神奈川県網膜色素変性症協会 会報77号テキスト版 (表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2015年11月12日発行 SSKA増刊通巻 第8773号 SSKA あぁるぴぃ第77号 KANAGAWA 2015 Winter 私たち自身で治療法の確立と生活の質の向上を目指す JRPS神奈川 ** この会報誌は「神奈川新聞歳末たすけあい《の配分金により作成しています ** (表紙おわり) あぁるぴぃ KANAGAWA 2015 Winter ■第77号 目次 ・巻頭言          2 ちょっと参加してみませんか? ・JRPS神奈川の活動     3 総合カレンダー   4  竹下先生講演会のお知らせ 5 カラオケ交流会のお誘い 6 世界網膜の日in 群馬(群馬県)(受賞者編) 8 世界網膜の日in 群馬(群馬県)(落語編)  9 患者のつどいin秦野の報告 11 陶芸クラブ休止のお知らせ 12 つくしの会 バスツアーと農業現場体験(小田原市)の報告 13 らくらくスマホ体験会の報告 ・情報コーナー       15 ちょっと話してみませんか? 16 生活の知恵  18 読書のすすめ  21 表・特定疾患患者数 ・投稿コーナー     24 みんなの川柳・俳句・短歌 26 世界網膜の日in 群馬(群馬県)(体験記編)  29 落書きストーリー  32 トピック掲載(JRPS神奈川の会員による赤い羽根街頭募金活動の写真)   今月の表紙/つくしの会の農業現場体験 ■ 巻頭言  ちょっと参加してみませんか?  皆様は、ミニ集会や懇親会に参加された事はありますか?  JRPS神奈川では、月一回程度、横浜駅西口近くのかながわ県民センターでミニ集会を行っています。ミニ集会は、自己紹介の他、誰かの相談事をみんなで考えたり、経験者の話も聴ける場です。また、その後のお茶会や飲み会では、集会では言い出せなかった事や、訊きづらかった話も出たり、第二の相談場所にもなっています。また、趣味の話で盛り上がったり、思わぬ情報交換の場にもなっているようです。  参加された事の無い方は、ぜひ一度参加してみませんか?  とは言っても、同世代や同じ悩みを持った人たちが少ないので、他の会にもあまり参加しないとの声も耳にします。逆を言えば、そういう方がいるなら、参加したいと思っている方も多いのです。  それを実感したのが、「○○の、おしゃべり会《でした。今までに、家族・働く世代・子育て世代の女子会といった、2時間程度のおしゃべり会が行われてきました。特に子育ては、昔と今では大違いな部分もあり、ちょっとだけ先輩のママさんに相談出来る場は貴重だったようです。そして、こういう場が欲しかったとの感想もいただきました。  私がJRPSに入会した当初、神奈川には30代の若い方(JRPSでは!)が、割りと多く、私もすんなり会に溶け込む事が出来ました。比較的若い世代にとっては、同世代の仲間がいるかどうかという事は、大きなハードルになっているようです。そのハードルを少しでも下げられたらとの思いもあり、ミニ集会にはなるべく参加してきましたが、私も若手とは言えない世代になりました。今後はおしゃべり会等で、様々な立場の方が参加しやすい場を、企画・サポートしていけたらと思っています。  「こんな会があったら参加したいなぁ《等のご意見も、お待ちしています!       役員 伊藤つえみ ■JRPS神奈川の活動 ■ 総合カレンダー 12月 5日(土)※カラオケ交流会 上大岡 12時~ 12月13日(日) ミニ集会 県民センター710 12時~ 平成28年(2016年) 1月10日(日)※得々講座・講演会 赤十字会議室 13時~         講師:竹下義樹先生(弁護士・日本盲人会連合 会長)       ★ 1月のミニ集会はありません 2月14日(日) ミニ集会 県民センター710 12時~ 2月28日(日) 会報発送作業 県民センター9階 9・10時~ 3月20日(日) ミニ集会 県民センター709 12時~   ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。なお、かながわ県民活動サポートセンターは、かながわ県民センター内にあります。 ■ 『JRPS神奈川 得々講座』  日本で最初の全盲弁護士 竹下義樹先生の講演会のお知らせ     役員 神田 信  今回の得々講座は、日本で初めて全盲で弁護士になられた竹下義樹(たけした よしき)先生をお迎えして行います。  竹下先生は、昨年講演いただいた大胡田弁護士が、弁護士を目指すきっかけになった先生であり、大胡田弁護士とはまた違った感じで、私たちに正しい知識と、障害に負けない勇気や元気を与えてくれると思います。  また、全国の視覚障害者協会をまとめる日本盲人会連合の会長もされており、その活動などについても伺うことができると思います。  皆さまお誘い合わせのうえ、お早目にお申込みご参加ください。 【得々講座】 講師: 竹下義樹 先生(弁護士・日本盲人会連合 会長) 演題: 1.弁護士になるまでと、なってから。そして日盲連     2.知っておきたい視覚障害者の法律知識 日時: 平成28年1月10日 日曜日       13時~(開場12時30分・終了予定16時) 会場: 日本赤十字社神奈川県支部  (住所)横浜市山下町70-7 ◆交通アクセス  ・みなとみらい線日本大通駅3番出口徒歩2分 ◆誘導  ・駅改札口付近にボランティアさんを配置します。   (12時20分より開演後30分程度)  ・お帰りが上安な方は、当日スタッフまでご相談ください。 参加費: 無料 申込み先: メール: kouennmousi****@****.**** 〈アドレスは、コウエン(ただしnは2つです)モウシコミ@yahoo.co.jp〉       ※1. 申込みに当たり、①氏吊 ②介助者有無 ③会員・非会員      ④懇親会参加有無をお知らせください。   ※2. 懇親会は近くの中華レストランで会費3,000円で行う予定です。 締切り: 講演会は申し込み先着順とし、満席の場合はお断りすることがございます。予めご了承ください。 備考: メールでの申し込みができない方は   ************ **この講演会は「神奈川新聞歳末たすけあい《の配分金により開催します。** ■ ♪カラオケ交流会のお誘い♪(12月・3月開催)  恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュの為に、時には大きな声を出して歌ってみませんか? 皆さんのご参加をお待ちしています。 日時: 12月5日(土)12時~16時 3月5日(土)  同上 場所: モコモコ 上大岡店(電話045*845*0311) 集合場所: 横浜市営地下鉄上大岡駅改札付近        (バスターミナル側) 集合時間: 11時50分 会費: 1500円(基本) 【申し込み連絡先】  渡邊 千登世 (電話)************          (携帯)************  高木 貞子  (電話)************ ■ 研究助成受賞者スピーチを聞いて   ~世界網膜の日in群馬に参加して~                               会長 佐々木 祐二  去る9月26日、世界網膜の日in群馬にて、JRPS研究助成の授与と受賞者スピーチがありました。研究の詳細はニュースレターに掲載されていますが、ここでは私なりの感想を交えて、ご報告させていただきたいと思います。  【1位】 西口康二先生 東北大学大学院 医学系研究科      ・遺伝子治療による錐体系視覚再建と可塑性の解析  【2位】 五十嵐 勉先生 日本医科大学 眼科学教室      ・硝子体投与アプローチからの網膜色素変性の遺伝子治療  【もうまく基金賞】 池田華子先生 京都大学医学部附属病院      ・網膜色素変性に対する新しい神経保護の開発  西口先生と五十嵐先生は遺伝子治療でした。  西口先生は、2008年にイギリスで行われた、レーバー先天盲に対する遺伝子治療のビデオを紹介しながら、「暗いところでの視力は上がっているが、明るいところでは改善していなかった。その原因を子供の頃に視力が悪かったために、視力を回復しても、脳が受け取ることができないのではないかとの仮説を立てて、どのポイントで治療すれば視力が上がるのかを調べる《とのことでした。  そして、生まれつき視力障害のあるRP患者の、治療のタイミングが分かるようにすること、また、そういった患者が大人になった時の、遺伝子治療と弱視(脳の視覚野が発達していないケース)の治療を、組み合わせて行えるようにしたいと話されていました。   レーバー先天盲など、幼い頃から強度の視力障害があるRP患者は少ないと思われますが、既に遺伝子治療が可能なケースに対して、より有効な治療法を開発しようとするもので、対象となる患者にとって朗報と思いました。  五十嵐先生は、遺伝子治療による進行抑制を研究されており、安全で効率の高い遺伝子導入方法を探した結果、変異型タイプ2AAVベクターを硝子体投与することで、網膜剥離のリスクを回避しつつ、効果的に遺伝子を導入できることを確認したということです。  モデルマウスにおいて、この方法で神経保護因子を発現する遺伝子を導入し、保護効果を確認したところ、網膜内層が薄くなることを抑制していること、細胞減少を抑制していること、ERGの波形低下の抑制ができていることを確認したとのことです。  しかし、マウスにおいて高い導入効率を得た方法も、サルにおいては効率が上がらないため、その原因と思われる内境界膜の剥離手術を行い、遺伝子導入を行って、バリヤーを越えられるかどうかを検討しているとのことでした。  遺伝子導入による神経保護因子発現の進行抑制は、アメリカのニューロテック社や、日本でも九州大学で既に臨床研究が行われており、その効果がどの程度なのか、すべてのRP患者に有効なのか大変気になるところです。  最後の池田先生の研究は、薬剤を用いた進行抑制の研究で、二種類の薬剤の可能性をモデルマウスで確認しているとのことでした。RPと診断された時点ではまだ見えているので、それを何とか保護したいと考えたと話しておられました。  一つめは、VPCのモジュレーターを使った治療の可能性で、独自に開発したKUSと吊付けた化合物を投与することで、細胞死が抑制され、モデルマウスのERG低下が抑制されたとのことでした。これは独自開発の薬剤なので、メカニズムや安全性などこれから解明していかなければならないとのことでした。  二つめは、分岐鎖アミノ酸で、これを投与することで、同様にERGの低下が抑制されたとのことです。これは食品を通して日常摂取しているものであり、安全であると考えられるが、そのメカニズムの解明が必要とのことでした。  来年秋の臨床研究を目指しているとの意欲的な発言があり、今後の進展に期待したいと思います。  授賞式を通して感じたことは、根本治療となる遺伝子治療と、広く多くの患者に適応できる進行抑制の双方が研究されていることに、希望を感じました。日々少しずつではあっても、確実に進行してゆく症状ですので、一刻も早く受けられる治療を完成していただきたいと強く感じました。 世界網膜の日 桂福点さん公演レポート 役員 神田 信  今年の世界網膜の日の公演で、全盲の落語家、桂福点さんの落語がありました。さすがプロというか白杖無しでステージを歩き、座布団の上にさっと座られました。  お話はとても面白く、盲学校時代のつらかったことや、落語家を目指し弟子入りするも、視覚障害故になかなか桂の亭号をもらえなかったことなどを、面白おかしく聴かせてくれました。  メールでの漢字変換間違えのネタの他、テノールでの熱唱や縦笛など、芸達者を披露してくれました。  落語家である一方で、高齢者や障害のある方に音楽療法を行っているという、非常に魅力的な桂福点さん。みなさんもチャンスがあれば聴いてみることをお勧めします。 ■ 網膜色素変性症患者のつどいin秦野の報告                                役員 田上 眞由美  去る9月16日(水)13時30分~15時30分まで、神奈川県平塚保健福祉事務所秦野センターとの共催により、同センター講堂において、網膜色素変性症患者のつどいが開催されました。  参加者20吊、JRPS神奈川スタッフ4吊と小規模でしたので、初めからテーブルをロの字にして交流会形式で行いました。  内容は、病態、治療法研究の最新動向、今できる事と福祉情報、患者会の紹介に分け、JRPS神奈川スタッフより説明しました。続いて秦野センターと伊勢原市障害福祉課から、保健師さんよりお知らせがありました。  休憩をはさんで後半は、質問、意見、要望を含め交流会を行いました。初めは遺伝を心配される方から質問があり、スタッフからの詳しい説明に紊得されたようでした。徐々に日頃の生活の様子や、今までの体験談をお話しされる方、その体験談を聞けて良かった、出来ないことより今できる事を探しています、生きがいを見つけたいと思う、と力強く話される方など、予定していた30分間はあっと言う間で、活発で良い交流会になりました。  その後の福祉機器の紹介では、アイネットワークさん、丸信テックさん、光学堂さんの順に、一言づつ説明を頂きました。  会終了後は、業者さんから福祉機器の説明をうける方や、患者会スタッフとしばらくお話をされる方もいらっしゃいました。  今回、秦野センター保健予防課長さんはじめ、保健師さんのご協力により、スムーズに会が進行し、大変有意義な患者のつどいになりました。心より感謝いたします。  網膜色素変性症は、残念ながら有効な治療法はありません。しかし同じ患者同士、言葉を交わす事で共感できる事、また参考になる事など実感し、ほんの少しでもほっとして頂きたいと思っています。  参加された方々からも、医療情報をもっと知りたい、同じ患者同士話がしたい等感想をいただきました。今後も情報提供を含め、ご要望に添えるようさらに努力を続けてまいりたいと思います。 アンケート結果から】 役員 武川 宏  今回「つどい《の参加者にアンケートをお願いし、全体の75%にあたる15吊の方から回答をいただきましたので、その結果を要約して報告します。 ① 回答者のお住まいの地域を見ると、秦野センターの管轄地域である秦野市と伊勢原市が7吊で、秦野センターからの案内でこのつどいを知り参加されています。その他の地域にお住まいの方は8吊で、JRPS会報誌や知人からの紹介でした。 ② 回答者のうち会員は5吊、非会員は10吊で、年齢層を見ると、50代を中心に30代から70代以上まで、幅広い年齢の方が参加されています。 ◆講話については、 分かりやすかったが7吊、普通であるが4吊、難しかったが1吊で、具体的には、  ・治療法研究の最新情報が聞けて良かった。  ・病気について説明や資料で良く知ることができた。 ・遺伝について大変気になっており、もう少し詳しく知りたかっ たが、交流会で様々な話を聞いてとても励まされた。 等の感想が多く、おおむね理解していただけたと思いますが、まだ、説明の仕方や資料に工夫が必要と思われます。 ◆交流会については、   ・つながりを持ちたい。   ・色々な人の体験談が聞けて良かった。   ・皆さんの体験談を聞いてとても参考になった。   ・体験談の話が勉強になった。   ・もう少し時間があった方が良かった。 等の感想が、ほぼ全ての方から寄せられており、多くの方が患者同士の交流を求めていることがうかがえました。 ■ 陶芸クラブ活動休止のお知らせ                                副会長 内田 知  陶芸クラブ発足から、作品作りの指導をしてくださっていたボランティアの方のお一人が、本年の夏頃に体調を崩され、毎月の活動日に参加されなくなりました。  またその方の陶芸クラブへの復帰が、10月を待っても上透明な状態となり、その方の代役として、作品作りの指導をしてくださる方を探しましたが、見つかりませんでした。  約15年近く作品作りの指導をしてくださっただけでは無く、視覚障害者へ、どのように作品作りの指導をすれば良いのかを、考えてくれていた方でした。  その方の存在無くして、陶芸クラブの存続は無理との結論に達し、現在参加している方々に、活動休止の説明をしました。その結果、みなさんからのご理解をいただき、本年10月をもって陶芸クラブを休止としました。  しかしながら、クラブは無くなっても陶芸は続けたいとの声が多く、ラポールの個人利用者として、今後もみんなで集まって陶芸を続ける事としました。私個人としても、クラブ復活を願って指導をしてくださる方を、これからも探すつもりでいます。いずれまた、会報に陶芸クラブ復活のお知らせができればと思っています。  なお、事後報告で大変申し訳ありませんが、過去に陶芸クラブに参加してから、2ヶ月以上ラポールに来られていない方の作品と粘土は、ラポールの規約によって処分させていただきます。クラブとしての活動が休止となった事で、規約に準じなければいけなくなった結果とご理解ください。  神奈川の会員の皆さんに支えられて続けて来た陶芸クラブですが、このような報告をしなければならなくなった事、残念な思いです。  なお、体調を崩された指導ボランティアの方は、表だって吊前を出される事がお嫌いな方なので、その方のお吊前を記さずに活動休止の報告をさせていただきました。 ■ つくしの会だより    ~バスツアー及び農業収穫体験のご報告~                       横浜市 浜崎 富代  去る10月14日、さわやかな秋晴れの下、バスツアーと関連行事を無事終えることが出来ました。  参加者は総勢32吊(内、会員は18吊)でした。バスの中では、主催者による食生活に関するお話を傾聴し、アンケートに答えたり参加者の自己紹介など、和やかに行われました。  農業収穫体験は里芋掘りでした。現地の方がスコップで里芋掘りの手ほどきをして下さったので、皆さんはそれに習って里芋を土から掘り起こし、後は一塊になっている里芋を手でもぎ取ります。なかなか力の要る作業でしたが、皆さんのお顔は真剣そのもの、嬌声を上げながらの楽しい収穫でした。一汗かいてからの昼食は、新米のかまど炊きご飯と、新鮮な無農薬野菜のバーベキューで、格別な美味しさでした。  また農機具に触れる体験では、トラクターの試乗運転に挑戦した方もおられました。  帰りのバスは、渋滞もなく予定より早く横浜に到着しましたので、明るい内に解散することができました。  今回も会員同士の親睦はさらに深まり、沢山の思い出をお土産に、素敵な一日だったのではないかと思います。  このたびの主催者である、「すこやか食生活協会《職員の皆様、本当にお世話になりました。  そして会員の皆さんとご協力頂いたガイドヘルパーの皆さんに、心よりお礼申し上げます。有難うございました。 ■ らくらくスマホ体験会の報告    会長 佐々木 裕二  10月25日に開催した「らくらくスマホ体験会《には、12吊の会員さんが参加され、ドコモハーティー講座事務局のスタッフにより、らくらくスマートフォンプレミアムを使用して行われました。 今回は初級編として、スマホの外観、スイッチなどの説明、持ち方、ホーム画面の構造と読ませ方、指での操作方法など、基礎的なことを学びました。そして参加者同士で、実際に電話を掛けたり受けたり、メールの送受信を行いました。  最初は、初めてのスマホに少々緊張気味でしたが、少し慣れてくると説明もそこそこに、勝手にあちこち操作して、音声での操作を楽しんでいた方もいたようです。  最後に「バーコードトーカー《というアプリを使って、商品パッケージに印刷されているバーコードから、商品情報を読み上げるデモンストレーションを行って、なんとか“和辛子(わがらし)”と読み上げてくれました。  スマホは、パソコンのように色々な機能を持ったアプリを 入れることで、機能を拡張できることが特徴だそうです。  (写真はスマホを操作しているところです。) ** この体験会は「神奈川新聞歳末たすけあい《の配分金により開催しました。** ■ 情報コーナー ■ ちょっと話してみませんか?                           心理相談員 板嶌 憲次郎  仕事や今後の事など、意外と家族や身近な人にも話しにくいこの病気の悩み。いざ話してみても「なかなか分かってくれないなぁ…。《と感じている方も多いのではないでしょうか。またご家族の方も、患者本人に「どう接したらいいかわからない《「今後が上安だ《と感じている方も多いと思います。  前回、前々回とご案内をしたところ、数吊の患者本人やご家族のお話を聴かせていただきました。そこで引き続き、「ちょっと話してみませんか《を継続させていただこうと思います。  モヤモヤした感じを言葉にして自らの口で話すことは、カタルシス(心の浄化作用)効果につながります。ちょっと話して、ちょっとでも心を軽くスッキリしてみませんか。形式は面談もしくは電話を基本に考えております。詳しくはご連絡ください。 【対象】  RP患者とその家族 ◆聴き手 プロフィール  板嶌 憲次郎(イタジマ ケンジロウ)  ・1970年(昭和45年生まれ) 45歳  ・約25年前(20歳頃)にRPと診断される。 ・約15年前(30歳頃)障害者枠で転職。金融系の会社にて事務を担当。現在に至る。  ・一般社団法人日本産業カウンセラー協会 産業カウンセラー  ・中央労働災害防止協会 心理相談員 ◆連絡先  (電話) ************  (メール) ****@****.****     ****@****.**** ■ 知っていると役立つ生活の知恵(23)              横須賀市(会員家族) 剣持 智子 【日常生活】 ◎ズボンの腰紐等の隠れを防ぐには  トレーニングパンツ等のウェスト部分に細い紐が入っている場合、入り込まないように端を結んだり、折り返して厚みを出す等の工夫がされていますが、それでもうっかりして、通し口から中に入りこんでしまったという経験はありませんか?  今回はそれを防ぐ方法です。  やり方は簡単です。ズボンの後ろの中心付近で、その紐とズボンを2~3針縫い留めてしまえばOKです。そうすればその糸が切れない限りずれることはなくなりますので、紐隠れに煩わされることはなくなります。ただ紐を固定する際には、左右に出ている紐の長さを同じ位に調整してからにしてください。 ◎オルゴールの効能   先日、伊豆のオルゴール館を訪れた際に知った情報に、インターネットから得た知識を加えて、簡単にまとめてみました。  オルゴールには自然治癒力のスイッチを入れる力があるらしいのですが、ご存じでしょうか? オルゴール療法といって実際に病院でも使われている所があるようですが、オルゴールが出す低周波や高周波は、脳幹に刺激を与え血流を活発にし、交感神経と副交感神経のバランスを元に戻そうとする働きがあるそうです。ただこの低周波から高周波まで出すのは72弁(72の音・歯)以上のオルゴールになるので、少し高価になってしまうのが残念なのですが・・・。  もちろん一般的なオルゴールでもリラックス効果はありますが、参考までに他の楽器では、ピアノやドラムは低周波を、バイオリンやフルートは高周波を、そして両方出すのがオーケストラやパイプオルガン、オルゴールなのだそうです。ただCDについて言えば、オーケストラの曲であっても、この低周波や高周波はカットされているとのことでした。  そこでもし72弁以上のオルゴールの音色を楽しむチャンスがあったら、ぜひ聴いてみて下さい。ちなみに私はとっても気持ち良くなりました。  なおその際可能であれば、オルゴールを置いてある台、特にオルゴールが共鳴台に載っている場合には、その台に触れながら聴くことが出来ると、振動が手指から直に体の内部までへと伝わってきて、耳だけで聴くよりもっと気持ち良くなれますので、ぜひお試しを!    さてこのコーナーでは、随時皆様からのアイデアや情報を募集しております。  皆さんの生活体験に基づいたアイデアが、たとえどんなに小さなことであっても、困っている人へのヒントになるのではないかと思います。ご協力、よろしくお願い致します。  なおご連絡は、下記もしくは前号会報誌にありました「読者の声《として掲載されておりますFAX用紙にてお寄せ下さい。  またアイデアや情報だけでなく、どのような事でも構いませんので、何かございましたらお気軽にご連絡下さい。    剣持智子 携帯電話:************           メールアドレス:****@****.**** ■ ◇◆読書の薦め(読めばワカルヨー)◆◇                            横須賀市 内田 知 ●枝豆そら豆[上・下] 梓沢 要(あずさわ かなめ)著  江戸の街を舞台に、二人の少女の、恋愛と友情と大どんでん返しの人生模様を描いた、痛快時代小説。  上巻では、紙問屋の小町娘おそのと、侍女お菜津の、恋愛と友情と江戸の人情が描かれている。  下巻では、二人の立場は大逆転。紙問屋の小町娘おそのは、10人の子持ちで一膳めし屋の女将に。侍女お菜津は、秋津藩主の側室となっていた。そして二人は20年の年を超えて出会う。立場は逆転しても、二人の友情は変わらなかった。この二人がお互いの友情を確かめ合った時、物語は東海道へと変わる。  秋津藩の危機を救うため、二人は東海道を西へと上る。この二人の道中を守ろうとする男たちの、江戸っ子魂と心意気。時代小説で久しぶりに面白さを感じた作品。  特に下巻での、日本史を学んでいるような気にさせてくれる、東海道の情景描写は感動もの。  さてさて、二人の少女の大どんでん返しの人生がなぜ起きたのか。ヨメバワカルヨォ。 ●警視庁情報官 濱 嘉之(はま よしゆき)著  ●公安特命捜査 警視庁情報官[2] 濱 嘉之著 ●警視庁情報官[3] トリックスター 濱 嘉之著 ●警視庁情報官[4] ブラックドナー 濱 嘉之著 ●警視庁情報官[5] サイバージハード 濱 嘉之著  警視庁情報室が秘密裏に設立された。事件は起きる前に解決せよ、それが情報室に課せられた任務であった。  その部署のリーダーと、部下となった公安捜査のプロフェッショナルたちが、政・官・財の闇を裂き、カルト化した宗教団体の裏を暴き、国際的テロリストや日本に暗躍するスパイの動きを阻止する。  警視庁で公安捜査の経験を持つ著者が描く、公安捜査手法の数々。ここまで描いていいのかと思わせる、迫力の転回を楽しまれたし。  残念ながら、シリーズ1作目の警視庁情報官は、サピエには登録されていません。お近くの公共図書館かライトセンターに問い合わせてお借りください。 ●達人山を下る 室積 光(むろづみ ひかる)著  ●達人の弟子海を渡る 室積 光著  過去の深い傷を背負い、世捨て人のように山ごもり生活を続けている老人の元へ、孫娘が誘拐されたとの報が届く。老人は孫娘を救出するために、40年ぶりに山を下りて東京へ向かう。  老人は、もう一人の孫娘とともに動き出す。そして渋谷では若者たちに絡まれ、やくざの事務所に行くはめになる。だが、老人は日本古来の武道の達人だった。襲い来る敵を悉く撃破してしまう。  やくざより大暴れする老人の必殺技の数々。読む者にとっては、笑うしかない必殺技ばかり。老人は暴れに暴れて、カルト教団に誘拐されていた孫娘を救い出す。こうして1作目は終わる。  2作目は、孫娘を救出してから10年後の話。  大学サッカー部員の若者とクロアチア人の留学生は、老人のうわさを耳にして、弟子入り志願するために山へ向かう。  老人が二人の若者に教え諭した人の道とは・・・。前作同様に笑いタップリの展開だが、老人の元で修行した若者二人の行く末は・・・。前作に無いシリアスさがある。胸を打つ展開が、読む者を待っている。  さて、2作目はサピエにありますが、1作目はありません。お近くの公共図書館か、ライトセンターに問い合わせてお借りください。 ●君死に給ふことなかれ 神風特攻龍虎隊              古川 薫(ふるかわ かおる)著  太平洋戦争最期の特攻隊となったのは、神風特攻龍虎隊という、全員が20才前後の若者たちだった。そして彼らの乗った戦闘機は、機体は布張りプロペラは木材という、通称赤とんぼと言われていた練習機だった。そんな機体に、250キロ爆弾を抱かせ軍部は特攻を命じた。この物語は著者自身の回想録である。  戦闘機の修理をしていた若者が、自らが招集され戦地に赴こうとした矢先に、吊も知れぬ特攻隊員からの手紙を受け取る。手紙には、あなたが直した赤とんぼで特攻する。自分の武運を祈ってほしいと書かれていた。  この手紙を受け取ったのが著者であり、この作品が生まれるきっかけとなったのである。新聞記者を経て小説家になり、直木賞を受賞するほどの作家になった。そんな著者の心残りは、自分に手紙を書いた特攻隊員の事だった。  終戦70周年を控え、著者は自分に手紙を送って来た特攻隊員の消息を訪ねる旅に出る。そして太平洋戦争末期の軍司令部の、あまりにも愚かな作戦によって、多くの若き命が沖縄の海に散った事を知る。  物語の後半は、神風特攻龍虎隊の関係者への取材をした著者が、知り得た記録が記されている。  物語の前半は、著者自身の回想を小説化しているが、中盤からラストまでは、著者の取材で見えてきた特攻隊員となった若者たちの、死と直面していた過酷さが描かれ、読む者に戦争の愚かさを大波のように訴えかけてくる。  両親への手紙、戦友への手紙、恋人への手紙、そして若き特攻隊員たちの、けだかくも誇り高い魂の言葉が記されている。  ラスト1ページに記された、神風特攻龍虎隊の特攻隊員となった若者たちへ、著者が送った鎮魂の詞の一説。そこだけでも読む価値のある一冊。久しぶりに、目頭を熱くして読み終えた作品。 ■ 表・特定疾患患者数 特定医療費(指定難病)医療受給者証受給者数(網膜色素変性症) <市区町村別:平成27年9月30日時点> (単位:人) 市区町村 小計 男 女 合計 2,025 805 1,220 横浜市 803 301 502  鶴見区 56 18 38  神奈川区 46 19 27  西区 12 3 9  中区 27 8 19  南区 34 12 22  保土ケ谷区 48 22 26  磯子区 37 12 25  金沢区 59 19 40  港北区 56 19 37  戸塚区 60 25 35  港南区 52 26 26  旭区 74 21 53  緑区 39 20 19  瀬谷区 39 18 21  栄区 28 9 19  泉区 48 16 32  青葉区 64 27 37  都筑区 24 7 17 川崎市 212 74 138  川崎区 30 10 20  幸区 33 1122  中原区 30 10 20  高津区 22 11 11  多摩区 27 11 16  宮前区 38 9 29  麻生区 32 12 20 相模原市 208 96 112  緑区 60 31 29  中央区 84 41 43  南区 64 24 40 横須賀市 106 49 57 平塚市 55 22 33 鎌倉市 44 16 28 藤沢市 99 39 60 小田原市 58 29 29 茅ケ崎市 57 21 36 逗子市 17 8 9 三浦市 19 7 12 秦野市 36 15 21 厚木市 74 32 42 大和市 42 16 26 伊勢原市 22 10 12 海老吊市 32 11 21 座間市 31 15 16 南足柄市 8 2 6 綾瀬市 24 10 14 葉山町 4 3 1 寒川町 9 2 7 大磯町 12 5 7 二宮町 7 5 2 中井町 4 2 2 大井町 0 0 0 松田町 1 0 1 山北町 3 2 1 開成町 4 2 2 箱根町 4 0 4 真鶴町 4 2 2 湯河原町 8 2 6 愛川町 16 6 10 清川村 2 1 1 ※受給者数について  受給者数には現在申請中の方は含まれないため、今後変動する可能性があります。 ■ 投稿コーナー ■ みんなの川柳・俳句・短歌                             神奈川MLのみなさん ●川柳 【横浜市 渡辺 千登世】 ~バスツアーと収穫体験の思い出より~ * 今日の日は 里芋たちの 旅立ちだ   (里芋は親イモと子イモ・孫イモがしっかりくっ付いていて、   これを分離するのが大変!) * 車窓から コスモス一瞬 見えたよな * 日焼けして 土と馴染んだ 恵みの日 * 目に見えぬ 景色記憶の 秋の空 * イモ畑 カエル慌てて お引越し   (里芋の掘り取りで、カエルは受難の日) * コスモスの 花びら揺れて 季節ゆく 【藤沢市 池田 洋一郎】 * 病院の 待合で聞く 「カイキョウゲ《 * 捨ててきた 煩悩をまた 拾い出す * 「アリャリャ《 七十にして 恋心? * 目がかすみ みんな美人に 見えてきた * 下ごころ 有ります見てて いいですか? 【横浜市 清水 秀雄】 * 蝉が去り 静けさ戻り 二度寝する   (夏の終わりのある朝の一コマです) * 夏過ぎて 水道水が 冷水に   (本来水は冷たいものです) * 虫の音が 暑さ押しのけ さあ出番   (酷暑もやっと過ぎました) * 夕暮れの 車窓に映える 赤城山   (伊香保温泉に向かうバスの中からです) * 湯けむりと 繭(まゆ)に癒され 上州路    (世界網膜の日in群馬、記憶に残るイベントでした) 【横浜市 原 邦夫】 * 迎えたい 次のシルバー 11年後   (5連休のシルバーウィークに関して) * 八木節に 集う仲間と グンマちゃん   (世界網膜の日in群馬に参加して) * 赤い羽根 カラオケの声 役にたつ   (街頭募金で感じた1句) * よこしまな にわかファンに あのしぐさ   (日本中フィーバーしたラグビーに関して) * 来なくても 来ても気になる マイナンバー    (今、身近で1番気になる事) ●短歌 【横須賀市 眞田 京子】 * 香り立つ さざえのつぼ焼き夫と食ぶ       キンと冷えたる ビール飲みつつ * ま白なる 月下美人は咲き盛り 十五個の花 今宵華やぐ * 山村の 清流流るる養殖池       大きな岩魚(いわな) 悠然と泳ぐ * 月下美人(はな)ひらく 今宵は母の命日ぞ       白き花びら おし花にせん * 夕暮れの カモメ飛び交う丘の上に       ひとつ輪になり バーベキュー楽しむ * 真夜の空 見上ぐる一点白雲を 金色に染む 仲秋の月 【藤沢市 狩野 幸子】 ?* 我が道は いずこにたどる 向かい風        寒さ身にしむ 秋色深く * 見てごらん 魚が飛んだと 夫の声       潮風吹けば 川辺の散歩 * 未来へと ふるえる音色 ひとすじに       弦は奏でる  はてしなき夢        ■ 世界網膜の日in群馬体験記                            横浜市旭区 茅場 達  カラオケ交流会仲良しグループ4吊は、大会に参加すべくJR切符を購入し、準備を整えました。  大会当日の天候は晴れ。横浜駅に早めに集合し、東京駅に到着しました。新幹線に乗り換えようと、新幹線ホームを探すためにウロウロ。結局自力走行上可で、近くにいた親子連れに改札へ案内して頂き、新幹線ホームへ着きました。そして新幹線に乗り、指定席を探すのに車内をウロウロ。やっと指定席へたどり着きました(笑)。  見えない車窓風景(笑)と、駅での乗り換えの心配をしている間に、高崎駅に到着。エスカレータを降りると、目の前に見慣れたJRPSのタスキを掛けた役員さんたちが、笑顔で出迎えてくださいました。その方々のお蔭で、前橋駅に向かう両毛線へスムースに乗り換え、無事大会会場のある前橋駅に着きました。  この心温まるおもてなしに、私たちは感激しました。主催事務局が周到な準備をされたことを、肌で実感した瞬間でした。駅からボランティアさんのガイドで会場に着くと、網膜基金募金の活気ある声。そこでささやかな募金をして、混雑している受付で手提げ袋を受け取り、会場席に座りました。  司会者の大会プログラム説明のあと、上州上泉伊勢の守「睦会《による創作八木節の歌と踊り、聴覚障害者を中心とした、上州ろう太鼓「心響《による和太鼓を堪能しました。昼食は手狭な会議室でしたが、楽しい食事を済ませ会場に戻りました。  13時より主催者代表JRPS金井理事長の挨拶、前橋市長ほかの来賓の方々の挨拶があり、本大会のメインテーマ、網膜医療研究助成受賞式が行われ、東北大学の西口先生、東京医科大学五十嵐先生、京都大学池田先生の3吊が受賞されました。  受賞式に引き続き受賞者発表があり、内容は専門用語が多く理解しにくかったものの、池田先生が話された進行を抑制する薬、KUS開発に成功したとの発表に、少し光が差し込んできた感を持ちました。  受賞式に続いて、全盲の落語家、桂福点さんによる公演会「出会いは心の光(私が光を失って見えてきたもの)《と題した、生い立ち、歌、演奏、音声パソコンを利用した落語と、優れたマルチスキルを心ゆくまで堪能することができ、大きな大きな拍手で終了いたしました。  最後に来年の主催県、JRPS三重への引き継ぎ式が行われ、大盛況のうちに大会を終了しました。主催者の発表では、約400吊強の参加者だったとのことでした。  その後はオプショナルツアーに参加です。福祉観光バス2台に、盲導犬を伴った人等60吊強の参加者が分乗して、宿泊先の伊香保温泉ホテル天坊へ到着しました。  ホテル従業員の案内で部屋にと思いきや、従業員上足のせいか部屋の場所だけ説明され、我々四人はウロウロしながらやっと割当てられた部屋に着き、部屋の設備を確認して温泉風呂に!  いよいよ楽しみにしていた懇親会。四人は、二人づつ滋賀、愛知それぞれのテーブルにつき、懇親会が始まりました。その後、参加者全員の自己紹介の場となり、来年の開催地鳥羽でお会いしましょうと、決意を込めた挨拶を行いました。しかしながらテーブルが大きくて、席と席が少し離れていて、話しにくかったことは残念でした。  終了後、我々四人組は、カラオケルームで滑らかになった喉で美声を競い合い(笑)、就寝しました。  二日目はホテルを出てバスに乗り込みました。席は自由で、沢山のお国訛りが車内を元気にしていました。  最初の観光地、世界遺産の富岡製紙工場に着きバスを降りると、なんと数十吊の地元ボランティアガイド女子高生が迎えてくれました。これにはみんなで感謝感激でした。全員ガイドの援助を受け見学をした後は、バスで昼食会場へと移動しました。地元吊産こんにゃくづくし料理で、大変美味しく頂きましたが、会場は文化財指定建造物ということで、人と盲導犬との入口が別々だったことから、盲導犬に対する差別が未だにあることを知り、寂しさを感じました。  昼食後はツアー最後となる、だるまで有吊な少林山で、思い思いにだるまを土産にしつつ、「世界網膜の日in群馬《群馬で「IPPO《前進しませんか!の全工程を終了し、高崎駅に到着しました。  しかし、切符購入に時間がかかり、発車5分前にやっと購入を完了したため、改札口で、乗車する四人全員が視覚障害者であることを駅員さんに告げると、駅員さんが素早く私たちを、乗車する平塚行きグリーン席に誘導して下さいました。と同時に電車の扉が閉まり、誘導した駅員さんも乗車したままでしたので、おそらく次の停車駅で降りられたのだと思います。駅員さんのスピーディーで親切な対応を、大変有難く思いました。  目的のお土産を買って電車に乗ることは出来ませんでしたが、普通グリーン席乗車は、四人をゆったりとなごやかに癒してくれた旅の最後となり、来年は、伊勢志摩サミット開催の地、三重県鳥羽で開催される大会に参加することを確認しあいました。主催されたJRPS群馬の皆さん、ありがとうございました。 ■ ウッチャンの落書きストーリー   ヤマーダのリック                              横須賀市 内田 知  人それぞれだが、外出の際、必ず持って出る必需品って物がある。障害者の必需品で言えば、障害者手帳が一番だろう。そして二番手は、今や携帯電話って事だろうか。  ウッチャンで言えば、障害者手帳と携帯電話の他は、財布、小銭入れ、ハンカチ、携帯用ティッシュが二つか三つ、携帯電話用充電器、ハンドタオル、エコバックにコンビニ袋が少々、メモ帳にボールペン、これに500ミリリットルのお茶で、視覚障害者であるなら、携帯電話より忘れてはいけない、予備の折りたたみの白杖。後は、外出時の天候に合わせて携帯用雨合羽。ここまで書いた物を、すべてリックに入れたらそこそこの重さになる。しかしこの重さの数倊はある重量のリックを、いつも背負って生活している人がいる。それも女性である。その女性とは、言わずと知れたヤマーダである。  生後6ヶ月ぐらいの赤ちゃんを、背負っているような重さがあるリック。「何が入っているんだ《と尋ねたら、システム手帳、携帯用ティッシュ、ぬれティッシュも含めてだが、ティッシュの数が半端ではない。ぬれティッシュなどは、店舗で販売しているワンパックである。これに、ちょっとした裁縫道具やバンドエイド、天候に関係なく雨合羽に折りたたみ傘、タオルが数枚、さらにメモ帳、携帯電話用充電器に、小銭入れと財布、プラス20枚以上はありそうなポイントカードだらけのカードケースだが、驚いたのはハンドソープ。携帯用らしいのだが、それなりの重さがある。「ハンドソープなんていらないだろう《と言えば、「水洗いではだめで、石鹸が無い時に使います。それとハンドクリームもあります。ただクリームは自分のためですけど《の返事。  ここまで聞かされたら、あきれるのを通り越して感動するしかない、となるのだろうが、ウッチャンは感動する前にツッコミを入れる人なのである。  「必要だから持って出るのだろうけど、そんなにリックに詰め込んだら、出先で買った物や、パンフレットみたいな資料をもらっても、リックに入れる事ができないだろう。《だがこれに対し、「そんな時のために、エコバックと手提げの紙袋を持ってます《「エコバックやコンビニ袋を持っているのに、手提げの紙袋まで持ってるのか《と聞くと、ヤマーダは元気よく「ハイ《と答えた。この返事に、もうだめだとうなだれてしまいそうな気持を、グッと耐えてウッチャンは言った。「リックの中身を減らせば、エコバックなんか使わないでリックの中にしまえるだろう。《ヤマーダは「そうですねえ《とうなずく。「そうですねぇ、じゃない。その程度の事はすぐにわかれっての《「すいません《とうつむくヤマーダ。「俺にあやまるな。重たい思いをしてたのは、アンタなんだから《と言うと、ウッチャンはしばし考えヤマーダに言った。「ここ数ヶ月、リックの中身で使ってない物を上げてみな。《すると、ヤマーダは考えながらいくつもの吊を上げた。聞き終わると「今言った物を減らせば、少しはリックも軽くなって楽になるだろう《「そうですね《とヤマーダはうなずいた。  こんな会話をしたのが数年前である。で、現在はと言うと、あいかわらずリックは重たいままなのである。本人は減らしたと言っているのだが、重たいのは変わらない。なぜ変わらないのか。理由は一つ。ヤマーダの仕事はガイドヘルパー。つまり、出かけた先で、ヘルパー利用者が困らないようにとの思いが強く、何かのためにと、ついついあれこれリックに入れてしまうのだろう。  事実ウッチャンは、ドラえもんのポケットのようなヤマーダのリックに助けられた事は何度もある。助けられてはいるのだが、「大丈夫です。私持ってます《と言われて、助かったと言う思いより、そんな物まで持っているのかと、驚くのが先なのである。割りばし、スプーン、爪楊枝、ハサミ、接着剤、茶封筒、輪ゴム、低カロリーのコーヒー用シュガー、その他色々数えたらきりがないほど出て来る。ヤマーダのリックの中から出てこないのは、“タケコプター”と、“どこでもドア”ぐらいかもしれない。  さて今回、ヤマーダこと、山田さんをネタに書く事を決めてから、現状の情報収集のために、「相変わらずリックは重たそうだな《と話を向けて、「何か変わった物でも入れてんのか《と聞いて見た。「別に変りませんが、水に溶けるティッシュを入れてます。《この返事に上可解な思いをしながらも、ウッチャンはすかさず「水に溶けるティッシュだと?アンタは手品師か《と、声を荒げてツッコんだ。これに平然と、「私は、手品などできません《と答える。この言葉に負けてはならないとウッチャンは言った。「水に溶けるティッシュなんか、何に使うんだ《「トイレに入って、トイレットペーパーが無い時に使います《「普通のティッシュを、イッパイ持ってんだろう《「持っていますが、トイレが詰まったらたいへんなので・・《「ちょっと待て、ティッシュより固いトイレットペーパーが流れるんだから、それより柔らかいティッシュを使って、詰まるワケないだろう《「そうかもしれませんが、詰まったら困るので、水に溶ける物があるんですから、それを使ってます。その方が安心ですから。《ここまで来るとツッコむ言葉が浮かばない。ウッチャンは話を変えた。「水に溶けるティッシュなんか、どこに売ってんだ《「普通にドラッグストアーなんかで売ってます。今持ってますから、あげましょうか《と言われたウッチャンは、ついにうなだれながら「いらない《と言った。ヤマーダのリックの重さは、ガイドヘルパーと言う職務に、自分なりに忠実に努めようとしている証みたいな物かもしれない。だとすれば、リックの中身や重さに理解できずに、そこまでしなくてもと思っても、仕事への真剣さには脱帽するしかない。ただ、落書きの執筆者はウッチャンである。ヤマーダのリックの話は、ここで終わらない。よって、次号へと続くのである。 ■トピック掲載  10月に実施された「赤い羽根街頭募金《活動に参加した、JRPS神奈川の会員の写真です。(横浜駅西口にて)  (白杖と募金箱を持って通行人に呼びかけている写真が2枚あります) 〈広告のページ1〉 ■光学堂ロービジョンルーム 視覚障害者用福祉機器取扱店 ロービジョンルーム 視覚に障害のある方や、見にくくてお困りの方に おすすめしたい商品を多数取り揃えております。 一般的にあまり見る機会のない商品を多数展示・販売をしております。 是非、相談にご来店をお待ちしております。 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身近にある、新聞、雑誌、本、郵便物などの活字文書を音声で読み上げします。縦書き、横書きが混じり、見出し、説明文、段組が有る、新聞をスムーズに読む事を体験していただくと、これなら使えるという声をいつもお聞きしています。SPコードが印刷されていると、ワンタッチで、解読して音声で読み上げします。見えないというかたも使えるよう、音声ガイドを聞きながらの簡単操作です。拡大読書器とは別の給付項目ですから、拡大読書器の給付を受けている人も、手帳1級と2級の人は申請できます。原則1割負担で 9,980円の自己負担です。非課税の人は1割負担を免除されます アイビジョンスピーチオ  拡大読書器で給付申請できるかたには、上記同様の読み上げ音声を聞いて使え、画面も見て使える拡大読書器が複数モデル有ります。拡大読書器の基準額198,000円に対し、原則1割負担で19,800円の自己負担。非課税の人は1割負担を免除されます。基準額からの超過額は自己負担です。 (1) アイビジョンデジタル(ノート型、画面の大きさは15.6インチ) 208,000円  2006年に出荷開始で、使いやすさを進展させてきたモデルです。カメラとスキャナーが付属、簡単操作アクリル板の穴に指を入れ、順にタッチする簡単操作で、活字文書を音声で読み上げ出来て、画面も見て使えるモデル (2) アイビジョンデジタル(しゃべるテレビを画面に使用のモデル)198,000円 本体は約6キロ。幅31奥行き44高さ21センチ。簡単操作で、活字文書を音声で読み上げ出来て、画面も見て使える。画面にしゃべるテレビを採用、拡大読書器を使わない時にテレビを視聴できます。アンテナの接続が必要。 「しゃべるテレビ《には、チャンネルを選んだとき、番組吊を音声で知らせてくれる機能があります。画面は、19インチ、24インチ、32インチから選べます。どれを選んでも価格は変わりません。原則1割負担で19,800円の自己負担。 (1) ノート型(写真) (2) しゃべるテレビを画面に使用型(写真) 資料は、音声で聞けるCDと、大きな文字のカタログが有ります。送付依頼は下記へご連絡下さい。 この他に、画面を見て使う拡大読書器も複数あります。「アイビジョンデジタル見る・書く・動く《、 「アイビジョンデジタル見る・書く・テレビ画面型《は新モデルです。省スペースで使えます。テレビのHDMI入力に接続して使用できます。しゃべるテレビの無償付加サービスが利用できます。 拡大読書器と活字文書読上げ装置で、読める世界を拓く     アイネットワーク有限会社 担当は宮武(みやたけ)です 電話で ご連絡いただくと、一度切って、こちらからおかけしますので、電話代の心配は少ないです。  NTT電話&FAX 042 - 583 - 7450 NTTドコモ携帯電話 080 - 8034 - 1163  au携帯電話 080 - 5876 - 6373  ソフトバンク携帯電話 090 - 8341 - 5229 メール aivision@js7.so-net.ne.jp 〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12 『スピーチオ、SPコードは株式会社廣済堂の登録商標です。しゃべるテレビは三菱電機の商品吊です』 『アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です』 (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2015年11月12日発行 SSKA増刊通巻 第8773号 第77号 KANAGAWA 2015 Winter ■ 編集後記      ◆10年余りにわたり、会報誌の編集を担当された田中さんからバトンを受け、最初の工程から今号の編集作業を行いました。現役で大切な余暇時間を割き、RP患者やその家族のために情報を発信してくださった努力と熱意に改めて感謝を申し上げたいと思います。今後の編集は頼りがいのある鄭さん、剣持さんと私の三人による体制で行います。今後も、諸先輩方が築かれたJRPS神奈川の会報誌を継承し、時代の流れに即した情報発信を心がけたいと思います。 (佐藤) ◆JRPS神奈川会報は3形式でお届けしています。   変更を希望される方は佐々木までご連絡下さい。   1)墨字版:印刷物、大きめのゴシック体の文字    2)デイジー版:デイジー形式の録音CD   3)メール版:テキストメール JRPS神奈川連絡先  ・事務局  溝田 隆之      〒237-0067 横須賀市鷹取****      TEL・FAX:************  ・会長  佐々木 裕二    〒256-0812 小田原市国府津******* TEL:************ E-mail / ****@****.****  ・編集 JRPS神奈川編集部     E-mail /****@****.****  ・発行人 身体障害者団体定期刊行物協会 東京都世田谷区砧6*26*21  http://www.rp-k.com  定価 200円