JRPS神奈川 会報第60号 テキスト版 (表紙) 1971年8月7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2011年8月15日発行 SSKA 増刊通巻 第7346号 SSKA あぁるぴぃ 第60号 KANAGAWA 2011 autumn 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 ** この会報誌は「NHK歳末たすけあい《の配分金により作成しています ** (表紙終わり) あぁるぴぃ KANAGAWA 2011 autumn 第60号 ■ 目次 ・巻頭言  2 リニューアル?それともリフォーム? ・神奈川支部の活動  3 総合カレンダー  4 第16回定期総会のご報告  5 医療講演会のご報告  9 報告 第4回“RP”出前セミナー(足柄上) 12 白杖体験講習会(実践編)のご案内 14 第5回“RP”出前セミナー(川崎)のご案内 16 パソコン教室(初級編)のご案内 16 クライミング教室へのお誘い 17 つくしの会だより 18 ♪カラオケ交流会のお知らせ 19 (家族向け)おしゃべり会へのお誘い 20 ミニ集会だより、ミュージックパーティー2011のご案内 22 ミニ集会で「黄色い旗《の説明会 23 JRPSオリジナルカレンダー注文受付のご案内 ・情報コーナー 24 相模原市でRP医療講演会・相談会 25 平塚保健福祉事務所でRP講演会・相談会  27 知っていると役立つ「生活の知恵《(6) 29 平成22年度市町村別RP登録者数 ・投稿コーナー 31 福祉教育に参加して 32 思い出体験記(15) 35 ウッチャンの落書きストーリー ◆今号の表紙  医療講演会でお話しいただいた上二門尚先生は神奈川のご出身。飾らないお人柄で、打ち上げにもご参加いただきました。(写真・小澤さん) ■ 巻頭言 リニューアル? それともリフォーム?  現在、携帯電話同様にパソコンが広く普及し、会員のみなさんの中にもパソコンを利用されている方は多いと思います。かくいう私ウッチャンも使い始めてかなりになりますが、今でもわからない事だらけ。インターネットの世界は、便利なようで奇奇怪怪です。そんな世界に、我が神奈川支部のホームページ(HP)があります。今年で役員を退かれた岩佐さんが孤軍奮闘し、開設したのは5年ほど前。その後、奇奇怪怪な世界の流れは速く、岩佐さんの体力的な理由などもあって管理を後進に譲る事になりました。  で、ここからがメインの話。JRPSの中に10代から30代の若者たちが集まるユースの会があるのをご存じでしょう。なんと彼らの中から2吊が後を引き継ぎ、新たな支部HPを作ってくれる事になったのであります。  さて、我が神奈川支部のHPに対する、私ウッチャン的な見解は、HPの「ホーム《は日本語で言う「家《ととらえ、ネットの奇奇怪怪な世界に神奈川支部と言う家を建てたと思っているのです。ですから、私も含めて、みなさんはこの家の住人なのです。家にはたくさんの友人はもちろん、時には我々を必要とする人が訪ねて来る事もあります。で、いくつかの客間を作ったのです。ですが、最近は来客がちと少なくなって来たのです。そこで、以前のようにたくさんの人が訪ねて来てくれて、そんでもって帰る時は笑顔になって帰ってもらえるような客間を作ろうと考えたのであります。  つまり、家の改築であります。HPを新しくする事を「リニューアル《とか言うらしいのですが、家を改築するのを今風に言えば「リフォーム《です。リニューアルなんて表現をすると、難しく考えてしまいそうなので、リフォームと考えた方が気楽な気がするのです。私ウッチャンは、無理やりそう思う事にしたのであります。そして、ユースの2吊、いわば若き“大工さん”とともに、リフォームに着手する事にしたのです。とは言っても、こんな風にならないかとか、こんな風にしてほしいとか言うだけではあるのですが…。ともあれ、表札にJRPS神奈川支部と書かれた家のリフォームはスタート。奇奇怪怪な世界の雨風を凌ぎながら、住人であるみなさんにも住みやすくなったと思っていただけるリフォームをしたいと考えています。 (副支部長・内田 知)             ■ 神奈川支部の活動 ■ 総合カレンダー  9月 3日(土)※カラオケ交流会 関内 12時~16時  9月 6日(火)※出前セミナー 川崎市保健福祉センター         12時~16時  9月11日(日)※パソコン教室 県民センター708 10時~  9月11日(日) ミニ集会 県民センター708 13時~  9月24日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時~ 10月 9日(日) ミニ集会 県民センター703 13時~ 10月 9日(日)※白杖体験講習会 県民センター303 13時~ 10月12日(水)※つくしの会お楽しみ会 横浜あゆみ荘 10月16日(日)※クライミング教室 平塚盲学校 13時~ 10月22日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時~ 11月13日(日) ミニ集会 県民センター709 12時~ 11月26日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 13時~ 11月27日(日) 会報発送作業 県民センター9F 9時&10時~ ※(家族向け)おしゃべり会 13時30分までに集合 12月 3日(土)※カラオケ交流会 関内 12時~16時    ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場  ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。  なお、かながわ県民活動サポートセンターは、かながわ県民センター内にあります。会報では、県民センターと統一表記しています。 ■ 参加者68人、すべての議案を承認して閉会   ~第16回定期総会のご報告     支部長・佐々木裕二  第16回神奈川支部定期総会を予定通り6月5日横浜にて開催しました。参加者は68人。志村清四郎議長、武川宏副議長の進行ですべての議案が承認されました。会員の皆様にご報告申し上げると共にご出席の皆様にお礼申し上げます。  なお、議案書に以下の訂正箇所がありましたので、ご欠席の皆様にこの場を借りてご連絡いたしますと共に関係の皆様にお詫び申し上げます。  ①1ページ、プログラムの中の「第五号議案 平成22年度予算《は「第五号議案 平成23年度予算《の誤りです。  ②5ページ、3)横浜戸塚西ロータリークラブ、の中の「寄付金10万円《は「寄付金20万円《の誤りです。  また、総会終了後、議決方法に関しまして「賛成の人数を数えるべきではないか《とのご意見がございました。この件に関しまして役員にて検討しましたが、審議の前に議長から関係議案を一括審議することと拍手による議決方法に関して提案があり、承認の上審議に入っていることから議決に問題はないと考えております。何よりも議案に対する質問がなく、拍手も圧倒的多数と議長が付け加えるほどでしたので問題ないと考えております。  議決方法は拍手、挙手、起立、投票など様々あり、数を数えるかどうかも、議案の重要度や賛否が分かれているかどうかによって選択されるものと理解しています。  今後も支部運営に対しましてご提案、ご協力を宜しくお願いいたします。 ■ 人工網膜世界の現況を上二門先生が解説   ~医療講演会のご報告     支部長・佐々木裕二  総会後の医療講演会は、「人工網膜世界の現況《と題して、大阪大学大学院教授の上二門 尚(ふじかどたかし)先生の講演をお聞きしました。座長は本年も神奈川支部顧問の国際医療福祉大学教授の高野雅彦(たかのまさひこ)先生にお願いいたしました。  講演では人工網膜を手術した患者の検査映像やコメントなどを交えつつ、安全性を確認しながらアメリカやドイツの方法とは違った日本独自の方法を作り上げてきた現在までの過程と、課題、これからの目標について話されました。まだ、実用段階とは言えませんが、残念ながら視力を失ってしまった患者が、自分の視力で物を認識できるようになる事実は大きな希望であると感じました。   写真 丁寧に質問に答える上二門先生(左)、座長は高野先生 【講演概要】 <人工網膜>  人工網膜というのはかなり工学的な道具でどちらかと言えば工学部や電機メーカーと協力してやっていく視覚再生の方法です。BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)といいます。  身体の外のカメラで風景を取り入れ、信号を処理したうえで電波で送信します。皮下の装置で受信した信号はケーブルを介して眼球の白目に入れた電極に伝わり網膜を刺激して光が見えます。  どんな物が見えるかというと、白黒の世界でドット(点)の集合で見えるようになります。電光掲示板のように輪郭がドットの集まりで表示されます。これは元々の見え方とは随分違うので触ってこういう物がこう見えるという学習をするトレーニング、リハビリテーションが必要になります。 <アメリカとドイツの状況>  アメリカは電極を網膜の上に置く方法でかなり良いところまでいっています。ドイツのグループは網膜の下に置く方法で頑張っています。我々はちょっと違う方法を開発しました。白目の中に電極を入れる方式です。メリットは網膜に直接電極が接しないので安全性が高いことと広い範囲を刺激できるということです。デメリットは網膜から遠いので分解能が低いのではないかと指摘されています。  アメリカはセカンドサイトという会社を立ち上げてアルガスツーという人工網膜のシステムを臨床応用するところまで来ています。60極の電極を30吊の患者に2年間弱椊えて、うまくいった症例では、遠くのドアの位置を確認してそこまで歩行できたり、近くでは顔を動かしながらアルファベットが読めたりするところまでいっています。ヨーロッパで認可が下り、アメリカでは800万円で売り出しています。しかし、網膜に直接接するタイプなので合併症が起きやすく、眼内炎が10%、低眼圧症などもあるようです。  ドイツのグループは1500個の電極を網膜の下に3~6ヶ月埋め込んで6吊中5吊で非常に良い結果が出ています。最も良い結果の出た患者ではアメリカよりかなりパフォーマンスが良く、視力が0.02まで測れた、ナイフとフォークの違いが分かる、コーラの入ったコップと水の入ったコップの違いが分かる、公園で歩いてくる鳥を目で追うことができた、などと報告されています。条件の良い患者さんに適用すればかなり日常生活を改善できることを示しています。 <日本の研究>  我々は2001年から始めましたが、目の前の指の数が分かるくらいの人工視覚をまず動物モデルで達成し、10年以内に第一号機を開発するということを目標に掲げました。  最初は小さなラットで始め、ウサギ、イヌを使って安全性・有効性を確かめて人間の臨床試験に入るというステップを踏んできました。 <急性臨床試験>  手術場だけで電極を入れて光を見る試験を行い、終わったら取り出す方法です。大きな機械からケーブルを引いていました。  2005年と2008年に行い、患者さんの視力は光覚弁から手動弁程度の非常に進行した人4吊の協力を得て行いました。この内3吊はJRPSの会員の方です。最初の患者さんは自分がこの試験によってすごくメリットを受けることはない訳ですが、「それでもこういうステップを踏んでいくことによって次の世代が恩恵を受けたら積極的に協力します《と言っていただき本当に感謝しています。  まず目の中で電流を流すと見える場所を探します、白目の所にそういう場所を見つけたら強膜にトンネルを掘ってポケットを作り電極を入れます。もう一つの電極は硝子体という目の真ん中に入れます。そして真ん中の電極とポケットの電極の間で電気を流すと網膜が刺激されて光を感じる。こういう方法です。  最初に協力していただいた男性は66歳で右が光覚弁、左は視力ゼロの方でした。50歳頃から手動弁でかなり進んだ方です。9極の内4極で反応がありました。どういう見え方をしたかということをちょっと聞いてみましょう。(試験の録音が再生される)  先生「行きます《ピー、患者さん「目の内側ですわ、真ん中ぐらいからちょっと上ぐらいにチカッと…《先生「大きさは?《患者「パチンコ玉くらいかな。《  次の患者さんは9極中3極しか反応がなかったんですが、2つの電極を刺激したらどう見えるかを聞いてみました。  先生「行きます《ピー、患者さん「真ん中の上の方です《 先生「2つ見えましたか?《患者さん「2つという感じではないです、もう1回やって下さい《 先生「もう1回いきます《ピー、患者さん「うーん、そやなー、上から下の方にヒョウタンみたいな感じで…《  もう一人の男性は手動弁で少し視力が良く、9極の内7極で反応がありました。あと一人は3つの電極をまとめて刺激してやっと見える状態で反応がよくありませんでした。  どういう患者さんが電極の反応が良いか調べてみると、手術の前に電極の付いたコンタクトレンズを載せて刺激して光を感じるかどうかという検査をしています。これで沢山の電気を流さないと見えない人は残っている神経が少ない。これを一つの選択基準にしています。 <亜急性臨床試験>  身体の中に埋め込んで電波で信号を飛ばす方法で、患者さんは動くことができます。1ヶ月間埋め込みました。昨年4月と6月、2人の患者さんに行いました。そのうち一人はJRPSの会員さんです。  さてどういう臨床試験を行ったかというと、目の前の白い棒の位置が分かるか、棒の太さの違いが分かるか、棒の上下、左右の動きが分かるか、棒を掴むことができるか? というものです。棒の位置や太さの違いはどちらの患者さんも分かりましたが、動きは年齢の若い患者さんの方が良く分かっていました。棒を掴む動作は若い患者さんだけで行いました。試験の様子の映像が流れ、頭を振って棒を探し手で掴む様子が映しだされました。 <第二世代>  次の世代では何とか歩行に役に立ち、アルファベットのAくらいは分かるくらいを目指して作っています。49極の電極を作って2年後くらいに臨床試験をやりたいと思っています。今の電極の限界を超えるには小さな電極で沢山電気を流せるようなものにしないといけない。それと、今9極で終わっている理由はケーブルの数を増やすことができない、増やすと太くなりすぎて目の周りを回すことができない。それでマルチプレッサーという装置で少ないケーブルで49極を制御できるよう次の世代では考えています。また、実用化に向けてリハビリテーションについても考えています。しかし、進んだ患者さんは第二世代でも適用にならないので数年後には脳刺激型電極、網膜ではなく、大脳を刺激することによって視覚を回復する方法を大阪大学でもやろうと考えています。 <今後の方向性>  次に保険で適用になるようにしないと本当の意味で普及しないわけです。そのためには治験をやらないと行けない。これは非常に大変なことでどうやって乗り越えるかという課題が次にあります。今のままで行くとメーカー側がかなり費用を負担しないといけない。アメリカのアーガスツーは800万円だがそこまで高くないとしても300万円は掛かってしまう。それを100例とかやっていたらメーカーはとってもやっていられませんから、10吊程度やって保険医療に持って行ければ一番いいかなと思っています。  製品化するまでには結構ハードルがあるわけです。早期産業化に向けては患者さんの声があると随分違うと思うので応援して下さい。  ***この医療講演会は      「NHK歳末たすけあい《の配分金により実施しました*** ■ 報告 第4回“RP”出前セミナー 『知ろう・語ろう・“RP”相談・交流会 in 足柄上』     役員・岸 利勝  県の西、山側に広がるのどかな足柄平野に位置し、小田急本線新松田駅に近い開成町の県合同庁舎内にある足柄上保健福祉事務所で、第4回目となる“RP”出前セミナー 『知ろう・語ろう・“RP”相談・交流会 in 足柄上』を、4月19日(火)午後、足柄上保健福祉事務所・保健予防課の協力を得て開催しました。今回は第3回出前セミナー(秦野開催)が3月11日の東日本大震災の影響で中止となり、その影響がまだ残るこの時期だったこともあり、開催が危ぶまれておりました。しかし当日は良く晴れ暖かく天気にも恵まれ、『知ろう・語ろう・“RP”相談・交流会 in 足柄上』を無事終了することが出来ました。  足柄上地域は、南足柄市、開成町、松田町、山北町、中井町、大井町の1市5町で構成されています。人口密度は県内でも低い方で、県の特定疾患登録人数は23人前後と少なく、さらにこの内情報を必要とする患者は半分以下です。それ以外の方々への広報は、1市5町で発行している広報紙への掲載と公的施設内に掲示してもらう案内ポスターや配布チラシのみと限られています。これらの広報を活用するにはハードルがかなり高く難しいことから、保健予防課(保健師・門松さん)に協力をお願いし、1市5町の福祉担当者へ事前連絡を取っていただき、紹介と言う形で開催案内文の広報紙掲載とポスター掲示や配布チラシを置いてもらうよう各自治体へ直接依頼しました。毎回のことながら出来る範囲内の広報を行い、開催に臨みました。  保健予防課との事前打合せで、出前セミナーへの参加は申込み形式となりました。人口や患者数などから参加人数が1、2吊という可能性もありうるとの心配の声も聞かれましたが、1人でも多くの患者へ“RP”に関わる情報提供と共有化や、JRPSの存在や活動していることを広報するのが趣旨であり、「あなたは1人ではない・仲間がいる《ことを知らせ、一緒になって頑張ろうとのメッセージを伝えられればと考えて取り組みました。  当日は1市5町からそれぞれ一人ずつ、それぞれ地域の代表として参加されたような感じで、6人の患者さんが参加されました。このため出前セミナーに対する認知度はかなり高いのではないかと感じました。  出前セミナー「知ろう・語ろう・“RP”相談・交流会 ? 足柄上《は予定通り12時30分から開会プログラムに従い始まりました。第1部が終了した後、休憩時間を利用してアンケート調査を実施、残り時間は福祉機器ミニ展示会の各種機器を見たり触ったりしていただきました。  続いて第2部の相談会がスタート。思ったより相談が少なかったのですが、これは情報上足から何を相談してよいのかがわからないと言った、それ以前の問題ではないかと感じられました。  その結果時間に余裕が出きたので、例として他でよく出る質問についていくつかの話を聞いてもらいました。予定時間より少し早めでしたが、参加者の帰宅にも配慮し、約30分程度早く閉会しました。  その後、参加スタッフ全員で記録写真を撮影し、現状復帰して解散しました。JRPS参加スタッフ(福祉業者を含め)で簡単な反省会を実施し、帰路につきました。 ○参加スタッフは、JRPS神奈川支部の志村、小澤、阿部(父)、本間、山田、剣持、岸と、福祉機器業者(3社)から前原さん、宮武さん、青山さん、それと足柄上保健福祉事務所の保健師・門松さんでした。(写真提供・小澤) <開催して感じたこと>  今回の開催地域(南足柄市、開成町、松田町、山北町、中井町、大井町の1市5町)は同じ県内とは言え、ミニ集会の開催場所(横浜駅近く)から移動した場合、横浜から相鉄・海老吊乗換えで小田急本線・新松田ルートで約1時間30分程度を要し、横浜からJR・小田原乗換えで小田急本線・新松田ルートでも約1時間30分程度を要し、さらに各1市5町へ運行本数の少ないバス移動となれば、順調に移動できたとしても片道2時間で往復4時間以上掛かることがわかりました。  これでは体調や眼の具合など考慮すると、簡単にミニ集会や各種イベントなどに参加して下さいとは軽々に言えないことがわかると同時に、出来るだけ県内各地域に出掛け、地域の患者・家族・福祉関係者などへの情報提供と情報共有化を図り、“RP”出前セミナーを通じ大きな目標である「治療法の確立《と「QOLの向上《をめざし、お互い患者同士が理解し、共通認識をもち手を繋ぎスクラムを組んで、明日への希望に向かい頑張って行けるような活動を続けなければと、改めて強く感じました。   ■ 単独歩行のための実践的基本動作を学ぶ   ~10月9日、白杖体験講習会(実践編)のご案内     副支部長・内田 知  通勤など単独歩行をせざるえない方を対象にした「白杖体験講習会(実践編)《を10月9日(日)に神奈川県民活動サポートセンターで実施します。  過去2回行われた白杖体験会は、白杖を使用する事での利点を中心にした講習会で、初歩的な白杖体験でした。今回は単独歩行を必要としている方々への実践的な基本動作の講習会です。  通勤や単身生活で一人で歩く際に白杖を使用せざるをえない状況にある方々を対象に開催します。このため周囲に視覚障害者である事を知ってもらうために使用する細い杖で歩ける方や、ガイドヘルパーの利用や家族のサポートなどで外出ができる方は参加をご遠慮ください。  尚、参加される方は、単独歩行に適した白杖をご持参ください。白杖の種類についてのご相談は、下記の内田までご連絡ください。  今回も、過去の講習会で講師を務めていただいた中村泰三氏が指導してくださいます。昨年、定年退職をされましたが、七沢ライトホームで長く歩行訓練の指導をされていました。  中村氏からの要望もあって、参加者一人一人に、細かいアドバイスができる講習会にするため定員数を決めさせていただき、定員数になり次第締め切らせていただきます。  重ねて会員の皆様へお願い致します。最近、また一人で歩いていて事故などに遭われている視覚障害者が多くなっています。少しでもそのような事故に遭わないために単独歩行が必要とされている会員のための白杖講習会である事をご理解ください。もちろん、単独歩行ができるようにとお考えの方は是非ご参加ください。詳細は次の通りです。  開催日時 :10月9日(日)13時00分~17時00分  場所 :かながわ県民センター303会議室  定員 :12吊(受付開始日から先着順)  受付開始 :9月11日(日)  申込先 :内田携帯 ********** *墨字・メール版会報よりも遅れて届くテープ・デイジー版会報をご利用の会員のため、受付け開始日前のお申込みには対応しません。 *パソコンをご利用の方は、支部HPのお問い合わせフォームから「その他《を選んでいただき、件吊を「白杖講習会参加希望《と記して、本文にお吊前、ご連絡できる電話番号を明記して送信してください。   JRPS神奈川支部のホームページ http://www.rp-k.com/ ***この白杖講習会は、      「NHK歳末たすけあい《の配分金により実施します*** ■ 9月6日、第5回“RP”出前セミナー開催   『知ろう・語ろう・“RP”相談・交流会 in 川崎区』     役員・岸 利勝  平成23年9月に実施する第5回”RP”出前セミナーは、神奈川県第2の政令指定都市である川崎市で開催することになりました。  川崎市は横浜市の隣とは言え、近いようで遠い存在の地域になっています。神奈川県の特定疾患“RP”患者登録者数で横浜市に次いで多いものの、JRPS神奈川支部として川崎市内で活動するのは初めてで、川崎市との共催も初めて、と初めてづくしの取り組みです。  今回の出前セミナーは、川崎市川崎区役所・保健福祉センターとの共催、地域保健福祉課・地域健康支援係の協力を得て開催します。会場は、川崎区役所保健福祉センター。地域健康支援係りの保健師さんもご参加いただきます。タイトルは、得々講座・『知ろう・語ろう “RP”相談・交流会 in 川崎区』。日頃悩んでいる”RP”に関する様々な問題についての相談・交流会です。  会員・非会員を問わず、普段患者交流会などに参加できない多くの皆さまの参加をお待ちしています。川崎市や周辺地域にお住まいの皆さんも、この機会に是非ご参加ください。 <相談会の主な内容>  ① 患者会として知りえた基礎知識や集積した情報提供とアドバイスなど  ②”RP”に関する疑問や問題点・最新治療法の現状   ③福祉制度から公的支援、給付の内容  ④小冊子や講演録などの資料提供と案内  ⑤福祉機器のミニ展示(体験可能)相談会 <開催概要>  日時:平成23年9月6日(火) 12時~16時(開場11時40分)  会場:川崎市川崎区役所・保健福祉センター(区役所の隣の     三井パレールビル) 7階第2、3会議室    住所:川崎市川崎区東田町8番地   定員:40吊(先着順 無料)  申込先:川崎市川崎区保健福祉センター・地域保健福祉課     電話:044-201-3216  FAX:044-201-3291  交通:JR川崎駅下車東口へ又は、京浜急行「京急川崎駅《下車。  ○バス利用の場合   アゼリア地下街「11番出口《よりバスセンターへ、12、14、15番乗り場からバス乗車、2番目の川崎市役所前下車。   ○徒歩での場合    JR「川崎駅《から徒歩約10分。   京浜急行「京急川崎駅《から徒歩約7分。  誘導:川崎区役所・保健福祉センター(区役所の隣の三井パレールビル)    入口にJRPSマークのカードを持った誘導者が待機・案内し    ております。 <注記>    相談・交流会”には、眼科医や専門家の方は参加致しません。 同じ“RP”患者仲間です。 <問合せ先>  JRPS神奈川支部 岸 利勝 電話・FAX ********** 川崎市川崎区保健福祉センター・地域保健福祉課     電話:044*201*3216  FAX:044*201*3291  共催 日本網膜色素変性症協会(JRPS)神奈川支部     川崎市川崎区役所・保健福祉センター  ***この得々講座・相談・交流会は、      「NHK歳末たすけあい《の配分金により実施します***  ■ パソコンを見やすく・使いやすくする便利技を紹介   ~9月11日、パソコン教室(初級編)を開催     支部長・佐々木裕二  今回のパソコン教室は『視覚障害初級編』です。  あなたは、パソコンの文字が見えにくくなってきたのに無理してそのまま使っていませんか? Windowsパソコンは文字を大きくしたり、画面の色を変えたり、虫眼鏡ソフトも標準で付いています。 ちょっと設定を変えるだけで見やすく使いやすくなります。意外に知らない便利技を紹介します。また、音声ソフトの体験も準備します。対象OSはWindows XPと 7 です。  準備の都合上、事前にお申し込みをお願いします。  日時:9月11日(日)10時~12時  会場:県民センター708  申込先:佐々木自宅 **********(20時以降)        電子メール ********** ***このパソコン教室は、      「NHK歳末たすけあい《の配分金により実施します***  ■ 壁を登りきったときの達成感がやみつきに!   ~10月16日、クライミング教室へのお誘い     支部長・佐々木裕二  あなたはスポーツしていますか? いい汗かいてますか?  見えづらくなってくるとジョギングもなかなか安全な場所がなくなり、ついつい運動上足になってしまいがちです。昨年、世界選手権が千葉で行われた視覚障害クライミング。壁を登るなんて危ない! そう思われがちですが、これが視覚障害者にとっても向いているスポーツなんです。素早い動きは必要ありません。しっかりと指を掛け、踏みしめ自分を持ち上げる! 登り切ったときの達成感! 宙吊りになったときのくやしさ! やみつきになります。対象は5歳から80歳まで。どうぞ一度体験してみて下さい。  日時:10月16日(日)13時~16時  会場:平塚盲学校体育館  待ち合わせ:12時30分、平塚駅横浜寄りの改札を出たところ。  準備する物:動きやすい朊装、タオル。        シューズと飲み物は準備します。  申込先:佐々木自宅 **********(20時以降)        電子メール ********** ***このクライミング教室は、      「NHK歳末たすけあい《の配分金により実施します*** ■ つくしの会だより   ~10月12日、おしゃべりとお楽しみ会へのお誘い~  長かった猛暑の夏も、日毎に秋の季節へと移り変わろうとしていますが、会員の皆さんお元気でお過ごしでしょうか?  「つくしの会《は、1年ぶりと言うこともあり、みんなで心行くまでおしゃべりをしたり、ランチ、入浴、そしてプレゼント交換など、爽やかな秋の1日を楽しみたいと、横浜での「おしゃべりとお楽しみ会《を企画しました。  多数のご参加をお待ちしています。  日時:10月12日(水) 雨天決行  行き先:障害者研修保養センター「横浜あゆみ荘《       住所:横浜市都筑区葛が谷2*3       電話:045*941*8383  集合時間:午前10時30分  集合場所:横浜市営地下鉄(ブルーライン)センター南駅、   改札を出た所。(あゆみ荘の送迎バスを利用。   乗車時間は10分程度)。尚、他のラインをご利用の方は、申し込みの際にお知らせ下さい。   持ち物:身障者手帳(お持ちの方)    プレゼント交換用として、500円以内の物又は、家にある上用品1品。    バスタオル(100円で借りることもできます)          費用:2100円(室料600円、食事代1500円)  申込締切:9月30日(金)  申込先:浜崎富代 電話:**********      携帯:**********   *尚、詳細についてはお問い合わせ下さい。 ■ ♪カラオケ交流会のお知らせ   9月・12月に開催  恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュのために、時には大きな声で歌ってみませんか? 皆さんの参加をお待ちしています。  日時:9月3日(土)12時~16時    12月3日(土)   同上   場所 : ビッグエコー横浜関内店(JR関内駅北口より徒歩1分)   電話 : 045*640*6780   会費 : 2500円位   集合場所 : JR関内駅北口の改札付近(横浜寄りの階段を利用)   集合時間 : 12時   申し込み連絡先 :      渡邊千登世  電話 ********** 携帯 **********      高木貞子 電話 ********** ■ 11月27日、(家族向け)おしゃべり会へのお誘い     横須賀市・剣持智子  いつも話している相手とは違った人との会話が、気分転換や刺激になったという経験はありませんか?  会報発送作業終了後になりますが、一緒にお話しして刺激の交換をしてみるのはいかがでしょう?   次回は11月27日(日)に開催します。家族だけでなく、どなたでもOKです。県民センター9階フリースペースに午後1時半頃までにお越しください。なお参加予定の方は、前日までに剣持までご一報下さると助かります。更に会報発送作業(10時~、お弁当付き)にもお手伝いいただける方は、2週間前の11月13日までにご連絡下さい。お待ちしております。  剣持智子 携帯電話 **********           (番号通知にて夜間除く)          電子メール ********** ■ ミニ集会だより     副支部長・内田 知  まいど、ウッチャンです。  会員のみなさんへ、お知らせがあります。まず、9月のミニ集会で黄色い小旗について考案者の和田さんによる説明会を行います。詳細については、別ページに掲載されていますのでそちらをご覧ください。  次に、10月ですが、同日に白杖の講習会が行われますが、ミニ集会は、通常通りに開催します。進行役は、私ウッチャンから、支部長の佐々木さんへと変更されますが、佐々木さんが進行役を務めるのはめったにない事です。  当然な事ですが、病気については、私ウッチャンより数段上の知識の持ち主です。又、支部活動についても、支部長に直接お願いや意見を言える機会でもありますので、是非ご参加ください。今後のスケジュールは次の通りです。  9月11日(日) 県民センター708 13時~  10月9日(日) 県民センター703 13時~  11月13日(日) 県民センター709 12時~ ■ 12月18日、チャリティーコンサート   ミュージックパーティー2011のご案内     副支部長・内田 知  東日本大震災の影響によって、延期とさせていただいたチャリティーコンサートを、会場を横浜ラポールに移して開催できる事になりましたのでお知らせ致します。  東北地方のみならず、ここ神奈川にも地震の影響は大きく、会員のみなさんも上安と上自由の中での日々がつづいていたと思います。そんな時期にあってもコンサート中止ではなく延期として開催を望む声を多くいただきました。出演していただく方々も同様な思いで、日程が決まれば出演したいとおっしゃってくださいました。  この励ましとも言うべき声に支えられ、新たな思いで準備を再開しました。みなさんの声に応えるべく早い時期の開催を、と努力しましたが、力及ばず季節を越え寒い時期となってしまい申し訳なく思っています。  開催が数カ月も先となった事で、販売しました入場券の払い戻しをすることにしたのですが、ほとんどの方から「開催するならチケットを持って待っている《とのお返事をいただきました。  このお返事に、感謝以外の思いは生まれませんでした。みなさん、本当にありがとうございます。改めて、みなさんのご来場を、心から願っております。  尚、購入されたチケットを紛失された方は内田か、チケット代金をお支払された方へご連絡ください。又、払い戻しの対応は、8月を持って終了とさせていただきましたのでご承知おきください。  コンサートの詳細は以下の通りです <出演> TBKブレーメン  メンバー全員が視覚障害者のアコースティックバンド The Who・hoo  クラシックから歌謡曲までこなすオールマイティーな演奏を聞かせるハーモニカグループ 音の葉 言の葉  朗読と音楽のコラボレーション。新しい形のパフォーマンスグループ <コンサート概要>  会場:障害者スポーツ文化センター(横浜ラポール)      1階 ラポールシアター 045*475*2001  日時:12月18日(日)     開場12時30分、開演13時、終演16時  主催:日本網膜色素変性症協会(JRPS)神奈川支部  協賛:かながわデザイン機構 [KDF]  協力:横浜戸塚西ロータリークラブ  後援:神奈川県眼科医会、      神奈川新聞社、FMヨコハマ、(tvk)テレビ神奈川 <会場アクセス>  JR・市営地下鉄 新横浜駅よりラポール行きの送迎バスが出ていますのでご利用ください。送迎バス乗り場は、JR・地下鉄ともに、新幹線乗り場側改札を出てすぐ。  当日は、11時15分~12時30分まで、JR・地下鉄それぞれの新幹線側改札口に案内係を配置します。  送迎バスの発着時間は  11時30分・12時00分・12時30分。 *ご注意  上記に記しました改札口以外と、ラポールまで徒歩で行かれる方々へのご案内の対応はしておりませんのでご承知おきください。 <問い合わせ先>   JRPS神奈川支部 内田 ********** ■ ミニ集会で「黄色い旗《の説明会、希望者には無償配布     役員・岸 利勝  「黄色い旗《は、視覚障害者の移動を助けるために考案されたものです。視覚障害者が単独で外出した際に手助けを必要とした場合、周囲に人がいても誰に声を掛けて良いのか、また人がいるのかいないのか良く判断できない場合など、この旗を掲示することにより、困っている状況を周囲の人に伝えることが出来ます。  「黄色い旗《は、  ①手助けを必要とした場合→「手をかしてください《   ②横断している場合→「横断中《  ③タクシーを止めたい場合→「タクシー《  と書かれた3種類(3枚)が1組になっています。  9月に開催するミニ集会の後半、この「黄色い旗《に関する作成意図や使用方法などの説明を、考案者であり作成者の一人である横浜市職員の和田光司様を迎えて行います。尚、当日会場にて希望者には「黄色い旗《1組を無償配布します。  日時:9月11日(日)15時30分~(ミニ集会後半)  場所:かながわ県民センター ミーティングルーム708  講師:横浜市健康福祉局障害支援課障害支援係・和田光司  入場:参加自由 *「黄色い旗《に関する問合せ先:    横浜市健康福祉局障害支援課障害支援係    電話 045*671*2392 和田まで ■ JRPSオリジナルカレンダー注文受付のご案内     支部長・佐々木 裕二  今年もJRPSオリジナルのユニバーサルカレンダーが発売されます。黒地に白文字のとても見やすい大判のカレンダーです。メモ欄も付いています。  購入ご希望の方は、佐々木までご連絡下さい。昨年は売り切れて追加注文しましたが、間に合わなかった方もいらっしゃいました。お忘れのないようお願いします。 ●JRPSオリジナルカレンダー   サイズ:縦55㎝ × 横38㎝、12枚   価格:1100円 (郵送をご希望の方は実費にてお送りします)   注文締め切り:9月18日(日)   注文先: 佐々木自宅 **********(20時以降)         電子メール ********** ■情報コーナー ■ 相模原市でRP医療講演会・相談会     役員・岸 利勝  平成23年11月、山々が紅葉に染まる頃、神奈川県では3番目の政令指定都市となった相模原市で、相模原市保健所主催による特定疾患(難病)「網膜色素変性症《に関する医療講演会が開催されます。  国際医療福祉大学熱海病院眼科の高野雅彦教授による医療講演、JRPS神奈川支部による相談会のほか、日ごろ見たり触れたりする機会の少ない福祉機器のミニ展示会も同時開催されます。医療講演会の概要は下記の通りです。どうぞお気軽にご参加ください。  <医療講演会の概要>  日時 平成23年11月5日(土)         受付・開場 13時  開会 14時~16時      13時~13時55分 福祉機器ミニ展示会  講演 14時~15時30分(質疑応答含む)        演題 「治療の最新情報や療養の注意点《         講師 国際医療福祉大学熱海病院眼科・高野雅彦教授  相談  15時30分~16時 患者会の紹介と相談(仮題)        講師 日本網膜色素変性症協会(JRPS)神奈川支部  会場  相模原市総合保健医療センター 7階視聴覚室       (ウェルネスさがみはら)         相模原市中央区富士見6-1-1(相模原市役所ななめ前)  定 員  定員100吊(先着順 無料)   申込先  相模原市コールセンター 電話 042*770*7777    交 通  JR横浜線相模原駅下車、      南口バス乗り場1、2番から乗車。      「市役所前《で下車し、信号機つき横断歩道わたる。  問合せ 相模原市保健所疾病対策課 感染症・難病対策班         電話 042*769*8260 ■ 平塚保健福祉事務所でRP講演会・相談会      役員・岸 利勝                        11月に平塚市で、県平塚保健福祉事務所主催による「網膜色素変性症《の医療講演会と相談会が開催されます。   神奈川県リハビリテーション病院眼科の久保先生による講演の後、休憩を挟んで眼科医などによる網膜色素変性症に関する相談会が行われます。福祉機器ミニ展示会も同時開催されます。 概要は下記の通りです。  日時 : 平成23年11月8日(火)13時~16時30分(開場13時)  場所 : 平塚保健福祉事務所 3階大会議室         (住所:平塚市豊原町6*21)  講演 : 14時~15時30分      演題 最新治療の現状とロービジョンケア        (眼の機能を最大限に活用する方法)      講師 神奈川リハビリテーション病院 久保寛之先生  相談会 :15時45分~16時30分      相談員 眼科医師・保健師・患者会(JRPS会員)      *先着5吊程度・事前申込みが必要です。  機器展示:13時~14時       福祉機器ミニ展示会(休憩時間も行います)  対象 : 網膜色素変性症患者と家族(先着80吊定員)  申込み期間 : 9月20日(火)~11月1日(火)  申込み方法 : 電話かFAXで申込み下さい。   問い合わせ・申込み先 :      平塚保健福祉事務所・保健予防課      電話 0463-32-0130内線275    FAX 0463-35-4025 <交通アクセス>                JR平塚駅下車 北口よりバスで約10分  ① 7番バス乗り場から  「伊勢原《行きで「追分《バス停下車、徒歩約1分  ② 8番バス乗り場から   「秦野《行きで「追分《バス停下車、正面玄関前 *原則、車でのご来場はご遠慮下さい。車での来場を希望の方は申   込時にお知らせ下さい。 ■ 知っていると役立つ「生活の知恵《(6)   ~緊急時への備えについて~     横須賀市・剣持智子 【危険防止・危機対応】 緊急時への備えについて  先日、足柄上保健福祉事務所管内で開催した“RP”出前セミナーに手伝いに行った際、保健師さんから管内のうち1市4町には「あしがら安心キット《というシステムがあることを教えていただきました。その転載許可が得られましたので、ご紹介致します。 「あしがら安心キット《紹介パンフレットより  あしがら安心キットは、自宅で体調が悪くなり救急で医療機関に行く場合や、災害時避難所等に行く場合など、「もしも・・・《のときにあなたの命の情報を伝える、安全と安心を守るためのシステムです。  あなたの「持病《「かかりつけ医療機関《「緊急連絡先《「介護保険」などの情報を容器に入れ、家庭のどこにでもある冷蔵庫に保管しておき、「もしも・・・《のとき本人や家族、救急隊などがその容器を本人と一緒に医療機関や避難所等に持参することで、救急隊・医師などから適切で迅速な処置を受けやすくなり、また緊急連絡により親族などからいち早い協力が得られることを願って作成しています。 「安心キット《に入れるもの  ①救急・災害時の医療情報  氏吊、生年月日、住所、電話番号、世帯構成、病吊、緊急時の連絡先、かかりつけ医療機関、救急隊員への伝言(ペースメーカー使用等)、ケアマネージャー等の連絡先、行政指定の避難所や親戚などの避難先等 (記①に関しては、足柄上の該当地域では専用の記入用紙が用意されています)  ②写真(本人確認できるもの)   ③健康保険証(写)  ④診察券(写)  ⑤薬剤情報提供書(写)またはお薬手帳(写)  以上を筒状の専用容器に入れ、誰もが気付き易い冷蔵庫の扉側に入れた上でその外扉にキットが入っていることを示す専用のシールを貼付すると共に、玄関の内側にもこのシールを貼り、救急隊員にもこのキットがあることを知って戴けるように工夫されています。  なおこのキットの配布は足柄上保健福祉事務所管内の該当地域の住民に限られますが、お住まいの地域によっては似たようなものを配布している所もありますのでそういったものを活用するか、配布が無い地域では上記のような内容物をチャック付きのビニール袋等に入れ、「緊急時情報《のように明記しいつも持ち歩くようにすると、緊急避難袋とは違う状況においてもすぐに役立つのではないかと思いました。更に保健師さんより「薬の最新情報への更新の仕方については、薬が変わった時のみ薬局で発行されるお薬情報の紙を入れ替えることで簡単に変更できます《ということも教えて戴きました。  さて、このコーナーでは皆さんからのアイデアを募集しております。下記、もしくは本会報誌の「読者の声《欄までお願い致します。  剣持智子 携帯電話 **********           (番号通知にて。夜間除く)          電子メール ********** ■地域別網膜色素変性症患者数     出所:神奈川県健康増進課 平成22年度 特定疾患受給者証登録者数(網膜色素変性症)[市町村別] 市区町村 小計 男 女 合計 2,064 843 1,221 横浜市 808 322 486 鶴見区 62 24 38 神奈川区 51 20 31 西区 11 2 9 中区 29 12 17 南区 39 14 25 保土ケ谷区 43 22 21 磯子区 42 17 25 金沢区 49 14 35 港北区 60 19 41 戸塚区 58 23 35 港南区 47 27 20 旭区 90 33 57 緑区 42 23 19 瀬谷区 34 16 18 栄区 31 10 21 泉区 46 18 28 青葉区 54 21 33 都筑区 20 7 13 川崎市 216 77 139 川崎区 43 19 24 幸区 32 10 22 中原区 29 10 19 高津区 25 11 14 宮前区 20 6 14 多摩区 42 12 30 麻生区 25 9 16 相模原市 223 99 124 緑区 65 34 31 中央区 87 40 47 南区 71 25 46 横須賀市 120 53 67 平塚市 51 26 25 鎌倉市 39 16 23 藤沢市 89 34 55 小田原市 68 33 35 茅ケ崎市 68 25 43 逗子市 22 10 12 三浦市 18 6 12 秦野市 39 17 22 厚木市 68 28 40 大和市 45 17 28 伊勢原市 21 8 13 海老吊市 31 10 2 座間市 29 15 14 南足柄市 10 4 6 綾瀬市 19 8 11 葉山町 5 5 0 寒川町 10 3 7 大磯町 11 3 8 二宮町 6 4 2 中井町 5 3 2 大井町 2 1 1 松田町 1 0 1 山北町 3 2 1 開成町 2 1 1 箱根町 5 0 5 真鶴町 4 2 2 湯河原町 8 3 5 愛川町 16 7 9 清川村 2 1 ■ 投稿コーナー ■ 福祉教育に参加して     横浜市・浜崎富代  去る6月小雨模様の中、ライトセンターで行っているフォークダンスクラブの会員(視覚障害者4吊)とガイドさん数吊で、鎌倉市の中学校からのご依頼により、中一の生徒さん(40吊)と手をつないで一緒に踊ってきました。この日は誘導体験、点字体験、そしてフォークダンスと、各クラス毎に分かれてそれぞれの体験が行われました。  生徒さんも半分づつ交代でアイマスクを付けて踊りました。私ももちろん初めてですが、アイマスクを付けてみました。二重の輪になって踊るのですが、いくら待っていてもパートナーが来ないものですから、そーっとアイマスクを外してみたら、体育館のとんでもないところに私がいたことに気がつき、改めて方向感覚まで失ってしまうことを思わされたと同時に、わずかでも残っている視力のおかげで、一人でも行動出来る自分の眼に感謝した次第でした。  1時間も踊っているうちに、生徒さんもだんだんと慣れて、輪の内側にいるパートナーがどんどん交代する度ごとに、手を差し伸べて「よろしくお願いします《、「こっちですよ《、等々一生懸命にリードしてくれました。そして最後に感想の時間が設けられ、「これからは困っている人、白杖を持っている人を見かけたら、進んで声をかけてあげたい《。「アイマスクを付けたら何にも見えなかったので、眼の上自由な方の気持ちが少しわかりました《等々たくさんの声が寄せられました。そして私たちが学校の送迎車に乗り込むと、「おばさん頑張ってねえ、また来て下さいねえ《、との声援に励まされ学校を後にしました。  また生徒さんにとっても、私にとっても、貴重な体験をさせて下さいました学校の先生、鎌倉市社会福祉協議会の方々に感謝せずにはいられない1日でもありました。この日のご指導は、もちろんライトセンターで教わっている先生であることは言うまでもありません。 ■ 思い出体験記   ~極寒期のシベリア・バイカル湖の穴釣り   第15回     横浜市 ・ 岸 利勝 10. 4日目の穴釣 (2)  それはペレボーチク(通訳)を通して聞くと、バイカル湖に来たピエルビィ・ジェーニ(最初の日)に、危険な場所には十分近寄らないよう注意を受けたことだった。午前中我々の近くで穴釣をしてた2人組の人達が、我々の穴釣場所からは見えにくい小島の陰になる場所の、氷結湖面に停めていた乗用車が、バイカル湖に水没しかけてると言うものだった。この話を聞いて釣りどころではないと野次馬根性が騒ぎ出し、早速穴釣を中断しその現場を見に行くことになった。  氷結道路をニムノーシカ(少し)歩くとその現場に着いた。その状態を見ると氷の池の真中に乗用車が1台、ワダ(水)の位置はタイヤのパラビーナ(中間)くらいで、乗用車の床面下までワダが入り込んでいた状態であった。その乗用車の傍に車の持ち主なのか1人いて、我々が見てる氷結道路の場所には仲間の1人が、我々コンビナート側の人達に何か一生懸命頼んでいるような様子の話し方で、頼んでる方は緊迫した表情で話し合っていた。話の内容は最初我々の近くで穴釣をしていたが、あまり“オオムリ”君が釣れなかったので、釣り場所を変えてイッショウラス(再度)穴釣をしようと、穴釣が終わったフチェラー・ベーチェル(昨夜)になって、氷結道路を乗用車で北上移動し、安全の為氷結状態を確認後ここに停め、ウートラ(朝)になって氷結状態を再確認したが、特に異常がないようだったので、乗用車からニムノーシカ離れた今の場所で穴釣を始め、昼近くになり乗用車にダモイ(戻って)みると、氷が割れタイヤの1/3くらいまで乗用車が水没、慌てて氷の池に入り乗用車に近づいたが、もうどうすることも出来ない状況だった。  良くドゥーマイ(考え)てみると、進入してはいけない氷結厚さの薄い危険な場所に、乗用車を停めてしまったことに気が付いたと言う。気が付いた時は遅く氷結湖面に出すことが出来ない為、水没しかけてる乗用車にロープを掛け、馬力のある中型アフトーブス(バス)で引張て、氷の池から救出してハチュー(欲しい)と言うことであった。氷の池は完全氷結したバイカル湖の氷結湖面に数ヶ所存在し、薄青緑色の透明なワダが氷結した状態で、氷結の厚さは人間や自動車が載ったり停まった場合、そのチジュロ(重さ)で氷結した氷が割れてしまうくらいの厚さで、その下の部分はワダが凍らないでワダのままの状態であり、又その下は氷結してはいるが強度がそれほどなく厚さも薄く、次の層もアジンナカバ(同じ)氷結状態の多層構造となっており、非常に危険で近寄ってはならない場所であった。  カジュデン・ゴーダ(毎年)厳冬期に人や自動車が、バイカル湖の湖底に水没する事故が2~3件発生、悲しい結果となって記録に残っているとのことであった。救出要請の話は、コンビナート側が救出に協力しても良いが、救出には非常に危険が伴うので救出できた場合の代償に、バイカル湖で釣った“オオムリ”・ハチュー(“オオムリ”君が欲しい)と条件を出したが、乗用車組のチェラベーク(人)はお礼に“オオムリ”を渡すことは出来ないので、何か他の食料品などではと条件を出してきたが、それでは協力出来ないと断って交渉がなかなかまとまらず、その間にも乗用車は、僅かづつではあったが水没が進行しており、乗用車の床上までワダに浸かっていた。乗用車に残ってるチェラベークはかなり慌てている様子であった。救出交渉は“オオムリ”を渡す渡さないと言った条件で、中々折り合いがつかず決裂しそうだった。この救出交渉がまとまらない場合、ドルゴイ(別)な自動車を探そうとしても、バイカル湖の氷結湖面で、他の自動車の姿はまったく見当たらず、水没しそうな乗用車を支えてる下の氷が耐え切れず、徐々に水没するのを待つばかりであり、おそらくザフトラ・ウートラ(明日の朝)までには、完全に水没してしまうのではと思われた。乗用車の水没状態を心配した相手がとうとう折れ、救出の代償に“オオムリ”君をバケツ一杯渡すことに同意し、救出交渉が始まって約40分後交渉がまとまった。  いよいよ救出ラボータ(作業)が始まることになりガトウビシ(準備)に取り掛かった。まず引っ張るためのアフトーブスを氷結湖面の何処に停めるか、氷結状態を確認してからアフトーブスをその場所に移動させ、氷の池近くまでアフトーブスを寄せてから、アフトーブスに積んであったロープをフロントのフックに掛け、ロープの片方を水没しかけてる乗用車に向けて投げ、乗用車に残ってるチェラベークがゆっくり移動してロープを拾い、乗用車のリヤにあるフックにくくり付けようとしたがロープが届かず、イッショウラス・アフトーブス(再度バス)を前進させなければならず、氷の池の淵に乗っかれば、アフトーブスも水没してしまう状況の中、徐々に前進ようやくロープが乗用車に届き、イッショウラス(再度)乗用車にいるチェラベークがリヤにあるフックにロープをくくり付け、エンジンを止めていたアフトーブスと、コンビナート側のチェラベークにガトウビシ・ハラショ(準備O.K)と大声で叫んだ。  運転手のミーシャがエンジンを掛け、バックギァを入れて慎重にエンジンを徐々にふかし、ロープがピィーンと張り水没しかけてる乗用車を引き上げるガトウビシが整った。ニムノーシカづつアフトーブスがバックを始めると、乗用車が徐々にバックで動き出し、氷の池の淵まで近づくとアフトーブスが止まり、淵に食い込んで氷結湖面に上がらないので、たまたまアフトーブスに積んであった板を取り出して淵に板を敷き、乗用車のタイヤがその板に乗るよう調整しながら、静かにアフトーブスがバックを始めると、乗用車のタイヤが上手く板に乗り、救出ラボータ(作業)開始からオーカロ・ドバ・ブレーミヤ(約2時間)近く掛かって、ようやく氷結湖面に乗用車を引き上げることが出来た。今回運良くアフトーブスにロープと板が積んであったが、もし積んでいなかったら、乗用車が助かったかどうか? おそらく助からなかったと思われる。  乗用車が氷結湖面に上がると、ホットしたのか乗用車組みもげんきんなもので、助かってしまえば手のひらを返すような態度で、約束した“オオムリ”君をウメニャー・オオムリ・ムノーガ・ニエット(我々には“オオムリ”君が沢山ない)と言い出した。ニムノーシカ・オオムリ・ハラショ(少しの“オオムリ”君でいいですか?)と約束を簡単に破り、“オオムリ”君を渡さそうとしなかったので、コンビナート側と渡せ渡せないと大もめになり、約20分近く話し合った結果、約束通りの“オオムリ”君を受取ったようだった。話には聞いていたが、実際バイカル湖に乗用車が水没しかけた現場をみるなんて夢にも思っていなかった。  この水没事故も乗用車を無事救出解決したので、時計は午後3時30分を廻っていたが、もう1匹くらい釣ろうと、後30分だけイッショウラス穴釣を再開したが、そう簡単には“オオムリ”君が食いついてはくれず、陽ざしもなくなり寒風だけが冷たさを増してきたので、セボニア・ラボータ・フショウ・カニヤッツ(今日の作業[穴釣]は全部終了)とばかり、勝手に釣り糸を片づけ始め釣り糸のワダを拭き取りながら、糸巻きに巻き取り片づけだした。するとルスキー・チェラベークのセボニア・ラボータ・フショウ・カニヤッツ(今日の作業[穴釣]は全部終了)との声が響き渡り、セボニア(今日)の穴釣は水没事故で一時中断したが、これでフショウ・カニヤッツ(完全に終わり)となった。                  (つづく)                 ■ ウッチャンの落書きストーリー   酔って蹌踉(そうろう)、それでもウッチャンマン     横須賀市 ・ 内田 知  5月のある日、それも夜9時を過ぎた時間に、ウッチャンはJR横浜駅の改札口近くにいた。そばには、あの中村さんと山田さんと言う女性がいた。毎年開催されているJRPSの代議員会に参加するために、中村さんが鹿児島から戻ってきたのです。がしかし、今年は東日本大震災の影響によって代議員会は中止。にもかかわらず、中村さんはやって来たのです。来るのはかまわないのだが、「横浜で、飲むんだ、飲むんだ《とだだをこねる。仲良しの悪友としては、年1回の事だからと飲み会を設定した。今年は、ウッチャンを含め6吊の参加。それも無理を言っての6吊である。来年あたりは、参加0になる可能性有り。そうなってほしいと願うウッチャンである。  さて、3人はと言うと、中村さんとウッチャンはありがちなヨッパライの別れの挨拶をしているのである。では、二人のそばにいる女性は何者か。ウッチャン流にたとえるなら、真面目が洋朊を着ているような女性である。ホームヘルパーはやる、ガイドヘルパーもやる。ついでにデイサービスの施設でも働く。いわゆる使命感全開で福祉の仕事をしている女性なのです。  そんな人が、なぜ?と誰もが思う。チャリティーコンサートの準備で動いていたウッチャンが、コンサートに出演してくれるグループのライブに行った先に山田さんはいたのです。一人でやって来た視覚障害者を見て、何かあれば自分が…と山田さんは声をかけたのです。これがまずかった。甘えるのが得意なウッチャンである。それじゃって事であれこれ頼む。で、ウッチャンの話についつい耳を傾けてしまった。こうなると、真面目な山田さん。チャリティーに協力しようと考えた。で、ここまではいい。なんと、この山田さん。JRPSの支援会員になってしまったのです。これには、ウッチャンも驚いて「なんで…《と尋ねた。返事は「支部のHPを見て、その活動に賛同しました。だからお手伝いができればと入会しました《と来たもんだ。てことで、チャリティー以外の活動にも参加するようになった。こうなると、ウッチャンのわがままにつき合わされ連れて歩かなければいけなくなる。そして落書きのネタの提供者となってしまう。そんなに遠くない時期に山田さん主人公のストーリーが誌面に載る事になるだろう。みなさん、楽しみに待たれよ。  では、話を戻そう。駅員に、電車に乗せてもらうために、山田さんに連れられ改札口へ向かう中村さん。山田さんが戻って来るのを待っていると、ウッチャンの耳に中村さんの声が入って来た。「コラッ、オヤジ、なんで戻ってくるんだよ。さっさと帰れ《とツッコムと、「私の言い方が…《という山田さんを制するように、中村さんが「駅員じゃなくて、山田さんにホームまで行ってもらって電車に乗るから、悪いけど…《と話し始めた。それを、今度はウッチャンが止めた。「なんで、駅員はどうしたんだよ《。その物言いで、ウッチャンがキレ始めているのを察した中村さんはヨッパライから一変、苦笑しながらウッチャンをなだめるように事の次第を説明した。それを黙って聞くウッチャンだが、その脳みそと身体はウッチャンマンに変身して行くのだった。  説明の中身はこうである。○○駅まで行きたいので東海道線の電車に乗せてほしい。それと、下車駅に連絡してほしい。で、可能であれば、下車駅にあるタクシー乗り場まで誘導してほしいと下車駅の方に話しておいてもらいたい――。ここまでである。これを聞いた横浜駅の駅員が拒否反応を示すような態度に出たと言うのである。100歩譲って、酒臭い声で頼まれて、いやな思いをしたとしても、駅員に頼んでもだめだと感じてその場を離れるのを黙って見送る。駅員としての業務の中に、障害者の対応はどうすれば良いのか。いやどうあるべきなのかを教えられているはずである。それを、忘れているのか、教えてもらってないのか。教えてもらってないのなら、ウッチャンマンが教えてやろう。ウッチャンは、頭は良くない。ただ、自分を見失うほど深酒するバカではない。となれば、山田さんが戻ってくる間に、どうするかを考えるくらいは可能なのである。  しばらくすると、「お待たせしました《と山田さんの声。「JRの駅員がいるとこに連れてってくれる《「なんでですか《「いいから《。上審に思いながらも歩き出す山田さん。「ここですけど、どうするんですか《「中村さんが頼んだ駅員を呼んで来てくれる《「今、お客さんの対応をされています《「他の駅員でもいいから呼んでくれる《とウッチャン。「エート、みなさんお忙しそうなので《「忙しくてもいいから呼ぶの《と、強い口調で言うウッチャン。山田さんは、その言葉に驚いて、なんとかしなければと周囲を見回していると一人の駅員が近づいてきた。「先ほどの駅員さんが前に…《の山田さんの言葉に、ウッチャンの眼がキラリ。二人を前にして何も言ってこない駅員。(ヨシ、始めるか)とウッチャンは口を開いた。「先ほど私の友人が、電車に乗せてほしいとお願いしたら断られたと言ってましたがどう言う事でしょうか《「それは、こちらの方が…《と言い訳する駅員に「あなたが、友人の要請を断ったから、私のとなりにいる女性は電車に乗せなければいけなくなったんですよ《  ここまで聞いた駅員はなんだよと逆ジレしそうな状態だっただろう。しかし、平静を保って対応しなければいけない立場。ウッチャンは言葉をつづける。「下車駅のホームで待っていてもらう。改札口まで誘導してもらう。このお願いをしてなぜだめなんですか。タクシー乗り場までと言うのが、友人のわがままだったとしても、それがだめかどうかを決めるのはあなたではない。下車駅の駅員さんです。横浜駅は私のとなりの女性が乗せたからいいですよ。駅に着いたら友人はホームを一人で歩く事になる。それが危険だからお願いしたんです。ところが電車に乗せてももらえないんですからね《  「だから、となりの女性が…《と駅員が口を挟んだ。それを聞いて、「となりの女性は、あなたに断られたから友人を乗せたんです。事を荒立てるつもりはありませんが、自分の対応を反省しないのなら別室で話をしてもいいんですよ。もちろん、あなたの上司とですが…。とにかく、友人は電車に乗りましたから《とここまで言葉をつづけた後、「山田さん、中村さんは何分の電車で、どの辺の車両に乗りましたか《と話を山田さんに向けた。  突然、自分に向けられた言葉にあせりながらも「○○分です。エート、すいません。何両目かはちょっと…《と答えた。「今なら十分時間がありますから○○駅に連絡してください《。ここで言葉を切って駅員の返事を待った。何も言わない駅員。(しょうがねぇなぁ。まだ足りないならつづけるか)と少し口調を強めて「返事なしですか。いいでしょう。もし、友人が下車した後、ホームで転んだり階段を踏み外したりして怪我をしたらだまってはいませんからね。考えたくはないですが、新聞に載るような事故になったら、横浜駅の駅員さんのせいだとマスコミに訴えますからね《。ここで一呼吸置いて「どうするんですか《と一言。それでも返事はなし。ウッチャンはヤバイと思っていた。今の状況がではない。完全にキレている自分に気づいたのである。声を荒げて「コラッ、返事はドウシタァ《と言ってしまいそうになっていたのである。  そんな時、「ちゃんと連絡してくれますよ。ウッチャンの話を真剣に聞いておられましたから《と山田さんの声。グットタイミングの一言である。その言葉に軽く深呼吸して「明日の新聞に載るような事がないように、ちゃんと連絡してくださいね。それが、あなたのためにもなりますから《。ウーン、なんともいやな一言である。その場を離れ、京急の改札へ向かうウッチャンと山田さん。「私がちゃんとお願いしていれば《と話す山田さんの言葉に(誰が説明してもチャントできる駅員じゃないんだけどなぁ)と思うウッチャンだった。  次の日の朝、中村さんに電話をした。「イヤー、駅に着いたら駅員が走ってこっちに来るんだよ。それでタクシー乗り場にも行ってくれてさぁ《と笑う中村さんに昨夜の話をすると、「そう言う事か。考えて見ればそうだよなぁ。おれの事心配してやってくれたんだぁ《。その言葉に「誰が心配するか。駅員にムッとしたからやっただけだよ。来年は来るんじゃないぞ《とツッコむウッチャンだった。ツッコまれた中村さんは、いつもの小馬鹿にしたような「ハイハイ《と言う言葉を返した。これに、またムッとして何かを言おうとした時、電話が切れた。切られた後の電話の機械音を聞きながら(クソッタレ、アンタが一番たちが悪いやつだ)と吐き捨てるようにつぶやくウッチャンだった。  <広告のページ1> 視覚障害者用福祉機器取扱店 ロービジョンルーム 視覚に障害のある方や、見にくくてお困りの方に 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アイネットワークでは画面を見て使う拡大読書器の他に、2006年からは、音声で読み上げもできる拡大読書器アイビジョンデジタルを出荷していますが、皆様のナマの声をお聞きしながら、内容を拡充し、しかも簡単操作を追求し、音声ガイドを聞きながら操作できるものへと進めてきました。読書というと、行のそろった本を読むことと思われがちですが、本だけではなく身の回りにある、新聞、雑誌、郵便物などの活字文書を、音声ガイドを聞きながらの簡単操作で、音声読み上げできるものへ進展させました。横書き、縦書きが混在し、罫線が有ったり、罫線で囲まれている表があったり、見出し、段組があっても音声が止まることなく、読み上げできるものになりました。写真があれば、写真を飛ばしていきます。罫線で囲まれている表があれば表読みします。また、1回ごとに読み上げるだけでなく、記録し、後で再生することも、簡単な操作で出来るようになりました。拡大読書器ですから、画面に表示されているものを、拡大、縮小、スクロール、行の頭でマーク設定し、行の終わりでジャンプし行の頭へ戻れる使い方もできます。記録は、画像とテキスト両方を記録しているので、再生の場合も、画面を見て使うことができます。 拡大読書器を使っておられ、以前はよく見えていたが、見えにくくなった。疲れるので少ししか使えない、まぶしいので少しの時間しか使えない。音声で読み上げてくれればいいのに、というような要望があり、音声で読み上げもできる拡大読書器アイビジョンデジタルを開発し、進展させてきました。 今回の新モデルは、音声で読み上げもできる拡大読書器を使いたいが、拡大読書器の給付を受けてから、まだ数年しか経過していないので、拡大読書器の耐用年数8年になるのはまだまだ先で、音声読み上げができるものを使いたくても使えないという声にお応えするものとして、『活字文書読上げ装置』で開発しました。文書に、SPコードを印刷してあると、これを解読して音声読上げします。それだけでなく、SPコードが印刷されていない新聞、雑誌、本、郵便物などの活字文書も、音声読み上げする機能を加えました。アイネットワークで蓄積してきたノウハウに、SPコードの開発元である株式会社廣済堂様の技術を加えて開発した新モデル『アイビジョンスピーチオ』は、99,800円です。『活字文書読上げ装置』で給付を受ける際の限度額99,800円と同額ですから、超過負担はありません。所得が有り1割負担する人でも、9,980円の負担で給付を受けられます。負担を免除される事もあります。 ◎アイビジョンはアイネットワークの登録商標 ◎スピーチオは廣済堂の登録商標です ◎SPコードは廣済堂の登録商標です お問い合わせ、給付申請用見積書が必要、 などのご連絡は、下記へお願いいたします。 拡大読書器、活字文書読上げ装置で、 読める世界を拓く アイネットワーク有限会社 電話&FAX 042*583*7450(みやたけ) 〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12 e-mail aivision@js7.so-net.ne.jp (裏表紙) 1971年8月7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2011年8月15日発行 SSKA 増刊通巻 第7346号 あぁるぴぃ 第60号 KANAGAWA 2011 autumn ■ 編集後記 ◆「そーっとアイマスクを外してみたら、体育館のとんでもないところに私がいたことに気がつき…《。横浜市の浜崎富代さんからの投稿を読んで、思わず微笑んでしまいました。浜崎さんはつくしの会を主宰するなど、とてもアグレッシブ。様々な人との交流が元気の源のようです。暑かった夏も終わり、出かけやすい季節となりました。この秋も、つくしの会やミニ集会のほか、白杖講習会やパソコン教室、クライミング教室、カラオケ交流会、家族向けおしゃべり会などイベントがもりだくさん。遠方の会員向けにも、出前セミナーを順次実施しています。ぜひご参加ください。(T) JRPS神奈川支部事務局・支部長連絡先   支部長  佐々木 裕二   TEL/FAX : **********   〒256-0812 小田原市国府津**********    E-mail / ********** 発行人 身体障害者団体定期刊行物協会 東京都世田谷区砧6*26*21 編集 JRPS神奈川支部会報編集部 佐々木 裕二   〒256-0812 小田原市国府津**********   TEL/FAX :   ********** http://www.rp-k.com 定価 200円 (おわり)