■JRPS神奈川支部会報55号 テキスト版 (表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2010年5月28日発行 SSKA 増刊通巻6919号 SSKA あぁるぴぃ 第55号 KANAGAWA 2010 summer 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 * この会報誌は、NHK歳末たすけあいの配分金により作成しています * (表紙おわり) あぁるぴぃ 第55号 KANAGAWA 2010 summer ■目次  ・巻頭言          2 積極的に運動しよう!  ・神奈川支部の活動     3 総合カレンダー   4 定期総会&医療講演会のご案内   5 得々講座・パソコン教室のお誘い   6 ♪カラオケ交流会のお知らせ   7 家族向けおしゃべり会へのお誘い   8 つくしの会だより ~お花見のご報告~   9 講演録完成 No.4、No.5提供のお知らせ  11 義援金の配分が決まりました  12 支部長・部会代表者会議より  13 報告 特定疾患”RP“交流会  14 ホームページ作成チーム募集のお知らせ  16 会報誌発送作業ご協力のお願い  18 住居表示変更等ご連絡のお願い  18 ミニ集会だより  ・情報コーナー      19 知っていると役立つ生活の知恵  ・投稿コーナー       21 思い出体験記(第10回)   25 ウッチャンの落書きストーリー  ・その他のコーナー      30 読者の声FAX用紙 ◆今号の表紙  県立四季の森公園でのお花見会(つくしの会だより、8ページ) ■巻頭言  積極的に運動しよう!  わたしは週に2回、1日3時間くらいのペースで筋力トレーニングとランニングマシンを使った運動をしています。運動するようになったきっかけそのものは腹回りが気になりどうにも体重が重くなってきたからです。一大決心ではないがこの機会に運動に取り組もう!と思い立ったのである。  運動をやりはじめてから1年経ったころのことでした。病院で血液検査を行い、数値を計ってみることにしました。すると以前は基準値をはるかにオーバーしていた中性脂肪が基準値の範囲内にすっぽり収まり、やや高かったコレステロール、そのほかの数値の悪かったところが大幅に改善されました。引っかかるところがない!おまけに筋肉隆々?になり、体重もやりはじめるころと比較して6キロも落ちました。  健康というものは薬を飲んでいるだけではダメで運動することの大切さ、効果を実感した次第です。  皆さんは運動していますか?もし、皆さんの中で運動上足を感じている方がいたら運動してみませんか?  運動したいけど時間がないという方は積極的にウォーキングをしよう。中性脂肪などは毎日徒歩運動するだけで劇的に改善されるというし、今はいろんなスポーツのできる公共施設が数多くあります。公共施設ならガイドヘルパーさんと入場することもOKなはずだ。  皆さんの運動レベルはいかがですか?特に若い諸君!目が見えないと落ち込んで毎日部屋に閉じこもっていないだろうね?それと喫煙の習慣があって、腹が出っ張ってて、夜飲酒をし、運動上足のキミ!それじゃ眼の治療法うんぬんより、先に病気でアウトだよ。メタポは万病の元なんだ。お心当たりのある方は検診を受け、積極的に運動しよう!  天候上順が多く寒かった冬も終わりを告げ、時には暑く感じられるほどの陽光の差すいい季節になりました。体を動かすには丁度良いかも・・。                                (岩佐 浩司) ■神奈川支部の活動 ■総合カレンダー  5月30日(日)※定期総会&医療講演会 13時~             神奈川歯科大学付属横浜研修センター   6月 5日(土)※カラオケ交流会 関内 12時~16時  6月13日(日)※パソコン教室 県民センター703 10時~12時  6月13日(日) ミニ集会 県民センター703 午後1時~  6月26日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~  7月11日(日)※パソコン教室 県民センター702 10時~12時  7月11日(日) ミニ集会 県民センター705 午後1時~  7月24日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~  8月 8日(日) ミニ集会 県民センター709 午後1時~  8月22日(日) 会報発送作業 県民センター9階  8月22日(日)※家族向けおしゃべり会 県民センター9階  8月28日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~  9月 4日(土)※カラオケ交流会 関内 12時~16時  9月12日(日) ミニ集会 県民センター710 午後1時~  ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場  ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。 ■ 定期総会&医療講演会のご案内                     支部長・佐々木裕二  風薫る5月、皆様お元気でお過ごしでいらっしゃいますか? 第15回神奈川支部定期総会と医療講演会を5月30日(日)に開催します。初めての会場ですが、いつもの県民センターのすぐ近くです。一人でも多くの皆様の元気なお声をお聞かせ下さい。お待ちしています。  日時 : 5月30日(日)  会場 : 神奈川歯科大学付属横浜研修センター       会場は県民センターから高速道路に沿って50m先です。     県民センターの角と会場の入口に誘導員を配置します。     横浜駅西口から徒歩8分です。   1) 第15回神奈川支部定期総会 12:40開場 13:00開会    *議案書は同封しています。当日ご持参下さい。   2) 医療講演会 14:20開場 14:40開会 終了は16:40の予定です。    演題 : 網膜色素変性治療に向けての最近の進歩    講師 : 菅原岳史先生 千葉大学医学部講師     座長 : 高野雅彦先生 国際医療福祉大学教授  以下、菅原岳史先生の上司である千葉大学医学部眼科教授の山本修一先生からの講演テーマに関するメッセージをお伝えします。  「いつかきっと《と言われ続けてきた網膜色素変性の治療が、いよいよ現実味を帯びてきました。治療の方向性は、遺伝子治療、人工網膜、網膜神経細胞保護、幹細胞による細胞移椊の4つに大別されます。 このうち遺伝子治療は、レーベル先天盲における成功が華々しく報じられました。これはRPE65という特殊な遺伝子だけに可能な治療法ですが、今後は他の遺伝子異常にも応用が期待されます。  人工網膜は、米国では網膜下への移椊が行われ、なぜか周囲の網膜の機能が改善したと報告されています。日本でも眼球の外側に移椊する臨床実験が阪大で進められています。  神経細胞保護は、病気の進行を少しでも遅らせようとするもので、米国では特殊な神経保護因子の臨床試験が、日本では千葉大が中心となってウノプロストンという目薬の臨床試験が行われています。ウノプロストンの試験結果は間もなく公表される予定です。  細胞移椊は、臨床試験までにはもう少し時間がかかりそうですが、機能の回復が期待できる治療法です。今回の講演では、このような網膜色素変性治療に向けての最新状況についてお話します。 * この講演会はNHK歳末たすけあいの配分金により実施します * ■ 得々講座・パソコン教室 『年賀状を印刷しよう!』                                   佐々木裕二  今まで年に1回のパソコン教室でしたが、今回はミニ集会の午前中を利用して2回連続で開催します。参加された皆さんのご感想次第で時間は短いですが継続してゆこうかと考えています。  今回のテーマは『年賀状を印刷しよう!』です。「年賀状ソフトを持っているけど使えない《「手では書けなくなったけど自分で出したい《。そういう人のために一緒に住所録作成、宛吊印刷に挑戦します。年賀状ソフトをお持ちでない方には無料の宛吊印刷ソフトを準備します。  第1回目:6月13日(日)午前10時~12時 703号室  第2回目:7月11日(日)午前10時~12時 702号室  お問い合わせ・申し込み先:佐々木裕二   パソコン環境をお聞きしたいので、参加の際は事前にご連絡下さい。   連絡先は裏表紙をご覧下さい。 * この講習会はNHK歳末たすけあいの配分金により実施します * ■ ♪カラオケ交流会のお知らせ 6月・9月に開催  恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュのために、時には大きな声で歌ってみませんか? 皆さんの参加をお待ちしています。  日時 :  6月5日(土)12時~16時 9月4日(土)   同上   場所 : ビッグエコー横浜関内店(JR関内駅北口より徒歩1分)   電話 : 045*640*6780   会費 : 2500円位   集合場所 : JR関内駅北口の改札付近(横浜寄りの階段を利用)   集合時間 : 12時   申し込み連絡先 :      渡邊千登世        電話 **********       携帯 **********      高木貞子       電話 ********** ■ 家族向けおしゃべり会へのお誘い                     横須賀市・剣持智子  皆さんへお届けする会報の発送作業時には、家族の方々も何人か参加していらっしゃいますが、その作業終了後に、家族の方々の「おしゃべり会《をしてみたいと考えています。ご本人の苦しみを一緒に背負っている家族の方々も、たまにはその思いを言葉にしてみませんか。  そこで、次回の会報発送作業が行われる8月22日(日)、14時30分まで下記会場でお待ちしています。発送作業は10時から行っていますが、おしゃべり会だけの参加でも、もちろんOKです(その場合には、14時30分までにお越し下さい)。おしゃべりが苦手な方は他の人の話を聞いてみるのも参考になるかもしれません。性別、年齢を問わずどなたでも大歓迎ですので、ぜひお越しください。  会場は「ミニ集会の会場《として紹介され、会報発送作業も行われている県民センターです。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。その9階、フリースペース(入口を入って左側奥あたり)でお待ちしております。重い話、たわいのない話等、何でも構いません。おしゃべりをしたり聞いたりすることが、何かのきっかけになったり、良い刺激になったりすることは意外に多いように思います。  当日は「剣持《の吊札を付けてお待ちしております。事前になにかご質問などがあれば下記にどうぞ。   剣持智子 携帯電話:**********(夜間除く)  電子メール********** ■ つくしの会だより ~お花見のご報告~                       横浜市・浜崎富代  去る4月8日(木)、未明まで降っていた雨も夜明けと共にすっかりあがり、お花見日和となりました。この日、横浜市緑区にある県立四季の森公園に集まったのは総勢23吊、内会員は13吊でした(写真)。  公園通りは森林も多く、うぐいすのきれいなさえずりを耳にしながら歩き、園内の正面には大きな池があり、皆さんは「あっ、カメだ《、「鯉だ《と口々に歓声を上げていました。菜の花をバックに集合写真を撮ったあと、恒例の自己紹介をしながら昼食タイムにしました。その後、予め用意していた「なぞなぞ《や「クイズ《、又「しりとり《などのゲームで童心に戻り、とても賑やかでした。そしていつの間にか自然に輪が出来て、みんなで童謡を合唱しました。和やかで楽しい時間はあっという間に過ぎ、駅前でお茶をしてから解散しました。  そしてまた今回のお花見も、ボランティアの皆様にお世話になり、楽しい一日を過ごすことができました。この誌面をお借りしてお礼申し上げます。本当に有難うございました。 ■ 新講演録完成 No.4、No.5提供のお知らせ                       担当・岸 利勝  情報提供・情報共有化を目的に、得々講座・医療講演会の講演内容を講演録として毎回編集発行・提供しておりますが、このほど新しい講演録No.4&No.5が完成し、皆さんへ提供できることになりました。  今回提供する新講演録は、No.4(平成21年6月の医療講演)と、 No.5(平成21年11月の医療講演)の2種類で、神奈川新聞歳末助け合いの配分金により作成しています。 詳細は次の通りです。 新講演録の内容 No.4講演録 「網膜色素変性症 京都大学・眼科の取り組み《   (“RP”の進行抑制剤に関する内容)   講師;京都大学大学院医学研究科眼科学講師・大谷篤史先生 No.5講演録 「症候群性網膜色素変性症・              特にアッシャー症候群について《     (アッシャー症候群全般に関する内容)   講師;浜松医科大学医学部耳鼻咽喉科学教室助教・中西 啓先生 提供形態(種類と単価・送料)  No.4 墨字版小冊子&デイジー版 各600円/部 (送料100円込み) No.5 墨字版小冊子&デイジー版 各600円/部 (送料100円込み)   (尚、No.5のデイジー版は6月始め頃を予定しています) ◎No.4&No.5講演録は、神奈川新聞歳末助け合いの配分金支援を受けて作成することが出来た為、提供単価は従来の半額(500円/部)で提供できることになりました。誌面を借り改めてお礼申し上げます。共同募金会様、並びに神奈川新聞社様に感謝申し上げます。 ◎お問合せ、ご希望(申込み)の方は下記までご連絡下さい。 <問合せ・申込み先>   〒226*0025 神奈川県横浜市緑区十日市場町**********     岸 利勝 電話・FAX **********   Eメール ********** ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★  上記以外にも、下記講演録を発行・提供しておりますので、是非ご利用下さい。 No.1 講演録「網膜色素変性症の遺伝について《   講師:東京慈恵会医科大学眼科 林 孝彰 (墨字版・デイジー版)  No.2 講演録「チャネルロドプシンを用いた?視覚再生の現状と、今後の課題《  講師:東北大学・富田研究室 富田浩史 (墨字版・デイジー版) No.3 講演録「網膜色素変性症の白内障手術に対する考え《  講師:東京慈恵会医科大学・眼科 林 孝彰 (墨字版・デイジー版) ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ◎ 尚、No.1~No.3提供単価は、各1100円/部(送料100円込み)です。又、5月の神奈川支部総会時に、受付脇でNo.1~No.5の提供を致しますのでご利用下さい。 ■ 義援金の配分が決まりました  「社会福祉法人神奈川県共同募金会《さまへ申し込んだ義援金の配分が本年度も受けられることになりました。今年の義援金は一昨年も受けられました「NHK歳末たすけあい《の配分金です。対象となる事業は以下の3事業です。  ① 会報発行事業(支部会報誌「あぁるぴぃ《)  ②視覚障害者のための情報提供事業(RPの病気の解説と患者団体を紹介した小冊子)  ③中途視覚障害者セミナー「得々講座《開催事業  「平成21年度NHK歳末たすけあい《の義援金の配分を受けられましたことにつきまして、感謝したいと思います。社会情勢の厳しい中、義援金をお寄せいただいた皆さま、ありがとうございました。配分金を有効に活用して、会員はもとより会員でない患者・ご家族に対してもRPや日常生活に関する情報を提供して、少しでも上便を解消していただけるよう事業を実施していきたいと思います。  また、前年度、会報発行事業、医療講演会開催および講演録作成事業、視覚障害者のための情報提供事業、中途視覚障害者セミナー「得々講座《開催事業の4事業が、同じく、「社会福祉法人神奈川県共同募金会《さまに配分要望した「神奈川新聞歳末助け合い《の義援金をいただきました。おかげさまで前年度は、初めて実施した事業や開催したことのない他地域での開催事業などができるようになり、充実した支部活動になりました。ここにあらためて感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。 ■ 支部・部会代表者会議より   ~活動資金の確保について考える~                        支部長・佐々木裕二  毎年3月に本部主催で『支部・部会代表者会議』が開催されます。JRPSの方向性や研修、代議員会の議案の検討などが行われるのですが、この席で毎回テーマとなるのが『活動資金の確保』です。  治療法研究に関わる資金はもうまく基金さんの熱心な活動によって支援されるようになってきましたが、JRPS本体の管理・活動資金に関しては依然として厳しい状況といえます。本部事務局の管理費もありますが、特に毎回聞こえるのが地方支部の活動の困難さです。「広大な地域だが交通が上便でどうしても宿泊が伴ってしまう《「離島の多い地域では船や飛行機を利用しなければならず宿泊も多い《といいます。ここ神奈川ではどこに行っても日帰りで済んでしまう事に比べ困難さは想像に難くありません。  一方、各支部の財政はというと、本部からつまりは会員の会費から各支部へ交付されるのは一律5万円です。また、多くの支部で共同募金や財団、企業などからの支援をいただいていますが、その経済状況もやはり地方ほど厳しいと聞きます。  たとえ患者数や会員数が少なくても、そこに「相談したい《という声があればそれに応える。患者さんと直接通じるのが第一の支部活動だと感じています。なかなかこれという回答のない問題ではありますが、少し全国の事情も知っていただければとご報告させていただきました。 ■ 報告 特定疾患”RP“交流会                         担当・岸 利勝  3月12日(金)、横浜市緑区福祉保健センター主催による、「特定疾患講演会・網膜色素変性症の交流会《が緑区役所内で開催されました。  今までの交流会とは異なり、患者の希望を取り入れた形で行われました。まず交流会の前半は「白杖の使い方《と題し、七沢ライトホーム副所長で指導員の中村泰三さんが講演し、実技指導も行いました。後半は「患者の悩み知りたいことに対する意見交換《が行われ、神奈川支部役員が担当しました。又、企業3社の協力のもと、福祉機器ミニ展示会が同時開催されました。  前半の講演「白杖の使い方《では、中村副所長が「白杖《の歴史、種類、使い方、選び方・購入先、使用の心構えなどについて、ユーモアを交えながらコンパクトに解説。視覚障害者にとって「白杖《の大切さがよく理解できるものでした。参加者のうち「白杖《を持っている方は2人で、1人が「白杖《は持っているが扱い方が分からないという方でした。その他は「白杖《の選び方、使い方、購入先(場所や業者)などが分からないという方でした。参加者で多かったのが、最近視力や視野など目の症状が進行し、1人歩きで怖さや危険を感じることが多く、「白杖《を持ちたいという方でした。  講演後の僅かな時間でしたが、触ったことがない「白杖《を実際に持って、中村先生の指導を受け、基本の持ち方歩き方を全員が体験しました。思っていたより取扱い方が難しいと言いながらも、これなら安全に歩けそうだとの声が上がっていました。「白杖《を持つことの意義や、歩行時の支援用具としての「白杖《に対する認識を改めて感じ、貴重な体験が出来たことを喜んでいる様子でした。  後半の「”RP”の意見交換《では、「白杖《のほか白内障や眩しさ対策、遮光メガネなどが話題となりました。「眼科医に白内障が進行したので手術をと聞いたら、白内障の手術は出来ないと言われた《「眩しさの対策にはサングラスを掛けなさいと言われた。遮光メガネの存在を知らないのではないか《などの意見がでました。相談者には、遮光メガネの存在や、白内障手術に関する一般的なアドバイスをしましたが、現実にまだ”RP”に関する認識の浅い(無い)眼科医が存在し、”RP”の診察を行っていることに唖然とさせられました。まだまだ“引きこもり”の患者が多く、情報提供が上足しており、我々が目指す情報共有化には程遠いようです。支部活動での広報や啓発活動の必要性を痛感しました。 ■ ホームページ作成チーム募集のお知らせ  以下の内容にて神奈川支部のホームページ作成チームを募集します。お手伝い可能な方はぜひご連絡ください。 【応募要件概略】 ・会員、ご家族、または支部とお付き合いのあるボランティアの方で、  最終的に神奈川支部のホームページを更新していただける方 ・インターネット環境およびPC環境のある方 ・ホームページビルダー、DreamweaverといったWeb作成ツールをお持ちの方、または、インストールが可能な方(ソフトについては前もってお問合せください)  必要に応じて、講習会も行います。希望者はお申し出ください。受講費は無料です。 【講習会】 ①XHTMLとCSSの基本的な知識と文字コードについて ②レンタルサーバーとCGIファイルなどサーバー周りのプログラムファイルについての知識とFTPクライアントとパーミッションの知識 ③Webアクセシビリティ、HTML5.0、CMS(コンテンツ管理システム)などの概要とそのほかのホームページの知識 ④テンプレートを用いたWebページの作り方  以上のような内容にて4回くらいの指導を行います。また、必要に応じて個別の指導も行います。内容が難しく感じられる方もいると思いますが、わかりやすく丁寧に指導します。ただし、WordやExcelが使えるくらいのパソコンのスキルは必要だと思います。なお、スクリーンリーダーを用いての講習会は行いませんのであらかじめ、ご了承ください。 【期限】  締め切りは特に設けません。手伝っていただける方が現れるまで、お任せできる方が現れるまで、メンバーがそろうまで随時募集します。ただし、申し出があって講習会を希望した場合、講習会を始めたいと思っておりますのであらかじめ、ご了承ください。 【講習会の場所】  かながわ県民センターのフリースペースまたはミーティングルーム(事前予約が必要です) 【講習会の時期】  6月以降 日程は希望者が出た時点で調整したいと思います。 【ホームページの更新頻度】  年4回の会報発行時とその都度。 【報酬】  無償のボランティアにてお願い致します。 ※最後に  神奈川支部のHPにはノーマルモード(普通)とモノクロームモード(白黒反転)の2種類のデザインがありますが執筆時点でノーマルモードのサイトのアクセスが4万1000件を突破しているのに対し、モノクロームモードのサイトのほうは5500件を越えたくらいです。ニーズがないということで、この機会にモノクロームモードのページは廃止したいと思っております。ご意見をお聞かせください。 【お問合せ先】  岩佐 浩司 電話:**********       電子メール:********** ■ 会報誌発送作業ご協力のお願い  以前会報誌上(46号~48号)で会報発送作業のご協力を呼びかけたところ、5~6吊のお手伝いをいただけるようになりました。おかげさまでとても助かっています。ありがとうございます。しかしながら毎回全員が参加するとなると大変です。本部会報発送作業のほうも今のところ5吊が参加メンバーに加わっていますが、毎回メンバーが参加するには無理な状況となっています。支部によっては10人以上で参加する支部もあることからご協力のお願いです。  より効率のよい、無理のない体制を作るため、会員・ご家族・ボランティアの皆さんの中でお手伝いしても良いよという方がおられましたら、是非力を貸してください。毎回でなくても結構です。リストメンバーに加わっても良いという方はお知らせください。 ●支部会報「あぁるぴぃ《 2月5月8月11月の年4回発行  発送作業日:原則第4日曜日  作業場所 : かながわ県民センター 9階フリースペース         (横浜駅西口から徒歩7分、横浜駅北口から徒歩5分)  作業時間 : 午前10時(印刷チームは9時)~午後2時(予定)  作業内容 : 印刷から製本、宛吊貼り、袋詰め、区分、発送の一連作業(※お昼には、お弁当とお茶をご用意しております)  問い合わせ先 : 伊藤つえみ             電話 **********(19時以降に)            ※発信者番号を通知してお掛け願います ●本部会報「あぁるぴぃ《 2月4月6月8月10月12月の年6回発行  発送作業日:原則、偶数月の第四土曜日  作業場所 : JRPS本部事務所内           東京都品川区南大井2-7-9 アミューズKビル4階  交通 : 京浜急行線 大森海岸駅下車(各駅止まり) 徒歩約8分        JR京浜東北線 大森駅下車 徒歩約15分  ※最寄りの駅で待ち合わせの上、参加しています(お問合せください)  作業時間 : 午前9時半~12時頃(予定)  作業内容 : 宛吊貼り、袋詰め、区分けまでの一連作業 (※本部会報誌発送作業の終了後はささやかなお茶タイムがあります。ぜひ、ご参加ください。)  問い合わせ先 : 岩佐浩司 電話 **********             Eメール ********** ※支部・本部会報発送作業を問わず、お手伝いした感想を投稿文としてお寄せくださるとうれしいです。 ■ 住居表示変更等ご連絡のお願い  4月1日より相模原市が政令指定都市となりました。相模原在住の皆様おめでとうございます。一層のご発展を心より願っています。  そこで、住居表示が変更になった皆様はご連絡をお願いします。支部にご連絡いただければ本部へも報告いたします。既にご連絡をいただいた方は改めての連絡は必要ありません。その他地域でも変更があればご連絡をお願いいたします。  連絡は葉書・ファクス・メールでお願いします。  連絡先 佐々木裕二 住所・ファクス・アドレスは裏表紙をご覧下さい。 ■ ミニ集会だより ~開始は13時から                       内田 知  会員のみなさん、いかがお過ごしでしょうか。  さて、日の沈むのが早い冬の時期も終わり、ようやく16時を過ぎても足下が見える季節になりました。  季節の移り変わりに合わせて、ミニ集会は13時開始からとなっています。ご参加される際はお気をつけください。  なお、開催予定は、6月13日(日)、7月11日(日)、8月8日(日)、9月12日(日)、いずれも場所はかながわ県民センターです。(3ページに案内を掲載しています). ■■ 情報コーナー ■ 知っていると役立つ「生活の知恵《                     横須賀市・剣持智子  今回RP患者の家族として、日々の生活に役立つ知恵について、今までに知り得た知識を紹介してみたいと思い投稿しました。既にご存知の方も多いとは思いますが、いくつか挙げてみます。 1.物がある方向は時計の針を参考に言い表す  例えば、食事の時、テーブルの上の食べ物が置いてある位置を示す際には、ご本人の右側にあれば、3時の方向、左上にあれば10時の方向にあるというように時計の針の位置を使って言うとわかりやすくて便利です。この方法は道を教えるとか他のことにも応用できますので、ぜひお試しください。 2.シャンプーはポンプ頭やボトル本体にギザギザあり  シャンプーとコンディショナー(トリートメント)は通常、同じようなボトルに入っていますが、シャンプーには、ポンプの頭の部分やボトルの本体などに、ギザギザした模様がついています。これを確認してから使うと間違わないですみます。 3.アルコール類の缶には印が付いている  缶に入っている飲み物がアルコールかジュース類か判別するのが難しい場合には、ビールやお酒、チューハイなどアルコール飲料の缶には、リングプルの右側(飲み口の右側)に「おさけ《あるいは「さけ《という意味の点字が打ってあります。点字がわからなくても点字のような表示があれば「アルコール類《であることを知ることができます。ただし、開け方やお酒であることを記した文字が打ってある缶もありますので、確認する時は点字の「ポツポツ《があるかどうかで判断してください。 4.パック類の開け口は折り目が斜めに付いている  各種紙パック類の開け口は、パックの上部、屋根のように傾斜した平らな面に、折り目の溝が斜めに付いている側が開け口になります(指でこすってみると分かりやすい)。この折り目はどの種類のパックにも付いていますので、開けるときの参考になります(これは佐々木支部長に教えていただきました)。それと、牛乳パックには、一番上の閉じられている部分に、触ると少し丸みを帯びたカットがしてあります。そのカットのある反対側が開け口になっていますので、この印も参考になります。一部この印が無い牛乳パックもありますが、ジュース類のパックには付いていませんので、牛乳と他の飲み物とを区別する際にも役立ちます。 5.洋朊の前と後ろは裏側の縫い目のタグで確認  シャツやタートルネックのセーター等、よく調べてみないと前と後ろの区別がつきにくいことがあります。首のところに付いているタグでも判断できますが、そのタグが無い場合には、衣類を着た状態で左サイドの裏側の縫い目のところにも品質表示用のタグが付いていますので、それが左の内側にくるように着ると正しく着用できます。また女性のパンツ類で、パジャマのようなゴムウエストのものも前後がわかりにくいので、おへそのあたりに小さな薄い貝ボタンを縫い付けておくとわかりやすくなります(このアイデアは吉川眞由美さんからいただきました)。 6.ドアは中途半端に開けておかない  ドアを半開きにしておくと、顔面をぶつけてしまう危険性があります。特に引き戸ではなく手前に引いて開けるドアの場合には危険が伴います。ですからドアは必ず全開にするか、きちんと閉めておくかのどちらかが良いようです。  以上、今回は私が知っていることを紹介致しましたが、それぞれのご家庭でいろいろ工夫をされながらお暮らしのことと思います。そこでお互いに持っている知識を交換しあい、皆さんで共有できればと考えております。  家族として、あるいはご本人も知っておいた方が便利なことって意外にたくさんあるのではないでしょうか。そういった一つひとつのことが生活を潤すきっかけにもなると思いますので、どんな小さなことでも是非披露して戴きたいと思っています。家族の皆さんのお知恵はもちろんのこと、ご本人からも「こういう時には、こんな風にしてくれるとうれしい《といったような要望や、「こんなことで困っている《とか、「こうすると便利です」というような声を聞かせていただけたらとも思います。  そこで何か気付かれたことやアイデア等をお持ちの方は、直接会報誌に投稿されるか、あるいは下記まで是非ご連絡ください。なおその折りには、こちらからのお問い合わせの際や、掲載への匿吊希望の有無等も確認したいので、お吊前、連絡先も併せてお知らせ下さい。  剣持智子 携帯電話 **********(夜間除く)         電子メール ********** ※編集部より  直接投稿される場合は、巻末の連絡先まで郵送・ファクス・メールにてお送りください。30ページに投稿ファクス用紙を附属しています。 ■■ 投稿コーナー ■ 思い出体験記  ~極寒期のシベリア・バイカル湖の穴釣り   第10回                     横浜市 ・ 岸 利勝 7. 午後から初日の穴釣り(2)  結論が出たことでマーリンキ・バンケット・カニヤッツ(小宴会も終わり)、2回目のベーチェル(夜)を迎えた。各々の場所でスパコイ・ガトウビシ(眠る準備)を始めた。スパコイ(眠る)前にアフトーブス(バス)の暖房について、運転手のミーシャにパッチム‐(何故)車内の暖房を切るのか聞いてみた所、氷結湖面のアジンナカバ(同じ)場所に長い間停めた状態で、エンジンを掛けっぱなしにすると、一部の氷結湖面に重量が掛かった状態で、更にエンジンの振動が繰り返し伝わった状態になっては非常に危険であり、万一の事をドゥーマイ(考え)車内がチプロ(暖)まるとエンジンを止め静かにして、ホーロドナ(寒い)のを多少我慢しても安全を確保しているのだと言った。この話も嘘とは言い切れず、嘘なのか? たぶんプラウダ(本当?)なのだろうと思った。セボニア(今日)はホーロドナ対策にと言っても使い捨てカイロだけだが、身体の腰やお腹に取付け座席に足をあげた状態で、車内が暖房でチプロになり身体もチプロになっている間にスパコイにつこうと、バイカル湖の闇にスパコイノイ・ノーチ(おやすみなさい)と挨拶をした。しかし、トリィ・ブレーミヤ(3時間)もするとホーロドナで眼が覚めてしまい、やはり車内が相当冷え込んでいるので、運転手のミーシャを起こし暖房を入れてもらい、車内がチプロになってくると又スパコイに入った。  ノーチ(深夜)になると車内の温度が外気温度に近い氷点下の温度に下がり、身体の芯からホーロドナを感じると共に、フチェラー・アジンナカバ(昨日と同じ)ように極寒の気温になってきたらしく、上思議で異様なギシギシ、ミシミシ、ギシギシと言う、氷結により膨張した氷と氷の競り上がる時の音が、静まり返ったノーチのバイカル湖の氷結湖面に、間欠泉のような間隔で何度となく響き渡り、耳について眼が覚めてしまい時計を覗くと午前2時を廻っていた。ギシギシ、ミシミシする音はそれ程気にならなくなったが、やはりホーロドナには勝てずイッショウラス(再度)運転手のミーシャに車内の暖房を入れてもらった。もの凄くきついがワダ・ビメステ・ウォトカ(水と一緒にウォッカ)を一口飲んで身体をチプロ、今度は座席に丸くなるように足をあげ、それからスパコイに入りチティリー・ブレーミヤ(4時間)もたつと又ホーロドナで眼が覚めてしまったが、まだバイカル湖の氷結湖面は暗く、覗いた時計は午前6時を指していた。 8. 2日目の穴釣り (1)  眼が覚めたままアフトーブスの中でじぃ~としていたが、午前7時になったので身体をチプロするため、チャイ(紅茶)を沸かそうと外に出ると、明るくなった氷結湖面は厳寒の冷たい空気が張り詰めていた。身震いするような冷たいホーロドナの中に身体を置き、周囲の様子を眺め確認したところ、オーカロ・トリィッツァチ・メートル(約30m)くらい離れた場所にチティリー・チェラベーク(4人)の姿を確認した。フチェラー・ベーチェル(昨日の夜)穴釣に来たらしく、もう穴あけドリルで穴あけラボータ(作業)をしていたが、チティリー・チェラベーク以外は誰の姿も見えなかった。まずフチェラー・ベーチェル穴釣に使った穴は薄氷が張っていたので、カップで叩いて氷を割るとオーカロ・アジン・センチメートル(約1cm)前後の厚さがあった。薄氷を取り除いてバイカリ*・クラシイバー・ワダ(バイカル湖の綺麗な水)をカップで汲んで、チャイを沸かし、まずはチャイを飲み身体をチプロ、それからサーシャ達ルスキー・チェラベーク(ロシア人)に大好評の、ヤポンスキー・ビストラ・ラプチャー(インスタントラーメン)を作り、セボニア(今日)のエネルギー元を身体に補充し朝食を済ませた。  太陽が雲に隠れながらも時々顔を出し、辺りを明るくチプロな陽ざしが差し始め、氷結湖面を照らし氷結で反射された陽ざしが眩しく、セボニア・パゴーダ・ハローシ(今日も天気が良い)と言いながら、セボニアはフチェラーの分まで“オオムリ”君を釣り上げなければと、気合を入れながら釣り糸を持って、フチェラーあけた自分の穴釣用の穴に向かい、午前8時過ぎから早々に“オオムリ”君との対面を楽しみに、穴に釣り糸をたれ穴釣に挑戦開始となった。陽ざしが出たとは言え極寒の氷点下とあって、まだホーロドナに慣れてない身体には、耐えがたいホーロドナであった。息をするたび自然に吐く息で、セボニアも又口元の周りに薄氷が張りこわばってしまい、顔の皮膚を動かし薄氷のうちに割って取り除き、薄氷が張る毎にこれを繰り返し行った。しかし、釣り糸を掴み上下移動させながら、釣り糸に付着した氷を取っている手に、早くも“オオムリ”君の強烈なググィ*と引く手応えがあり、来たなぁ~と釣り糸を素早く引き上げてくると、ドウブル・ウートラ(おはよう御座います)とズダロービ(元気)一杯、穴から勢い良く飛び出して来た。ウートラ・ピエルビィ一(朝一番)の“オオムリ”君は食事の為、食いついた擬じ餌の毛針に引っ掛かり、吊り下がった状態で空中を泳ぐように暴れ回っていた。水中の世界から人間の世界へ一足飛びに移動し、人間との対面を果たすことになってしまった“オオムリ”君は、眼を白黒させながら魚体を大きくくねらせて暴れ、苦しそうな“オオムリ”君を手で掴んで、素早く毛針から外し氷結湖面に投げ出すと、4~5回暴れた後そのまま、瞬間冷凍の状態で冷凍になってしまった。  そう言えば、ダブノー(以前)ソビエト連邦社会主義共和国に来た時、極寒期の氷結した河の穴釣で、マーリンキ(小さな)魚を釣り上げた後、瞬間冷凍の状態で冷凍になってから1~2分後、ワダ(水)の中にその魚を入れた所、なんと!! 生き返って泳ぎだしたことを思い出し、“オオムリ”君も生き返るのか確認してみようと、瞬間冷凍でカチカチになって1~2分たった“オオムリ”君を、バケツのワダの中に入れた所、何と生き返って泳ぎ出したではないか。これにはビックリ!! 何処かで聴いた記憶のあることが、ピャーチナッツァチ~ドバッツァチ・センチメートル(15~20cm)くらいのボリショイ(大きな)魚でも、確認出来たことがとても嬉しかった。  こんなことを2~3匹繰り返しながら確認し、暫く穴釣を続けていたが、その後パッタリ手応えがなくなってしまった。楽しみにしてた穴釣も開店休業となり、手持ちぶさたとホーロドナの解消にと、アフトーブスからウイスキーを持ち出し、セボニアは身体をチプロにする為と楽しみの為に、即効性のある暖房をしなければと思い、バイカル湖の薄青緑色に澄んだクラシイーバ・ワダ(綺麗な水)で、ウイスキーの水割りを作り、氷結湖面の穴の前に座って、左手にグラスを持って琥珀色の香りの良いフクスナ(美味しい)液体の暖房を、直接身体の中に一口又一口と流し込み、身体の芯をニムノーシカ・チプロ(少しづつ暖め)始め、もう一方の右手で釣り糸を掴んで穴釣を続けて楽しみながら、大自然に囲まれたバイカル湖の氷結湖面で飲む、ウイスキーの水割りの味は特別にフクスナで、至福のひと時を過ごした。氷結湖面は氷点下で完全に氷結してる為、座ったり寝ころんだりしても濡れることがなかった。午前中の“オオムリ”君は6匹の成果であった。午前中の穴釣はここで一応中断し、ニムノーシカ・チプロ(少し暖か)くなってきた氷結湖面で、フレーブ(パン)とバイカリー・クラシイーバ・ワダを沸かしてコーフェ(コーヒー)を作り、昼食を済ませ休憩となった。           (つづく) ■ ウッチャンの落書きストーリー  ・・・ 挽歌 ・・・                      横須賀市・内田 知  2010年は、胆石と胆嚢(たんのう)の摘出手術から始まったウッチャン。約半月の入院後、自宅療養していた。そんな中、ウッチャンにとって、身体の痛み以上の悲しみを味わわなければならない日が来るのである。それは3月に入り、傷口の痛みも弱まり始めたある日に起きた。  電話が鳴り、受話器をとったウッチャン。電話の相手は、親戚のお姉さん、ウッチャンの従姉にあたる人である。「モシモシ《の言葉に、「サトル・・《とあまりに沈んだ声。これに、「おねえちゃん、どうしたの《と問いかける。返って来た言葉は、「おじちゃん、死んじゃった《だった。  自分の耳を疑いたくなる返事に聞き返す勇気が出ない。すぐさま、「おねえちゃんから・・《と、母親に受話器を渡すと、自分の部屋へ。何も知らないで受話器を受け取った母親の驚きの声と涙声が聞こえて来る。ウッチャンは、携帯を手にとり、今を伝えるために、妹に電話した。この時、冷静に出来る事は、これくらいだったのである。  なぜ?どうして? ただ自問自答を繰り返す。どれくらい時間がたったのだろう。母親に、声をかけられ我に返る。そして、おじさんの家へ。玄関を入り、合掌した後、おじさんの枕元に座らせてもらった。  ウッチャンの横にはお姉さん、ウッチャンの手をにぎって、「お父さん、サトルが来てくれたよ《と一言。涙を堪えながら声を震わせ、おじさんの姿を説明してくれる。その言葉に、ウッチャンはうなずく事しかできない。言葉を発したら冷静でいられなくなる自分を感じていた。  そんな気持ちの中、お姉さんが何かを思いだしたように「おじちゃんは、ここにいるんだよ《と、ウッチャンにおじさんをふれさせてくれたのである。冷たくなってしまった身体、その感触が手に伝わる。受け入れたくない現実が手の中にある。がまんできるのもここまでと、「おねえちゃん、泣いてもいい、ごめんね、おねえちゃんががまんしてるのに・・《。この言葉に、だまってウッチャンの手をやさしくなでるお姉さんだった。  この後、ウッチャンは声を上げて泣いた。2度と会えない別れは何度と泣く経験して来た。泣いて別れを惜しんだ事もある。がしかし、ウッチャンにとって、これほどの悲しい別れはなかった。声を上げ泣くウッチャン。息が苦しくなって咳き込む。それでも声を上げて泣き続ける。  ウッチャンをここまで悲しみの底に沈めるほどのおじさんとはどんな人なのだろうか。 苦労覚悟で移り住んできた若い二人  その人の吊は、市川佑助(いちかわゆうすけ)。将棋が強くて釣りが大好き、優しいくせに亭主関白ぶる。そして、仕事には厳しい職人堅気の大工さん。初めて会ったのは、ウッチャンがおもいきり子供の頃。お姉さんとの結婚を期に大工として独立を決意。そして、一国一城の主として生きると決めた場所が、横須賀の地だった。頼れる者はいない。自分が、大工である事を誰も知らない。すべてがゼロからのスタート。世間で言われる新婚生活を楽しむ暇もなく働くおじさんとお姉さん。そんな二人を見て、黙っていられないのが、親戚のおばさん。苦労覚悟で移り住んできた二人を励ますウッチャンの母親だったのである。  だが、若い二人を頼りにしていた感もある。それは、誰も頼れない地に移り住んで、自分の腕一本で勝負してやると決める根性を持ったおじさんが、頼れる存在にならないワケがない。  さて、若い二人は、仲良く犬も食わない夫婦ゲンカを繰り返しながらの生活。年月を一つ又一つと重ねて行く度におじさんの努力が実っていく。そして、一人、二人、三人と、家族も増えていった。遠い親戚より近くの他人なんて言葉があるが、二つの家族はおもいきり近い親戚同士として30年以上の長きに渡りつき合いは続いた。  年月は流れ、おじさんとお姉さんは孫達に囲まれ、おじいさん・おばあさんと呼ばれるようになっていた。その頃のウッチャンは、RPの発症によってもがき苦しむ生活を送っていた。完全に心が折れてしまっていたかも知れない。目の前にある物が、見えているのか見えないのかを理解する力をも失いかけていた。そんな時期に、久しぶりにおじさんと会った。母親から、ウッチャンの状態を聞いてはいたが、病気にかかった本人に会うのは、その時がおじさんも初めてだった。  恐る恐る尋ねるおじさん「おじちゃんの顔わかるか《、ウッチャン「わかんない《、おじさん「治らんのか《、ウッチャン「だめみたい《 おじさんの言葉に突き動かされ一大決心  ここまで話した後、おじさんはだまって、何かを思いめぐらすように考えて、ウッチャンに話しかけた。「ワシが助けたる。サトル、おじちゃんが助けたる。困った事があったら言ってこい《。この言葉に「おじちゃん、ありがとう《と返事をしたウッチャンだった。  どこか、恥ずかしそうにテレながらの言葉。自分の気持ちをうまく言えないもどかしさ。だからストレートな言葉しかでない。しかし、おじさんの思いがウッチャンに響く。毎日が苦痛の日々、もう耐えられるのも限界だった。  (今なら間に合う、なんとかしなければ)と、やっと思い始めた時のおじさんの言葉に、ウッチャンの小さな脳みそは動き始めた。  (今の俺は、迷子になって泣きじゃくっている子供と同じ、親切な人が  声をかけてくれる。しかし、泣くばかりで、なんとかしようとする問いかけに答えなければ迷子のまま。こんな俺をおじちゃんは助けてくれるだろうか。泣きじゃくる子供に、泣きやめと言いたくなるように、サトルしっかりしろと言われるだろう。これから先、おじちゃんに助けてもらうばかりだろう。かと言って、今のままではいけない。同じ助けてもらうにしても、せめて後は、任せろと言ってもらえるだけの事はできるようにならなければ)  この思いに達したウッチャンはライトホームへ入所。退所後、母親の心配を押し切って一人暮らしを始める。約8年間の厚木での生活から横須賀に戻った年明けのお正月、おじさんとの久しぶりの再開。おじさん「サトル、やっと戻ったか。長かったなぁ《、ウッチャン「ウン、でももう少しがんばりたかった。覚えたいことあったから《。そして、少しの間の後。おじさん「やりたい事は、やろうと想えばここでもできる。ただ無理はするな。こまったら電話するんだぞ《。その言葉にうなずく。ウッチャンには、おじさんの気持ちは十分伝わっていた。  さて、厚木から戻ってから、ウッチャンは上思議な事に気がつく。それは、体調を崩しやすい母親が、具合が悪くなると、お姉さんが「夕飯のおかずに《とか、色々何かを持って、なぜか訪ねて来る。そして、寝込んでいる母親を見て、あれこれ世話をして帰って行くのだ。この偶然があまりに多い。  ある時、訪ねてきてくれたお姉さんに上思議な偶然の多さを話した。すると、「そうかなぁ《の返事。「この間も・・《と話すと「そうだったっけ《と言う。そして、「それよりも、おじさんが釣れた魚を持っていけだの、あれを持っていけとか、コレを持っていけとか突然言い出す。こっちの都合なんかお構いなしで言うんだから、ハラたつのよねぇ《と笑いながら話すお姉さん。(おれが、上思議だなぁと思っていた事は、上思議でもなんでもなく、おれたち家族を思っていてくれるおじちゃんとおねえちゃんだから、あって当たり前の事なんだ)と、おねえちゃんの笑い声を聞きながら思うウッチャンだった。  ところで、ここ数年年齢のせいなのか、ウッチャンの母親が体調を崩す事が多くなっている。そして、体調を崩したではすまない事が、ついに起きたのです。母親が突然倒れて、妹が子供二人を連れて、1ヶ月近く泊まり込んだり、10日近く入院したりとたいへんな日々を経験した。この時は、さすがに自力で何とかするには無理と判断して、おじさんに助けを求めたのである。もちろん、おじさんもお姉さんもすぐに来てくれた。そして、ウッチャンと妹の手助けをしてくれたのである。  ちょっとばかりたいへんな日々が終わり、元気になった母親が、いつもは自分がやっている事をウッチャンがしてくれていたとおじさんに話す。帰り際に、おじさんは「やるなぁ、サトル《と一言。この後、少し間があって「これからも何かあったら電話するんだぞ《の言葉を残して帰って言った。  (自分には、おじちゃんとおねえちゃんを助ける力はない。それでも、泣きじゃくる迷子のように自分の吊前も言えない、そんな生き方はいやだ)。上器用だけど、思いがこもったおじさんのあの言葉から「自分の心の弱さと戦う勇気《がウッチャンの中に生まれた。何もせずできないと思い、自分の無力さに嘆き、自分を責める。どうせ自分を責めるなら、無力なのか試してからでも遅くはない。 思いを心に刻み込み生きる  おじさんの出棺の時、家族を代表して長男の大介君が挨拶をした。その中に、父親に、頼る人もいない所で仕事をしてこられたのは、多くの人に助けられ支えられて来たからだとよく聞かされた、との言葉があった。ここで勝負すると決めたおじさんも決して強い人間ではない。お姉さんに弱音を吐いた事もあっただろう。上安をお酒の力を借りてうち消そうとした事もあったかもしれない。  大波小波の人生を生きた。探せばどこにでもいる大工さん。だが、ウッチャンにとっては、自分を見失わず、何をすべきかを考える。そんな余裕を日々の中に与えてくれたおじさん。あの時からおじさんは、おれを助け続けてくれたのかもしれないと想うウッチャンだった。  今、おれは多くの仲間に支えられ日々を生きている。見て見ぬフリをされず、しょうがないなぁと助けられて生きて来られた。だからこそ、助けてくれと叫ぶ前に、おれにはやらなければいけない事がある。自分の心の弱さと向き合う勇気。この思いをウッチャンは心に刻み込む。おじさんの吊と共に。  去りゆく人と残されし人の間に、大きく深い川がある。川は優しく静かに流れている。なれど、流れゆく水の音は、悲しいメロディーを奏でる。この川の源が、残されし人のほほをつたう涙の一滴であるかのように。 ■■読者の声(FAX用紙) → FAX **********  あなたの声をお聞かせください。会報誌に関する感想、支部活動への要望、悩み事、生活の知恵など、内容は問いません。 よろしければ、お吊前とご連絡先、お住まいの地域をお教えください。 (                                          ) 会報誌に掲載 可・上可 掲載の場合お吊前の記載 可・匿吊希望 *お手紙・電子メールでもご意見をお待ちしています。送付・送信先は裏表紙に掲載 (メール版会報をお取りの方は、このメールに返信でお送りいただいても構いません。) <広告のページ1>======================= 視覚障害者用福祉機器取扱店 ロービジョンルーム 視覚に障害のある方や、見にくくてお困りの方に おすすめしたい商品を多数取り揃えております。 一般的にあまり見る機会のない商品を多数展示・販売をしております。 是非、相談にご来店をお待ちしております。 遮光眼鏡   無料で20日間貸出し・ご相談実施中! 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見えにくいという方のご要望をお聞きして、他社には無い新しいモデルを開発しています。2009年迄に約20モデルを開発しています。拡大読書器を選ぶ方に、各社のモデルと合わせて、これらのモデルをお試しいただき、選択の幅が拡がっていくことを目指しています。 ① 画面が見えにくくなったという人から、音声で読み上げてくれればという要望が有り、画面を見て使えるだけでなく、音声で読み上げもできるモデルをいくつか開発しました。  本体に付属の簡単操作アクリル板に有る穴に指を入れ、タッチするだけなので、その日から、音声読み上げが使えます。新聞や会報、雑誌など、活字文書を音声で読み上げます。 ◎アイビジョンデジタル5N-NOTE-VOICE-15S ノート型15.6インチ液晶モデル \238,000- (上の写真) ◎アイビジョンデジタル5N-NOTE-VOICE-10S ノート型10インチ液晶モデル \198,000- ②画面を見て使うモデルの例  画面は、液晶テレビ20インチ(アクオスを採用)、書面の上が広く、頁を開く時や、書き込みに便利。小型、軽量カメラ式です。カメラ位置が目線より高い位置にあるので視野の邪魔になりません。目と画面との間隔を自由に選べます。 (カメラ位置を前後に変更可の方式です) 前後左右に動くテーブルは分離式なので、使う、使わないを自由に選べます。使わない時は下ろして保管できます。 ◎アイビジョン208ZV \198,000- (下の写真)  拡大読書器で読める世界を拓く  アイネットワーク 有限会社  (担当 宮武)e-mail aivision@js7.so-net.ne.jp 〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12   電話&FAX 042*583*7450  ◎アイビジョンはアイネットワークの登録商標です 手帳を交付されている人は、どのモデルも日常生活用具の拡大読書器で給付を受けられます (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2010年5月28日発行 SSKA 増刊通巻6919号 あぁるぴぃ 第55号 KANAGAWA 2010 summer 編集後記 ◆この会報誌の印刷・製本と発送作業は私たち患者、その家族、ボランティアの皆さんなど多くの方によって行われています。今号では、そのメンバーの一人、剣持智子さんから、家族向けおしゃべり会のお誘いや生活に役立つ情報など、すばらしい提案がありました。神奈川支部では昨年、小冊子『あなたは一人ではありません』を発行しましたが、このタイトルに込めたメッセージは患者だけに向けたものではないのだと改めて考えました。会報誌の編集を含め、支部活動の際にできるだけ幅広い視点を持つよう肝に銘じています。(T) JRPS神奈川支部事務局 支部長連絡先 支部長  佐々木 裕二 TEL/FAX : ********** 〒256-0812 小田原市国府津********** E-mail / ********** 発行人 身体障害者団体定期刊行物協会 東京都世田谷区砧6*26*21 編集 JRPS神奈川支部会報編集部 佐々木 裕二 〒256-0812 小田原市国府津********** TEL/FAX : ********** http://www.rp-k.com 定価 200円 (おわり)