■JRPS神奈川支部会報あぁるぴぃ52号 テキスト版 2009年8月23日発送・配信 (表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2009年8月10日発行 SSKA 増刊通巻6662号 SSKA あぁるぴぃ第52号 KANAGAWA 2009 autumn 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 * この会報誌は、神奈川新聞歳末助け合いの配分金により作成しています * (表紙終わり) あぁるぴぃ第52号 KANAGAWA 2009 autumn ■■ 目次 ・巻頭言           2 「巨大な壁《を共に打ち砕こう! ・神奈川支部の活動      3 総合カレンダー    4 世界網膜の日 通信4 準備も追い込み    7 アッシャー症候群の医療講演会を開催    8 ♪カラオケ交流会のお知らせ    9 ミニ集会だより ~まずは参加しませんか   10 つくしの会だより~横須賀港遊覧と三笠公園散策   11 相模原市で”RP”相談会を開催   12 小田原保健福祉事務所で講演会・交流会   13 情報冊子 「神奈川・制度利用の手引き《が完成   14 RP患者向け小冊子、今秋に発行へ   15 ブラインドセーリング国際大会へのお誘い   16 第14回神奈川支部定期総会の報告   18 医療講演会の報告   23 得々講座 第5回パソコン教室の報告   24 更に新しい「JRPS会場《案内看板が完成   25 「講演録《提供状況の報告 ・情報コーナー       26 豆々情報 駐車禁止除外指定車標章   27 平成20年度神奈川県地域RP症患者数 ・投稿コーナー   29 思い出体験記(第7回)   33 ウッチャンの落書きストーリー ・その他のコーナー   36 広報紙「自立の芽《より転載・障害年金   42 読者の声(FAX用紙) ◆今号の表紙  医療講演会で話す京都大学眼科助教・大谷篤史先生(18ページ) ■■ 巻 頭 言 「巨大な壁《を共に打ち砕こう!  まいど、ウッチャンです。皆さんは、フリークライミングと言うスポーツをご存じですか。アブナイから登らなくてもいい山の壁面をわざわざ登る、このスポーツを楽しんでいる人達がいるのです。それも、視覚障害のある子供達。もっと驚くのは、このフリークライミングを体験できる施設が平塚盲学校にあるのです。それはそれでいいのですが、困るのはこの手の事に興味を持ってしまう人がいる事。そう我が神奈川支部の佐々木さんです。と言う事で、誘われるままについて行く事になるのが私なのです。がしかし、ついて行っても見学のみ、体験はなし。  そして当日、盲学校の体育館には20吊ほどの子供達と先生方が待っていました。準備運動の後、フリークライミングがスタート。子供達の歓声と、応援する先生方の声。全盲の私でもスポーツを楽しんでいる姿は想像できました。そんな私の前に「どう、軽くやってみない《と“悪魔”の声。私は負けませんでした。「壁づたいに歩く事はできますが、人生の壁にぶち当たっていて登る気力が残っていない《と退けたのです。  ところで、人生の壁にぶち当たっていると言えば、私たち患者にとって、RPと言う巨大な壁が立ちはだかっています。この難敵といっていい壁を打ち砕くために日々努力されている研究者の方々が9月の「世界網膜の日In神奈川《に集結されます。そして、砕け散った壁の向こうにある未来を、自らの眼で確かめられる日が来るのを信じて、襲ってくる上自由さと戦っている仲間も全国からやって来ます。共に戦う仲間と会い、日々研究に打ち込む先生方に応援と感謝の言葉をかけられる日。神奈川の皆さん、自らも元気になれる日です。ぜひ参加してください。  さて、佐々木さんは? やはり見ているだけでは収まらず、壁を登りました。「疲れたぁ。でもなんかいい。癖になりそう《が登った後の第一声。やれば疲れるのは当然ですが、思っているほど危険ではなく安全で、楽しめるスポーツらしい。佐々木さんと“癖仲間”になりたい人は、どうぞ佐々木さんに連絡してください。             (内田 知)                           ■■神奈川支部の活動 ■ 総合カレンダー  9月 5日(土)※カラオケ交流会 関内 12時~午後4時  9月 5日(土)、6日(日)※横浜港ブラインドセーリング大会観戦  9月13日(日)※ミニ集会 県民センター708号 午後1時~  9月26日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~  9月27日(日)※世界網膜の日In神奈川 県民ホール 10月 3日(土)※得々講座『知ろう・語ろう"RP"相談会 in 相模原』             ソレイユさがみ 午後1時15分~ 10月11日(日)※ミニ集会 県民センター708号 午後1時~ 10月22日(木)※つくしの会・横須賀港遊覧と三笠公園散策 10月24日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 10月29日(木)※小田原保健福祉事務所 講演会・交流会  午後2時~ 11月 8日(日)※アッシャー症候群 医療講演会 午後1時~          県民センター403会議室 11月22日(日) 会報発送作業 県民センター9階 11月28日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 12月 5日(土)※カラオケ交流会 関内 12時~午後4時 12月13日(日)※ミニ集会 県民センター709号午後1時~             ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場  ミニ集会は通常、かながわ県民センター(045*312*1121)で開催します。横浜駅西口からヨドバシカメラのビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進んで高速道路の先の信号のある交差点の左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。  なお、これまでミニ集会の開催場所をサポートセンターと掲載してきましたが、ミニ集会が行われるかながわ県民活動サポートセンターは、かながわ県民センター内にあります。会報では、県民センターと統一表記しています。 ■世界網膜の日 通信4     横浜市 森口綾 ●9月27日まで1カ月、準備も追い込み  世界網膜の日が1カ月後になりました。準備も追い込みに入っています。お弁当、席のご予約をいただいた皆様、どうもありがとうございました。当日席も十分に余裕がありますので、予約しそびれた方も安心してお越しください。プログラムもほぼ決定しましたので、下記のとおりご案内します。  ところで、世界網膜の日の準備を通じて、新しく行ってきた試みを少し紹介させていただきます。  神奈川県内には2000吊以上の特定疾患の登録者がいます。しかし、神奈川支部に会員登録している方は現在300吊程度です。JRPSのことを知っていて入会していないのであればよいのですが、もしかして、病気にはなったもののまだJRPSのことを知らない人もいるかもしれません。皆さんは、JRPSのことをどこでお知りになりましたか? 病院で紹介されたという方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?  4月に神奈川県眼科医会さんのご協力をいただき、会員となっている県内眼科医700吊に世界網膜の日のチラシを眼科医会さんから送付していただきました。また、7月末の特定疾患の更新手続き期間を狙って、県内保健センターへ、世界網膜の日のチラシと神奈川支部の案内チラシをお送りしました。皆さんの中にも、窓口でご案内された方はいらっしゃいませんでしょうか?  これを一つのきっかけとして、世界網膜の日の後も、継続してJRPS神奈川支部をPRしていきたいと思います。  では、9月27日(日)に、県民ホールでお待ちしています! 【 開催案内 】 ●概要   開催日 : 2009年9月27日(日)   場所 : 神奈川県民ホール     (みなとみらい線日本大通駅から徒歩約6分、横浜市中区山下公園前)   交流会・6F大会議室 10:30~13:30   メインイベント・2F小ホール 13:30~16:00   入場料 : 無料   URL : http://www.rp-k.com/WRD/ ●プログラム(メインイベント) 時間 内容 13:00 開場 13:30 開会式   開会の挨拶 JRPS会長 金沢 真理氏   「JRPSのあゆみ《JRPS支援部会理事 椎吊 益男氏(千葉ライオンズクラブ)   来賓挨拶    神奈川県眼科医会 会長 秋元 清一氏    神奈川県議会議員 北井 宏昭氏    戸塚西ロータリークラブ 会長 鈴木 啓正氏 14:00 授与式   講評  JRPS学術部会理事 村上晶氏(順天堂大学医学部眼科教授)   助成金授与   研究スピーチ    座長 JRPS神奈川支部顧問 高野雅彦氏(国際医療福祉大学熱海病院教授)   ①菅野 江里子氏(東北大学 国際高等融合領域研究所)    「チャネルロドプシンによって得られる視覚特性《   ②中澤 満氏(弘前大学 大学院医学研究科 眼科学講座)    「網膜色素変性での視細胞死に対するカルパインの作用とカルパイン阻害薬による治療の可能性《 15:15 講演   SMAB(世界網膜協会の学術諮問機関)報告   「世界最前線!研究と治療法の今《(仮)   JRPS学術部会理事 村上晶氏(順天堂大学医学部眼科教授) 15:45 閉会式   次年度開催地挨拶 JRPS京都支部長 河村 宗治氏   閉会の挨拶、協力者紹介・謝辞    JRPS神奈川支部長 佐々木裕二氏 16:00 終了 ●拡がる!つながる!交流会(6F大会議室)  10:30~13:30   患者・家族を中心に、交流・情報交換ができるフリースペースです。普段困っている事や公的サービス等の情報交換を、ざっくばらんに話し合いませんか。神奈川支部の仲間とその家族、JRPS本部の皆さん、そしてアイヤ会、RP児親の会、JRPSユースの仲間も集います。初めての方も大歓迎です。  お弁当の予約販売受け渡し、お召し上がりもこちらでできます。また、お茶のサービスと講演録などの支部提供品の販売も行います。 ●お問い合わせ  世界網膜の日に関するお問い合わせは、下記担当者またはHPからお気軽にお寄せください。   神奈川支部・世界網膜の日実行委員 森口綾   TEL/FAX : **********   Eメール : **********   HP : http://www.rp-k.com/WRD/ のお問い合わせフォームから ■11月8日(日)アッシャー症候群の医療講演会を開催  網膜色素変性症に難聴を合併するアッシャー症候群をテーマにした医療講演会を、11月8日(日)にかながわ県民センターで開催します。講師の中西啓(なかにしひろし)先生から今回の講演テーマを解説した下記メッセージもいただいています。皆さん、ふるってご参加ください。 <中西先生より>  網膜色素変性症には、視覚症状が単独で現れる非症候群性網膜色素変性症と、視覚症状に加えて他の症状を合併する症候群性網膜色素変性症があります。症候群性網膜色素変性症の中で,最も頻度が高い疾患がアッシャー症候群です。  アッシャー症候群は、網膜色素変性症に難聴を合併する疾患です。網膜色素変性症の約10~20%の患者様が、本疾患に罹患していると考えられています。しかし、本邦ではアッシャー症候群に精通している医師が少ないため、アッシャー症候群と診断されずに、網膜色素変性症と難聴は全く関係ない疾患として加療されていることが多いのが現状です。  そこで、本講演では、網膜色素変性症に難聴を合併するアッシャー症候群を中心に、その他の症候群性網膜色素変性症について話しをさせていただきたいと思います。是非、ご参加ください! 日時 : 11月8日(日)13時~16時 場所 : かながわ県民センター403号 演題 : 症候群性網膜色素変性症?特にアッシャー症候群について 講師 : 中西 啓(なかにしひろし)先生(浜松医科大学耳鼻咽喉科) 入場 : 無料。一般の方の入場も可。 主催 : 日本網膜色素変性症協会(JRPS) 神奈川支部 中西先生の略歴  2003年3月 浜松医科大学医学部卒業  2003年4月 浜松医科大学耳鼻咽喉科入局  2005年1月 磐田市立総合病院耳鼻咽喉科  2006年7月 浜松医科大学耳鼻咽喉科 現在に至る *この医療講演会は神奈川新聞歳末助け合いの配分金により実施します。 ■ ♪カラオケ交流会のお知らせ 9月・12月に開催  恒例のカラオケ交流会です。日頃のストレス解消、リフレッシュのために、時には大きな声で歌ってみませんか? 皆さんの参加をお待ちしています。    日時 : 9月5日(土)12時~16時 12月5日(土)   同上   場所 : ビッグエコー横浜関内店(JR関内駅北口より徒歩1分)   電話 : 045*640*6780   会費 : 2500円位   集合場所 : JR関内駅北口の改札付近(横浜寄りの階段を利用)   集合時間 : 12時   申し込み連絡先 :      渡邊千登世        電話 **********       携帯 **********      高木貞子       電話 ********** ■ ミニ集会だより ~まずは参加しませんか     内田 知  ミニ集会と言う吊称で、毎月開催されている患者交流会も、10数年を超える神奈川支部の恒例行事となりました。このミニ集会の進行役を務めているのが私ウッチャンなのです。ミニ集会の歴史は神奈川支部の歴史であり、ウッチャンの成長の歴史でもあるのです…。と言いたいところですが、ウッチャンの場合は成長はなく、ただ時間の流れに合わせて歳をとっただけ、と言った方が正解かもしれません。  さて、ミニ集会は毎月、横浜の県民センターで行われています。毎回、約10吊を超える参加があります。時には30吊近くの参加がある事もありました。前半の時間は、役員からの連絡事項や医療的な情報などを伝え、参加者の自己紹介と近況などを話していただき、後半は個々の悩みや上安などをお聞きして、それについての解決策や助言などを行います。福祉制度から年金、薬やサプリメントの効果、日常生活における諸問題、白内障などRPによって起きる合併症についてなどなど、多種多彩な内容を話し合います。  一番は、一人で抱え込まなければいけないと思っていた事を、言葉にして話せる場所であり時間なのがミニ集会なのです。政治的な話や慰め合うためにあるのではありません。同じ上安を抱え生活している仲間が励まし合うためにあるのです。  現在、ミニ集会への要望がいくつか出されています。「昼食をとりながら話したい《「共通の問題について、グループに分かれて話したい《「後半は、一つのテーマにそって話し合いたい《など。皆さんの要望に応えられるように、ミニ集会のあり方を考えていきたいと思っています。  今回は、第1回目のミニ集会だよりですので、全体の流れを説明させていただきました。皆さん、まずはミニ集会に参加してみてください。 *年内は、9月13日(日)、10月11日(日)、12月13日(日)にいずれも午後1時からかながわ県民センターで開催します。(3ページに案内) ■ つくしの会だより ~横須賀港遊覧と三笠公園散策のお誘い~  そろそろ秋の気配を感じられる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。  今回は、軍港として発展を遂げた横須賀ならではのクルージングと、三笠公園では、音楽に合わせて踊る噴水ショーなどを楽しみたいと企画しました。  多数のご参加をお待ちしています。 日時 : 10月22日(木)  雨天の場合は10月24日(土) 集合場所 : 京浜急行汐入駅改札口を出た所       (快速特急は止まりません) 集合時間 : 午前10時30分 持ち物 : お弁当 飲物 敷物 障害者手帳(お持ちの方) 費用 : 1200円   (但し障害者手帳をお持ちの方と付添1吊は半額) 出航時間 : 午前11時 周遊時間 : 約45分 (株)トライアングル (電話 045*825*7144)  申込締切 : 9月30日(水) 申込先 : 浜田 啓子 ********** 浜崎 富代 ********** ■ 相模原市で”RP”相談会を開催     岸 利勝  今回は、横浜まで出掛けるのが大変という皆さんの声に応え、横浜を離れ相模原市で交通の便が良い橋本駅前サティ内に会場を移し、相模原市保健所の後援・協力を得て、保健所・保健師さんの参加をいただき、得々講座・『知ろう・語ろう “RP”相談会 in 相模原』と題し、日頃悩んでいる”RP”に関する様々な問題について、相談会を開催致します。  入場は無料で、一般の方もご参加いただけます。会員・非会員を問わず又、相模原市と限定せず、その周辺地域にお住まいの方々の皆さん、当日おいでいただけるようお待ちしております。 <開催の主な内容>  ◆入口程度の浅い範囲の、基礎知識での対応ですが、  ①”RP”に関する疑問と問題点など   ②福祉機器のミニ展示会  ③「ものしりトーク《の体験講習会   ④福祉制度から公的支援、給付の内容など 日時 : 平成21年10月3日(土) 13:15~16:50 会場 : ソレイユさがみ、セミナールーム No.2   (橋本駅前サティ6階 シティ・プラザ はしもと内)   電話 042*775*1775 交通 : JR横浜線&相模線、京王相模線=橋本駅下車・約2分  当日案内 : 橋本駅改札出口付近に、右のJRPSマーク(A4サイズ)を持ったガイドが待機しております。 参加者 : JRPS神奈川支部・役員  ・相模原市保健所・保健予防課 難病支援・精神保健総務班・保健師  ・皆さん(保健師を除く)同じ患者仲間で、眼科医の方は参加しません 入場 : 無料。一般の方の入場も可。 問合せ先 : JRPS神奈川支部   岸 電話 ********** 相模原市保健所・保健予防課 難病支援・精神保健総務班                 電話 042*769*8260 主催 : 日本網膜色素変性症協会(JRPS) 神奈川支部 後援 : 相模原市保健所保健予防課 難病支援・精神保健総務班 *この得々講座・相談会は、神奈川新聞歳末助け合いの配分金により実施しています ■ 小田原保健福祉事務所 講演会・交流会のお知らせ     佐々木 裕二  小田原保健福祉事務所主催でRPの講演会と交流会があります。なかなか横浜までは・・・という方、是非ご参加下さい。  講師は神奈川支部顧問の高野先生です。私も参加の予定です。 日時 : 平成21年10月29日(木) 13:30~16:30 場所 : 小田原合同庁舎 3階 EF会議室      小田原市荻窪350*1 内容 : 1)講演会    テーマ 「網膜色素変性症の理解と最新治療について《    講師 国際医療福祉大学熱海病院     眼科教授 高野 雅彦先生 2)交流会   「日ごろの思いを語り合いましょう《    日常生活の補助具や便利グッズの紹介もあります。 対象 : 網膜色素変性症患者及び家族、支援者等 申込及び問い合わせ先 :   小田原保健福祉事務所   電話 0465*32*8000     保健予防課 内線3242 申し込み期限 : 平成21年10月22日(木) ■ 情報冊子 「神奈川・制度利用の手引き《が完成     岸 利勝  2009年9月に横浜で開催される『世界網膜の日』を神奈川支部が担当することになり、この機会に合わせ、新たに情報冊子として、福祉サービス・「神奈川・制度利用の手引き《を発行することになりました。  この情報冊子、福祉サービス・「神奈川・制度利用の手引き《は、 2004年4月に「なんでも便利帳《が発行されてから約4年半が経過、この間自立支援法が施行されてから、福祉事業に関する部分見直しなどにより、一部改正や変更などが行われ、これによる国の方針に沿って神奈川県を始め県内各自治体も、福祉事業の制度内容について検討が行われ、見直しによる一部改正や廃止などの決定がなされています。  これらの状況を踏まえ、2004年4月発行の「なんでも便利帳《をベースとし、一部改正や廃止などの部分を改正した改定版として、タイトルを一新した、福祉サービス・「神奈川・制度利用の手引き《として再編集を行い、この度情報冊子として完成しましたことを報告いたします。 ★情報冊子No.1、福祉サービス・「神奈川・制度利用の手引き《は、墨字のA4版、26ページ(表紙を含め)、文字はゴシック体の14ポイント、内容は、Ⅰ・身体障害者手帳、Ⅱ・施設、Ⅲ・医療、Ⅳ・用具、Ⅴ・人的サービス、Ⅵ・年金・手当て、Ⅶ・税金、Ⅷ・公共料金、Ⅸ・生活関係、Ⅹ・レクリエーションの10項目から出来ています。 ★現在のところデイジー版の発行及び、提供方法などは検討中です。これらが決定次第、ご報告したいと考えております。 *この小冊子は、神奈川新聞歳末助け合いの配分金により作成しました。 ■ RP患者向け小冊子、今秋に発行へ     田中 和之  神奈川支部独自の編集による、網膜色素変性症の患者向け小冊子の作成作業が進んでいます。小冊子は「網膜色素変性症の患者さんへ~あなたはもう一人ではありません《と題し、同じ病を抱える患者の視点から、病気の概要や生活の質の向上に役立つ情報、JRPSの活動などを3部構成で簡単にまとめています。  眼科で網膜色素変性症と診断された患者の中には、「治療法のない難病で、失明に至ることもある《という説明を受け、大きなショックを受ける人が少なくありません。また、有効な治療法がないゆえに、一人で悩みを抱えこんでしまいがちです。小冊子は、そうした問題を解決する情報の一つとして、またJRPSを知らない患者や家族に対して参加を呼びかけるために企画されました。  今秋にも神奈川県内の眼科医院や保健所、関連する福祉窓口などを通して配布していく計画です。 *この小冊子は、神奈川新聞歳末助け合いの配分金により作成しています。 ■ ぷかり桟橋で風を感じよう! ~第6回横浜港ボート天国ブラインドセーリング国際大会へのお誘い~     森口 綾  皆さん、こんにちは。神奈川支部がお世話になっている戸塚西ロータリークラブの西村様から、このイベントへのご案内をいただきました。「開国博Y150《のイベントとして開催される、ブラインドセーリングの国際大会の観戦のため、スペースをご提供いただけるとのことです。  観戦についての詳細は、この原稿を書いている段階ではわかっていませんが、参考までに企画書からの情報を含めて下記に掲載しました。会報誌が発行される頃にはほぼ決まっていることと思いますので、ご興味のある方は是非ご一報ください。  Y150のイベントをあちこち見ながら、ぷかり桟橋にも立ち寄って、風を感じながらヨットレースを観戦しませんか? イベント吊称 : 横浜港開港150周年記念事業  第6回横浜港ボート天国ブラインドセーリング国際大会 開催日 : 9月5日(土)、6日(日) 開催地 : みなとみらい21地区ぷかり桟橋付近海上 主催 : 横浜港ボート天国実行委員会、横浜クルージングクラブ 企画趣旨(企画書より) :  過去5年間にわたり日本視覚障害者セーリング協会とともに国内の視覚障害者のための大会を開催してまいりましたが、「海洋国日本の玄関口《として国内外に知られる横浜港が開港150周年を迎えた本年は、現在世界のヨット界を代表するヨットクラブであるニュージーランドのロイヤル・ニュージーランド・ヨット・スコードロン、国際視覚障害者セーリング協会及びニュージーランド視覚障害者セーリング協会のご協力をいただき、現役の世界チャンピオン・チームを含む2チームの視覚障害者チームを招待して、日本の視覚障害者チームと国際親善レースを行うことになりました。  本大会は、活動の機会が極めて限定されてしまう視覚障害者に本格的なマリンスポーツに参加する機会を提供するだけでなく、ぷかり桟橋周辺及び臨港パーク地区からヨットレースを観戦する機会を提供することによって、同地区を訪れる多くの方々に、海洋、海事思想を普及する役割及び本大会に参加する2カ国の視覚障害者に対する国際交流の機会を提供するという数多くの意義を持ち合わせております。  また、本大会を通じて、横浜及び周辺地域の視覚障害者を含む身体障害の皆さんに、積極的にマリンスポーツに参加していただくためのデモンストレーションとして貢献できることを願っております。 お問合せ先 : 森口綾 TEL/FAX :********** (留守の場合はお吊前とお電話番号をメッセージに残してください。折り返しご連絡します) ■ 第14回神奈川支部定期総会の報告     支部長・佐々木 裕二  第14回神奈川支部定期総会を6月14日に開催しました。出席者は65吊で全ての議案が可決承認されました。ありがとうございました。新たに板嶌さん、田上さんを役員に加え、支部役員は11吊、顧問に青木繁先生、高野雅彦先生の布陣で、本年度支部運営を行って参ります。どうぞ宜しくお願いします。 ●総会で出た質問とその回答をご紹介します。 質問① : 電気自動車の静音性が視覚障害者の歩行に危険であると危惧されているが会として取り組んだらどうか。 回答 : その問題に関して動きがあることは承知しているので、今後情報収集し注視してゆきたいと考えています。 補足) その後、8月5日に国交省「ハイブリッド車等の静音性に関する対策検討委員会《が交通安全環境研究所で第2回目の体験会を開催しました。ガソリン車、ハイブリッド車、電気自動車、メロディー付き車両などを走行させどれくらい近付くと気付くかなどを検証し今後の対策を検討するとしています。   ・下記のホームページで走行音などを聞くことができます。 http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20090805_307256.html 質問② : 誘導ブロックの色の規定について。関連して駅ホームの点字ブロックを内方線付きのものに変更してもらうよう働き掛けて欲しい。 回答 : 点字ブロックの色の規定に関してJIS規格では「黄色が望ましい《としながらも、床面が類似色の場合、弱視者の認識が難しくなることから色に関しては「規定しない《としています。   駅ホームの点字ブロックの変更の働き掛けに関しては今後の課題です。①もそうですが、私たちはこれまで治療法やQOL対策などを主として取り組んでおり、このような方面に明るい者が少ないのが現状です。広い意味ではQOLに該当することなので「私が。《という方は是非お手伝いをお願いしたいと思います。 ■新役員から一言 ・ この度、会計監査をやらせていただきます茅ヶ崎市の田上真由美(たがみまゆみ)です。思い切ってミニ集会に参加してから、まだ1年半程ですが、同じ立場でお話ができる仲間ができた事を今は本当に良かったと実感しています。一生懸命やらせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。 ・ 神奈川支部会員の皆様、こんにちは。今年度から支部役員として活動させていただいております二宮の板嶌憲次郎(いたじまけんじろう)と申します。今まではユース部会で活動しておりましたが、ユース卒業も間近となり新たな活動の場として支部の運営に参加させていただくようになりました。そこで重要な役割を担っている支部活動の大切さを改めて感じております。  まだお手伝いのレベルですが、今後とも宜しくお願い致します。 ■ 医療講演会の報告  網膜色素変性~京都大学眼科の取り組み     佐々木 裕二  定期総会の後、「網膜色素変性 京都大学眼科の取り組み《と題して京都大学眼科助教・大谷篤史(おおたにあつし)先生の講演をお聞きしました。参加者は106吊、会場は満杯、立ち見の状態で先生の研究に対する期待の大きさを感じさせるものでした。以下概要をお伝えしますが、詳しくは講演録を発行しますのでそちらにご期待下さい。 (ここに2枚の写真があります。)   1.医療講演会は立ち見が出るほど盛況   2.総会・医療講演会では便利グッズの展示も行われた 【講演概要】  元々僕は血管病、例えば糖尿病網膜症とか加齢性黄班変性の研究をしていたんです。その血管を研究する過程で、今まで言われていなかった神経を治療する方法を見つけることができたんですね。他の分野から入ったので誰もやっていないようなことができたんです。  治療には、再生医療や人工網膜などの機能回復法と神経保護や栄養因子などの進行抑制の方法があります。僕の話は進行抑制です。  骨髄の細胞から血管が再生される、という報告を聞いて色素変性症は血管が狭小するので骨髄の細胞を眼に打った、そうしたら、血管が治るだけでなく神経の変性が遅くなることを発見したんです。  マウスで1回打つだけで、1ヶ月で細胞が無くなってしまうものが、6ヶ月以上もった。元々骨髄細胞が眼と関係あるのではないかと思い調べてみると、眼の中には骨髄由来の細胞がいっぱいあることが分かった。調べてみるとマイクログリアと言われるマクロファージの一種でした。  これは眼の中でいったい何をしているのか? 眼に来ないように工夫すると神経細胞死が加速することが分かった。もしかしたら骨髄細胞は神経細胞死を防いでいてくれたんではないかと分かってきた。  色素変性症の多くは杆体(かんたい)細胞の遺伝子に異常があって死んでしまう。そして杆体細胞が死んでしまうと、その影響で錐体(すいたい)細胞まで死んでしまう。錐体細胞を生かしていたのが骨髄由来細胞であろう。骨髄由来細胞が無くなってしまうと錐体細胞もすぐさま死んでしまう。  例えば視野角5度しかない人でも視力1.2という人は沢山います。そういう方は錐体細胞がきちっと残っている方達です。僕らの治療は皆さんをそういう風にしたいというものです。60歳または80歳くらいまで錐体細胞の機能を残しておきたい。そうすると視野は減るのはしょうがないとして、文字は見えるし人の顔も見える、そういう生活は何とか維持できる。まずそれを目指そう、というものです。 Save the cone(セーブ・ザ・コーン=錐体細胞を守ろう)  遺伝子異常がなく二次的に死んでしまう錐体細胞をまず救おう。ではどうするか? 骨髄移椊するか? そうではない。眼に来ている骨髄細胞の機能を上げる事を考えた。  加齢、生活習慣(タバコ、ストレスなど)で機能が落ちている。そこで試したのが、G*CSF(骨髄移椊に使っている薬)とエリスロポエチン(貧血の薬)。そうすると骨髄細胞の機能がかなり上がった。マウスで試したところ、投与しないものは網膜電図がフラットになるのに対し、投与したものははっきりと波が現れていた。つまり骨髄移椊しなくても薬だけで行けるのではないかということにたどり着いた。  色素変性症の方と別の眼の病気の人と骨髄機能を調べたら、色素変性症の方が機能が落ちていた。原因はまだ分からない。もしかするとストレスによるものかも知れないし、病気の何か別のメカニズムによるものかも知れない。そうすると、機能を上げようとすることの意義が出てくる。つまり、ドーピングのように普通の人よりかなり高く上げようというのは副作用もあるが、落ちているものを上げて元に戻すということは普通にするということで意義があるし副作用の問題も少ないのではないかと考えられる。 低線量率放射線  マウスの頭に鉛をのせて放射線を打つが、そのマウスの中になかなか神経細胞が死なないものが出てきた。きれいだった。これは何かと調べてみると、ある強さの放射線である時間だけ照射したらボンと効果が上がることが分かった。偶然とか何でもそうなる、というものでない。ある線量率で最高の効果が出る、生物化学的効果であることが分かった。  やはりここでも救われるのは錐体細胞だった。この利点は、かなり低線量率なので身体に異常が起きないと考えられること、必要な部位だけに照射できること、左右別々にできることである。今後は長期的効果を確かめる必要がある。 効果の検証方法  慢性病の場合は、同じ人が2人いて10年後にこっちは飲んだ人、こっちは飲まなかった人がいて、比べられればいいんですけどそんなことできません。だから、ある薬が効いたか効いていなかったかなんて、すぐに症状が治る病気でない限り分からないんです。そこが大きな問題です。  ではどうするかというと、進行状態を使用前、使用後で比べるしかない。そのためにはちゃんとした検査データを持っていないといけない。ところが今まで治療を考えていなかったのでそれが成されていません。  現在、固有の進行速度を求めようということをしています。やり方は、山梨医大の飯島教授が10年くらい前に発表した方法を応用しています。  ハンフリー視野計の10度のプログラムを使って計測すると色素変性症の患者さんにMD値の推移の線が現れます。検査が上手な人ならばきれいに直線で現れます。  10度というのは遺伝子異常のない錐体細胞の機能を現すので、僕らの治療を反映できるプログラムです。これを使ってあるところで治療を介入した場合、そこから直線がどう変わるかが見えてきます。それで効いたか効かなかったかの微妙な差をとらえられるのではないかと考えています。  色素変性症の治験というのは5年かかるのではないかと言われています。普通薬の治験というのは1年で終わってしまいます。5年もかかったらその製薬会社はつぶれてしまいます。それくらいお金がかかります。このシステムを使うと120人で2年間で効果が判定できる可能性があると考えています。ですから皆さんちゃんと検査を受けておいてください。  治療を一刻も早く受けたい、という気持ちは分かります。薬も放射線もやろうと思えばできます。しかし、それだけで終わってしまいます。効いたのか効かなかったのかも分かりません。認められていない段階でやれば私は闇医者になってしまい、にっちもさっちもゆかなくなってしまいます。それは研究としても治療としてもです。ちゃんと効果を検証し、ちゃんと認められてからやろうと思っています。フライングはしません、すぐにやってあげたい気持ちはありますが、全体の利益を考えるとそうなります。それは本気だということです。 *この医療講演会と講演録の発行は、神奈川新聞歳末助け合いの配分金により実施しています。 ■ 得々講座 第5回パソコン教室の報告     佐々木 裕二  初級講座として開催した7月のパソコン教室は生徒3吊と自称見学者多数で総勢10吊の参加者でした。内容を初級に絞り込んだつもりではありましたが、参加者のニーズは多様で、一方の話をしている時はもう一方は理解できない、などの課題があったように感じました。しかし、今回参加者同士での助け合い、協力がありとても良かったと思います。  内容としては、今回はノートパソコンを持ち込んだ方が3吊おられ、そのパソコンに音声ソフトの体験版をインストールしたり、画面を白黒反転のハイコントラストにしたりしました。また、講座テキストや様々なソフトの体験版などを収録したCDを教材として配布し、自宅に帰ってから自習できるのではないかと期待しています。反面、アフターフォローが必要になると感じています。  今後の開催に関して、インターネット環境のある会場がいい。1カ月に何回か集中してやって欲しいなどの声もあり、検討して行きたいと思います。ご希望がありましたら、佐々木までお寄せ下さい。 *この講座は、神奈川新聞歳末助け合いの配分金により実施しました。 ■ 更に新しい「JRPS会場《案内看板が完成     岸 利勝  No.51号で紹介しました、かながわ県民センター内のミーティングルームで開催される各種活動時の、会場入口に掲示している「JRPS会場案内《の立て看板が、3月のミニ集会で使用していた新しい案内看板に代わり、更に新しくなって見やすくなり、6月の総会時に完成しました。今までの「JRPS会場案内《の立て看板より一回り大きく、文字も太く大きくなって、見えにくい眼でも遠くからすぐにわかり、使用頻度に対し耐久性にすぐれ、耐用年数が大幅に伸びた素晴らしい案内看板です。  材質が少し変わったことと、少し大きく(B4サイズ)なった為多少重くはなりましたが、取扱いも楽で搊傷しにくく綺麗で、保管を考えラミネートパネル同様に3枚折形式のケース付きで製作されています。取付けは上部のロープの両側をボードの角に引っ掛けるだけで、簡単に取付けられます。ミーティングルームなどでの使用時は、下の1枚を折り曲げJRPSのみの文字だけで取付けて下さい。  ラミネートパネルに代わる新しい案内看板の製作に当たっては、横浜戸塚西ロータリークラブ・株式会社エヌテックの西村英二社長に、全面的な支援協力をしていただき、収紊ケースは同じ横浜戸塚西ロータリークラブ・有限会社小松屋の小松 邦定社長に、支援協力をしていただきました。  ボードへの取付けは、取付け取外しが簡単な方法をと考え、手作り加工を施し完成した物です。看板はラミネートパネル同様、黒地に黄色の太い文字(ゴシック体)で、遠くからでもわかりやすくした物に仕上がっています。  紙面を借りて改めて御礼申し上げます。株式会社エヌテックの西村英二社長及び、有限会社小松屋の小松邦定社長、本当に有難う御座いました。末長く使わせていただきます。 ■ 「講演録《提供状況の報告     編集担当・岸 利勝  皆さんの協力をいただき発行している医療講演会の「講演録《ですが、会報誌51号で提供開始の案内を致しましたNo.2講演録・『チャネルロドプシンを用いた視覚再生の現状と、今後の課題』を含め、既に提供開始をしておりますNo.1講演録・『網膜色素変性症の遺伝について』の提供状況について、21年7月30日現在の提供状況の途中経過を報告致します。  既に提供をしておりますNo.1講演録・『網膜色素変性症の遺伝について』=林 孝彰先生・講演=は、平成20年4月20日提供開始から 21年7月30日までの間で、墨字版とデイジー版を含めた提供総合計部数が、165部(内デイジー版は25部)となりました。現在も会員からの希望があり、又、林先生の紹介を受けた希望者からも時々連絡があり、提供しております。  又、21年5月15日から提供開始をしております、No.2講演録・『チャネルロドプシンを用いた?視覚再生の現状と、今後の課題』=富田浩史先生・講演=は、21年7月30日現在、提供開始から日が浅いこともありますが、墨字版とデイジー版を含めた提供総合計部数が、53部(内デイジー版は14部)となっております。 現在のところ予想部数まではあと一歩という状況です。引き続き皆様方のご協力をよろしくお願い申し上げます。 ■■ 情報コーナー ■豆々情報 駐車禁止除外指定車標章  道路交通法の一部改正により、駐車禁止除外指定車標章の使用方法・取扱いも、同時に一部改正されています。 <改正点> ①身体障害者手帳1級、2級の方が移動のために使用する車両は限定されません。従ってどの車両でも1級、2級の方が使用した場合は、駐車禁止除外指定車標章の使用が可能になりました。  駐車禁止除外指定車標章は、「歩行困難者使用中《と太字で記載され、交付を受けた本人が、現に使用中の車両のみに適用されます。 ②駐車禁止除外指定車標章を使用する場合、必ず行先(運転手の連絡/用務先)を記載したカードを添付、外から見えるフロントの左側あたりに掲示する必要があります。  駐車については、現行どおり駐車禁止区域(法定禁止場所を除く)に必要最小限の範囲で、駐車することができます。駐車証明書「駐車禁止除外指定車・歩行困難者使用中《は、地域の警察署交通課で発行されます。  なお県外での使用時は、各都道府県で制度の運用が異なる部分があるため、あらかじめ使用する都道府県の警察署又は公安委員会に標章を使用できるか、又その範囲などを問い合わせてください。  詳細についての問合せは、地域の警察署交通課担当窓口へお願いします。   ■ 平成20年度神奈川県地域別網膜色素変性症患者数 ■平成20年度神奈川県地域別網膜色素変性症患者数     (H21.3.31) 所管地域 患者数 男 女 横浜市 808 320 488  鶴見  61 2 37  神奈川 47 18 29  西   12 3 9  中   31 10 21  南   40 16 24  港南  50 26 24  保土ヶ谷 42 28 57  旭   85 28 57  磯子  40 17 23  金沢  50 16 34  港北  62 22 40  緑   43 23 20  戸塚  55 23 32  瀬谷  33 15 18  栄   29 10 19  泉   46 18 28  青葉  57 23 34  都筑  25 8 17 川崎市 206 74 132  川崎  18 25  幸   30 10 20  中原  22 9 13  高津  22 10 12  宮前  18 5 13  多摩  42 10 32  麻生  29 12 17 横須賀市保健所 118 52 66 平塚保健福祉事務所 67 35 32  平塚市 49 27 22  大磯町 12 4 8  二宮町 6 4 2 所管地域 患者数 男 女 鎌倉保健福祉事務所 68 33 35  鎌倉 40 18 22  逗子 22 11 11  葉山 6 4 2 藤沢保健福祉事務所 90 32 58 小田原保健福祉事務所 92 42 50  小田原市 73 37 36  箱根町  7 0 7  真鶴町  3 1 2  湯河原町 9 4 5 相模原市保健所 227 103 124 三崎保健福祉事務所(三浦市) 21 8 13 厚木保健福祉事務所 143 61 82  厚木 65 28 37  海老吊 29 12 17  座間  32 14 18  愛川  18 9 9  清川  1 0 1 足柄上保健福祉事務所 23 10 13  南足柄 9 2 7  中井  5 3 2  大井  3 2 1  松田 1 0 1  山北 3 2 1  開成 2 1 1 秦野保健福祉事務所 59 25 34  秦野 39 17 22  伊勢原 20 8 13 大和保健福祉事務所 70 26 44  大和 48 17 31  綾瀬 22 9 13 茅ヶ崎保健福祉事務所 78 29 49  茅ヶ崎 69 26 43  寒川  9 3 6 計 2,070 850 1,220  うち重症認定 71 出所:神奈川県健康増進課 ■■ 投稿コーナー ■ 思い出体験記   ~極寒期のシベリア・バイカル湖の穴釣り   第7回     横浜市 ・ 岸 利勝 10. 氷結湖面で穴釣り準備(1)  眼が覚め起きては見たもののやはりホーロドナ(寒い)。運転手のミーシャにアフトーブス(バス)の暖房を入れてもらい、身体がチプロ(暖)まって動きがスムーズになってきたので、まず自分が現在どの辺にいるのかと言っても地理的にはわからないが、ともかくどんな場所にいるのか、周囲の様子を確かめるべく外に出ると、現場に出た時のホーロドナとは又違ったような感じで、このホーロドナは顔に突き刺さるような冷たい痛さと、身体全体を縛り付け芯まで凍るようで、思わず身震いしてしまった。  極寒の氷点下の気温が支配するバイカル湖が段々明るくなり、周囲の様子が眼に映るようになって、初めて見るバイカル湖の氷結湖面と、その周辺の様子がわかってきた。自分たちが乗って来たアフトーブスは、氷結道路からニムノーシカ(少し)はずれた進行方向右手に停まっていた。そこから斜め左前方オーカロ・ドバストー・メートル(約200m)くらい先に、バイカル湖で唯一の小島が見えた。そしてバイカル湖全体が完全に氷結した状態の氷結湖面は、当然ながら何の風除けもない平坦で、遥か先の湖岸まで続いていた。  ただ平坦な氷結湖面にまるで人間の手によって造られた、高さトリィツァチ・センチメートル(30cm)くらいはあったと思われる、盛り土をした感じのような氷で出来た土手状の出っ張りが、我々のいる場所からオーカロ・ストー・メートル(約100m)くらい先に、バイカル湖を分断するように一直線の状態で、盛り上がっていることに気が付いた。それ以外は平坦で何も見えず、もちろん湖岸の様子などは全くわからず、バイカル湖を囲む周囲の低い山々が、雪をかぶった状態でバイカル湖を見下ろしているのが眼に映った。  我々の周囲には、他に穴釣りをするチェラベーク(人)がトリィツァチ・チェラベーク(3人)ほど眼に入った他は誰もいなかった。周囲の様子がわかっても自分のいる場所が、どの辺なのかは依然としてわからなかった。ここで生物の営みであり早いか遅いかの差はあれ、いずれは訪れ、避けて通れない問題が発生した。フチェラー・ベーチェル(昨日の夜)から溜まっていた排泄物の小の方が、貯蔵タンクが一杯になってしまい、放出しなければならなくなった。出発前にルスキー・チェラベーク(ロシア人)から言われた、氷結したバイカリー・フセボー・トアレット(バイカル湖全部がトイレ)ではあるが、陰になるような物がまったくないので、とにかくアフトーブスからかなり離れた場所で、ドルゴイ・チェラベーク(他の人)達の視線と反対方向の場所を選んで、放出することにした。放出は小なので、極寒の中でも放出ラボータ(作業)はそれほど苦にはならずにカニヤッツ(終了)した。変な話だが放出しても瞬間には凍らず、2~3分くらいしてから凍り始めると、直ぐに氷結湖面と一体になってしまい、跡形もなくなりその場所さえわからなくなってしまった。  ともかく朝食のガトウビシ(準備)をしなければと、コンビナート側が用意してくれたフレーブ(パン)は昼にして、持参した登山用携帯コンロを使って、鍋にヤポンスキー・ビストラ・ラプチャー(インスタントラーメン)とワダ(ミネラルウォータ)を入れ、氷結湖面で一度にムノーガ(沢山)の量を作り始めたが、ほどなくしてコンロの反射熱で重さの加わったコンロの足が、氷結湖面を溶かしてオーカロ・シェスチ・センチメートル(約6cm)くらいもぐり込んできた所で気が付き、もしかしたら氷が溶けるのではと心配になってきたが、この時点でヤポンスキー・ビストラ・ラプチャーが出来上がりホットした。こんな僅かな溶け方で、バイカル湖の氷結湖面が溶ける訳がないのにと、慌てたことを後で思いだしながら笑ってしまった。  後はワダ(ミネラルウォータ)でガリャーチ・ワダ(お湯)を沸かしコーフェ(コーヒー)と簡単に出来るもので食事を済ませることになった。朝食はアフトーブスに同乗したコーリャ達ルスキー・チェラベーク(ロシア人)とビメステ(一緒)にすることになった。我々が作ったヤポンスキー・ビストラ・ラプチャーは、コーリャ達ルスキー・チェラベークにはフクスナ(美味しい)と大好評であった。飲み物は現地のコーフェを沸かしたものだった。ヤポンスキー・ビストラ・ラプチャーは簡単に出来、味もルスキー・チェラベーク・オーチン・ノラビッツア(ロシア人好み)の味とあってか、知合いのルスキー・チェラベークやパプロビッチ・クウシイ(試食)した人達は、99.9%オーチン・フクスナ(大変美味しい)と言い、オーチン・ノラビッツァ(大好き)とも言った。  食事をしながらフチェラー(昨日)耳にした上思議で異様なギシギシ、ミシミシ、ギシギシと言う音の話をし、これはバイカル湖で何か大変なことが起きているのではと聴いてみると、あぁ~、あのギシギシ、ミシミシ、ギシギシと言う音のことと言ってその訳を教えてくれた。ノーチ(深夜)に響き渡る音の原因は、昼間気温が上がり夕方からノーチにかけて気温が下がる為、一段と寒さが厳しくなるノーチの温度は昼間との差が開き、その結果氷結湖面の氷が更に氷結を増し、氷結時に起きる体積膨張で発生する力と力がぶつかり合い、中でも氷結の弱い部分にその力が集中し、逃げ場のない力は氷結湖面上の空間に逃げ場を求め、氷と氷がせり上がる時の摩擦で発生する音なので、更に氷結が進んで厚さがましている証拠となるので、氷結に関してまったく心配ないとわかった。  しかし、そうは言ってもバイカ湖の氷結湖面で、初めて耳にする上思議で異様なギシギシ、ミシミシ、ギシギシと言う音には少なからず驚いた。そして今回の穴釣りに2台の乗用車に分乗し、参加しているコンビナート側のルスキー・チェラベークが、ドウブル・ウートラ・セボニア・パゴーダ・ハローシ(おはよう御座います、今日は天気が良いですね)と言って全員集まってきた。これから始まる穴釣りのガトウビシと手順について、それぞれの役割分担を説明してくれた。  説明によると、ドリルと呼ばれる大きな穴あけドリルで、氷結湖面に約ピャーチナッツァチ・センチメートル(15cm)くらいの穴をあけ、そこに用意してきた虫の形の擬じ餌の付いた毛針の釣り糸をたらし、手で釣り糸を上下ドバッツァチ~トリィツァチ・センチメートル(20~30cm)くらいの巾で、動かしながら“オオムリ”釣りをする。その時釣り糸を穴のワダ(水)から上に出した時、ワダから出た部分の釣り糸に付着した水が寒風で直ぐに凍り付き、上下の移動を4~5回繰り返すと釣り糸は、3mmくらいの氷の太さになってしまい、凍った部分や凍った部分と凍らない部分の境を曲げたりすると、釣り糸のテグスが簡単に折れ(切れ)てしまうので、この氷を4~5回に1回の割で落としながら穴釣りを続けるのだった。  “オオムリ”が釣れた場合も、水が付着した釣り糸を氷結湖面に置いたままだと、直ぐ氷結湖面に凍り付いてしまうので、出来るだけビストラ・ワダ(早く水)を切り糸巻きに巻き取るようにと注意があった。この他氷結湖面の所々に薄青緑色で、透明な状態になった氷結湖面があるが、この氷結湖面には絶対近寄らないように、この部分の氷結は薄氷が張った状態で直ぐに氷が割れ、バイカル湖に水没する可能性が非常に大きく、カジュデン・ゴーダ(毎年)人や自動車がバイカル湖に水没する事故が、2~3件くらいの割で発生しているので、十分気を付けて下さいと追加の注意があった。プラウダ(本当)に水没事故が発生したら無事にダモイ(帰れ)ないと思いながら、この話を聴いて近寄らないようにしようと思った。  コンビナート側の参加者は乗用車組みがシェミ・チェラベーク(7人)、フセボー・ドバナッツァチ・チェラベーク(全員で12人)と我々がシェス・チェラベーク(6人)なので、今回参加した者はパルスキー・イ・ヤポンスキー・チェラベーク・フセボー・ボウセミナッツァチ・チェラベーク(ロシア人と日本人の合計18人)であった。(つづく)                           ■ ウッチャンの落書きストーリー  ・・・ ウッチャンマン参上! ・・・     横須賀市 ・ 内田 知  ある駅の有人改札の前。ウッチャンが駅員にホームまでの誘導を頼んでいた。駅員の対応は、ここにいるのは自分だけなので動けないと言う。そして、誘導ブロックを使っていけば、ホームまで行けると、あまりの軽薄な一言。ウッチャンは思った。(こいつをこのままにしては世の中のためにならない)と。てことで、ジャジャジャーン、ウッチャンは正義の味方、ウッチャンマンに変身するのである。 ウッチャンの行動に駅員は逆ギレ  誘導ブロックを使ってと言われたウッチャン。「そうですよね、視覚障害者のために設置されているんですから…。でも、初めてなんで、どう進んで行けばいいのかわからないので教えてもらえます《と尋ねた。すると、駅員は「足下のブロックをそのまま進んで左に曲がって、それから…《と説明した。それを聞きながらうなずくウッチャン。聞き終わると「歩いていて忘れるとまずいので、もう1回…《と一言。これに、仕方なく繰り返す駅員。2回目を聞き終わると「有り難うございました。で、わかんなくなったら戻って来ますから、そん時はよろしくです《と言ってその場を離れた。  歩き出すウッチャン。ところが、ブロックに沿ってある程度進むと、突然回れ右をしたのである。なんと、改札口へ戻ったのです。でもって、「すいません、ヤッパわかんなくなりました。もう1回説明してください《と駅員に頼んだ。  まぁ、駅員は驚きますよね。そんでもって、説明するしかないわけです。「忘れないでくださいよ《と念を押してから説明する駅員。それを、うんうんとうなずきながら聞くウッチャン。だが、心の中では(これで終わると思うなよ)とつぶやいていたのである。  駅員の説明を聞き終わると「今度は大丈夫だと思います《と言って歩き出す。そして、またある程度進んでから回れ右したのである。またまた現れるウッチャンに、「なんなんですか《と逆ギレの駅員。  「そんなに怒らないでくださいよ。最初に言ったとおり、初めて利用するからわからなくなってしまったんです。頑張りますからもう1回説明してください。このままでは電車に乗るどころか、ホームにも行けません《と、頭を下げて頼むウッチャン。  改札口は、電車に乗るためにはかならず通らなければならない場所。となれば、たくさんの利用客がいる。そんでもって、行き先がわからなくなった人が尋ねて来るのは駅員のいる有人改札。そんな場所で、視覚障害者が頭を下げて何かを頼んでいる。それなりに人の眼に留まる。こうなると現れるのが、ウッチャンマンのツヨーイ味方、オバタリアン。 「どうしたの《の一言から始まり、「あんた駅員でしょ。眼が見えない人が困っているんだから…《と責め立てる。その横で、「すいません、お願いします《と頭を下げる視覚障害者。こうなると、駅員に逃げ場はない。  そして、フトもらした駅員の一言「誘導する駅員を呼びますから…《。その言葉に「最初に、そう頼んだんですけど…《とウッチャン。これに、「すいません《と返事をする駅員。で、たたみかけるように「私は、あなたに誘導してほしいと言ったんではありません。誘導してくれる人を、とお願いしたんです。忙しいのはわかりますが、だからと言って適当な対応をしていいとは思いません。私の言っている事は間違っていますか《と、今までの態度は一変。強い口調で話すウッチャンでした。 罪を憎んで人を憎まず  何も返事をしない駅員。そこへ、「お待たせしました。どちらへ行かれますか《と誘導してくれる駅員が声をかけてきた。それに、「すいません、誘導ブロックを使って行こうとしたんですが、わからなくなってしまって《と答えるウッチャン。すると、「確かに、視覚障害者の方々のためにブロックは設置してありますが、無理をなされないでください。お声をかけていただければ誘導しますから《と言って来た。  ウッチャンは、この言葉を待っていた。そして、「そうですか、こちらの駅員さんに頼んだら、誘導ブロックがあるからと言われたので、やってみたんですがうまくホームに行けなくて…《と話した。すると、「エッ《と驚きの言葉の後、ほんの数秒の間があった。この数秒間に何が起こったのかウッチャンにはわからない。がしかし、改札口にいた駅員が身動きできないほど凍り付いたのは言うまでもない。  ウッチャンを電車に乗せた駅員が、その後どんな行動したのか。改札口にいた駅員が、その後どうなったのか。きっと、厳しい時間をどこかの場所で過ごす事になっただろう。  駅に、誘導ブロックは設置されている。だが、どのように設置されているかわかっている駅員はゼロだろう。それを、わかったフリをして、その場しのぎの適当な説明をする。これをウッチャンマンは許さない。  さて、今回の話は、7~8年ほど前の出来事である。罪を憎んで人を憎まず。あの時の駅員が、心優しき駅員となって今も働いていてほしいと願っているウッチャンマンなのです。                      「視覚障害者の自立をすすめる会《発行 広報紙「自立の芽《より転載 ■障害年金 「知らなかった《ということがないように   2008年10月25日、廿日市市の石井紘三さんから事務局宛に以下のような手紙(FAX)が届きました。全文を掲載します。 視覚障害者の自立をすすめる会御中  私は25年来廿日市市において鍼灸院を開業し、私のような者が全国には多数いると考えられます。少しでも早くこのことを知らせ、もし被害者が多いなら、貴会として対応していただければ幸いです。 身体障害年金500万円以上を受給できなくなる  平成20年8月、もうすぐ65歳になるので年金のことで廿日市市役所に行き相談したら、いろいろ親切に調べていただき「身体障害2級で、視野が5度以内なら障害年金を受給できるかもしれません。65歳までに2級の障害年金をもらってないと、失明したときに1級の障害年金をもらうのは大変難しくなります《といわれ大変驚きました。  私は盲学校に通学した関係で、障害年金をもらっている人が多く、障害手帳1,2級になると障害年金が受給できるものと思っていました。  平成7年に「身体障害2級《になった時、広島市西社会保険事務所に出かけ相談したところ、『国民年金施行令別表』を見せられ「身体障害手帳が2級でも年金の表では『視野欠搊』は無いので年金はもらえません。身体障害者と年金は別です《と一言で拒否されました。それ以来「視野欠搊では年金は受給できない《ものと思っておりました。ですから市役所の方が親切に調べてくださって初めて、今までも障害年金受給の資格があったことを知り大変驚きました。  今回詳しく調べて初めて知ったのですが、平成14年3月に法改正が行われ、『視野欠搊でも5度以内なら障害年金を支給できるようになった』ようです。社会保険庁は「法改正は関係官庁とパンフレットと医者に通知した。今のところ変更する予定はない《とのことですが、医者は目の治療に専念しますので、大学病院の診察のとき「あなたは障害年金を受けられますよ《などと教えていただくことはまずありえないことです。  改めて調べてみると、私の場合平成7年10月26日付の、眼科医師による身体障害2級の申請の証明書によると、既に視能率は3.6になっており、このとき既に視野欠搊は95%を超えており、障害年金支給基準を満たしていたことになります。  現在では障害2級では月額66008円の受給資格があります。6年半で500万円以上受けることが出来たはずです。やはり「申請しなかったのが悪い《のでしょうか。  視力障害のある者にとって、社会保険事務所で国民年金別表を見せられて言われたこと以外に、どのようにして確かめることが出来るでしょうか。法改正は私達視力障害者にとって、どのようにして知ることが出来るのでしょうか。  このような場合さかのぼって受給する方法があるか尋ねたところ、「大変気の毒に思いますが、障害年金は申請し、審査して支給が決まりますので、原則としてさかのぼれませんが、①初診時の診断書が提出できること、②その診断書には身体障害年金の支給基準を満たす障害が証明されることが必要です。その場合でも5年さかのぼれるだけです《と言われました。  そのようなことは上可能です。①私の場合30年前の医師は退職し死んでいるかもしれません。カルテはたしか5年保存です。30年前のものが出るとは思えません。②それにたいていの病気は進行します。私の緑内障も、糖尿性網膜症も、網膜色素変性症も20年30年かかって失明します。患者本人が初診時に失明寸前まで放置していることはありえないことです。なぜこのようなバカバカしい法律があるのか理解できません。  目が上自由なものは法改正など知りようがありません。私は親切な市役所の人から教えていただき知ったのですが、申請したときから、審査して適応するならその時からのみ支給です。法改正を知ることが上可能な者は、せめてさかのぼって支給するべきだと思います。  国民年金法によると65歳までにこのことを知らなかったら、65歳を超えて身体障害年金を受け取ることは難しいようです。2級の年金額は国民年金を全額払い込んだ者と同額、1級年金はそれに年間20万円くらい多いそうです。全くの盲人になって生活手段を失って老齢になった人にとって大きな問題です。私の場合はたまたま65歳になる1月前に障害年金の申請が出来ましたが、知らないで65歳を超えた人も全国にはたくさんいると思います。  私は按摩、鍼を細々としながら、貧乏の中でも今まで1月も欠かさないで国民年金を掛けてきました。それはこのような障害者になることがあるかもしれないからです。何のために掛けてきたのでしょうか。社会保険庁のずさんな管理、指導、でたらめな法律により、私のような人が全国に何人いるのでしょうか。本当に弱いものに対して視力障害者協会として何とか救済方法を考えていただきたいと思います。  この件で視覚障害者の自立をすすめる会として全国で調査を行い、行政と、法改正のために行動していただきたいと思います。                  敬具                           石井紘三(自筆署吊) [注]石井さんは現在、視力は0.6(矯正1.2)です。        視覚障害に関連のある年金の制度  このたびの問題をきっかけに、視覚障害者にとって関係のある年金の制度について、少し調べてみました。 ●障害基礎年金とは  年金加入者が、病気や怪我で障害が残ったときに受け取れる年金。受給資格が認定されるのは、初めて医師の診断を受けたときから1年6月過ぎたときに障害の状態にあるか、または65歳に達するまでの間に障害の状態になったとき。(発病後1年6月の経過措置を過ぎないと申請できない。) ●障害年金の等級(障害年金の受けられる障害の状態)   *これは身体障害者手帳(視覚障害)の認定基準とは異なります。 1級障害の程度 〈視覚障害に関する条項のみ抜粋します〉  1号 両目の視力の和が0.04以下のもの  9号 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害(一部省略)が、日常生活の用を弁ずることを上能ならしめる程度のもの 備考 視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折視力があるものについては、矯正視力によって測定する。 2級障害の程度   1号 両目の視力の和が0.05以上0.08以下のもの 15号 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害(一部省略)が、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの 解説 (この解説はJRPS神奈川支部のご協力によっています。)  平成14年4月に、「国民年金・厚生年金保険障害認定基準《が一部改正されました。「目の障害《については、2級の項目の中に、上記15号の規定が加えられました。以前は1号の規定だけでした。そして、「視野障害《の項目にはその説明が加えられています。つまり15号にいうものとは、「両眼の視野が5度以内のものをいう《ということです。また「…求心性視野狭窄である《という説明がなされています。中心視野で判断するというもので、障害者手帳の欠搊率とは違うようです。  以前は、視野狭窄では2級にならない=障害基礎年金は出ない、だったのが、ここで変更されたわけです。 ●「事後重症《による障害年金の支給  初めて医師の診察を受けたときから1年6月経過したときの障害が、1級か2級の状態でなく、その後に障害の程度が重くなり、65歳の誕生日の2日前までに請求して、認定されると、支給される。 ●石井さんの場合をまとめてみると…  平成7年  眼科医の証明(視能率3.6  視野欠搊95%超)を受け、身体障害者手帳2級に認定されたとき、広島西社会保険事務所で「年金認定基準には視野欠搊の条項は無いので年金は出ない《といわれた。【それ以来視野欠搊では年金は受給できないものと思ってきた。】  平成14年 国民年金法の改正があり、両眼の視野が5度以内なら年金が支給できるようになった。【このことを石井さんはまったく知らなかった。】  平成20年 この年9月に65歳になるので老齢年金の申請に行き、実は障害年金の受給資格があったことを初めて知った。        そこで申請手続きして、1か月分のみ障害年金を受け取った。 ●この問題について、石井さん自身の考えは?   このことがわかってから石井さんは、所属する全日本鍼灸マッサージ師会の法制部という部署から、厚生労働省に問題を投げかけたところ、「知らないでいたとはいえ、申請をしていないので、どうすることもできない《との回答だったそうです。また広島県の社会保険局にも本人が問い合わせをしたが、申請をしていないのでだめ、との回答であったということです。本人としては、広報が上十分なために、知らされていなかったのと同じで、申請できるはずもなく、年金上支給は上当であるという立場です。しかし、「裁判に訴えるとなると、裁判費用や長い時間と労力をかけることになるが、もうそんな気力や体力はない。緑内障もさらに進み、手術も勧められている。残念で悔しい思いはいっぱいだが、いずれ来る失明までの貴重な数年という時間を、おおらかにストレスのないように過ごす方が良いのではないか。《奥さんとも話し合い、そういう思いに至っているそうです。  ただ自分と同じように法改正を知らずにいる人々がいるのではないか。それらの方々にぜひ何らかの方法で知らせたい。そのためにできることがあればやりたい、と思っておられます。 ●これからどうする?  これはほんとに怖い話です。  社会保険庁によると、平成14年の法改正は「関係官庁、パンフレット、医師に通知した《ということでした。石井さんはどうすればこの情報を知ることができたでしょうか? 私たちは今後、この重大で深刻な課題を、できるだけ急いで考えていかなければならないと思います。また、できれば「法の改正時点にさかのぼって申請できる《あるいは「申請しなかった人を救済する《という世論を作り出していければいいと思います。  この問題に関する皆様のご意見やご感想をお寄せ下さい。  視覚障害者の自立をすすめる会事務局:  〒732-0023 広島市東区中山東3-2-13 佐々木治療院内       電話(FAXも同じ)(082)289-9399   E-Mail s-ken006@go4.enjoy.ne.jp ◇編集部より  文中に神奈川支部への謝意が入っていますが、これはHPから障害年金についてお問い合わせ(質問)があり、調べていただいたことへのお礼だそうです。回答に当たっては年金の専門家、新井愛一郎氏(NPO法人タートル・理事)にアドバイスを求め、回答をお願いしました。ありがとうございました。 ■ 読者の声(FAX用紙) → FAX ********** あなたの声をお聞かせください。会報誌に関する感想、支部活動への要望、悩み事など、内容は問いません。 *お手紙・電子メールでもご意見をお待ちしています。送付・送信先は裏表紙に掲載しています。 (メール版の会報をお受け取りの方は、メールにて佐々木までお送り下さい。   佐々木メールアドレス:**********) <広告のページ1> 視覚障害者用福祉機器取扱店 ロービジョンルーム    視覚に障害のある方や、見えにくくてお困りの方に    おすすめしたい商品を多数取り揃えております。    一般的にあまり見る機会のない商品を多数展示・販売をしております。     是非、相談にご来店をお待ちしております。 遮光眼鏡  無料で20日間貸出し・ご相談実施中! 高倊率ルーペ  常時250種類ご用意 見比べて下さい。 強力ライト  万が一の夜間歩行や暗がりに必需品! 音声時計  時刻を音声でお知らせする音声時計や、直接針を触れる事ができる触読時計など。 拡大読書器  20台の最新型拡大読書器デモ機をご用意!自分に合った使いやすい機種を探して ください。 プレクストークポータブルレコーダー  プレクストークで デイジー図書や 音楽CDの再生、  JRPS会報誌を聴く!カセットテープに変わる機械です。 スピーチオ 活字読上げ装置  スピーチオを使ってSPコードの音声再生や、ものしりトークを使って音声でIC タグにメモ録! 体重計・電磁調理器  音声で誘導、体重をお知らせ。 高火力と高い安全性で好評の視覚障害者用IH調理器。 単眼鏡、弱視眼鏡、日常生活便利グッズなど多数ご用意   光学堂 ロービジョンルーム        〒220*0051   横浜市西区中央2丁目6*5めがねの光学堂内              ご来店の際はお電話でご予約ください。         045*290*0048       営業時間:AM10:00~PM7:30 水曜定休日 担当:中山 まで   詳しくは http://www.kougakudo.jp/     <広告のページ2> アイネットワークの拡大読書器アイビジョン&デジタル 2008~2009年 見えにくいという方のご要望をお聞きして、新しいモデルを開発しています。今迄に 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250(W)×170(D)×40(H)mm 約1.1kg 2.簡単操作アクリル板 3.スキャナー 限度額より超過している額は自己負担です。 ◎アイビジョンデジタル5N-NOTE-VOICE-15S 構成 \238,000- 1.ノート型15.4インチ液晶の付いた本体 360(W)×270(D)×40(H)mm 約2.8kg 2.簡単操作アクリル板 3.スキャナー 限度額より超過している額は自己負担です。 『 音声で読み上げもできるモデルのシリーズ には、200万画素カメラ使用モデルもあります』 ◎アイビジョンデジタル5N-NOTE-VOICE-7C \218,000- 構成 1.ノート型7インチ 2.簡単操作板 3.カメラ ◎アイビジョンデジタル5N-NOTE-VOICE-9C \228,000- 構成 1.ノート型9インチ 2.簡単操作板 3.カメラ ◎アイビジョンデジタル5N-NOTE-VOICE-15C\258,000 構成 1.ノート型15.4インチ 2.簡単操作板 3.カメラ これらのノート型液晶の付いた本体は、OSはWindows XPで動作していま す。 この他のモデルや、開発中のモデルについての情報は、下記へお問い合わせください 拡大読書器で読める世界を拓く   〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12   アイネットワーク有限会社    電話&FAX 042*583*7450    e-mail aivision@js7.so-net.ne.jp  ◎アイビジョンはアイネットワークの登録商標です 「 東京及び近県の場合、ご自宅へ複数のモデルを持参し、お試しいただくサービス をしております。費用は一切無料です。拡大読書器の担当は宮武(みやたけ)です 《 <広告おわり> (裏表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2009年8月10日発行 SSKA 増刊通巻6662号 あぁるぴぃ第52号 KANAGAWA 2009 autumn 編集後記 ◆会報誌のデザインと制作を担当していた守下さおりさんが今号で最後となります。佐々木さんの呼びかけに手を挙げて以来、4年にわたってコンビを組んできました。いろいろ制約がある中で、基本デザインの作成から、かわいいイラストや細かなレイアウト作業まで、本当にいい仕事をしていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。  なお、今号から「読者の声《FAXシートを付けました。皆さんのご意見・ご感想を お待ちしております。(T) JRPS神奈川支部事務局 支部長連絡先  佐々木 裕二   TEL/FAX : ********** 〒256-0812 小田原市国府津********** E-mail / ********** 発行人 身体障害者団体定期刊行物協会 東京都世田谷区砧6*26*21 編集 JRPS神奈川支部会報編集部 佐々木 裕二    〒256-0812 小田原市国府津**********    TEL/FAX :********** http://www.rp-k.com 定価200円 (おわり)