JRPS神奈川支部 会報第41号テキスト版 (表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2006年11月22日発行 SSKA 増刊通巻5722号 あぁるぴぃ 第41号 kanagawa 2006 winter (サンタさんとベルのイラスト、Merry Christmas! の文字があります。) 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 (表紙終わり) あぁるぴぃ 第41号 KANAGAWA 2006 winter  目次 ・巻頭言      2 失明の宣告を受け絶望、治療法の確立まで頑張る ・神奈川支部の活動   3 総合カレンダー 4 第3回関東地区リーダー研修会の報告 6 得々講座 『良くわかる・障害者自立支援法』報告 11 アイフェスタの報告 13 北里大学の学生さんから 18 忘年会のお誘い 18 新年会のお誘い 18 ♪カラオケ交流会の開催と時間変更のお知らせ 19 一泊交流会へのお誘い  21 つくしの会だより ・情報コーナー  22 新コーナー 施設紹介      かながわともしびセンター      障害者等ITサロン  23 新コーナー ロービジョンのある病院  和田町眼科クリニック  25 読書の好きな方に…電子本読み上げシステムの紹介  26 「点字・触図」入りのユニバーサルデザイン健康読本 ・投稿コーナー  27 疑問に思う毎年の診断書提出  29 小さな旅「沢山の親切を有難う《  32 ウッチャンの落書きストーリー ◆今号の表紙 今回は、チョット変った感じの表紙にしてみました。 ■■ 巻頭言 ■■ 失明の宣告を受け絶望、治療法の確立まで頑張る  医者から網膜色素変性症と告げられ31年が過ぎ、JRPSに入会して9年が過ぎました。医者からRPの治療法がなく一年後失明すると宣告され、頭の中が真っ白になった。  この先どうなるのか? 一年後に失明するのか? RPの知識や情報が無い私は、失明の宣告を受けた日から、日常生活全般に渡りRPが大きくのしかかり、人生最大の難題が立ちはだかった。生活の基盤、家族や仕事、将来のこと等が一度に頭の中を駆け巡る日々が始まった。  最大の苦悩は一年後に失明の宣告を受けたこと。しかしRPを相談する所も打つ手も無く、時間だけが空しく過ぎていった。  そんなある日JRPS神奈川支部の活動を妻が新聞で知り入会、ミニ集会や会報などを通じ、様々な情報が得られるようになり、RPのことを自分なりに理解しつつ、両眼霞んで霧の中・・・。  相当進行したとは言え現在まで失明もせず、針穴ほどではあるが左眼が何とか見え?ている。RPと共存して31年近く経つと、RPといかに共存していくか、自分なりの知恵と工夫、様々な情報から対処法が生まれ、日々生活を頑張っています。  RPと一口に言っても症状は異なり対処法も様々。RPの会に入会すれば、治療法等の情報が得られると思って入会。しかし予防や治療法がまったく無く、治らないと判って落胆する方も多く、会を去る人がいると聞きますが、治療法がない現状だからこそ、RPに対する悩みや苦悩も多く、病院では解決しないことでも、患者同志の情報交換などにより心安らぐこともあり、本音を出し合い大きなうねりを起こし、治療法の研究開発を後押し、ミニ集会や会報発送などで、相互の親睦や情報の共有、生活の質の向上や一日も早い治療法の確立に向け、出来ることから取組み、共に頑張って行きたいと願ってます。                             (監査役・岸 利勝) ■■神奈川支部の活動■■ ■総合カレンダー 12月10日(日) ミニ集会 サポートセンター708号 午後1時~4時           ※ミニ集会終了後、忘年会 ルミネサロン 午後5時~7時 12月23日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 【平成19年】  1月21日(日) ミニ集会 サポートセンター709号 午後1時~4時           ※ミニ集会の後半にお茶とお菓子で新年会   1月27日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~  2月 3日(土) ※カラオケ交流会 ビッグエコー横浜関内店             午後12時~4時  2月11日(日) ミニ集会 サポートセンター710号 午後1時~4時  2月17日(土)・18日(日) ※神奈川支部一泊交流会(千葉県)  2月24日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~  3月 4日(日) 『難病』についての勉強会           サポートセンター 711号  3月24日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、サポートセンター(かながわ県民活動サポートセンター    電話:045*312*1121)で開催します。横浜駅西口から徒歩10分です。西口から昨年オープンしたヨドバシカメラ(旧三越デパート)のビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進むと高速道路の下に橋があるので渡り、信号のある横断歩道を渡った左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。 ■第3回関東地区リーダー研修会の報告                             支部長 佐々木裕二  去る9月23・24日、第3回リーダー研修会が東京支部の主催で開催されました。東京、群馬、栃木、埼玉、千葉、長野、神奈川の各支部、そして本部から総勢37吊が参加しました。  初日は13時に集合、オリエンテーションの後、「中途視覚障害者のストレスと心理《と題して、順天堂大学の高林雅子先生のピアカウンセリングについてのお話し。16時から深夜までグループディスカッション。2日目は「障害者を持った家族は《と題して、国立リハビリテーションセンター学院の小林章先生の講演、そしてディスカッションの発表をして12時30分各地域での活躍を誓い合い散会しました。来年度のリーダー研修会は神奈川支部の主催です。  今回特に印象に残った講演「障害者を持った家族は《の中から私たちにとって重要と思うところをまとめてみました。 1.偏見は知らないことから生ずる  脳卒中後の片麻痺の人などは見てすぐに「大変だな《と分かるが、視覚障害など感覚障害や内臓障害は目で見て分かりません。そういうものについては分からなくて当たり前だと考えなければならないでしょう。であれば、分かる方が教える、分かってもらうための努力をすることがないと偏見は取り除かれません。  特に家族には甘えもあって「一番近くに居るんだから家族だったら言わなくても分かるんじゃないか《「何でわかんないんだろう《と考えがちですが、甘えが強いほど何かそれを乗り越えるために伝える努力をしなければ伝わらないものです。 2.理解してもらうことの意味  人が安定していられるとても重要な要素としてあげられるのは、身近な人が自分に対して理解がある事です。夫婦げんかをした時などは、機嫌が悪かったりイライラして仕事もうまくいきません。理解してくれればとても頑張れるんだけれども、理解してくれなければとても日々ストレスが大きい生活を送るということになります。 3.見え方の説明  ①視野狭窄 : 中心性の視野狭窄体験キットを会報に添付しています(中央ページ)。コピーして切り抜き、のりしろで貼り付けると、10度、5度、3度のシミュレーションに使えます。これを覗くと新聞が読めても歩けなかったり、ぶつかってしまったりすることがよく理解できます。ちなみに視野10度の人の情報量は晴眼者の百分の一、相手の顔全体を見るためには2m、身長175㎝の人の全身を見るためには10m離れなければなりません。  ②暗順応障害と夜盲 : 明るい屋外から建物に入ると動けなくなります。目が慣れるのにとても時間が掛かり、しかも暗いところは見えません。日中は歩けるのに夜は歩けません。  ③羞明(しゅうめい、まぶしさ) : 暗いのが苦手なのに明る過ぎてもまぶしい。直射日光はつばのある帽子や遮光メガネで楽になるが、木漏れ日の道はとても困る。 4.原因の説明(網膜の構造)  ①錐体(すいたい)細胞 : 網膜の中心、直径約0.3㎜の範囲にある。最高視力はここででる。文字や表情を読むのに重要。明るいところで良く働き、色の判別もここで行う。  ②杆体(かんたい)細胞 : 錐体以外の部分にある。光に対する感度が高く暗順応や動いている物を検知する働きが高い。歩行や運転、スポーツで重要。  ③網膜色素変性症の特徴 : 一般的に網膜の外側から病変が進むため杆体細胞が先に侵される。そのため、暗順応の低下や夜盲、中心性の視野狭窄が起こる。中には中心から見えなくなる人もいる。 5.環境の改善(こうしてもらうと助かる)  ①上用意に物を置かない : ぶつけやすいのは足元と頭。戸棚の扉など空間の障害物にも注意。  ②約束事を決める : 日用品の置き場所や家具の位置を変えない。変える時は事前に伝える。  ③コントラストを活用する : 白いテーブルクロスの上の白い器や透明のコップは見えない。模様や濃い色を利用する。階段も境目がはっきりすると分かりやすい。 6.歩くために  狭い視野を生かすために出来るだけ遠くを見て歩きます。そうすると足元が心配になりますが、そこで杖を使います。白杖は自分を守るだけでなく周りの人のためにもなります。シンボルケーンを人混みや階段など必要な時だけ使用するのも有効です。歩行訓練を受けて下さい。 (シンボルケーン : 細い折り畳みの白杖、小さく畳めるのでハンドバックにも入ります) ■得々講座 『良くわかる・障害者自立支援法』報告                                  岸 利勝  秋晴れの10月8日(日)県民サポートセンターに於いて、10月1日から施行された『障害者自立支援法』に関する講座(説明・勉強会)を、神奈川県保健福祉部障害福祉課、自立支援調整班、主幹・武内真さんと、地域生活支援班、主任主事・金丸和世さんを講師に招いて開催した。会場は45吊の参加者で満席となり、関心の高さを示していた。  ~以下講演内容の概略~   ●『障害者自立支援法』 全体像についての説明 1.『障害者自立支援法』の趣旨  すべての人が、安心して暮らすことの出来る、地域社会を目指して―― 『障害者自立支援法』は、共生社会を目指す、新しい障害保健福祉制度を形つくるもので、障害のある方が、自分らしく自立した生活が送れるような、地域社会の実現を目指すものです。 2.制度のポイント ・ 共通のルール ・・・ 今まで身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、精神保健福祉法・児童福祉法の「3障害・4つの法律《に定めた個別ルール(障害者福祉法)で、サービスの提供が決まっていましたが、これを解消「3障害《を一元化共通のルールで定められました。過去「4つの法律《のサービスは、『障害者自立支援法』に引継がれています。 ・ 自立支援のサービス ・・・ どんなサービスを受けるか自己選択し、自己決定するノーマライゼーションの考え方に基づいた、サービスの選択が可能になった。自立支援給付を中心に、地域での自立と安心を支えるサービスの提供が市町村に一元化、「3障害《の法律を区別せず、地域移行、就労支援等を目指したものです。 3.自立支援の範疇(しょしょう)について  自立支援給付を中心に、地域での自立と安心を支えるサービスを作り、市町村がサービスを提供する。 4.公平な負担のしくみ  今まで応能負担、所得に応じた負担であったが、今後はサービスの利用量と、負担能力に応じた自己負担、つまり所得に応じた一定限度内での負担に変わり、定率負担のしくみになっています。所得に応じた負担はサービス量の1割ですが、負担の上限額が設定され、それ以上は負担が増えないしくみです。  尚、低所得者には条件に応じた減免処置が二重三重に設けられています。自己負担は月毎に決まります。 5.自立支援給付  介護や機能訓練、医療、補装具等のサービスを利用した時、公費で9割を負担。自己負担は原則1割ですが、上限額や条件により減免処置が設けられ、実質1割以下になると考えられています。又新しいサービス体系の介護給付としては、居宅介護・行動援護・就労継続支援等の14種類。 6.介護給付と訓練等給付  自立支援や就労移行支援など新しいサービスを取り入れ、サービスの利用が地域生活への移行に、効果的に結びつくよう工夫されています。 ・ 新しいサービス体系 ・・・ ①日中活動の場 医療介護・就労移行支援・就労継続支援等の7種類。 ②住まいの場 *居宅⇒行動援護等の4種類。*グループホーム・ケアホーム⇒共同生活援助等の2種類。*障害者支援施設⇒施設入所支援。 ・ 利用の手続き ・・・ 申請後障害程度区分の認定を行い、希望のサービスや介護の必要、生活環境等を判断、サービスの内容や量を決定。支給決定者に[障害福祉サービス受給者証]を発行、利用時に提示する。 ・ 介護給付・訓練等給付の利用手続(審査) ・・・ 申請後支給決定等に上朊がある場合⇒審査請求が出来る⇒県が上朊審査を行う。 ・ 利用できるサービス体系 ・・・ ①介護給付 行動援護・療養介護等の10種類。 ②訓練等給付 自立訓練・就労移行支援等の4種類。 7.自立支援医療  手続きや利用者負担のしくみを統一、指定医療機関制度の導入等が共通化されました。対象疾病等については従来どおりです(利用の手続きは他と同じです)。 8・補装具/地域生活支援事業 ・ 補装具 ・・・ 事前申請により必要性が認められた方に、自立支援給付による補装具の購入、修理が受けられます。補装具の種類は、日常生活用具と多少入替えがあります。 ・ 地域生活支援事業(保健福祉サービスとは別におこなわれる) ◆事業の一例・相談支援事業・日常生活用具の給付等。県は特殊事例等の相談支援・費用負担等を行う。 ●日常生活用具と補装具部分についての説明 1.日常生活用具について  日常生活を便利・容易にする物の、給付やレンタルを行います。 ・ 制度が変わった点 ・・・ 給付品目や対象となる障害等級等、国が一律に決めていましたが、今後市町村である程度判断、決められるようになったとは言え、大枠は国の方で決められています。 ・ 自己負担 ・・・ 市町村の地域生活支援事業になり、負担額を市町村で決めることが出来るようになりました。介護給付個別の1割負担も、市町村によっては『障害者自立支援法』に従ったり、無料等と様々です。  ・ 日常生活用具の区分 ・・・ 日常生活用具は国の方で、大きく6つの区分にわけ決められてます。 ※国から示された6つの区分の品目はあくまで参考で、品目の決定は市町村で決められる。 ・ 用具の耐用年数 ・・・ 国の指針に基づいて決められており、今後も変わらないと思います。 ・ 補装具から移行された用具 ・・・ 情報バリアフリー支援事業が情報意思疎通支援用具として、日常生活用具に移行、パソコン周辺機器や音声ソフトが対象です。この他視覚障害では点字器です。 2.補装具について  今まで身体障害者福祉法と、児童福祉法の法律で行われていましたが、今後は『障害者自立支援法』と言う法律で行われます。介護給付と訓練等給付は個別給付となっています。これは日常生活用具のように、市町村によって異なるのとは違い、県内統一の基準で今までどうりになっています。 ・ 制度が変わった点 ・・・ 支払い方法のしくみです。国から出された補装具の指針では、原則償還払いとなりました。利用者が全額事業者に支払い、後日利用者が市町村から残額9割(原則)の給付を受ける方式です。しかし利用者の支払いが高額になることもあり、国の方でも代理受領方式を認めています。従って実際利用者が業者に支払うのは、自己負担の1割(原則)で、残り9割を業者から市町村に、請求して下さいと業者に依頼し、代理受領してもらう。 ・ 自己負担 ・・・ 自己負担は『障害者自立支援法』に位置付けら、原則1割負担となっています。 ・ 用具の耐用年数 ・・・ 日常生活用具と同じです。 ・ 日常生活用具から移行された用具 ・・・ 視覚障害及び聴覚障害ではありません。 ・ 廃止された品目 ・・・ 色めがね。 ・ 申請の手続き ・・・ 今までどうり見積書など必要書類を添え、市町村の窓口で行う。 ■アイフェスタの報告            支部長 佐々木裕二  5回目になる神奈川支部での「アイフェスタ《。今年は会場をかながわ県民センターに移して、11月5日(日)に開催しました。これまでのウィリング横浜に比べると、展示会場が狭くて24社の出展となりましたが、終日来場者がとぎれることなく大変盛況でした。  特に今年は数日前に「サイトワールド《というかつて無い規模の展示会が東京で行われたため、その影響で来場者が少ないのではないかと危惧されましたが、全く影響を感じる事はありませんでした。昼食を食べる暇もない企業様も多くいらっしゃったようです。また、今回初めての取り組みであるユニバーサルデザイン家電も出展品目は少なかったですが、皆さん熱心に説明を聞いていらっしゃいました。  同時に開催された3階全フロアを借り切っての総合相談会もかつて無いほどに多くの相談を受ける事ができました。医療相談は5吊の眼科の先生、日常生活相談は3吊の神奈リハの先生、就労相談は4吊のタートルの会の先生、それにJRPSの嶋垣理事も助っ人として相談員に加わって下さり、フル回転の状態でした。  今回も多くの方にサポートしていただきました。連休を返上で相談員を引き受けて下さった先生方、誘導のプロ・赤十字奉仕団様、会場案内と受付を引き受けてくださり笑顔を振りまいて下さった北里大学の学生さん、もちろん自分自身も目が上自由なのにお手伝いして下さった会員様…。多くの方に支えられて無事終える事ができました。ありがとうございました。  今回のアイフェスタで印象に残った事があります。自立支援法説明会と医療相談に来られた網膜剥離の女性と、拡大読書器の申請方法を尋ねられた男性と話したことです。お二人とも会員ではありませんでした。どこでアイフェスタを聞いてこられたかは分かりませんが、視覚障害という運命の中で情報を求めていらっしゃったわけです。そういう方にお一人でも何かお役に立つ事ができたならこれは続けてゆかなければならないと強く感じました。皆さん、本当にありがとうございました。 アイフェスタ総入場者数 約600吊  医療相談 30吊   生活相談 11吊  就労相談 10吊   パソコン相談 21吊  メークアップ講座 8吊  聴覚相談 19吊  ユースの相談 18吊   親と子の相談 4吊 ご協力いただいた先生方の紹介 ・医療相談   青木 繁先生  青木眼科  (電話) 042-701-6246   西田 朋美先生 聖隷横浜病院     045-715-3111   加藤 道子先生 梅ノ木眼科      045-972-4911   森 旅宇子先生 和田町眼科クリニック 045-337-2823   佐藤 公美先生 ゆり眼科       045-800-3121  ・日常生活相談   ライトホーム     046-249-2403  ・就労相談    タートルの会     03-3351-3208  ・パソコン相談  SPAN       03-5753-5886  皆様本当にありがとうございました。今後への希望・要望などございましたら、 佐々木までご連絡下さい。 ■北里大学の学生さんから  11月5日に開かれたアイフェスタの会場設営から後片付けまで手伝っていただいた学生さん9人がコメントを寄せてくれました。展示会場で受付、場内案内、相談会場のエレベーターホールでの案内、受付などなど、明るい笑顔と軽やかなフットワーク、心暖まる対応で来場者に対応してくれました。彼女達はORT(視能訓練士)の勉強をしている学生さんです。 渡邉美幸さん  普段なかなか見る機会の無い物を、直接業者さんに話を聞きながら見ることができてよかったです。それ以上に、視覚障害を持つ方と直接お話できたことが、何よりも貴重な体験になりました。視覚障害だけではないと思いますが、特に中途障害の方が孤立しないように、社会との繋がりが持てるように、関連施設や団体を紹介することも眼科スタッフの仕事のように思いました。 菅原千絵さん  今回、アイフェスタに参加させていただいて、なかなか目にする機会がない機器に実際に触れることができました。企業の方にもお話を伺うことができたので、非常に勉強になりました。また、障害者の方々の誘導もさせていただき、座学だけでは学べないことを身をもって体験できました。これから医療従事者として社会に出る前に、このような場に参加することができてよかったと感じています。今後、この経験を自分の仕事にしっかり活かしていきたいと思っています。このような機会を与えていただき、ありがとうございました。 水井小百合さん  今回、ボランティアの1人としてアイフェスタに参加させていただきありがとうございました。視・聴覚に障害を持った方や、医療関係者の方、福祉機器の会社の方など、様々な立場から関わられている方々と交流し、直接お話を伺うことが出来たので、学校の授業だけでは学び得ない現状を身をもって経験し、多くのものを得ることが出来ました。私も大学卒業後は視能訓練士という医療従事者の一員として、様々な疾患と闘っている方々との出会いが待っていると思いますが、一人の人間としても患者様の気持ちを大切にして、少しでもお役に立てるように頑張りたいと思います。 五味梓さん  アイフェスタに参加させていただいて、とても貴重な一日を過ごすことができました。  視覚障害者の方々と直に接することができ、実際にどんなことに上自由を感じているのか伺うことができ、また、さまざまなメーカーの最新の機器が視覚障害者の方々にどのように役立っているのかを知ることができ、どれもこれも教科書では学ぶことのできない貴重な体験をすることができました。私の中でかけがえのない宝物になりました。また是非参加したいです。 横山千咲さん  初めは、何をしたら良いのかと戸惑うことが多かったのですが、少しずつ慣れスムーズに対応できるようになりました。  午後はエレベーターホールで対応をしたのですが、エレベーターが4機あり、どのエレベーターが来たのかすぐに判断できず乗り過ごしてしまわれた方や、上に行きたいのに下へ行くエレベーターに乗ってしまわれた方などがいらっしゃいました。普段の生活でそのようなことをあまり気にしたことがなかったのですが、自分たちが一言声を掛けることだけでも手助けになるのだと感じました。  思っていた以上に大勢の方がいらしていて、その中に手話で会話している方たちも多くいらっしゃっていました。私は少し手話を勉強していたのですが、もっと手話が使えるよう努力し、コミュニケーションの方法を増やしたいと思いました。  今回アイフェスタに参加させていただいたことで、自分たちに何ができるのか考えさせられました。至らない点が多々あったと思いますが、良い体験ができとても充実した一日を過ごすことができました。一日という短い時間でしたが、ありがとうございました。 鳥居桃子さん  この度はアイフェスタに参加させていただきありがとうございました。私たちは視能訓練士を目指す学生でありながら、視覚障害を持った方々と交流する機会はほとんどありませんでした。誘導・案内をしているあいだ快く日常生活のお話を聞かせてくださり、本来私たちがボランティアとしてみなさまのお役に立つ場でありながら、逆にたくさんのことを学ばせていただき充実した一日を過ごすことができました。また機会があれば参加させていただきたいと思います。 杉山由祈子さん  私にとって階段、エレベーター、標識は日常生活において必然で、便利なモノで何の疑問も持たずに使っていました。視覚障害があったら怖いのだろうと思っているだけでした。今回アイフェスタに参加して何が困るのか、何が危険なのか、表面的にだけかもしれないですが理解できたのではないかと思います。エレベーターが今何階にいるのか、どこのエレベーターが開きそうなのか、音で判断することの難しさを目の当たりにしました。私はエレベーターが何基もあると便利だと思うけれど、どこのエレベーターがどのくらい扉を開いて待っていてくれるのか分からない状況では上安を感じるだろうと思いました。また、乗り降りするときが危険であることも分かり、私はきちんと声かけの出来る人間にならなくてはと思いました。また、展示会場を誘導させて頂いた時に生活する上で便利なものなど様々な事を教えて頂きとても勉強になりました。視能訓練士の卵としてだけでなく一人の人間としてアイフェスタで学んだ事を活かしていきたいと思います。ありがとうございました。 小玉千代さん  アイフェスタのボランティアに参加させていただき、視覚障害者の方の誘導方法を学ぶと同時に、とても楽しく充実した時間を過ごすことが出来ました。そして、視覚障害者の方と展示会場を一緒に見て回ることで、視覚障害者の方一人ひとりのニーズに合った補助具を選択することの重要性、及び難しさを学びました。  アイフェスタでの経験は、これから臨床で働く上でも普段の生活においても、とても勉強になる貴重な経験となりました。今後も機会があれば是非参加させていただきたいと思っています。 関口愛さん  先日は、アイフェスタに参加させていただきありがとうございました。このような会に参加させていただくことは初めてで、知らないことが多く、声のかけかた、誘導のしかたなどは工夫ひとつでわかりやすくなったりするのだと思いました。もっと積極的に話をしたり、お声をかけたりすればよかったと思いました。  多くの方たちとふれあい、多くの機器を見ることができ、楽しく参加させていただき同時に勉強させていただくことができました。多くのことを学んだ実りある一日を送らせていただきました。 ■忘年会のお誘い  今年も12月10日(日)のミニ集会が最後となります。昨年の忘年会は初めてテーブル席で落ち着いた雰囲気でゆっくり食事を楽しむ会にいたしましたが大変好評でした。  今年も同じようにおしゃべりと食事を楽しみたいと思います。どうぞ皆様ご参加ください!?   日時 : 12月10日(日)5時~8時   場所 : ルミネサロン ルミネ8階?   会費 : 女性 3700円       男性 4200円 申込締め切り:12月8日(金)?   申し込み連絡先 : 斎藤佳美 電話 ********** ■新年会のお誘い  平成19年1月のミニ集会は21日の第3日曜日になります。いつもと同じように13時から始まりますが、後半に同じお部屋でお茶とお菓子で新年会をしようと計画を立てています。会費が一人200円になります。終了時間は16時で変わりありません。どうぞご参加ください。 ■♪カラオケ交流会の開催と時間変更のお知らせ  カラオケ交流会は、来年から開始時間を繰り上げて行うことにしました。詳細は下記でご確認ください。皆さんの参加をお待ちしています。   日時 : 平成19年2月3日(土)12時~16時   場所 : ビッグエコー横浜関内店 (JR関内駅北口より徒歩1分)   電話 : 045*640*6780   会費 : 2500円位   集合場所 : JR関内駅北口の改札付近(横浜寄りの階段を利用)   集合時間 : 12時 申し込み連絡先 : 渡辺千登世 電話 **********                 携帯 **********           高木貞子 電話 ********** ■一泊交流会へのお誘い  今年度は2月17日(土)・18日(日)と千葉へ一泊旅行を計画しました。1日目はアクアラインを通ってイチゴ狩り、花倶楽部へ。2日目はマザー牧場へ、ジンギスカンを味わいフェリーで帰ってきます。  南房総で一足早い春を楽しみませんか?   旅行日 : 平成19年2月17日(土)~18日(日)   旅行先 : 南房総 富浦   費用 : 一人16,500円 ・ 小人13,000円 (当日払い)   日程 : 2月17日(土)          9:00 本厚木南口 集合・出発         10:00 横浜駅西口 天理ビル前出発         12:00 大貫海岸で昼食(にぎり寿司)         13:00 イチゴ狩り(食べ放題)         14:30 花倶楽部         16:00 南房総富浦ロイヤルホテル         18:00 夕食(会席)       2月18日(日)          7:30 朝食          9:00 ホテル出発             9:30~12:45 マザー牧場・昼食(ジンギスカン)         13:00 浜金谷(お土産・乗船13:55発)         14:30 久里浜着         16:00 横浜駅西口 着         17:00 本厚木南口 着   *交通事情などにより行程に多少変更のある場合があります。  南房総は2月・3月の宿泊料金が高い時期ですが、イチゴ狩り、お花畑、マザー牧場、4食付、フェリー利用など出来る限りの企画をし、このお値段で行くことができるようになりました。これは宿泊がキャンセル無しの条件で安くなったり、知り合いの旅行業者に頼んだので旅行企画料が無料になったためです。このチャンスを逃すことがないよう多くの方のご参加をお待ちしています。? 宿泊先 : 〒299*2404          千葉県南房総市富浦町多田良1212          南房総富浦ロイヤルホテル          電話 0470*33*3811 申込先 : 浜田啓子 電話 **********       小澤忠男 電話 **********       岩井敏子 電話 ********** 申込締め切り : 平成19年1月25日(木)   *1月25日以降のキャンセルは出来ませんのでご了承ください。 ■イルカと魚たちのファンタジーな世界へ ~つくしの会だより~  つくしの会では10月18日(水)、秋晴れのさわやかなお天気に恵まれて、参加者9吊で新江ノ島水族館に行ってきました。  水族館では所せましと泳ぎ回るさまざまな魚を見たり、ダイナミックなイルカショーに歓声をあげたりしました。  お昼は皆でお弁当をひろげて和やかにおしゃべりタイム。そして、海からのここちよい風に吹かれながらしばし周辺散策。きっと この日の皆さんは日頃のストレスや運動上足など、わずかでも解消されたのではないでしょうか。 ☆~~参加者の声~~☆ ● イルカがすごく大きかったのでびっくり、よく訓練されて  とてもかわいかった。(Iさん) ● 水族館のくらげは大小さまざま、くらげ同志ぶつかったり、ふわふわと泳ぐ姿がユーモラスだった。(Yさん) ● 視野が狭いのでイルカが水面から出てくるタイミングは、見えたり見えなかったりしたが、そのジャンプは迫力満点、圧倒された。(Sさん) ● 今回 初めて白杖を出して歩いたことで少し自信がもてた。(Hさん)  以上のような感想が寄せられました。今後も皆さんが楽しく出会え、また、何かを発見できる「つくしの会《でありたいと願っています。 ■■情報コーナー■■ ■新コーナー 施設紹介  今号より新しく設けた、県内にある施設紹介のコーナーです。今回はかながわ県民センター(ミニ集会をやっている建物)の14階にある情報機器の紹介や困った時のお助けをしている施設の紹介です。 ■かながわともしびセンター障害者等ITサロン  様々なハンディ(身体の障害や言葉の障壁など)により、社会参加が困難な方々も、パソコンなどのI T機器を活用することで、より豊かな生活を送って欲しい…。障害者等I Tサロンはそんな願いをかなえるために、I T機器の展示や紹介、体験の機会等を提供しています。この施設は神奈川県の委託を受けて(福)神奈川県社会福祉協議会が運営しています。  視覚障害者用の機器として、パソコンソフト(ズームテキスト、XPリーダー、PCトーカー、ジョーズ、ホームページリーダー、マイメール、オペレートナビEX)、拡大キーボード、点字キーボード、各種スキャナーなどなど便利な機器を揃えています。  機器紹介や操作説明などインストラクターが親切に説明してくれます。又、自宅でパソコンに上具合が生じた時、あるいは操作が解らなくなった時の電話相談、あるいは無料で訪問して解決してくれます。最初から パソコン操作を勉強したいという人にはパソコンボランティア団体の紹介もしています。 かながわともしびセンター障害者等ITサロン   かながわ県民センター14階   電話 045-312-1121 内線3203    FAX 045-312-6307?    http://www.progress.co.jp/members/jinsyakyo/tomosibi/itsalon.html ■新コーナー ロービジョンのある病院  このコーナーでは、ロービジョンクリニックのある病院を紹介していきます。今回は和田町眼科クリニックの森旅宇子先生から紹介の原稿をいただきました。 ●和田町眼科クリニック  初めまして、保土ヶ谷区和田町駅徒歩5分に位置する和田町眼科クリニックです。  行き交う人々の賑やかな和田町商店街に面した古びたビルの2階に、ひっそりと存在します。1階はオリジン弁当で24時間営業なのですが、横浜国立大学の学生さんから地元のお年寄りまで、早朝から炊きたてごはんの湯気に惹かれるように人々が集まって来ています。  オリジン弁当の脇の階段を上がると(エレベーターがないのです…)、和田町眼科の入口があります。自動ドアをくぐると、その向こうに広がるのはブルーを基調にした明るい医院、受付のスタッフの優しい笑顔が出迎えます。  次の春で医院設立5周年、たくさんの人々がこの待合の椅子に座って下さいました。赤ちゃんから90代のお年寄りまで、家族ぐるみで、相談にみえます。印象的だった方も多くいらっしゃいます。  10代の思春期の男性――2年前に交通事故で両眼受傷、以来大学病院で治療を受けておりました。左眼の視力はなく、更に悪いことに外見上角膜が白濁しており、ご本人は視力より何よりそのことを気にしている様子に見えました。早速、虹彩付きコンタクトの存在を教えて差し上げました(そのような物が存在することを彼は知らなかったのです)。  70代の女性――右眼は小眼球にて幼少時より光覚のみ、頼みの左眼も網膜の萎縮が強く、矯正にて0.2程度。ずっと大学病院にかかっておりましたが、身障者の認定を取るなどということは、自分から先生に申し出るのは申し訳ないことと思い、視覚上自由ながら頑張って生活されていました。  病院は病気を治すところ、確かにそれが主たる任務かもしれません。ただ、治らない病気も未だ多くあり、その病気といかにうまく付き合っていくかというヒントを教えてくれる病院は少ないのが現状です。知っていれば違ったのに…という事態を減らしてあげたいと思います。  視覚障害をもった人々に各種団体のご紹介、器具の紹介(拡大読書器、遮光眼鏡、各種便利グッズ等展示しています)等致しております。悩みを抱える方と共に、どうするのが一番よいのかスタッフ一同頭を悩ませ、考えていきたいと思っております。そして少しでも元気をもらって帰ってくだされば、私たちにとってこの上ない幸せです。  和田町眼科クリニック   〒240-0064    横浜市保土ヶ谷区和田1*12*13 みかどやビル2F    電話 ・ FAX 045*337-2823 ■読書の好きな方に…電子本読み上げシステムの紹介                               佐々木祐二  皆さんは読書は好きですか? 少し視力が落ちた程度の頃はルーペや拡大読書器で読んでいた方も多いでしょう。しかし、長編となると目が疲れて、やっぱりテープとかデイジー図書になってしまいますよね。今回は、パソコンで電子本が読み上げられるようになるというニュースです。  対応する電子本は「ドットブック(.book)《形式で、講談社、グーテンベルク21をはじめとする出版社が主に『理想書店』『パピレス』『楽天ダウンロード』等で販売しています。電子本の平均価格は一般書籍価格の40~60%だそうです。  このシステムは電子本ビューアー「T-Time《と電子音声読上げソフト「電子かたりべ《という、二つの専用ソフトを連携させることにより電子本を読み上げます。スクリーンリーダーは必要ありません。一般に発売されているドットブックをそのまま読み上げるので、タイトル数が多い事や、電子本購入後すぐに読め音訳の待ち時間がないことなどの特徴があります。ただし、「電子かたりべ《は年間3000円の使用料がかかります。  興味のある方は以下のホームページをご覧下さい。   ・ニュースリリース http://www.voyager.co.jp/2006_hodo/1011_hodo.html   ・電子かたりべcom  http://www.e-kataribe.com/ ■「点字・触図《入りのユニバーサルデザイン健康読本  「さわってわかる歯みがきの本《歯周病編》《                                佐々木祐二  歯磨きや洗剤などの家庭品を販売するライオン株式会社が、視覚に障害のある方にも役に立つ、「点字・触図《入りのユニバーサルデザイン健康読本『さわってわかる歯みがきの本《歯周病編》』を「いい歯の日《である11月8日に発行しました。  今回は、歯ぐきと歯を支えている骨の病気で、進行すると歯を失うこともある歯周病について、気付きにくい「歯周病の症状《や家庭でもできる「セルフケアの方法《をB5変形判で、全10ページにまとめて紹介しています。  点字や拡大文字、コントラストを強調した色を使い、歯周病の進行の程度により、歯茎や骨の状態が異なることについてや、予防に効果的な歯磨きの方法などの図は「触図《を用いて表現するなど、ユニバーサルデザインに配慮した本になっているそうです。  監修 財団法人ライオン歯科衛生研究所  申込み先    ライオン株式会社 お客様相談室     メールアドレス hidetuka@lion.co.jp     電話 03-3621-6611 ■■投稿コーナー■■ ■疑問に思う毎年の診断書提出                             横浜市・岸 利勝  「エッ、又『臨床調査個人票』(診断書)の提出なの!! 《。神奈川県から届いた角封筒。毎年6月頃になると神奈川県健康増進課から、皆さんの所にも同じ物が届くことと思います。神奈川県健康増進課に特定疾患の登録をしている方全員に、毎年提出が義務付けられている『臨床調査個人票①~④』のことです。  この『臨床調査個人票①~④』は、特定疾患に指定されている難病患者全員が対象になっているものです。我々の疾患である“網膜色素変性症”も、現在までの所、治療法がない難病として、厚生労働省が37番目に指定した疾患で、治療法の開発を目指し、国が『厚生労働省科学研究難治性疾患克朊研究事業特定疾患調査研究班』を作り、取組んでいることは大変有難いことです。  しかし、この為の資料として毎年提出しなければならない『臨床調査個人票①~④』の内、毎年同じことの繰り返しのような眼科医による診断書の提出。特定疾患の登録をしている皆さんはどう思われますか?医療科学の技術が進んでいる現在でも治療法がない“網膜色素変性症”は、現状維持か進行(悪化)しているかのどちらかである『難病・網膜色素変性症』なのに・・・・。疾患状態を一番良くご存知?の厚生労働省や神奈川県健康増進課と、厚生労働省科学研究難治性疾患克朊研究事業特定疾患調査研究班等が、毎年提出を義務付けている『臨床調査個人票①~④』の内、特に眼科医による診断書の提出には、毎回大きな疑問を感じています!!  ある日受診した眼科医から診察後、突然聴いたこともない病吊『網膜色素変性症』ですと診断を告げられてから、加齢する毎に“網膜色素変性症”の症状も徐々に悪化、今まで見えていたものが霞んで見えなくなる視力低下や、見えてた範囲も今では針の穴から覗く位の範囲しかない視野狭窄、暗くなるとまったく見えない症状等が進行し、横浜市に身体障害者手帳の交付申請を行った時から、神奈川県健康増進課に特定疾患医療受給者証の交付、登録申請を行い交付を受け、現在に到っております。   ●3年を一区切り、2回はハガキ等で十分では?  この特定疾患医療受給者証(交付を受けたが、現在まで使用したことがないのですが)の交付を継続する為には、毎年1回神奈川県健康増進課から提出を義務付けられている『臨床調査個人票①~④』を提出しなければなりません。この『臨床調査個人票①~④』は、眼疾患でも現状維持か進行しているかのどちらかである『難病・網膜色素変性症』については、厚生労働省の管轄下にある、厚生労働省科学研究難治性疾患克朊研究事業特定疾患調査研究班が行っている統計に利用されているとのことですが、障害年金の『現況届』のように、毎年ではなく3年を一区切りとして、2回は簡略化されたハガキ形式等で、残る1回を眼科医が診察記入した診断書形式で、十分ではないかと思います。登録されている皆さんは、この『臨床調査個人票①~④』特に診断書の提出を、疑問に思うことはありませんか?  我々が一日千秋の思いで待っている治療法がなく、治療したくても治療出来ない現状の為、厚生労働省が平成7年『網膜色素変性症』を国の定める難病・特定疾患に指定しています。この“網膜色素変性症”は、今まで完治することはもちろん、回復改善したと言う報告も残念ながら聴いたことが有りません。良くて現状維持、それ以外個人差はあるものの進行しているのが現状と言う疾患であることが、判明しているのにも拘らず、神奈川県健康増進課から義務付けられている、眼科医が診察記入した『臨床調査個人票①~④』(診断書)を毎年提出しなければならないのは、非常に大きな疑問を感じずにはいられません。  現代医学で完治叉は回復改善が認められる病気であれば理解出来るが、特定疾患に指定された難病で、しかも現在完治叉は回復改善が上可能な難病であれば、特定疾患登録申請時に提出した診断書で十分と思われます。その後症状の変化(進行)や障害等級変更以外大きな変化がなければ、経費節減の面から言っても、簡略化されたハガキ形式等の『臨床調査個人票』で、内容が十分把握出来ると思われ、良いのではないかと思います。  近い将来『臨床調査個人票①~④』に“網膜色素変性症の症状に回復改善の兆しが認められる”と眼科医から記入されることを夢見て、 “網膜色素変性症”との共存に決別できる日を楽しみに頑張りたいと考えています。 ■小さな旅「沢山の親切を有難う《                              横浜市・岸 利勝  10月13日、白杖先端のチップ(石鎚)を折ってしまい、交換できるかライトセンターに問合せた所、現物を見ないと判断出来ないと云われ、17日折れた白杖を持ってライトセンターへ行くことにした。 今回は誘導なしの一人で行く為、初めての場所もあるが距離的に近いコースをと、十日市場からバスでJR中山駅へ、乗換えバスで鶴ヶ峰駅へ、相鉄線で二俣川駅に、そしてバスでライトセンターへ。帰りはライトセンターからバスで二俣川駅へ、相鉄線で横浜駅に出て地下鉄で仲町台駅へ行き、車で家に帰る一周コースにした。当日は眼の具合が非常に悪かったので、差し伸べてくれるヘルプは本当に有難たく助かった。又一日でこれだけ多くの親切を受けたのも初めてだった。 そのヘルプ・親切とは、 ①初めて降りた鶴ヶ峰バスセンターから、離れている相鉄鶴ヶ峰駅へ行く時、2人(男性と女性)に駅までの道を尋ねたが良くわからず、3人目(20代後半の女性)に尋ねた人は駅方向から来たのに、説明でなく駅まで一緒に行きましょうと腕を出し、引き返すように駅まで誘導してくれた。 ②新しくなった(35年位前の駅を知っている)二俣川駅も初めてで、改札口を出て誘導ブロックに沿ってバス乗り場に行く途中、T字の分岐点で右か左か迷っていると、背中から“何処行くんだい?”と声を掛けられ(60歳代の男性)、ライトセンターへ行くバス乗り場へ行きたいと言うと、案内するから掴まってと言われ、肩に掴まってバス乗り場まで誘導してくれ、発車寸前のバスを止めて乗せてくれた。 ③混んでいるバスの中で、途中こっちが空いたので座りませんかと、左横の方から声を掛けられ(30代後半位の女性)、有難う御座いますと言ったものの、座席が何処だか判らないでいると、こっちこっちと手を出し引っぱって座らせてくれた。座席は左側3人目の場所だった。 ④ライトセンターでは、職員が白杖の折れた石打(先端)を見て、とにかくやってみましょうと快く引き受けて頂きお願いし、トイレから出てくると直りましたよと言って15分程度で、石打部分が新品同様になっていた。そして費用は部品代のみでよいと言われ、技術料なしの530円を支払った。これで新しい白杖を購入せず、慣れ親しんだ白杖を又使えるようになった。 ⑤ライトセンター前からバスに乗る時、ステップは2段なので気を付けて下さいと、運転手が声を掛けてくれた。乗車すると一番前の座席に座っていた乗客(50代後半位の男性)が、ここに座りなと言って席を空けてくれた。又二俣川駅でバスを降り駅へ向かおうとしたが、暗くて一時的に方向がわからなく立止まっていたら、背中から“何処へ行くのですか?”と声を掛けられ(40代後半位の男性)、駅に行きたいのですがと言うと、駅まで一緒に行きましょう、掴まって下さい、と腕を出したので、捕まると駅まで誘導してくれた。 ⑥横浜駅で相鉄線から地下鉄に乗換える時、ジョイナスB1で一瞬方向が判らなくなってしまい、立止まって周囲を確認するように見るのだが、薄っすら見えるものもこんな状態では見えるはずがなく、かの場に立ち往生していると、脇から、どちらへ行かれますか?お手伝いしましょう?と声を掛けられ(20代後半位の女性)、地下鉄に乗りたいのですがと言うと、ホームまで一緒に行きましょう、捕まって下さいと言われたので、思わず地下鉄に乗るんですかと聞くと、いいえ、でもかまいませんからと言って腕を出してくれ、腕に捕まって誘導してもらった。途中、切符はと聞かれパスがあるのでと言うと、女性も定期券を持っていたので、スムースにB3のホームまで誘導してくれた。 ⑦地下鉄仲町台駅で下車、ホームの階段を2~3段で降りきる辺りで、途中から乗った小学生の一団が、階段下辺りでお喋りに夢中で通路を塞いでいると、引率の先生(30代前半位の女性)が階段を降りる私を見て、お喋りをやめ通路を空けるように指示、そして大丈夫ですか?と声を掛けてきた。有難う御座います、大丈夫ですと言って歩き出すと、生徒たちに向かって何か説明していたようだった。 いずれの場合も丁寧にお礼を言って有難くヘルプを受け、ヘルプが終わった時点で再度、お礼を言って別れた。 白杖を持ち立止まって周囲を見渡していると、困っているのかなと声を掛けてくれる人が、以前と比べ最近は多くなって来たように思う。もちろん立止まったその時の様子は想像にお任せしますが!! 声を掛けてくれる人もタイミングがあり、掛けたくても掛けれない人もいると思うけど!! いずれにしても「見にくい見えない状態《なので、外出には白杖を持って歩いた方が安全安心で、白杖に対する認識を高めることにもなり、我々にとってより安全安心な歩行が出来ると思う。 ■ウッチャンの落書きストーリー  ・・・ アマーイ香りに気をつけろ! ・・・                             横須賀市・内田 知  厚木で一人暮らしをしていた頃の話である。どこに出かけるのか、本厚木駅に向かうバスを待つウッチャンの姿があった。時間は、朝の通勤の時間帯を少し過ぎていたせいか、バス停にはウッチャンだけであった。待つこと数分、バスが到着。ドアの開く音の方向へ進み、バスに乗り込むウッチャン。  厚木の路線バスは、運転手側から乗車するようになっている。となれば、ウッチャンのめざすシルバーシートは、後ろに数歩進んだ右側にある。「駅前で降りますのでお願いします《と運転手に声をかけ後ろに進もうとした瞬間、ウッチャンの大好きな足音が近づいてきた。ウッチャンの大好きな足音って・・・? それはもう、ハイヒールの足音しかないじゃないですか。  その足音の主は、素速くウッチャンの手をとり、「空いている座席がありますから《と誘導してくれた。もちろん、おててつないでである。こうなると、ウッチャンのすることは決まっているのだ。つないだ手をしっかりと、そして強く握り返す事である。  座席に座りながら礼を言うウッチャン。それに、気になさらないで《の返事。その言葉のやわらかさと、おねぇちゃんからただよってくる、オーデコロンの甘い香りに鼻の下を伸ばし始めるウッチャンだった。  (甘い香りのオーデコロンにハイヒール。バリバリのキャリアウーマン。それとも受付嬢か、化粧品メーカーの美容部員かな)と、ただよってくる甘い香りに、鼻をクンクンさせながら、おねぇちゃんを想像、頭の中は、ピンク色に染まって完全にエロオヤジ化していた。   むせかえる車内  そんなウッチャンを乗せたバスが、いくつか目のバス停に停車。何人かが乗車してきた。そんな中に、再びあの足音が。(ハイヒールかな)と耳をダンボにする。だが、聴覚より早く嗅覚が反応した。新たな甘い香りがただよってきたのである。その香りは、足音とともにウッチャンの前に。走り出す直前のバスの動きに、体がよろめいたのか、その時、ウッチャンの前から聞こえた音、まさしくハイヒールであった。  あらたな甘い香りに、鼻をくんくん(今までのがショートケーキで、今度のはモンブランって感じかな)などと思うウッチャン。頭の中のピンク色は濃くなっていくばかり。エロオヤジ化したウッチャンは、わけのわからぬ妄想の世界へ。しかし、そんな世界に居られるのもホンのわずかだった。  甘い香りと言えども、違った香りが二つ、それも窓の開いてない車内。ぶつかり合う香り、それが混ざり合った時、香りなどとは表現できないニオイと変化する。調子にのって、鼻をクンクンさせていたからたまらない。思いっきりむせかえり咳き込むウッチャン。車内は、なんとも言えないニオイが広がり始めていた。乗客たちだけでなく、運転手さえもむせて咳き込む。  こうなると、頭の中のピンク色は、一気に灰色と変化する。思わず、鼻と口を手でふさぐウッチャン。この場から逃げる方法は一つしかない。(早く、駅に着いてクレェ)と心で叫びつづけた。  この思いは、他の乗客たちも同じだったのであろう。駅前にバスが到着。我先に乗降口のドアへ向かう乗客たちだった。いつもならゆっくりと降りるウッチャンも、負けじと停車と同時に立ち上がりドアへと急いだのである。 左手におねぇちゃん、右手に白杖  バスを降りると、歩道の段差を確認、数歩進んで歩道のハジへ。そこで大きく息を吐いた。そして、これまた大きく深呼吸をするウッチャン。降りてきた乗客たちは、みんなウッチャンと同じ動作をしていた。中には、長く息を止めていたのか、咳き込みながら息をはく人もいた。バスの停車したあたりの歩道は、「ハァー《にはじまり、「スゥー、ハァ《の大合唱。もちろんウッチャンも仲間に入れてもらっていた。  見ず知らずの者たちの苦しみの中から生まれた合唱団。なんとスバラシイことか。そんな合唱団の前に、穏やかな風にのって、あのニオイが現れた。あわてる合唱団のメンバーたち。その場から離れるしか助かる道はなし。一人また一人と、早足の足音だけを残して、ウッチャンの前から去っていった。  甘い香りがただよってきた。しかし、頭の中がピンク色に染まることはなかった。逃げ遅れたウッチャンにできることはとぼけることだけ。ニオイとともに、近づいてくる足音。体を横にソッポを向いたつもりが、全盲である身のかなしさか。おねぇちゃんの正面に向いてしまったのである。  そして、あのやわらかな口調で、「どちらにいかれますか《と尋ねられ、息を殺しながらも「駅へ《と答えてしまったウッチャン。「ご一緒しましょう《の言葉に、これまた「ありがとうございます《と返事をしてしまう。  おててつないではいいのだが、左手はおねぇちゃんの手が、右手は白杖。鼻と口をふさぐことはできない。息を止めて歩くにしても限界がある。思わずむせて咳き込むウッチャンに、「大丈夫ですか《とやさしく声をかけるおねぇちゃん。これには、「イヤー、なんでかむせてぇ。ナハハハ《と笑いながら答えるしかない。せっかくつないだおねぇちゃんの手の感触を、味わうこともできずに駅へと向かうウッチャンだった。  ウッチャン的教訓――「アマーイ香りに気をつけろ。後でキツーイ仕打ちが待っている《 (広告のページ) アイネットワークの拡大読書器アイビジョンはアナログからデジタルへ 「拡大読書器アイビジョン デジタル5A*VOICE*ONS《 \263,000(非課税) この金額に含まれているものは、ノートパソコン(14インチ)、簡単操作アクリル板、内蔵の専用ソフト、スキャナー、カメラ及びローラー付きスタンドです(写真参照)  このモデルには、ノートパソコンが含まれていますが、パソコンの使い方を知らなくても使えるよう、写真のように、付属の簡単操作アクリル板をキーボードの上に置き、いくつかの丸い穴に指を入れて押す、という使い方です。従って、見えてない、という方にもご使用いただけます。点字がわかる方には点字シールを貼り付けて出荷しています。 「ノートパソコンの液晶画面に表示《・・・カメラとスキャナーをワンタッチで選べます。カラー/白黒/白黒反転の選択や白黒レベル調整ができます。カメラは動画表示なので拡大/縮小/移動の操作は、カメラの方で行い、スキャナーに置いた文章は静止画表示なので、穴に指を入れる方法で行います。 「音声で読み上げもできます《 カメラで撮している文章は画面に表示されている部分を即時に読み上げ、スキャナーに置いた文章(新聞、書籍など)は、取込後、全体を自動で読み上げます。従って画面の文字を見ることが出来ない方も、ご使用いただけます。 まだ音声読み上げは上要という方には、ノートパソコン(14インチ画面)、簡単操作アクリル板、カメラ及びローラー付スタンド、内蔵ソフト、という構成のモデルがあります 「アイビジョン デジタル5N―NOTE《 \198,000(非課税) 上記のモデルは、拡大読書器で申請できます(平成18年3月29日官報に掲載あり) 東京及び近県の方はご自宅でお試しいただけます(無料)。 お問合せは下記へ  製造・販売 拡大読書器で読める世界を拓く   〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12   アイネットワーク有限会社    電話&FAX 042-583-7450  ・拡大読書器担当は宮武(みやたけ)です   e-mail aivision@js7.so-net.ne.jp  アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です   (ホームページはありません) (広告のページ めがねの光学堂) 視覚障害者用福祉機器取扱店/補聴器取扱店  ロービジョンルーム        視覚障害者手帳をお持ちの方や、見えにくくてお困りの方に    おすすめしたい商品を多数取り揃えております。        え!こんな便利なものがあるんだ!! え!どこで、注文すればいいの? 横浜初!ロービジョンルームです。お気軽にご相談ください。    紊得いくまで ゆっくりと実物を触ってお試しください。  遮光眼鏡 遮光眼鏡のお貸出し  高倊率拡大鏡 150種類以上ご用意  拡大読書器  単眼鏡  弱視眼鏡  日常生活便利グッズなど  めがねの光学堂 ロービジョンルーム      〒220*0051   横浜市西区中央2丁目*6*5    ご来店の際はお電話でご予約ください。     045*290*0048      担当:中山 まで          (広告終わり) (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2006年11月22日発行 SSKA 増刊通巻5722号 編集後記 ◆早いもので、今年のカレンダーも残すところあと1枚になってしまい・・・。ということは、この会報も2006年最後の号となってしまいました。皆さん、今年もたくさんの情報や投稿を頂き誠に有り難うございました。編集部一同大変感謝しております。来年もご協力よろしくお願い致します。  さて、今号より新コーナー、『施設紹介』と『ロービジョンのある病院』がスタートしました。新コーナーと言うことで、紹介できる施設と病院が無くならない限り連載をしていきますので、どうぞお楽しみに!! 最後になりましたが、皆さん良いお年を!!             (宮村) JRPS神奈川支部事務局        齋藤 佳美    TEL : ********** 〒241-0005 横浜市旭区白根********** 支部長連絡先        支部長  佐々木 裕二       TEL/FAX : **********   〒256-0812 小田原市国府津**********  E-mail /********** 発行人 身体障害者団体定期刊行物協会 東京都世田谷区砧6*26*21 編集 JRPS神奈川支部会報編集部 宮村 聡 〒239-0811 神奈川県横須賀市走水2********** E-mail / ********** FAX : 0465*49*2848(佐々木) http://www.rp-k.com (会報終わり)