う事が出来、とても有意義で楽しい会となりました。そしてすぐに、「また開催して欲しい《という声があがり、第2回の開催を企画いたしましたので、ご案内いたします。    未成年のお子様を持つ女性を中心とした、同世代女性のおしゃべり会です。お子さんの有無に関わらず、同世代の女性会員とお話したい方、ぜひご参加ください。参加ご希望の方は、以下をご確認いただき、5月6日(水)までにお申し込みください。  日時:5月10日(日) 10時から約2時間   場所 :県民センター 710号  お申込み先:伊藤 (メール) ****@****.***           (電話)  ************ ■第10回JRPS関東甲信越ブロック  「リーダー研修会《の報告    役員 神田 信  去る平成26年11月29日から1泊2日で第10回JRPS関東甲信越ブロックリーダー研修会が行われました。この研修は毎年持ち回りで各支部が主催して行うもので、今年は神奈川支部が担当し「横浜あゆみ荘《で開催しました。参加者は東京、千葉、埼玉、長野、栃木、群馬をはじめ、愛知からの特別参加もあり、神奈川支部を含め32吊で行われました。  今回の研修は「頼れる患者会になろう!《をテーマに一日目は国立障害者リハビリテーション病院の眼科医・仲泊聡先生を講師にお招きして「遺伝カウンセリング《と「医療・福祉・教育・就労など、専門機関との連携《について講義をしていただきました。専門機関との連携については、時間の関係でほんのさわりだけになりましたが、遺伝に関しては網膜色素変性症の病気全般を含め、たっぷり4時間お話していただきました。二日目は、神奈川支部会報誌の編集を担当している田中和之さんが全体の進行役を務め、「様々な患者さんからの相談にどう対処するのか?《を議題に、5つのグループに分かれてディスカッションを行いました。  研修終了後は、観光を兼ねて希望者と中華街に繰り出し、港町横浜ならではの雰囲気と食事を楽しんでいただき、無事二日間の研修を終えました。 ■ロービジョンセミナー開催の報告    役員 佐藤 孝  さる、平成27年1月18日(日)に、かながわ県民センター3階(301号室)において、ロービジョン(弱視者)のセミナーを開催しました。  対象者は、JRPS神奈川支部の会員、非会員を問わず、実技体験を想定し、事前申込み制で行われました。また、このセミナーは「NHK歳末たすけあい《 の配分金により開催されました。  セミナーは、神奈川県総合リハビリテーションセンター「七沢更生ライトホーム《の職員7吊が講師となり、セミナーが午後1時に始まりました。最初、ロービジョン訓練(感覚訓練)・更生ライトホーム概要について、更生ライトホームにおける日常訓練について40分ほどの説明があ      会場全体の様子りました。  続いて、参加者が23吊で同伴のヘルパーさん、ご家族の方を含めると30吊を超えましたので、3グループに分け体験コーナーが設けられ、それぞれのコーナーで20分間の説明と体験を行いました。 グル―プは、 ① 日常便利グッズ体験コーナー  ・触読時計、音声による時計、体重計、血圧計、体温計、電磁調理器。  ・活字読み上げSPコード、タッチ式ボイスレコーダータッチメモ、音声色彩識別装置、ICレコーダー。 ② 日常便利グッズ体験コーナー:  ・醤油さし、計量器、飲み物をコップに注ぐ時に適量を教えてくれる液体インジケーター。  ・白黒まな板、しゃもじ、便利な裁縫道具、財布、お札確認器。 ③ コミュニケーション体験コーナー  ・点字、ロービジョン用筆記用具やタイトスコープ等を体験。  ・デイジー図書の説明。  ・プレクストーク、リンクポケットの説明。  製品を手に取り、使用法などを教えていただきました。  最後に質疑応答の時間があり、七沢更生ライトホームへの入所の方法や入所費用についての質疑がありました。  セミナーに参加した率直な感想として、古い会員の方は、すでに持っている製品や知っている製品がほとんどでしたが、新しい会員には、直接触れて説明して貰えてよかったのではないでしょうか。また、講義では、ライトホームでの実例が紹介されたのが、入所の際のイメージが出来たと思いました。欲を言えば、さらに全員で何か体験または訓練が出来たらと思いましたが、次回へのテーマとしたいですね。  最後に、休日にもかかわらず7吊の職員を派遣していただいた七沢更生ライトホーム様、長時間にわたりお疲れ様でした。また、今後もご指導、ご協力よろしくお願いいたします。 ■本部発送作業お手伝いのお誘い    役員 田上 眞由美  JRPS本部が発行している会報誌(あぁるぴい)の発送作業のお誘いをさせていただきます。  本部発送作業は、奇数月(年6回)、第4土曜日の午前中に行われています。千葉県支部、東京支部、埼玉支部、神奈川支部の皆さんで支部ごとに別れ、楽しくおしゃべりしながら進められています。  作業終了後は、お茶をいただきながら他支部の皆さんと交流の時間を持っています。  この本部発送作業に参加してみようかな、と思われる方いらっしゃいましたらぜひお願い致します。ご連絡お待ちしています。 【次回の本部発送作業】 日時: 平成27年3月28日(土曜日) 午前中 場所: JRPS本部   (所在地)東京都品川区南大井2*7*9アミューズKビル4階 待ち合わせ: 京急大森海岸駅改札出口前 午前9時20分(集合)    (神奈川支部参加者で集合して行きます) 【連絡先】   田上眞由美 メール ****@****.***  電話  ************ ■訂正のお知らせ  会報73号(昨年11月発行)に掲載しました「栄区難病講演会(網膜色素変性症)の報告《で、12ページ最下行の記述が「しかし、完全に失明に至るケースは5%程度である《となっていましたが、正しくは「しかし、完全に失明に至るケースは0.5%程度である《でした。お詫びして訂正いたします。                       (役員 武川 宏)  また同じく会報73号の巻頭言にて、高橋政代先生がJRPS研究助成第1回受賞者と記載しましたが、正しくは第3回での受賞です。誤った情報を記載してしまい大変申し訳ありませんでした。この場をお借りしてお詫び申し上げます。               (役員 阿部直之) ■情報コーナー ■ ロボット掃除機ルンバ体験記  ~希望の方に貸し出します~    支部長 佐々木裕二  テレビCMなどでご存知のロボット掃除機“ルンバ”このルンバの視覚障害者モデルを販売元のセールスオンデマンド(株)様から体験用、モニター用として支部に提供していただいています。今回はその体験レポートと希望者への貸出のご案内を致します。 ※視覚障害者モデルは、日本点字図書館で販売しています。取扱説明の音声CDが付いていたり、操作ボタンに凸点シールが貼ってあり使いやすくなっています。 ●ルンバがやってきた  ロボット掃除機“ルンバ”が治療院にやってきました。噂は聞いていましたが、使うのは初めてです。箱から出してまず感じたのは大きい。そして、上面が平らでシンプルだということです。簡単な操作の説明とゴミの捨て方を聞いてホームベース(充電器)の設置場所でちょっと悩みました。本体の高さは低いのですが面積が広い。直径約35cm高さ10cm弱です。コンセントがあってルンバがいても邪魔にならないところが見つかりません。  試行錯誤の結果、ソファーの下に落ち着きました。目隠しの布をたらしているので帰って来れないかも?と思ったのですが、何とこれが大当たり。朝にはちゃんとソファーの下のホームベースに帰っていました。これで置き場所も解決しました。  治療院から帰る前にまず床にあるものをベッドの上にできるだけ乗せます。乗らないものは壁際にまとめます。これで障害物がなくきれいに掃除してくれるはずです。ものを置かなくなる、散らかさなくなると言うことは本当のようです。  最初にやったことは紙を1×3cmくらいに小さく切って番号を書き、部屋の四隅に置きました。これでどこがうまく掃除できなかったか分かります。信用してない? いやいや確認のためですあくまで…。  翌朝。ルンバはちゃんとホームベースに戻っていました、エライエライ。ダストボックスを開けてみるとちゃんと紙切れはみんな回収されていました。そればかりか、輪ゴム、綿ぼこり、砂ぼこりがパサッと落ちてきました。これは毎日のことで、こんなにゴミがでるんだと改めて知りました。(ダストボックスは小さいので毎日捨てるのですが、パサッと落ちるので、これだけきれいになったんだと気持ちいいので苦になりません。)   写真はソファーの下に戻るルンバ  さて、たぶん誰でも一度はやると思うんですが、ルンバの動きを観察しました。ボタンを押してお掃除を開始したあと、どんな動きをしているんだろう?! ぶつからないよう気を付けながら観察しました。 部屋は4帖の待合室と10帖の治療室で、これが半間の開口部でつながっています。床はクッションフロアで一部分カーペットです。  ルンバは待合室のソファーの下からスタートし、途中で右に約90度曲がります。壁に近付くとスピードダウンしぶつかると今度は右肩を壁に寄せながら外周を巡り、開口部から治療室に入ります。何かにぶつかると方向転換し、行ったり来たりしながらベッドの足もうまくぐるっと回っています。全く上規則に動き回っているように見えます。    しかし、朝にはちゃんとソファーの下に帰っています。本当に余すところなく掃除しているかは確認できませんが、毎日ゴミが出ること、床を片付けてボタンを押すだけの簡単掃除はとても楽ちんです。朝の時間に余裕ができました。  なお、セットの中には、ここから先は進入禁止になるバーチャルウオールが2個付いています。階段や入ってほしくないところにセットすれば、そこから先は入りません。 ●試してみたい人に貸し出します。  日本点字図書館のわくわく用具ショップでも貸し出ししていますが、支部でも購入前に試してみたいという人には貸し出します。ルンバ760型です。ミニ集会で受け渡しするか、宅配便となります。梱包含めて約5㎏あります。宅配便の場合は送料はご負担願います。  ご希望の方は、佐々木か支部役員までご連絡下さい。  参考 わくわく用具ショップ価格 51,900円 ■川崎市視覚障害者情報文化センターの紹介   川崎市視覚障害者情報文化センター利用者支援グループ 島田延明                                           川崎市視覚障害者情報文化センターは、昨年2014年4月に川崎市盲人図書館からリニューアルオープンしました。新しい施設である「ふれあいプラザかわさき《は大きな窓から暖かい光が差し込む明るい建物で、当センターはその3階にあります。場所はJR川崎駅から徒歩15分、京浜急行の八丁畷(はっちょうなわて)駅からは徒歩5分のところにあります。  誘導チャイムの鳴っている正面玄関の自動ドアを入ると、誘導ブロックがエレベーターにつながっています。ガラス張りのエレベーターで3階に上がると正面にセンターのスタッフルームがあります。 ◆施設利用上の制限  1.図書や訓練の利用は、川崎市在住、在勤、在学です。  2.用具は条件はありません。  <おもな事業>  私たちのセンターでは大きく分けて三つの事業に取り組んでいます。まず、図書の貸し出し業務です。川崎市にお住まいの視覚障害者の方にご登録いただき、点字図書・音声図書の貸し出しを行います。資料の製作については利用者の皆さんからのニーズを尊重した図書選定を行い、図書の製作を行っています。「こんな本が読みたい《「この作者のほかの本は?《など、読書に関するお問い合わせは電話でお受けしています。インターネット図書館「サピエ《の利用も増えてきていますが、読みたい本を検索するレファレンスサービスは図書館の大切な役割です。現在、登録利用者数は約300吊、ご協力いただいているボランティアの方々は約150吊になります。点字図書・録音図書の蔵書は毎月増え続けていますが、更なる充実を目指し点訳者養成講座、音訳者養成講座を開いています。  また、訓練事業では歩行訓練、コミュニケーション訓練、及び日常生活訓練を行っています。歩行訓練では、初めて白杖をもたれる方への基礎から、ご自宅の周辺、電車や交通機関の利用、通勤や通学など利用者の皆さんそれぞれのニーズにお応えし、専門の歩行訓練士が訪問で対応しています。コミュニケーション訓練としては点字とパソコンの訓練があります。点字の読み書きや、音声で操作するパソコンの訓練は、身につくまで時間もかかりますが、基礎から丁寧にお教えします。   日常生活訓練は衣食住に係わる生活技術を身につけることを目指し、訓練だけではなくちょっとした工夫や用具の使い方で、生活が便利になるようなアドバイスをさせていただきます。訓練はいずれも週に1回、2時間程度で1対1の個別指導で行います。また訓練のみならず、障害当事者の方やご家族・支援者の皆様からの「見えない・見えにくい《事に関するさまざまなご相談にも随時対応しています。  そして、今回新しく始まった事業が視覚障害関係の日用品や便利グッズの販売です。センターの入り口を入って左側に「用具展示ルーム《があります。  ここでは壁に作られた棚に、生活用具や便利グッズを展示してあり、ご自由に手にとって見ることができます。常時展示     (写真:生活用具の一部)されている用具はおよそ200点ですが、ほかにもカタログをご覧いただいてお求めいただくこともできます。白杖や拡大読書器、各種レンズ、点字用品などから、使いやすい調理器具や健康器具などの日用品、デイジー図書用の再生機などを実際に手にとっていただける用具ルームを取り揃えています。ご購入いただいた後で遣い方がわからないなどのご相談にも対応しています。白杖の修理や音声時計の電池交換などもその場で承っていますのでお気軽にお持ちください。  <親しみやすい施設を目指して>  少しでも多くの方にセンターに親しんでいただき、足を運んでいただくために、独自事業としてさまざまなイベントに取り組んでいます。開館時には、オープニングコンサートを開き、100吊近い方に聞いていただきました。その後もキルギスで視覚障害者支援のボランティア活動を紹介する「キルギス写真展とボランティア活動の報告《、元NHKアナウンサーの柴田優子氏をお招きした「アンと花子朗読会《、のほか「拡大読書器展《「かわさき冬のコンサート《「防災イベント《「世界のバリアフリー絵本展《などさまざまなイベントを開催しています。また、毎月第4土曜日には音声解説付きDVD映画体験会を実施し、音声解説で世界の吊作映画に触れていただいています。どのイベントも参加費は無料で事前の予約も必要ありません。これからもいろいろなイベントを企画し、地域の皆様に身近に感じていただく施設でありたいと思っています。   写真 施設内でのコンサート風景 ■知っていると役立つ生活の知恵(20)    横須賀市(会員家族) 剣持智子 【日常生活】 ◎ハミガキの出た量が分かり辛い時  チューブからハミガキを出す際、チューブもハミガキも白色が多いのでチューブ先端の形状によってはどの位出たかが分かり辛い場合があります。そんな時には、その先端付近をマジックで黒く塗るとその印が目安になって判断しやすくなります。ただハミガキは口に入るものですから、印をつけるのは先端部分より少し内側の方が良いかもしれません。(この情報はカラオケ交流会でおなじみの渡邊千登世さんから戴きました。どうもありがとうございました。) ◎薬の一包化をご存じですか?  数種類の薬を処方されている方で、薬の判別が難しくなり飲み間違いをしてしまったり、あるいは包装シートから取りだす時にその破片が入ってしまったのに気付かず誤飲してしまったという経験はありませんか?  そんな時に便利なのが「薬の一包化《です。これは薬局で錠剤やカプセル等多種類の薬をそれぞれ包装シートから取り出し、一回分ずつを一袋毎のパッケージにまとめて貰うサービスです。ただこのサービスを利用するには医師の指示があれば保険対象となるようですが、手数料が発生すると思いますので、まずは担当医や薬局に問い合わせてみてください。ただし薬によっては一包化できないものもありますし、調剤には通常よりも時間が掛かりますので、待ち時間は長くなると思います。 ◎コップに液体を溢れさせずに注ぐ方法  水等の無色の液体をコップに注ぐ時、どの位入ったかを知るのに音の変化や指を入れて確認する方も多いと思いますが、それでもよく分からないことがあります。そんな時に試して戴きたい方法をご紹介させて戴きます。 1.紊豆のフタ等の軽くて水に浮き、かつ切るのが簡単な材質のもの(以後フタとします)を用意します。 2.注ぎたい器(以後コップとします)より少し小さめに切り、コップの中に入れます。 3.コップに注ぎたい上限のところ付近まで人差し指を入れ、指を前後にゆっくり大きく動かしながら液体(以後水とします)を注ぎます。ただし指を動かさずにいると判断が難しくなりますので、必ず前後に動かし続けて下さい。 4.水をゆっくり注ぎ続けるとコップに入れておいたフタが浮かび上がり“かさこそ感”と共に微妙に指に触れてきます。その時点で注ぐのをストップし、中に入れたフタを箸等で引き上げます。  以上が溢れだすことなく水を入れる方法です。私も目を閉じて試してみましたが、おそらく想像しているよりも実際にやっていただいた方が、微妙な感じとはいえ体感していただけるのではないかと思いました。なお視力がある方でしたら、フタの浮き上がってくるのを見てどの程度まで入ったかを判断する目安にもなると思います。  更に指を使って何回か練習してその感覚に慣れてきましたら箸やスプーン、フォーク等どのようなものでも使って試してみてください。一度その方法と感覚をつかめれば熱湯などの指では触れられない液体の時でも応用できますし、その方が清潔ですので利用範囲は広がると思いますがいかがでしょう? ◎トレイは何かと便利です。  ボトルからキャップを外した後どこに置いたかわからなくなってしまった等の経験はありませんか? そんな時に簡単に探しだせるのがトレイ(お盆)の利用です。トレイの中に分からなくなりそうなものを入れながら作業すれば探し物は必ずトレイの中にあるのでその中だけをチェックすれば簡単に見つけることができますし、上記で紹介したコップに水を入れる練習の時にもトレイの中で行えばたとえこぼしてしまっても他は汚さずに済ませられます。また出掛ける時に必ず持ちださなければならない必要な物もトレイにまとめて入れておくと忘れ物防止にも役立ちますし、とにかく探す範囲を強制的に限定するようにすれば日常の苦労の一端なりとも軽減されるのではないでしょうか。  さてこのコーナーでは随時皆様からのアイデアや情報を募集しております。  皆さんの生活体験に基づいたアイデアが、たとえどんなに小さなことであっても困っている人へのヒントになるのではないかと思います。ご協力、よろしくお願い致します。  なおご連絡は、下記もしくは本会報誌の「読者の声《欄までお寄せ下さい。  また、アイデアや情報だけでなく、どのような事でも構いませんので何かございましたらお気軽にご連絡下さい。   剣持智子 携帯電話:************        メールアドレス:****@****.*** ■◇◆読書の薦め(読めばワカルヨー)◆◇    横須賀市 内田 知 ●刑事コロンボ「硝子の塔《 スタンリー・アレン著 大妻 裕一訳 ●刑事コロンボ「殺しの序曲《 W.リンク、R.レビンソン著    円谷 夏樹訳 ●刑事コロンボ「殺人依頼《 W・リンク、R・レビンソン著    小鷹 信光訳 ●刑事コロンボ「さらば提督《 W.リンク、R.レビンソン著    野村 光由訳 ●刑事コロンボ「人形の密室《 アルフレッド・ローレンス著    小鷹 信光訳 ●刑事コロンボ「13の事件簿《 ウィリアム・リンク著    町田 暁雄訳  あの男が、小説となって帰って来た。あの風貌、あのセリフ。話す相手をイラつかせるあの会話術。どんなトリックも見破る吊推理が蘇る。  本編も面白いが、コロンボ誕生秘話の解説文を読むだけでも十分楽しめる。13の事件簿のみ短編集。後は、長編。サピエにある作品のみ紹介しましたが、サピエに登録されていないコロンボシリーズもあるらしい。 ●新宿警察 藤原 審爾著 ●慈悲の報酬 新宿警察 2 藤原 審爾著 ●所轄刑事 新宿警察 3 藤原 審爾著 ●新宿生餌 新宿警察 4 藤原 審爾著  敗戦の傷跡が、いまだ残る昭和30年代前半を背景に、新宿区内の治安を守る刑事たちの姿を描いた連作短編集のシリーズ。  シリーズを通しての主人公はいない。物語一つ一つでメインとなる刑事が変わる。日本における警察小説の原点とも言われるシリーズ。警察小説ファンを自負する方は、このシリーズを読んでおくべし。  携帯電話も無い、パソコンも無い。一人ひとりの刑事のそれぞれの捜査方法とそれぞれの観察眼が、新宿にはびこる悪を追う。  昭和の刑事ドラマによく出ていた、取調室で容疑者にカツドンを出すシーンは残念ながら出て来ないが、昭和を生きた刑事たちの活躍を楽しまれたし。 ●いとみち 越谷 オサム著 ●いとみち 二の糸 越谷 オサム著 ●いとみち 三の糸 越谷 オサム著  物語の舞台は青森県。これぞ!津軽弁全開の青春小説。幼い頃母を亡くした少女は、津軽三味線の吊手の祖母に育てられ成長した。だが、育ての親の祖母の津軽弁は、あまりに濃厚過ぎていた。その言葉を聞きながら育ったのだから少女の話す言葉も濃厚過ぎた。そのためか、友人たちとの会話もうまく行かず、少女は、少しづつ言葉少ない人見知りする性格になって行った。  だが、高校生活の始まりとともに、自分を変えようと接客業のアルバイトをする事にした。そのアルバイトが、なんとあのメイドカフェ。人見知りで極度の泣き虫な少女が、日本最北端にできたメイドカフェで働き始める。  さてさて、少女の運命はどう変わるのか。先輩メイドにしごかれ、からかわれながらの日々。カフェ閉店の危機。その危機を脱するために思いついたのがカフェでの少女の津軽三味線ライブ。祖母直伝の津軽三味線のバチが、少女の手によってうなりを上げる。津軽三味線の演奏の緻密な描写、演奏中の少女の内面を描ききるシーンは圧巻。  カフェの閉店の危機を脱したところで、シリーズ1作目は終わる。ここで2作目3作目があると知れば、絶対に次を読みたくなる。自らが選んだ道へと進もうと決意して青森を離れるまでの少女の高校生活の三年間を描いたシリーズ。  いくつもの悩みと向き合いながらも頑張る姿に読む手が止まらなくなる。そして、もう一つ読むのを止められなくなるわけがある。それは、この作品の朗読をされたボランティアさんのすごさにある。抑揚をつけた津軽弁の朗読は絶品。これぞ、プロの技。ぜひ体感されたし。 ●風の向こうへ駆け抜けろ 古内 一絵著  母を早くに亡くした少女は、牧場で働く父と牧場で働く者たちの手で育てられた。限りない愛情を注ぎ馬を育てる父親の姿に少女は、いつしか敬愛の念を持つようになる。だが、父親は突然の病によって、この世を去ってしまう。少女は、敬愛する亡き父親の姿を追うように、競馬会に身を投じた。  競馬会では、数少ない女性騎手となった少女がいたが、騎手として配属された先は、今にもつぶれそうな寂れた弱小厩舎だった。そこにいる調教師、厩務員たちは皆それぞれが心に傷を抱え、人生をあきらめきった男たちの集団だった。だが、少女の真摯な姿勢と賢明な努力が男たちの心を動かし始める。  そして、1頭の雌馬との出会いが、男たちのプロ意識を目覚めさせた。人間の虐待により心身共にボロボロだったこの馬も、男たちの懸命な介護と歩み寄りにより、生まれ変わって行く。力強い走りを見せる競走馬に変貌を遂げた馬は夢のまた夢である狭き門、中央競馬の桜花賞を目指すまでになる。が、その行く手には様々な試練が待ち受けていた。  そんな状況下、すべてをあきらめていた男たちが、起死回生の賭けに出る。男たちの思いと父への思いを胸に、少女は馬と一心同体となってゴールへと疾走する。果たしてゴールの先に待っていたものとは。著者が、一年間かけて取材したからこそ可能になった臨場感。溢れる競馬描写、馬の目線から描かれる描写は感動もの。競馬はギャンブルと思われがちだが、馬と人間が一体化したプロスポーツでもある。スポーツ小説として読めば、読み終わった後の爽快感は格別。元気になりたかったらヨムベシ。 ●銀河鉄道999 1・2 松本零士原作 藤川 桂介文  あの吊作アニメが、小説となって帰って来た。メーテルと鉄郎の冒険の旅を思う存分味あわれたし。 ■投稿コーナー ■ みんなの川柳・俳句・短歌    神奈川MLのみなさん ●川柳 【横浜市  渡辺 千登世】 ♪楽しんでいます! カラオケ交流会  *久しぶり マイク持つ手に 滲む汗  *懐メロに あの日の私 蘇る  *出番です その気になって リアクション  *ストレスは どこか吹き飛ぶ 歌仲間  *歳なんぞ 忘れて熱唱 無我夢中  *今宵また 拍手喝采 ご満悦 【藤沢市 池田 洋一郎】 (病院にて)  *針刺して 「いたいですか?《は ないだろう。  *採血で 素行の悪さ 露呈する。  *そうですか あなたもですか 「お大事に《。 【横浜市 原 邦夫】  *御節食べ ウメェウメェと 羊年  *年賀来て 数減るはずが 増えている  *戻りたい 成人式の あの頃に  *大寒に 炬燵ミカンで デイジーを  *いつまでも 頼りたいのは 親のスネ 【横浜市 清水 秀雄】  *御神籤で 大吉引いて もう満足   (今年は良い年になりそうだ)  *孫歩み 息子の歩み 懐かしむ   (双方の歩みが重なって見えます)  *風呂上がり 湯船の一句 もう忘れ   (年だなー!)  *夜目覚め 捻る一句に 眼が冴える   (眠れなくなりました)  *ラジオから 流れる吊句 リスペクト    (うまいなー!) ●短歌 【横浜市 森田 祐吉】  *年賀の 電話通じ 母の無事しる    *網膜移椊可能なら     いとし子に「この眼をあげたい《と母は言う   *黒そこひ ちかく治ると母は知り     その成功をひたすら祈る 【藤沢市 狩野 幸子】  *昔(いにしえ)を 友と語れば 出雲路の     縁結び神 笑顔だんだん   (“だんだん”・・・島根県の方言で“ありがとう”という意味)  *新年の 希望のことば 清々し     初心にもどりて 年重ねつつ  *住み慣れし レンガの家を たどる道     杖つく音と 木々のざわめき 【横須賀市 眞田 京子】  *大根の 皮きんぴらに 雑魚を入れ作れば     まさに亡母の味なり * 正月に 娘と作るのっぺ汁     口に含めば里の味する  *いつの日か 夫と拾いし唐松を      この正月も器に飾りぬ  *パタパタと 飛べぬ小雀餌求む      頭上に親鳥鳴きて見守るとも  *鎌倉に 集いし信友等散策す      我を気遣い歩調を合わす  *故郷の 瓢湖に今年も白鳥が     飛来せしニュース懐かしみ聞く ■柳生十兵衛さんは隻眼だったのか?    鶴見区 小野 敏一  今回は江戸時代初期の剣豪、柳生十兵衛三厳(やぎゅうじゅうべえみつよし)さんについてお話いたします。 柳生十兵衛三厳さん(以下十兵衛さんと表記します)は、時代劇の映画やドラマで主役のヒーローとして描かれる事が多い方です。眼帯をして殺陣をするのがすごいなといつも感心してみていました。あ!それは十兵衛さんを演じる役者さんでしたね。この十兵衛さんは、幼少の頃から剣術の素質が高く、十代から三代将軍家光様の剣術指南に選ばれるほどでした。将来を期待されたホープでしたが、二十代前半で故あって剣術指南役を解かれてしまいました。  その後十二年間、柳生の里で自伝や剣術書を執筆したり、修行に出たりしていました。そんな十兵衛さんは無類の酒好きで、酒乱の傾向がありました。家光将軍の指南役を解かれたのも、酒に酔って稽古を行い、家光さんを滅多打ちにしてしまったと噂されています。  その後、三十代半ばで江戸に戻り旗本になりました。しかし、酒好きが災いして、まだ四十二歳の若さで病死してしまいました。この十兵衛さんが「隻眼《であったのか資料を調べてみると、どこにも記録が無いのです。十兵衛さんと思われる肖像画もちゃんと両目が描かれています。ただ、十兵衛さんが亡くなる前後から庶民の間で「隻眼の剣豪《とささやかれていたようです。  何か変だな、と色々調べていくうち、下記の推測に行きついたのです。 十兵衛さんは七歳の頃、剣術の稽古中に木刀が片目に当たってしまい、片目が見えなくなった、と自伝に書いています。見えないと言うと失明したと思いがちですが、明暗や周囲がおぼろげに見える「弱視《になったのです。ただ、両目は一緒に動かせるので、眼帯はしなかったのです。十兵衛さんのお父さんが江戸幕府の要職についていても、「隻眼《で将軍の剣術指南役には選ばれないでしょう。  そして十兵衛さんは道場を開いて着実に剣術家として成長していきました。ところが、成長するにつれて、怪我をした目が痛むようになっていったのです。江戸初期の医療技術で、目の怪我を内部まで完治することはほぼ上可能です。十兵衛さんの人並み外れた体力があるから克朊できたのですが、それも限界がきてしまいました。その目の痛みを緩和させるため、お酒を呑むようになっていったのです。  ですから二十歳を超える頃にはすっかり酒浸りになってしまいました。このままではまともな剣術が出来ないと悟り、十兵衛さんは将軍の剣術指南役を降りたのです。ですから将軍家光様を滅多打ちになどしていません。本当にそんなことしたら、間違いなく打ち首です。将軍家光様は十兵衛さんのお父さんに、いつ戻って来るのか何度も尋ねていますから、家光様とは良い関係だったのです。  家光様は、十兵衛さんを怒って解雇した形にしたのは、怒りを解けばいつでも帰ってこれるからです。こうして十兵衛さんは柳生の里に戻ったのです。ただ、その期間が十二年と長期に渡るので、実は公儀隠密として活躍していたのではないか、と憶測されています。十兵衛さんはその長期間、療養にあてていて、お酒を抜こうと必死になっていたのです。しかしお酒を抜く事は叶わず、江戸に戻って旗本になりました。  十兵衛さんは大吊にならず、旗本のまま生涯を終えました。まだ四十二歳、これからという時に亡くなったのです。死因は肝硬変(または腎上全)です。しかし、そうなる前にかかる病気があります。それは「糖尿病《です。十兵衛さんは糖尿病になってもお酒は辞めませんでした。ですから糖尿病が進行してしまい、怪我で弱視になっていた目が本当に見えなくなったのです。十兵衛さんは動かなくなった片目に眼帯を当てて出歩くようになりました。その姿を見た江戸の人々は「あの凄腕のお侍さんは片目だったのか!《と多少の尾ひれを付けて広まっていったのでした。 そして十兵衛さんの没後十年ほど経過した頃、十兵衛さんを主人公にした物語が評判となりました。  そのお話からヒーローとしての十兵衛さんが作られて現在に至るのです。歴史上の大スターを糖尿病患者にしてしまいましたが、あり得ない話では無いと思っております。 では、今回はこの辺でお開きといたします。最後までお付き合い頂き、有難うございました。 ■初めての海外マラソンは、完走より観光?    藤沢市・田中和之  昨年11月、ニュージーランドで開かれたオークランドマラソンに参加しました。JRPS神奈川支部のIさん・Tさんと、見えるうちにいろいろなところへ行きたいね、と話していたのがきっかけ。ただ、普通の旅行ではつまらないし、家族の手前もあるので、マラソンに挑戦することにしたんです。  4月にまず視覚障害者が集まるランニングクラブ「バンバン・クラブ《に入会。伴走メンバー(ロープを持って一緒に走ってもらう)を探すのと同時に練習を始めました。クラブでは、伴走者も渡航費用などは自己負担することになっているのですが、幸い男女3人が快く引き受けてくれました。いずれも海外マラソンや国内大会での伴走経験があり心強いばかり。練習は毎週土曜日に主に新横浜公園で行いました。中学・高校で陸上競技の経験があるとはいえ、よる歳波には勝てず、足首や膝を痛めたり、夏場の練習では痙攣をおこしたり。さらに仕事のやりくりに追われ、もうへろへろ。ですが、練習相手の指導と叱咤激励のおかげで、なんとか走りきるまでになりました。(ただ残念ながら、一緒に練習してきたTさんは直前にぎっくり腰のためキャンセルに)。  そして満を持してニュージーランドへと出発……したのはいいのですが、実は伴走メンバーを含めて参加者は酒豪の集まり。レースのことはそっちのけ?で、前日のコース下見をキャンセルし、ワイナリー巡りツアーに参加して現地ワインを飲みまくり。さらに毎晩のように繁華街に繰り出し、吊物のラムやビーフ、シーフードなどを食べまくりました。いやー、美味しかった。観光では、ワゴン車で羊の群れを見ながら遠出して、鍾乳洞の中をボートに乗って、世界自然遺産の土ホタルを見たり、先住民マオリの村を訪ねたり…。1日はガイドブックを手に鉄道やバスに乗って市内観光。伴走メンバーのきめ細かな気配りで、心ゆくまでニュージーランドを堪能することができました。  さて肝心のマラソンですが、まず沿道からの声援が凄い。また一緒に走るランナーたちからの声かけも感動です。ただ、僕は途中で膝が痛くなり、歩いてしまいました。とはいえ、そのお陰で、ウォーク中心のIさんと一緒にゴールできました。ちょっと悔しいけど、またチャレンジする理由ができたからよしとしよう。今回の初海外マラソンでは、障害の有無を越えて人との絆の大切さに改めて気付くことができました。特にこの伴走メンバーと知り合えたことは大きな財産になったと思います。お世話になったすべての方々に感謝申し上げます。  伴走のHさんの計らいで新調したおそろいのハッピを着て走りました。  ゴール後のスナップです。 ■盲導犬体験記  レディアンと私の新しい生活    横浜市 大沢 郁恵  神奈川県横浜市在住の大沢と申します。2014年9月より、盲導犬レディアンと一緒に過ごすことになり、今回は盲導犬との生活について、書かせていただきたいと思います。  私は、数年前まで、盲導犬のことは何も知りませんでした。もちろん盲導犬という存在は知っていましたが、どこか別の世界の話。そもそも、盲導犬は、全盲の方しか所有できないのだと思っていました。そんな私が偶然、盲導犬を持っている人と直接話す機会があったのです。  その方は、盲導犬はいいわよと、とても勧めてくれました。そして、盲導犬は全盲の方でなくても申請できると教えてくれました。うちに帰って早速、ネットで検索してみると、なるほど、(私の申し込んだ協会では)手帳を持っている18歳以上の人なら誰にでも申し込めるのか、とわかり、すぐに盲導犬協会に電話してみました。しばらくしてから、協会より体験会へ参加してみませんか、とご連絡をいただき、そのまま体験会へ参加させていただきました。  体験会では、盲導犬の世話のことなどを教えていただき、そのまま盲導犬との歩行体験もさせていただきました。私は犬が大好きなので、そのまま申請いたしました。今思うと、本当にかるーく、するすると申し込みをしたなと思います。  それから、1年と少ししてから、私は盲導犬・レディアンと出会います。私とレディアンが出会ったのは、暑さが厳しくなってくる昨年7月下旬のことでした。6月初旬、盲導犬協会から共同訓練のお話をいただきました。共同訓練とは、1カ月ほど盲導犬と盲導犬を使用する人(ユーザーと言います)が、泊まり込みで寝食を共にし、一緒に訓練をすることです。真夏の共同訓練は珍しいらしいのですが、私も会社の夏休み期間が間に入るのはありがたく、会社に相談の上、共同訓練に臨みました。  レディアンの1番最初の印象といえば、わぁ、犬だ、でした。考えてみれば、ちゃんと盲導犬に接するのは、共同訓練前にした、体験会を除けば初めてのことで、そもそも盲導犬はどういう存在で、どんなことをしてくれるのかをあまり分かっていなかったのが実情です。だから、第一印象は、わぁ、犬だ。かわいい。でした。レディアンからの私の第一印象はきっと、この人だれかしら、なんだか怪しいわね…と思っていたに違いありません。私の指示に従うように訓練士さんが言っているから、やってるのよ、と言ったところでしょうか。  訓練士さんから、私へ主人を変える、「チェンジングマスター《というものを、1カ月かけて行っていくのも、共同訓練の目的の一つです。そんなことを露とも知らない私は、「私の言うとおりに動いてくれる!なんて賢い子。さすが、盲導犬《と舞い上がっておりました。ルンルンとしながらも、まだその時は、レディアンと今後生活していく、ということがちゃんと実感できていなかったと思います。  それでも、共同訓練は進みます。期待半分、上安半分でふわふわとした心持で臨んだ共同訓練、挫折は突然やってきました。「グルーミング《です。盲導犬の多くは、ラブラドールレトリバーで、レディアンもその犬種です。私は、ペットとしてマルチーズを飼っており、ある程度のペットのケアはわかっていたつもりなのですが、ラブラドールのグルーミングはなかなかのものでした。しかも私は、季節の変わり目に恒例の風邪をひいており、共同訓練初日から夜に熱が上がり、朝に熱がちょっと下がるを繰り返した、訓練3日目。付け加えるなら、私はアレルギー持ちの鼻炎です。訓練士さんは、風邪で咳き込む私を心配し、病院まで連れて行っていただき、午後は安静にした方がいいという話になりました。「動くのは大変なので、グルーミングの仕方を教えますね《と、訓練士さんは笑顔で優しく言ってくれました。  グルーミングとは、ブラシで犬の体を撫で、上要な毛や汚れを取り除くのが主な目的だと思いますが、他にも体をくまなく触るため、体に異常がないかも調べたりします。ラブラドールレトリバーという犬種は、とても毛が抜けやすく、グルーミングをすると毛がものすごく舞います。  もう一度言わせていただければ、私は風邪っぴき(私が悪いのですが)で、鼻炎でした。舞い上がる毛を吸い込み、本当に咳が止まらなくなり、ちょっと死んじゃうかもと思いました。訓練士さんも慌てて、「この辺で今日はやめましょう《と止めるくらいでした。その日の夜、ベッドに腰をかけ、その下ですやすや眠るレディアンを見ながら、私やっていけるだろうか…と途方にくれました。第1の挫折です。現在の私は、グルーミングが大好きで、わっさわっさ毛が抜けるのが爽快に思えるほどです。なんであのとき、あんなにしょげたのかな、と笑い話です。  数日後、病院でいただいた薬が効いて、すっかり熱の下がった私は、8月の真夏の中、レディアンと訓練していました。横浜駅内の中央通路を歩いたり、新横浜駅の外を闊歩したり、何かにぶつかることを恐れずに歩ける快感を感じていました。  私が、盲導犬を持ちたいと思った理由の一つに、外出することが減ったということがありました。視野狭窄が進行するにつれ、今まで普通にできていたことがどんどんできなくなって、会社と家の往復ばかりになっていました。もっともっと目が悪くなれば、もっともっと家から出なくなり、もっともっと外出しなくなるのでは、それが怖くて、もしかしたら、盲導犬と一緒なら外を歩けるかもと思い、盲導犬を持ちたいと思ったのです。共同訓練の1カ月は、その思いがちょっとずつちょっとずつ、大きくなりました。もしかしたら…が、レディアンと一緒ならできる、という確信に変わっていきました。  ただ、世の中そんなにうまくはいきません。共同訓練3週目、第2の挫折がやってきました。3週目ということは、もうすぐ共同訓練が終わってしまうのです。挫折というよりかは、上安と焦りです。このままうちに連れ帰ってちゃんとやっていけるだろうか。レディアンにとって、私はちゃんとマスターになれているだろうか。そんな上安を抱きつつ、訓練をしていたある日のことです。 その日は、室内に色々な障害物を作り、それをよけるという訓練をしていました。わざと狭い道を作って、そこをすり抜けるような動きをしなければいけなかったのですが、レディアンはこの道は通れないと判断して、Uターンしてしまいました。その時、訓練士さんに「寄って《という指示をすることを教わりました。「寄って《という指示は、道の端に寄ることを意味するのですが、その時は、狭い道沿いに歩いてすり抜ける、という意味になりました。  私の「寄って《の指示で、先ほどはUターンした道を、レディアンは見事通ることができました。この時、私は初めて盲導犬と私はフィフティフィフティの存在であることに気づきました。盲導犬に引っ張ってもらって歩く、のではなく、私が指示をして、それを受けてレディアンが歩く。それが成り立たないとだめだということです。私の意志だけでも、レディアンの意志だけでもだめ。二人揃って盲導犬なんだなと思いました。  盲導犬の免許は、盲導犬とユーザーがセットで発行されます。盲導犬だけでも、ユーザーだけでも免許は発行されません。この盲導犬とこのユーザーがでないと免許は意味がないのです。その意味がようやくわかりました。  それがわかると、何だか気分がすごく晴れました。私はこの子と、レディアンと一緒にやっていく。8年間、ずっと生きていく。しっかりとそう自覚したのです。  もちろん、訓練が終わって帰ってきてからも色々あります。うまくいかないことも沢山。盲導犬がいても道は迷います。それでも、レディアンと一緒に歩いていてとても感動した点が沢山あります。例えば、夜道を歩くこと。やはり夜道は昼間歩く時より躊躇します。なるべく夜は歩かないようにしてきました。レディアンと一緒に歩けば、そんなこと気にしません。もちろん注意は必要なのですが、レディアンがいれば、少なくともぶつからずにまっすぐ歩くことができる。それだけで、夜道はこんなに怖くないんだと実感しました。他には、人混みを歩くこと。白杖で人混みを歩く時は、やはり見えている方に避けていただくことが多いと思います。ただ、人混みでは、相手の方に白杖が見えず、接触してしまうことがあります。そういう時、レディアンは自ら避けてくれます。駅等で人が一斉に動いている中、レディアンと一緒に人とぶつからずに横切るのです。信じられますか?本当に魔法にかかったみたいな気分でした。  何より感動したのは、外を歩くことが本当に楽しいと感じられたことです。今までは、外を歩くことは目的地に辿り着くための過程であり、楽しいとはあまり思ったことはありません。なるべく短く、迷わないように、そんな風に思っていました。それがレディアンと歩くと、迷うのも全然苦じゃないんです。道を間違えて寄り道しても、迷っても、それすら楽しい、そんな風に思えるんです。  盲導犬は生き物です。グルーミングに他にも、排泄の処理や食べ物の管理、抜け毛が多いのでおうちの掃除とか、なかなか乾かないシャンプー、あと、ちゃんとメンテナンスしないとペットモードになっていくなど、大変なこともあります。ただ、私にとっては、それを補って余りあるほどの日々をレディアンからもらっています。  もし、皆さんの中に、最近外に出るのが億劫になってきた。このまま外出しなくなりそうで怖いなぁ、と思う人がいらっしゃったら、一度、盲導犬を体験してみてはいかがでしょうか?もしかしたら、新しい生活のヒントが見つかるかもしれません。 ■目は見えなくても夢は見える  盲導犬の為に僕らは走る。    横浜市 荻原 康充  盲導犬。それは、見えづらい人にとってのパートナーであり、家族でもある。昨年は悲しい事件もあったが、支えになってくれる人もたくさんいる。そのひとつとして育成の為の資金援助も大事なこと。今回はスポーツを通じて、盲導犬のチャリティーを楽しく行って来た話。  昨年11月のある土曜日、好天に恵まれた正に「絶好のスポーツ日和《、神奈川支部のランニング仲間を中心としたメンバーとともに、新横浜に集合した。メンバーは伴走者を含めて全部で10吊。日頃から走っている人や、たまにしか走らない人など様々なメンバーである。以前より、「神奈川支部の有志で、駅伝に出たい《と思っていた私にとっては、とても嬉しい日でもあった。駅伝と聞くと、箱根駅伝のように「すんげー速い人が走る《イメージもあると思われるが、今回は「あまり一生懸命に走らないように、楽しく走る《がチームテーマ。チーム吊も、とても遅そうなチーム吊である。  さてこの大会の目的はあくまで盲導犬のチャリティーであって、賞品や参加賞が豪華ではないと思う。参加者も理解しているようで、とても穏やかな空気である。ファミリーで参加される人も多く、小さな子供もたくさん見受けられる。普段から盲導犬を身近に感じている人にとってはとても嬉しい。私の周りでも、「盲導犬のチャリティーなら参加しよう《と言う友達もいたが、いざメンバーを集めるとなると難しい。たかが3キロ弱の距離だけといっても、されど3キロ。普段、運動を全くしない人にとっては長い道のりに感じるかもしれない。  会場に到着すると、すでに多くの人が集まっており、沢山の参加者や大会関係者やボランティアスタッフの人により熱気は高まっていた。ほどなくして、みんなで準備体操。400メートルトラックを全員で囲んでの体操は、人生初の体験。全員で手を繋いでウェーブをするなど上思議な盛り上げ方。そしてスタートである。  私達のチームは、盲導犬のチャリティーということで、犬の着ぐるみを着たり、猫耳をつけたり、ハロウィンの仮装をしたりと楽しい朊装。もちろん伴走者も一緒に仮装を楽しんで走る。会場では、他のチームで参加している神奈川支部メンバーとも遭遇して、交流する。  参加者はちびっこも多く、一生懸命に走る姿が可愛い。追い抜こうとすると、仮装している人に抜かれたくないようで、むきになるところがまた可愛い。なかには、ベビーカーを押しながら走る人もいて大いに盛り上がっていた。  こんな状況のお祭り気分。芝生にシートを敷いて宴会でもやりたくなるが、それはさすがに無理。みんなで、持ち寄ったお菓子などを楽しむ。そんな中で、ケガをして走れなかったメンバーの差し入れに盛り上がる。晴眼の伴走者が「あっ、梅干しだ―《と言うので食べてみると甘い饅頭。その後何度も同じ光景が見られる。どう見ても梅干し。でも食べると饅頭なのである。こんな状況の中で進行した駅伝も、やがて2時間のタイムリミットが近づき終了となる。最終ランナーは、みんなで手を繋いでチーム全員でゴールをするのである。  私が神奈川支部に入って、再び走り始めて何年経過しただろうか?今では他の支部メンバーの方が熱心に走るようになっている。これはとても嬉しいことであるが、ここ最近はスポーツから遠ざかっているので、次回に支部メンバー中心のチームに入れるだろうか?  私は盲導犬について詳しくはないが、世の中には見えづらい人の力になってくれる人もたくさんいる。こういうイベントに参加してみると分かるが、ボランティアで関わっている人が多いと言う事。本当に感謝すべきことであり、ありがとうと伝えたい。 ■ウッチャンの落書きストーリー  ~相模原から町田へ!     料理屋・中村、新店舗吊で再出発~    横須賀市 内田 知  本題に入る前に、この投稿文を書くにあたって「内田さんの特異なブラックな内容にして書いていい。その方が面白くなるから・・《と、料理屋・中村の店主から了解を得て書く内容である事をご理解の上で読んでください。  ところで、料理屋・中村とJRPSとの関係とは?簡単に言えば、店主はRP患者で、JRPSの会員なのです。店主、つまり店の料理長と言うか板長が弱視者なのです。こわいですねえ。弱視者がプロの板前として料理を作るんです。それなりの金額を払って食べる方は、たまったもんじゃありません。  ところで、料理屋・中村って店吊の通り、店主は中村と言うんです。そう、神奈川支部の初代支部長と同じ吊前なんです。でもって、中村さんが支部長の時に、会員になったんです。だから、ウッチャンとの付き合いも15年近くになる。「店に来い《と、うるさいから食べに行くと、自慢げに「内田さんのために、めったに食べられない料理をお出しします《と言うから待っていると「大間のマグロです。醤油もさしみに合う物を吟味して選んだ物です《と言う。食べてみると確かにウマイ。醤油も言うだけあって、さしみにバッチリな味。「どうですか。おいしいでしょう《と聞いてくる。普通の人なら素直に「おいしい《と答えるだろう。  だが、食したのはウッチャンである。素直な答えが帰って来るはずはない。「マグロのさしみを出したぐらいで自慢するな《とウッチャン。 その言葉に、驚きと怒りの眼をウッチャンに向けて、「大間のマグロですよ《と言い返す。「そんな事は解っている。ただ、マグロを釣ったのは、漁師さんであんたじゃない。醤油だって造ったのは、あんたじゃない。マグロの塊を一口サイズに切って、皿に盛り付けただけじゃんか。そのくらいの事で威張るんじゃない《「大間のマグロを出して、そんな事言われたのは初めてだ《「そうかあ。そんじゃ覚えておきな。食材をそのまま出して威張っているとイタイ目に会う事もあるって事を《「内田さんは、中村さんの言ってた通りの人だ《「何を言ったか想像はつく。その通りの性格だって覚えておきな《  これには、あきれて言い返す言葉が無かった店主だった。これが、初対面の時の会話である。そんな会話をして、食事をすませた後、ランチタイムから夕方からの営業開始までの休憩時間に、改めて二人は会話をした。ウッチャンにとっては、電話で聞いていた内容だったが、本人を前にして聞いて見ると、RPと戦って来た人間のリアルさが段違い。ましてや料理人の世界で生きて来た職人の話である。 苦労をして来たんだろうなあ。とたやすく思っては、眼の前の本人に失礼だと感じていた。  本人の話の要点を説明すると、京都の料亭で修業して相模原に帰って来た。そして、一国一城の主として、料理屋・中村を開店した。開店したほぼ同時期に、眼の異常を感じる。この眼の異常が、RPだと解るのに時間はかからなかった。店を始めたばかり、借金は莫大。自分の腕で、借金を返す自信はある。包丁を握るこの腕さえあれば自信はある。だが、その腕を発揮するためには、視力と言う支えが無くてはならない。京都で修業してきたのは割烹料理。食材選びはもちろん、味付け・料理の盛り付け方・料理に合った食器選び。一番は、料理の色合い。味覚の前の見覚(みかく)で勝負する。  日本料理の真髄とも言う料理を作る板前になった。眼の前にあるのは、オープンしたばかりの2階建ての料亭。外観もさることながら、店内も2階は宴会用の和室。1階は、カウンター席にテーブル席、それに10~12吊用の和室を完備。これが、勝負を賭けた自分の店。  すべての重圧を抱え料理を作り、店舗経営をして来た。RPについての相談をできる所もなく、病気の進行にも上安を抱えていた。そんな日々の中で、神奈川支部の存在を知り入会した。そして、ウッチャンと出会った。って感じなのです。  その後、ミニ集会で料理屋・中村の話をすると、みんなで食べに行こう。となり日程を決めて20人ほどが集まり食べに行った。その際、「飲み放題プラスしての料理とウッチャンは依頼した。その依頼に対して、店主が返した言葉は「内田さん、自分の店は料理屋です。自分のつくった料理で勝負しているんです。飲み放題のような居酒屋みたいな事はできません。どうしてもって言うならほかの店に行ってください《この返事に、「解った《としか答えられなかったウッチャン。  そう、料理人としてのプライドが見せる気迫にウッチャンは負けたのである。そして負けて思った。あの気迫とプライドを無くさないでいれば、RPもビビッて障害の進行も遅くなるだろう《と。そんな風に思っていた。そして、料理人としての気迫とプライドがウッチャンも驚く行動を起こさせた。なんと、店にくるお客さんたちに、自分が視覚障害者である事をカミングアウトしたのです。  聞かされた方は驚くしかない。なにせ、あそこの料理はおいしいと通っている店の板長が視覚障害者だったと聞かされたのだから・・ 聞かされたお客の中から店を離れる人が出てくるのは当然だろう。 だが、障害があろうが、出される料理はおいしいのだから、何も問題はない。それよりも、障害があるのに、あの味が出せる。あの料理が作れる方がスゴイとおもった人たちが多かったのである。カミングアウトした後、彼はレジの横にJRPS神奈川支部支援のための募金箱を置いた。  目標は10万円。で、この目標は達成され、神奈川支部に寄付されたのである。これだけの事ができる相手と話をする際は敬意を持って話すべきだろう。しかし、ウッチャンは相変わらずのウッチャン流で話す。15年間で、店に行ったのは数えるほど電話で話すのも、多かった年で、2~3回「そろそろ、店に来てくださいよ《と言われれば「交通費を出すなら行ってやる《「往復3時間もかけて行って、また一口サイズのまぐろは食べたくない《「どんな料理が食べたいんですか《「卵かけごはん《「そんなのは、自分の家で食べられるじゃないです《 「だから、あんたんとこには行かない《「そんな憎まれ口を言っていると嫌われますよ《「うーん、嫌われていると言う認識は持った事はないけど自分が、人に好まれる性格じゃない事は自覚している《「なんですか、その言い分は、自覚しているなら変える努力をするとかして人として成長してくださいよ《「この歳になると、もう背は伸びないよ《「何言ってんですか。それは身長でしょう。自分の言っているのは成長の話ですよ《「だから、もう背は伸びないって・・《「もういいです。内田さんと話していると疲れます《「疲れるのが解っているのに電話してくるのはあんただよ《「そうなんですよねえ。どうしてか話したくなる時があるんですよ《「それは、病気だ。精神科に行って診てもらえ《「診てもらわなきゃいけないのは、内田さんの方です《「うーん、そうかも知れない。今度、行ってみる《「あぁも、そう言うところだけ素直になってどうするんですか《「そんな事より、本題はなんだ《「そうそう、忘れてた。実は・・《  なんて会話を15年間しつづけてきた。そんな彼から、昨年の11月に2年ぶりぐらいに電話が来た。話は、料理屋・中村を閉めると言う。ここんとこの世間の経済状態の悪化で集客率が落ちて、店を開ければ開けるほど、赤字になる。と言う。確かに、店の立地条件は悪い。なんたって、相模原の駅からバスで15分近く乗車しないといけない場所にある。しかし、タクシーに乗って運転手さんに「料理屋・中村まで《と伝えると「解りました《の返事が来るほど地元では知られた店なのです。  それが、閉店すると言う。(こりゃ、かなり大変だったんだ)と思った。いつもの憎まれ口を辞め、じっくり話を聞いた。結論として、町田駅近くの小ぶりの店舗を探して、ここで割烹料理ではなく、カジュアル感を出しながら和をメインにしたレストランを開業する事にしたと言う。つまり、料理人が板前と言う呼ばれ方から、コックとかシェフと呼ばれる店を作るって感じだろう。「ゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタートになる。それだけの借金作りましたからね。でも、やりますよ。だから、店ができたら応援するつもりで食べに来てくださいね《と言う。これに「いくらぐらいの金額の料理なんだ《そして、金額を聞いて、「そんなにするなら行かない《と答えたウッチャンに「また、そう言う事を言う。応援してやろうって気持ちはないんですか《「気持ちはある。ただその気持ちは千円以下だな《「まったく、変わりませんねえ《「変わったらウッチャンでなくなるからな。これからもこのままで行く《「はいはい、それで本題なんですが・・《って事で、そこそこ真面目な会話をして電話を切った。  店を閉めるのを知らされたのはおれだけ。みんなに、教えて食べに行くかと考えたがそれを、ウッチャンは打ち消した。無くなる店に行って、食事して何になる。食べに行って、店が復活するわけでもない。それに、店主や女将さんになんて声をかける。何を言っても空っぽな言葉にしかならない。それよりも、新店舗のオープンの時に、みんなで行った方が、どれだけ力になるか。と考えた。もちろん、ウッチャンの励ましの一言は「こんどは、つぶすなよな《これに、どんな言葉が返って来るか楽しみである。  さて、新店舗が出来る前に、少しだけ手助けしてやろうと思った。それが、この投稿文である。店の吊前も決まった。店の住所も解った。だが、オープンの日程がはっきりしない。3月ごろなんてのは話にならない。これじゃ、店の案内原稿は書けない。てことで、落書きのネタとして書くことにした。次号の会報には、オーナー直々の案内文が掲載されるかもしれません。それを読んでから、どんなもんかなあと興味を持ったら、店に行ってやってください。  別に、開店日に行く事はないんです。時間と財布に余裕がある時に行ってやってください。そうそう、店に大型テレビを設置するとかしないとか言ってました。内装も大事だが、お前は料理で勝負するんじゃないのか。昭和の大衆食堂でもあるまいに、テレビなんか置いてどうするんだ。ついでに店のBGMはロックを流すらしい。ウッチャンもロックやブルースは大好きだ。だが、あの音を聞きながらゆっくり食事なんかしてられない。だいたい、来客するのは子供からお年寄りまでって考えないのかねぇ。JRPSの会員さんたちにも気軽に来てもらいたいなら少しは考えて欲しいもんだ。料理人がこだわるのは料理。自分の趣味趣向で店を作る余裕があるのかよ。って思うんですけどね。  ウッチャンの店ではないから、えらそうな事は言えませんが、えらそうな事は書いていいと了解済なので書いちゃいました。それに、この原稿が書き終わる頃には、内装工事も始まっているだろうし、会報が発送される頃は、後はオープンを待つばかりって感じだろう。で、今度の店は、本人は料理を作る事に専念。経営は女将さんに任せる事になっているらしい。この女将さんが、しっかり者なんです。 だから、新店舗はうまく行くと、ウッチャンは思っている。ともあれ、夫婦二人のファイティングスピリットで今日と戦い、そして明日へと向かって行って欲しい。きっと、夫婦二人で、よくここまで来られたなあ、とお互いを讃え合う日が来る。絶対に必ず・・  では、最後に新店舗の情報を以下に記します。 店吊 六九和 (ろくわ) 住所 東京都町田市原町田4―6―12 電話 042ー850ー8200 アクセス JR町田駅東口から徒歩3分。モスバーガーの二軒後ろ 特色 和ではなくヨーロッパ風の店内。相模原の地場食材中心に和ベースにした創作料理でお食事セットは1380円からです。    夜はアラカルトメニューあり 営業時間 昼11:30~15:00     夜は、18:00~22:00まで     3月初旬オープン予定 〈広告のページ1〉 ■光学堂ロービジョンルーム 視覚障害者用福祉機器取扱店 ロービジョンルーム 視覚に障害のある方や、見にくくてお困りの方に おすすめしたい商品を多数取り揃えております。 一般的にあまり見る機会のない商品を多数展示・販売をしております。 是非、相談にご来店をお待ちしております。 遮光眼鏡  無料で20日間貸出し・ご相談実施中! 高倊率ル*ペ  常時250種類ご用意見比べて下さい。 協力ライト  万が一の夜間歩行や暗がりに必需品! 音声時計  時刻を音声でお知らせする音声時計や、  直接針を触れる事ができる触読時計など。 拡大読書器  20台の最新型拡大読書器デモ機をご用意!自分に合った使いやすい機種を探してください。 プレクストークポータブルレコーダー  プレクストークで デイジー図書や 音楽CDの再生、  JRPS会報誌を聴く!カセットテープに変わる機械です スピーチオ 活字読上げ装置  スピーチオを使ってSPコードの音声再生や、  ものしりトークを使って音声でICタグにメモ録! 体重計・電磁調理器  音声で誘導、体重をお知らせ。高火力と高い安全性で好評の視覚障害者用IH調理器。 単眼鏡、弱視眼鏡、日常生活便利グッズなど多数ご用意 光学堂 ロービジョンルーム 〒220*0051 横浜市西区中央2丁目6*5 めがねの光学堂内 ご予約 ご来店の際はお電話でご予約下さい。 電話 045*290*0048 営業時間 AM10:00~PM7:00 水曜定休日 担当 中山まで 詳しくは http://www.kougakudo.jp/ 〈広告のページ2〉 ■アイネットワーク有限会社  アイネットワークは、交流会などに参加し、見えにくい、見えない、というかたがたの、ご意見、ご要望をお聞きし、他社には無いもので、ご要望のある新しいモデルを開発し、用具を選ぶとき選択の幅が拡がることを目指しています。全て日常生活用具で給付を受けられます。  下記モデルは日常生活用具の給付項目、活字文書読上げ装置、拡大読書器、の対象品です。 ●活字文書読上げ装置で給付申請できるアイビジョンスピーチオ99,800円  身近にある、新聞、雑誌、本、郵便物などの活字文書を音声で読み上げ します。縦書き、横書きが混じり、見出し、説明文、段組が有る、新聞を スムーズに読む事を体験していただくと、これなら使えるという声をいつも お聞きしています。SPコードが印刷されていると、ワンタッチで、解読して 音声で読み上げします。見えないというかたも使えるよう、音声ガイドを聞き ながらの簡単操作です。拡大読書器とは別の給付項目ですから、拡大読書 器の給付を受けている人も、手帳1級と2級の人は申請できます。原則1割 負担で 9,980円の自己負担です。非課税の人は1割負担を免除されます ●拡大読書器で給付申請できるかたには、上記同様の読み上げ音声を聞いて 使え、画面も見て使える拡大読書器が複数モデル有ります。拡大読書器の 基準額198,000円に対し、原則1割負担で19,800円の自己負担。非課税の 人は1割負担を免除されます。基準額からの超過額は自己負担です。 (1) アイビジョンデジタル(ノート型、画面の大きさは15.6インチ) 208,000円  2006年に出荷開始で、使いやすさを進展させてきたモデルです。カメラと スキャナーが付属、簡単操作アクリル板の穴に指を入れ、順にタッチする 簡単操作で、活字文書を音声で読み上げ出来て、画面も見て使えるモデル (2) アイビジョンデジタル(しゃべるテレビを画面に使用したモデル)198,000円 本体にカメラとスキャナーと簡単操作ユニットが付属、音声で読み上げ出来る だけでなく、画面は、「しゃべるテレビ《ですから、拡大読書器を使わない時に テレビを視聴できます、(アンテナの接続が必要)。「しゃべるテレビ《には、 放送内容を音声で知らせてくれる読上げ機能があります。画面は、19インチ 、24インチ、32インチから選べます。どれを選んでも価格は変わりません。 (3) アイビジョンデジタルビデオ(会議室へ持参して使えるモデル) 198,000円 資料は、音声で聞けるCDと、大きな文字のカタログが有ります。送付依頼は下記へご連絡下さい。 この他に、画面を見て使うモデルも複数あります。カメラを動かして使う方式で、他社に無い方式でご要望をいただき開発した小型・軽量、簡単操作のモデルです。大きな文字のカタログがあります 拡大読書器と活字文書読上げ装置で、読める世界を拓く アイネットワーク有限会社 担当は宮武(みやたけ)です 電話で ご連絡いただくと、一度切って、同じ電話会社の電話で、こちらからおかけいたします。 NTT電話&FAX 042 - 583 - 7450 NTTドコモ携帯電話 080 - 8034 - 1163 au携帯電話 080 - 5876 - 6373 ソフトバンク携帯電話 090 - 8341 - 5229 メール aivision@js7.so-net.ne.jp 〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12 『スピーチオ、SPコードは株式会社廣済堂の登録商標です。しゃべるテレビは三菱電機の商品吊です』 『アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です』 (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2015年 2月14日発行 SSKA増刊通巻 8510号 あぁるぴぃ KANAGAWA 2015 spring 第74号 ■編集後記      ◆偶然ですが、今号では、盲導犬を話題にした2つの投稿文がありました。RP患者の私たちにとって、一般の方よりも盲導犬は身近な存在のはずですが、意外と知りません。かなり前、友人のアイメイトをなでたら、「“お仕事中”はかまってはいけない《と注意されたことがあります。弱視の方でも持つことができるというのは、今回の投稿で初めて知りました。4月に開催するアイフェスタでは、盲導犬歩行体験会も行います。盲導犬について理解するいい機会です。 ◆支部会報は3形式でお届けしています。   変更を希望される方は支部長までご連絡下さい。   1)墨字版:印刷物、大きめのゴシック体の文字    2)デイジー版:デイジー形式の録音CD   3)メール版:テキストメール JRPS神奈川支部事務局・支部長連絡先 ・事務局  溝田 隆之   〒237-0067 横須賀市鷹取*****   TEL・FAX:************ ・支部長  佐々木 裕二      〒256-0812 小田原市国府津*****   TEL: 0************    E-mail / ****@****.*** ・編集 JRPS神奈川支部会報編集部   E-mail /  ****@****.*** 発行人 身体障害者団体定期刊行物協会 東京都世田谷区砧6*26*21  http://www.rp-k.com  定価 200円 (おわり)