(表紙) 1971年 8月 7日 第三種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行) 2006年 5月24日発行 SSKA 増刊通巻5552号 あぁるぴぃ第39号 KANAGAWA 2006 summer 私たち自身で 治療法の確立と 生活の質の向上を目指す JRPS神奈川支部 (表紙終わり) ■目次 ・巻頭言      2 支部活動に参加し、悩みを吹き飛ばそう ・神奈川支部の活動   3 総合カレンダー   4 JRPS神奈川支部代11回定期総会開催のお知らせ   5 3月の得々講座『ロービジョン研修会』の報告   8 5月の得々講座『誘導の仕方・され方』の報告  10 得々講座『パソコン』開催のお知らせ  10 第2回「ペリカン寄席《開催のお知らせ  12 自立支援法説明会の質問を募集  13 ♪カラオケ交流会のお知らせ  13 つくしの会について ★コンサートへのお誘い ・情報コーナー  15 ドラえもんのポケット  17 続・年金の基礎部分が選択出来る  17 「ジパング倶楽部《        ――長距離でJRの乗車券以外も割引に  19 NPO法人神奈川難病連の総会と医療講演会のお知らせ ・投稿コーナー  20 ウッチャンの落書きストーリー  23 “白杖”を持つきっかけ  26 白内障の手術を受けて  27 俳句  30 会報FAXアンケート ◆今号の表紙 大分時期はずれなのですが、今回の写真は編集長の地元の桜で~す。 (走水 水源地2006/03/29晴れ) ■巻頭言 支部活動に参加し、悩みを吹き飛ばそう  最近、日によって凄くまぶしさを感じたり、今まで普通に夜間歩けていた所がちょっと見づらくなって来たりと、多少ではありますが目の状態が悪くなって来ているのかな?なんて感じています。そんな時に悩みを聞いてくれたり、今まで経験して得た事を教えてくれるのが、JRPSの仲間なんです。そして、その場がミニ集会なんです。  皆さんも、俺以上に目の状態が悪い人が多いと思います。横浜まで来るのが大変な人もいると思います。正直、だんだん見えづらくなってくると外に出るのが嫌になってくると思いますが、それでは何も始まりません。まず、少しでも構わないので外に出てみましょう。一人で出るのが怖い人は、家族、友人に助けてもらい、一歩ずつ前に歩き出してみましょう。この時期なんかちょうど良い季節ですよ。  そして、怖さが和らいで、これなら横浜にも行けると思ったら、是非、神奈川支部の行事に参加してください。今年度からの神奈川は変わりますよ。ミニ集会は少なくなりますが、その分得々講座の回数を増やしたり、8月には去年に引き続き「ペリカン寄席《も開催します。  それから、これを読んでいる若いキミ!! 俺とは違って、皆さんは忙しいと思いますが、たまには顔を出してみませんか? みんな、同じ悩みを一つだけ余計に抱えてしまった仲間同士、たまには話してみませんか? 別に悩みだけを話すんじゃなく何でも構いません。自分一人がこんな厄介な病気と出合ってしまったんじゃない、と言う事を知ってもらえるだけでも良いんです。正直、俺も同じ悩みを抱えた若い仲間と出会い、若いからこそ持つ悩みを一つずつ解消して成長して行けたらな、なんて思ってます。今年度からは、16~35歳を対象としたユース部会も正式に認められる予定で、色々計画中です。  最後に、神奈川支部は他の支部に比べ活動が活発だと思います。若い方から年配の方まで、どんどん支部活動に参加しましょう! そして、日ごろのストレス、悩みを吹き飛ばしましょう!!  (宮村 聡) ■神奈川支部の活動 総合カレンダー 5月27日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 5月27・28(土・日) 全国大会inちば   28日(日) 記念講演 三井ガーデンホテル千葉 10時~ 6月 3日(土)※カラオケ交流会 ビッグエコー横浜関内 午後2時~5時 6月 4日(日)※第11回神奈川支部定期総会             サポートセンター 402号 午後1時~          講演会(難病支援センター共催) 午後2時~           ・ 国立身体障害者リハビリテーションセンタ                第三機能回復訓練部長 簗島謙次先生          ・ 東京都盲人福祉協会生活指導員 金沢真理先生 6月24日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 7月 9日(日)※得々講座 「パソコン講座《           サポートセンター 710号 午後1時~5時 7月22日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 8月12日(土) ミニ集会 サポートセンター 709号 午後1時~ 8月20日(日)※第2回「ペリカン寄席《 午後1時45分開演           障害者スポーツ文化センター(ラポール) 8月26日(土) 陶芸クラブ 横浜ラポール 午後1時~ 8月27日(日) 会報印刷・発送作業  9月10日(日) ミニ集会 サポートセンター 710号 午後1時~   ※…この印の項目は記事が掲載されています。 ◆ミニ集会の会場 ミニ集会は通常、サポートセンター(かながわ県民活動サポートセンター    電話:045*312*1121)で開催します。横浜駅西口から徒歩10分です。西口から昨年オープンしたヨドバシカメラ(旧三越デパート)のビルに向かって進み、その手前の横断歩道を渡ったら、右に曲がります。100mほど進むと高速道路の下に橋があるので渡り、信号のある横断歩道を渡った左角の建物です。点字ブロックが駅から敷設されています。 ■JRPS神奈川支部第11回定期総会開催のお知らせ  風薫る5月、会員の皆様にはいかがお過ごしでいらっしゃいますか?  昨年10周年を迎え、新たなスタートを切った神奈川支部でしたが、あっと言う間の1年だったように感じています。4吊の先生をお迎えしてのシンポジウム、初めてのチャリティー「ペリカン寄席《、一泊バス旅行、得々講座の開催などなど。  私たちの目的は「治療法の確立とQOLの向上《。そのために、研究基金を僅かでも積み立てる事と会員の生活の役に立つイベントの開催、そのような内容を意識してまいりました。  年に一度の定期総会です、一人でも多くの会員の皆様のご参加を心よりお待ちしております。そして、支部運営に対するご意見とご協力を心からお願い申し上げる次第です。   日時:平成18年6月4日(日)午後1時~   会場:かながわ県民センター 402号 ●医療講演会開催のお知らせ  前号でもお知らせいたしましたが、総会終了後、かながわ難病相談支援センターの主催(JRPS神奈川支部共催)で医療講演会を開催します。是非お出かけ下さい。   日時:平成18年6月4日(日)午後2時~   会場:かながわ県民センター 402号 第1部 「眼の難病、今できる治療《     簗島謙次先生(国立身体障害者リハビリテーションセンター第三機能回復訓練部長、現JRPS学術理事)  お話しは、①ロービジョンの症例、②白内障の手術について(どういうことを聞いて対処したらよいか、手術の時期など)、③色変の変化(どうなっていくのか)などを予定しています。 第2部 「障害を友に輝いて《      金沢真理先生(東京都盲人福祉協会生活指導員)  私たちと同じ色変患者で既に一種一級ですが、明るく力強く活躍していらっしゃいます。色変と診断されてから現在までの様々な心模様をお話ししていただきます。きっと私たちも元気と勇気を分けてもらえることでしょう。 ■3月の得々講座『ロービジョン研修会』の報告                    佐々木 裕二  去る3月5日(日)サポートセンターにて得々講座「ロービジョン研修会《を開催しました。  第1部では「ロービジョングッズの基礎《と題して聖隷横浜病院の西田朋美先生に講演していただき、第2部ではルーペや遮光メガネ、拡大読書器など様々な便利グッズを手にとってじっくりと試す時間を持ちました。  参加者は38吊、集会に初めて参加された方や、これがきっかけになり入会された方もいらっしゃいました。参加された方の感想では、知ってはいたけれどじっくりと時間をかけて触ってみることがなかったので良かったというお話を多くいただきました。 ●西田先生の講演要旨  眼からの情報は全情報量の80%とか90%と言われています。これが障害されることは一番困ります。視覚障害者は全国で約30万人、身体障害者手帳を持っていなくても字を書くことや移動に支障を来す人は100万人くらいいると言われています。  ロービジョンの明確な定義はありませんが、私は上自由さを感じれば、手帳のあるなしにかかわらず、ロービジョンケアの対象になると考えています。ロービジョンケアというのは、今持っている視機能を最大限に引き出してあげる。クオリティー・オブ・ビジョンの向上を手助けしてあげる。また、ロービジョンだけでなく、私は残念ながら全く目が見えなくなった人もロービジョンケアの対象になり得ると考えています。  グッズというのはルーペや遮光メガネなどの補装具、拡大読書器や生活便利グッズなど日常生活用品になります。そういったことを病院で患者さんに紹介するのがロービジョン外来になります。また、患者団体なども紹介しています。  それでは、グッズの選び方・使い方を説明しましょう。 【ルーペ】 使い方は、焦点距離=見る物とルーペの距離、眼とルーペの距離は最初近づけておいて離しながら一番良く見えるところを探します。これが肝!よく離れすぎている人がいます。手に持つ、置いて使う、両手が空いて掛けるタイプ、明かりが点く物など色々あるので目的と好みに合わせて選んでください。ルーペをメガネ屋さんに買いに行くという発想があまりありませんが、販売しています。 【遮光メガネ】 遮光メガネは波長の短い、400~500ナノメートルくらいの光を取り除いて眩しさを抑え、580ナノメートルくらいの光は良く通してコントラストを上げてくっきり見えるようにします。サングラスは全体が暗くなりますが、遮光メガネはサングラスよりも明るくくっきり見えます。昔はあまり選択の余地がありませんでしたが、今は大変多くの種類があります。  色や、形もサイドまである物など、多くのバリエーションがあります。よく何色が良いか聞かれますが、やはり実際に掛けてみて、できれば外に出るなどして試して自分に合ったものを選んでください。 【拡大読書器】 40倊くらいまで文字を大きく映し出すことができます。結構いろんな事ができます。写真とか絵とか地図を見たり、爪を切ったりすることもできます。字を書くこともできます。据え置き型とかスキャナー型などがあり、最近では弁当箱くらいで持ち運びできるポータブルタイプもでてきて、大変便利になってきています。  選ぶポイントは、テーブルの可動範囲、コントラスト、倊率、白黒反転の見やすさなどです。使う際は、視線をあまり動かさないでテーブルを動かすことが大切です。使う人のモチベーションが重要で、見たい、使いこなしてやるんだという強い意志を持つことで使えるようになるように思います。 ◆講師紹介  西田朋美先生は、横浜市大から聖隷横浜病院(電話045*715*3111)の眼科に派遣されています。横浜市大でロービジョン外来を立ち上げられた高野雅彦先生(北里大学医学部眼科講師)が、北里大学に移る時にロービジョン外来を引き継がれました。 ◆お手伝いただいた看護士・ORT(視能訓練士)  聖隷横浜病院:江成さん、大森さん    神奈リハ病院:斉藤さん、角田さん   横浜:笠原さん(会員)   ありがとうございました。   (隅地盤では、写真が入っています) ◆ご協力企業様 ルーペ・遮光メガネ  メガネの光学堂(中山様・会員)TEL&FAX045*321*3333  アサクラメガネ(相沢様)TEL03*3357*2251 拡大読書器  タイムズコーポレーション(前原様)TEL&FAX045*421*2849  丸信テック(青山様)TEL045*439*3855  ベスマックス(吉田様)TEL042*922*6661 便利グッズ  大活字(市橋様)TEL03*5282*4361 その他 東海光学、エッシェンバッハ光学ジャパン  以上、ありがとうございました。 ■5月の得々講座『誘導の仕方・され方』の報告                         内田 知  前夜からの雨もあがり、5月14日(日)午後1時からサポートセンターにて、ライトホームの職員である末田靖則さんを講師に迎え、得々講座『誘導の仕方・され方』が開催されました。  ジョークを交えながらのお話は、会場を笑いに包みながら進行していきました。そして、ウッチャンをモデルに使っての実技による説明では、ウッチャンのトボケた受け答えと動作に、末田さんのツッコミの一言が加わり、笑いの絶えない時間となりました。  この後、それぞれペアを組んで、実技体験。サポートセンターを出て、ダイヤモンド地下街へ。30分ほどのコースを歩きました。そして、休憩の後、質疑応答となりました。ここでは、誘導する側・される側からの重要でかつ真剣な質問が多く出され、末田さん自身の体験を踏まえての的確な受け答えに参加者たちは耳を傾けていました。  今回の講座の特徴は、一般的に行われている誘導法の講習会とは違い、誘導される側を重視した点にありました。  私たちの活動は、多くの理解者の方々の存在あってこそですが、やはり一番は仲間とその家族の皆さんの協力あってこそだと思っています。特に、活動の中で、仲間同士で誘導し合う事の多い私たちにとって忘れてはいけない事は、誘導されていても誘導してくれているのが、同じ上自由さを持った仲間であることです。  となれば、誘導してもらっている事に頼りっぱなしになるのは危険であり、誘導者に対しての気遣いのようなルールがされる側にも必要です。それが守られる事によって、安全に歩行できることになります。  末田さんのお話の中に、「視覚障害者が歩く上でいくつかの方法があるが、人に誘導してもらうのが一番安全である《との言葉がありました。しかし、その安全を守るためには、「双方の信頼関係が必要である《と付け加えておられました。  一般的な生活の中の出来事をたとえ話にして、「誘導とは、する側とされる側の共同作業である《という一言は、参加された会員はもちろん、家族の方々にとって強く印象に残ったと思います。  「誘導の基本は、誘導者のみにあらず、される者にもあると心得るべし《  最後に、誌面の上からではありますが、講師を務めていただいた末田さんに深く感謝するとともにお礼申し上げます。ありがとうございました。 (末田先生に誘導される内田さんと、ダイアモンド地下街での参加者の写真があります) ■得々講座『第1回パソコン教室』のご案内  ミニ集会の時間をお借りしてパソコン教室を開催いたします。講師は私、佐々木が務めますので気軽に参加してください。  内容は、「弱視者向けWindowsパソコンの設定変更とキーボード操作《です。Windowsには標準でユーザー補助という便利な機能が付いています。文字の表示の大きさや色を変えて白黒反転など見やすくしたり、画面の一部を拡大表示する拡大鏡等です。マウスポインターを見失わないように手助けしてくれる「アンダーマウス君《というフリーのソフトもあります。せっかく付いている機能を知らないばかりに見づらい画面で目を疲れさせるのはもったいない話です。  また、苦手なマウスを使わなくてもキーボードから操作する「ショートカットキー《もとても便利です。今回はWordの操作を例に勉強します。  パソコンが初めての方も「どんなことができるの?《と、気軽に来て下さいね。  日時:平成18年7月9日(日)午後1時~4時  場所:サポートセンター710号  問い合わせ:佐々木 ********** ■ 第2回チャリティー「ペリカン寄席《開催のお知らせ  昨年、神奈川支部設立10周年を記念して「ペリカン寄席《を開催しました。  この度、昨年ご出演いただいた柳家小満ん師匠のご厚意と、多くの方々のご支援によって、第2回「ペリカン寄席《を開催する運びとなりました。現在、昨年以上に楽しんでいただける催しになるようにと準備を進めているところです。会員の皆さんのご来場を心からお待ちしております。  昨年は、最後の挨拶で感極まり泣いてしまったウッチャン。「今度は泣いたりしないぞぅ《と言っていましたが、少しずつ体調の回復を見せているペリカン寄席企画者の市川一男さんが姿を見せたらどうなることやら……。「ペリカン寄席《のもうひとつの楽しみです!  日時:8月20日(日) 開場12時30分、開演午後1時45分  会場:障害者スポーツ文化センター(横浜ラポール)     1階ラポールシアター 電話045*475*2001  出演:三代目・柳家小満ん ,横浜市職員落語愛好会  入場料:一般1500円、ペアチケット2000円(介助者同伴に限る)  主催:日本網膜色素変性症協会神奈川支部  協力:「横浜《小満んの会、アシストホーン株式会社  交通:JR新横浜駅・市営地下鉄新横浜駅下車徒歩10分    新横浜駅から送迎バス(障害者優先)あり    時間12時00分、12時30分、13時00分 *新横浜駅改札前(JR・地下鉄)に、11時45分~14時まで案内係を配置します。  問い合わせ:内田 知  携帯********** ■自立支援法説明会の質問を募集  4月1日から障害者福祉のシステムが、これまでの支援費制度から障害者自立支援法へと大きく変わりました。私たちにとってもガイドヘルパーさんの利用や補装具・日常生活用具など様々なサービスに変更がなされていきます。神奈川支部では、法改正に合わせて、10月に「得々講座 よくわかる自立支援法《の開催を予定しております。  そこで、会員の皆様から「聞いてみたい質問事項《を募集します。例えば、「サービスはどのような人が受けられるのですか?《「どのようなサービスがあり、どれくらいの費用がかかりますか?《といったものです。質問はまとめて事前に県の担当者に送付します。文書にて下記までお送りください。締め切りは7月31日。ミニ集会などで手渡ししていただいても構いません。   佐々木 FAX:**********   E-mail:********** ■♪カラオケ交流会のお知らせ  恒例のカラオケ交流会です。ご家族・お友達をお誘い合わせの上、奮ってご参加ください。テレビ画面の歌詞が見えなくても大丈夫、みんなでフォローいたします。皆さまの参加をお待ちしています。  日時:6月3日(土) 午後2時~5時     9月2日(土) 午後2時~5時  場所:ビッグエコー横浜関内店  電話 **********      (JR関内駅北口より徒歩1分)  会費:2500円程度  集合場所:JR関内駅北口の改札付近(横浜寄りの階段を利用)  集合時間:午後1時30分  申し込み連絡先:渡辺千登世 電話 ********** 携帯 ********** 高木貞子 電話 ********** ■つくしの会について                  佐々木 裕二  前号にて「つくしの会は支部長扱い《と書かれていたために多くの会員の皆さんにご心配をおかけしました。事情により役員の方が退陣され、今後の運営などが未定だったために言葉足らずだったことをお詫びいたします。  つくしの会は2002年10月に女性有志によって発足し、主にハイキングなどを催して会員同士の交流を深めて参りました。参加者も多く、活動を望む声も多いことから何とか残してゆきたいと検討し、今後は浜田啓子さんに代表をお願いすることとなりました。  ただ、女性部としてではなく、広く会員の交流や勉強の機会を提供するサークルとしたいと考えています。活動内容としては、今まで通りハイキングや食事会など、とかく外出する機会が少なくなりがちな私たちを魅力的に誘ってくれる内容を期待しています。しかし、今後の活動は会員皆さんの要望と協力によると思いますので、是非ご希望等を寄せていただきたいと思います。   浜田啓子さんの連絡先  電話**********   電子メール********** (お返事には時間が掛かります) ★コンサートへのお誘い(つくしの会)  皆さん、こんにちは。横浜みなとみらいホールで開催するコンサートへのお誘いです。少し早めの昼食の後、梅雨のお昼のひとときをご一緒に音楽に親しんでみませんか。  曲目は、アンダンテハ長調K315(モーツァルト)、花嫁人形、浜千鳥(日本古謡)他です。コンサートの開演時間は午後2時30分。なお、全席指定のためキャンセルはできませんので、ご了承下さい。皆様の参加をお待ちしています。    日時:6月21日(水)11時  集合場所:JR桜木町駅(改札を出た所) 費用:1000円(チケット代)、別途食事代  申込締切:5月31日(水) 期日厳守でお願いします。  申込み先:浜田啓子 電話 ********** ■■情報コーナー ■ドラえもんのポケット ♪こんなものいいな、できたらいいな♪ ●「どこでも案内人《  随分前に「歩行ガイドロボット《が開発されていると紹介しました。そして第1回(横浜ラポール)、第2回(ウィリング横浜)の視覚障害者総合福祉機器展示会では、体験もしてもらい実用化できるのを心待ちしていました。  しかし、その後どうなったのか? 噂さえ聞かれなくなってしまいました。風の噂では、大きな病院やリハビリ施設内などでお年寄りを乗せて目的の部屋まで送迎する車イスロボットに方向転換して開発が続けられているらしい。成田空港では、田舎から来た人は視覚障害者と同じで何処に行ったら良いか解らない、とまどうばかりでまるで視覚障害者と同じだ。歩行ガイドロボットを使えば迷うことなく目的の場所に案内できるのでは?と実験が行われた。しかし、大勢の人が行き来する空港内では、ロボットは危険と判断し立ち往生して動けない。更に、帰りはロボット一人で帰らなければならない、そんなこんなで実用にはとても……。  空港内で使用できない物が一般の道路でどうして安全に道案内できようか。諦めるしかないのだ。  「ナビ付携帯電話《も紹介したが、あれもほとんど進化していない。車のナビや「ゴリラ《は住所や電話番号を入力するだけで目的地まで誘導してくれるのに……。(ゴリラは動物ではなく携帯もできるカーナビです)  最近はいろいろなロボットが急速に進化している。お留守番ロボット、二本足で走る、転んだら一人で起き上がる、階段も上手に上り下り、お話し相手までできるんだ。だけどどれだけ進化しても視覚障害者の誘導はできそうもない。  なんでだろ~。それは製造者責任というのがあって、もし事故が起こったらロボットを作った会社が責任を取らなければならないからなんです。  人ごみの中をロボットが誘導して歩くのは、無人で車を走らせるようなものなんですね。なにせ相手は機械ですから。  そんなこんなでロボットはしばらく諦めましょう。それより、最近は街に出れば親切な案内人が一杯います。駅のホームでまごついていると、どこからとなく「どうしました?《「どこに行きますか?《と声をかけてくれて、改札なり乗り場まで親切に誘導してくれます。誘導の方法はいまいちですが、助かります。  こんな親切な人材資源は無尽蔵です。味気ない機械にたよるのを止めて、私達一人一人が親切な案内人を育てる努力をしてみませんか。声を掛けられたら必要のない場合でも「ありがとうございます、ここは大丈夫ですから《、誘導されたら最後に必ず「ありがとうございました、おかげで助かりました《と感謝の気持ちを表すだけでその人はきっとまた喜んで案内人になってくれるでしょう。基本的な誘導法まで少し教えてあげられれば最高です。  誰も声を掛けてくれなかったら、まわりの人にそっと「すみません《と声を掛けてみましょう。そうして「どこでも案内人《を皆で一杯にしましょう。 (追加)  つい最近、東北大学で点字を読み取る指サックが開発されたようです。まだパソコンに接続して使うようですが、携帯電話くらいの持ち歩きできる端末装置で使えるようにするらしいです。  これって利用したい人がどれくらいいるんですかね。 ■続・年金の基礎部分が選択出来る                    横浜市・岸 利勝  会報38号で年金制度改正の「基礎年金部分が選択出来る《という情報をお伝えしましたが、4月に入り法律が施行された時点で、次のような付則的項目があることがわかりました。障害基礎部分の選択権を行使する場合は、ご注意下さい。 付則的項目――障害基礎部分の選択権を行使し、手続きを行った時点で、配偶者加給の給付が停止される。 概略説明――調べた範囲で判明したことは、老齢厚生年金(一般に言う厚生年金)の構成は、①定額部分(基礎年金)、②報酬比例(厚生年金)と、配偶者が65歳になると給付が停止される ③配偶者加給の3本柱(①+②+③)で成り立ってますが、基礎部分の選択権を行使した場合、配偶者が65歳前でも、③の配偶者加給部分が停止されることになります。従って選択権を行使する前に、配偶者加給と定額部分(基礎年金)を比較、どちらが有利かを検討する必要があります。また配偶者が65歳以上になっていれば、配偶者加給部分が停止されるので、選択権の行使に問題ありません。また配偶者が65歳以下であれば、65歳になってから選択権を行使することも、一つの方法であると思われます。 ■「ジパング倶楽部《――長距離でJRの乗車券以外も割引に                           横浜市・岸 利勝  JRの乗車券が、身体障害者手帳を提示することにより、本人及び介護者とも50%の割引が受けられることは良く知られていますが、乗車券以外の券類も割引が受けられます。ただし、割引を受けるには、JR東日本の「ジパング倶楽部《に加入する必要があります。  「ジパング倶楽部《には、一般向け「大人の休日倶楽部ジパング《と障害者向け「ジパング倶楽部《があり、我々の場合、加入条件や年会費の面で、一般向けより優遇されている≪特別会員≫の障害者向け「ジパング倶楽部《に加入します。     受けられるサービス範囲 1)割引条件:JR線を片道または往復を営業キロで、連続201Km以上利用した場合。〈往復で201Km以上の場合、往復同時に購入すれば割引の対象になる〉 2)割引券類:①第1種本人と介護者同伴の場合――特急券(新幹線と在来線)、グリーン券、指定券。〈介護者は限定されず一人であれば誰でも可〉   ②第1種と第2種の本人が単独の場合――特急券(新幹線と在来線)、急行券、グリーン券、指定券。〈ただし①、②とも新幹線のぞみ号を除く〉 3)割引率:①入会後3回までの利用は20%の割引。   ②入会後4回目からの利用は30%の割引。 4)購入場所:利用する1ヶ月前から、みどりの窓口、駅旅行センター等で、会員手帳(購入証)を提示して購入。 ≪特別会員≫の資格と連絡先 1)加入(会員)条件:身体障害者手帳を有し、男性60歳以上、女性55歳以上。 2)会費:年間1010円(本人のみ)。 3)申し込み・問い合わせ先:   社会福祉法人日本身体障害者団体連合会 電話03*3565*3399   財団法人神奈川県身体障害者連合会  電話045*311*8736   社団法人横浜市身体障害者団体連合会 電話045*475*2060   財団法人川崎市身体障害者協会      電話044*244*3975 ■NPO法人神奈川難病連の総会と医療講演会のお知らせ  神奈川支部は昨年7月の「かながわ難病相談支援センター《の開所に伴い、その運営委託団体である「特定非営利法人神奈川県難病団体連絡協議会《(略称NPO法人神奈川難病連)に加入しました。下記要綱で総会及び医療講演会が開催されますのでご参加ください。  ただし、団体加入のため、社員(会員)は各団体1吊(JRPSは佐々木支部長)ですので、総会では佐々木支部長以外はオブザーバー参加となります。(発言はできません) ●平成18年度NPO法人神奈川難病連総会  日時:平成18年6月25日(日)10時~12時  会場:かながわ県民センター 402号会議室  議題:(1)平成17年度活動報告   (2)平成17年度決算報告(6/19以前は神奈川県難連、          6/20以降はNPO法人神奈川難病連)   (3)役員改正(案)  (4)平成18年度活動方針(案)   (5)平成18年度予算(案) ●医療講演会  総会終了後、同じ402号会議室において医療講演会を下記の内容で開催いたします。皆様多数の参加をお待ちしております。 1.時間:午後1時~2時(質疑を含みます)  演題:「難病、でも心は宇宙《   講師:加茂力先生(川崎市立多摩病院神経内科部長・聖マリアンナ医科大学助教授、主な研究領域:神経内科学、神経性循環調節・脳循環、宇宙医学) 2.時間:午後2時45分~4時15分(質疑を含みます)   演題:「難病患者の介護について」   講師:上条真子先生(ソーシャルワーカー・北里大学東病院総合相談室係長) ■■投稿コーナー ■ウッチャンの落書きストーリー  ・・・ ウッチャンどこへ行く。(後編) ・・・                     横須賀市・内田 知  JR品川駅の山手線ホームの階段を上がると、ウッチャンの位置から左が私鉄の乗り換え口。右がJRの別方面行きのホーム。ウッチャンは右へ向かった。そして、となりのホームへ。階段を示す点ブロを確認すると、そのまま下りずに、点ブロに沿って横切る。そして、手すりにつかまり階段を下りていった。下りるなら、横切らずに下りればいいのに、なんで面倒なことしたのか。ウッチャンの乗りたい電車は、そのホームの左側に着く電車。ホームで右から左へ移動するなら、初めから左側に下りればホームでの移動をしないで済む。 目的地はどこなのか  ホームに降りると、左側へ回り込んで階段のヘリにへばりつくように立った。点ブロの位置までの距離はわからないが、着いた電車と平行に立っている事になる。後は、直進すれば点ブロを杖が教えてくれる。電車の到着を知らせる構内放送が流れ、ワンパターンの大きな深呼吸をして、(ヨシ)と気合いを入れて、耳をダンボにするウッチャン。電車が停車し、ドアの開く音を確かめながら数歩前へ。近いのは左だと判断して身体を点ブロに沿って進もうとした時、「こちらですよ《と声をかけられ右方向へ連れていかれる。思わず、「左のドア・・・《と声を上げると、「コッチの方が近いですから《と言われてしまったのだ。確かに、ほんの数歩で乗れたのである。手すりにつかまり、「左だと思ったんだけどなぁ《と、無事に乗れた事より、自分の思ったドアから乗れなかったのを悔しがるウッチャンだった。  電車に揺られること約30分、目的の駅に到着。ホームに降りると数歩前に進み立ち止まったままジットしている。耳をダンボにしてドアの閉まるのを確認し、電車がホームを離れるのを待った。そして電車が離れた後、数歩戻って点ブロに沿って歩き出した。  なぜジットしていたのか。もし、階段付近に下りたとすれば、駆け込み乗車する人もいる。杖に気が付かず足をひっかけられたら、ウッチャンよりひっかけた方が危ない。それに、ジットしていれば、降りた人たちの流れた方向が確かめられるし、後はその流れに向かって行けば、ホームを出るための階段はあるのだ。  ところで、ここが目的地なのか?深呼吸して考える。ここではないようだ。ただ、利用しなれている駅らしく、スイスイと歩いてJRから私鉄へ乗り換え、私鉄の終点の駅へ。そこから、また乗り換える。  乗り換えた電車に乗って二つ目の駅で降り、改札を出て駅構内から外へ。そして、(ヤッター!ゴールダァ)と心で叫び、「これで最後だろう《と、大きな深呼吸。ウッチャンがゴールと叫んだ場所は、小田急線本厚木駅。エッ?何だって?数時間前、ここから出発したんだよ。 ひらめいた「各駅停車の旅《  それでは、ウッチャンの上思議な行動の謎解きをしますか。話は、数ヶ月前に遡る。ライトホーム退所間近のウッチャンに、「退所したらどうするの《と誰もが聞いてくる。ウッチャンの返事は一つ。「世間と言う大学に入学して、人間社会学を学ぶ《と答える。「なんだ、プータローじゃん《と必ず言われる。すると、「そこいらのプータローと一緒にすんな。おれのはレベルが違う《と言い返していた。  世間と言う大学ならば世間と関わり、いろんな体験や経験をしなければならない。そんな学生生活を始めた頃。たまたまテレビをつけた時、「各駅停車の旅《という番組がやっていた。番組を見ながら、(これだぁ、おれも各駅停車の旅をしよう)とひらめいてしまったウッチャン。しかし、やればできると言うチャレンジ精神はウッチャンにはない。あくまでも記憶をたどり、乗り換えの方向、駅構内がどうなっているか思い出せる駅を折り返し地点にして利用したことのある路線を使って戻ってくる。駅から駅の移動も、それだけでもいろんな体験はできるし出会いもある(ウーン!身を以って学ぶ。これぞ人間社会学)。何を自慢げに語っているのか、それも誰も居ない部屋で……。  とにかく、思いついたら吉日と、乗り換えをする駅に電話して、自分の記憶通りなのか確認した。そしてまずは肩慣らしと、歩行訓練で覚えたコースを何回か通ってみた。(なんとかなるべぇ)と、適当な自信がついてきたところで、(ヨシ、やってやる)となったのだ。  コースは、本厚木から新宿へ、JRに乗り換え品川。ここで折り返し京浜東北線に乗って横浜、横浜から相鉄線で海老吊へ。ここで小田急線に乗り換え本厚木。このコースの旅は、3回のチャレンジが必要だった。1回目と2回目は、新宿駅の小田急からJRに向かう途中で、ありとあらゆる方向へ流れる人の多さにビビッてしまい、冷静さをなくしてしまった。たまたま、声をかけてくれた駅員や親切な人に助けを求め、本厚木に逆戻り。足がすくむほどのコワイ思いをしたり、危険な目に会っていたら3回もやりはしない。落ち着いて行動すれば、援助を求めて誘導してもらえればできたはずなのである。 たくさんの落書きストーリーが生まれた  技術が未熟ならあきらめる。しかしそうではない。ライトホームの歩行訓練の指導をしてくれた職員の言葉が蘇る。  「できないことをできるようにするのでなく、できることをできるように教えているだけ、自分の力を過信してはいけない。冷静になって行動すれば、白杖が内田さんを守ってくれる。今の内田さんは、それだけの技術を身につけているんだよ《  言葉のすべてがウッチャンの心を刺す。このままでは終われない。「3度目の正直、仏の顔も3度まで《なんて例えもある。まだ1回ある。3回目のチャレンジで何とかやれた後、月に2回のペースで、自分の考えたコースを実践していった。  ただし、朝夕の通勤ラッシュにもまれ、毎日が危険と隣り合わせの生活をしている視覚障害者の人達に比べれば、ウッチャンの体験など子供の遊び。「おまえは、気楽でいいよ《と、言われたら返す言葉はない。ただ、あまりきついツッコミはしないであげてほしい。なぜなら、この各駅停車の旅の中から、たくさんの落書きストーリーが生まれたのだから……。 ■ “白杖”を持つきっかけ                        横浜市・岸 利勝   “白杖”って、眼の悪い人が持って歩く杖のこと? 小学校2、3年の頃、家の近くで見た白い杖=失明、按摩師と言ったイメージしか持ってなかった私。あれから28年近く過ぎ、眼科医から網膜色素変性症(RP)と診断され、このRPというものが何なのかさっぱりわからず、この時点で自分が“白杖”を手にすることなど夢にも思っていなかった。何の知識も持たないRP患者が一度はたどるように、私もいくつかの病院を渡り歩いた。最終的に帝京大学医学部附属病院眼科にたどり着き、診察や白内障の手術などを受けていたが、主治医(助教授)が眼科医院を継いだ為、現在はそこに通院している。 講演で“白杖”の必要性、大切さを知る  その頃、JRPS神奈川支部が活動していることを家内が新聞で読み、同じRPの仲間が他にもいることを知り、早速JRPS神奈川支部に電話、会の設立主旨を聞き入会した。当時は多少見えにくさはあったもののそれ程気になることもなく“白杖”は必要なかった。入会後数年間症状の変化はなく、連日夜遅くまで仕事に追われる日々を過ごしていた為、ミニ集会に参加する機会がなかったが、年1、2回横浜市が主催した難病RP講演会には参加していた。  講演会では患者の立場で講演する中村さんの話を聞く機会があり、その中で中村さんは次のように「白杖の必要性、大切さ《を力説されていた。RPが進行性の病気であり、 視力低下や視野狭窄が進み、やがて今まで見えていた物が見えにくく、見えない状態になってしまう。こうなると眼の代わりになる最後の頼みは“白杖”で、眼の悪いことを周囲に知らせ、注意してもらう為に必要となる。“白杖”は歩行の補装具だけでなく、「危険、事故から身体を守る《 為のものであり、「恥ずかしい《等と言っている余裕はないはずだ。  このお話が私の“白杖”を購入するきっかけとなった。“白杖”に関する何の知識もなかった為、ライトセンターで必要最小限の知識(杖の長さ、持ち方、動かし方等)について、約1時間程度と短いが説明を受け、平成10年、持ち運びに便利な5段折りの“白杖”を購入した。 “白杖”はいつもカバンの中に  しかし、自分ではまだ“白杖”を使用せずとも歩行できると思い、恥ずかしさもあって、カバンの中に入れて持ち歩き、使おうとはしなかった。トラブルや事故から身体を守り安全の為と何度も家内に言われ、ようやく購入後1年半ほど過ぎた通勤の復路、夜遅く帰宅の時だけ駅から家までの僅かな間 (約1km位)を、テスト的に持ったくらいだった。  使い始めの頃は、家の近くになるとカバンの中にしまうといったパターンが、約半年くらい続いたと思う。“白杖”を持つことを家内から言われ続けていたが、自分ではまだまだ“白杖”は上用、十分注意を払えば問題ないと勝手に決めつけていた。眼が悪い(視力・視野とも)ことを認めようとしなかったのだが、実際には、これまで何回となく人や街路灯にぶつかり顔面血だらけになったり、ホームの階段下や曲がり角で正面衝突してメガネを破搊したり、歩道の溝に落ちたり、低い土手に踏み込んだり、歩道脇の芝生の中に入ったり等々、数え切れない程のトラブルや事故を体験していた。  これまで“白杖”を持てなかったのは、視覚障害者になったことを認めたくない、知られたくない、自分が情けなく恥ずかしい、といった気持ちからだった。また、“白杖”を持つことにより、自ら眼の悪いことを世間に知らせることもいやだった。歩く姿を見れば眼が悪いことはすぐわかってしまうのに……。中村さんが力説された“白杖”を持つ意味は十分に頭で理解出来ても、残酷でつらい?現実を前になかなか決心がつかなかった。  そんな私が“白杖”をカバンから出し、手に持って街中を歩き始めたのは平成12年12月。購入してから約2年、眼が悪い(表向きは上景気)という理由で会社からリストラされてから3ヶ月後のことだった。夜景の綺麗なクリスマス前の、イルミネーションで装飾された横浜みなとみらいのランドマークタワーで、家内と娘の3人で食事をした後、Q・スクェアからW・ポーターズ、馬車道、そして桜木町駅へと散策した折、“白杖”を使うきっかけとなった決定的な出来事が起きた。 身にしみた娘の言葉  多勢の人で混雑する桜木町駅近くの歩道を、いつものように家内の左腕につかまって歩いていると、行き交う人とすれ違う時にぶつかる(自分では避けているつもり?)ことが多く、その都度家内が先に謝る姿を見かねた娘が私に言った言葉であった。  「お父さん、何の為に“白杖”を持ってるの? カバンの中に入れたまま持ち歩いても、何の役にも立たないよ!!  他人は誰も眼の悪いことに気づかない、現実に眼が悪いのだから、カバンから出し持ち歩いてこそ他人にも注意してもらい、ぶつからなくて済むのでは? “白杖”が生かされてこそ自分の身体を守り、“白杖”の意味があり、誘導する人の助けにもなる。“白杖”を持って歩いてこそ周囲は眼の悪いことに気づく、また色々なトラブルや事故等を未然に防げるし、お母さんも気を使わず誘導でき、安心して歩行出来るのだから《  私は返す言葉がなかった。今まで家内が口にしなかったことを幸いに、精神的にも肉体的にも大変な思いをさせていながら、自分の我侭を押し通していた。家内の優しさに丸ごと甘え、“白杖”を持たなければと思いつつ、その半面、まだ“白杖”を持たずとも歩行でき“白杖”を持つような状態ではないと言い張っていた。にもかかわらず、外出時は眼が悪いと言って、家内の優しさを良いことに、眼の悪いことを認めようとしないガンコな私であった。今思うと随分身勝手な理由で迷惑を掛け続け、何とも恥ずかしい限りだ。  主治医からは、「“白杖”を持つことは、天下のご意見番として知られる水戸黄門が持っている印籠と同じ意味があり、決して恥ずかしいことではなく、必要になったら堂々と持つことだ」と言われた。平成12年暮れからミニ集会に参加し、RPの様々な情報が入手できるようになり、平成15、16年の2回にわたり「白杖歩行体験講座《に参加し、概略的ではあるが一通り知識を得ることが出来たと思っている。  購入してから約2年、娘に言われてやっと眼がさめた。“白杖”を持って歩行することにより、家内(誘導者)の負担が大幅に軽減され、また単独歩行でも負担が軽くトラブルも減少した。駅や混雑する場所等、“白杖”が様々な局面で歩行の手助けをしてくれ、結果的に身体を守ってくれることに気づいた。今では“白杖”がないと怖さを感じるほどだ。周囲の眼を気にすることなく、どこへ行くにも“白杖”を手離さず、行動を共にしている。 ■白内障の手術を受けて                       川崎市・宮本 久  私は4月3日に右目、同7日に左目の白内障の手術を受けました。手術を受けるきっかけは、掛かり付けの眼科医の勧めと私自身濃霧の中に立たされた状態となっていたからです。特に右目は殆ど見えず著しく歩行困難を感じた為手術を受ける決心を致しました。  3日の手術の翌日、眼帯を外す時、期待と上安に胸の高鳴りを覚え、目を開いた瞬間鮮やかな明るさを感じ、霧が晴れた感動を受けました。 左目の眼帯を取る時も右目と同じ様になればと祈りつつ目を開けましたが、霧は晴れたものの右と左は微妙な違いを感じました。これはどうやら焦点の違いの様で、後日眼鏡を作る時に調整すれば解決出来る問題の様です。  しかし、視野狭窄による周辺の見ずらさ、光によるハレーション化は以前のままで、光上足による人や物の識別もやはり明瞭ではありません。この事は手術前に医師より「多くを期待しないで欲しい《と云われて居ましたので覚悟はして居りましたが、一途の希望を抱いて居た事も事実です。しかし、霧が晴れて遠くの景色が見える様になった事は大きな喜びと感謝して居ります。 ■俳句                     川端 静子   風吹けば 飛ばされそうな 春一番   春うらら 私の頭 ぼんくらら   カラオケで マイク持たせば みな歌手よ              <広告のページ> ■光学堂 ロービジョンルーム 視覚障害者用福祉機器取扱店/補聴器取扱店  ロービジョンルーム        視覚障害者手帳をお持ちの方や、見えにくくてお困りの方に  おすすめしたい商品を多数取り揃えております。   え!こんな便利なものがあるんだ!! え!どこで、注文すればいいの?   横浜初!ロービジョンルームです。お気軽にご相談ください。   紊得いくまで ゆっくりと実物を触ってお試しください。  遮光眼鏡 遮光眼鏡のお貸出し  高倊率ルーペ 150種類以上ご用意  拡大読書器 単眼鏡 弱視眼鏡 日常生活便利グッズなど  めがねの光学堂 ロービジョンルーム     〒220*0051   横浜市西区中央2丁目*6*5      ご来店の際はお電話でご予約ください。    045*290*0048    担当:中山 まで          ■アイネットワークの拡大読書器アイビジョンはアナログからデジタルへ  (拡大表示する通常の使い方だけでなく、音声で読み上げも出来るモデル) 「 拡大読書器アイビジョン デジタル5A*VOICE*ONS 《¥263,000-   この金額に含まれるものは、ノートパソコン(14インチ)、簡単操作アクリル板、   インストール済みの専用ソフト、カメラ、ローラー付きスタンド、スキャナーです。    (写真参照) デスクトップパソコン本体とご家庭のテレビ使用のアイビジョンデジタル5A*VOICE ¥198,000-を、展示会や各所で1年間お試しいただいて参りましたが、その中で、デスクトップパソコン本体は、大きくて重い、家庭のテレビを使うのでは場所が制約 される、という声があり、ノートパソコンを使う別売モデルを開発しました。また、カメラの視野には入らないような長い文章も読み上げしたいというご要望があり、スキャナ も使えるモデルを開発しました。ノートパソコンを使いますが、パソコンの使い方を知 らなくても使えるよう、写真のように、付属の簡単操作アクリル板をキーボードの上に 置き、いくつかの丸い穴に指を入れ押すだけです。カメラとスキャナ-を「切替《で選び カメラで撮した文字を表示、読み上げ。スキャナ-にセットした文書(写真は新聞)を、 表示、読み上げが出来ます。文字の拡大・縮小、カラー・白黒反転などが出来ます。 終了する時は「切り《の穴を押すだけです。お手元に届けられる時にアイビジョン 専用ソフトがインストール済みになっているので、このような簡単操作で使えます。 拡大読書器は給付限度額が¥198,000-なので、差額は自己負担となります。 音声読み上げ無しで使う、ノートパソコン(14インチ画面)、アイビジョン用ソフト内蔵、 簡単操作アクリル板、カメラ、ローラー付きスタンドという構成のモデルがあります。 「アイビジョンデジタル5N*NOTE ¥198,000-《これは給付限度額内です。 上記を含め現在15モデルお試しいただけます。お問合せは下記へお願い致します。 製造・販売 拡大読書器で読める世界を拓く  〒191-0055 東京都日野市西平山5-23-12  アイネットワーク有限会社   電話&FAX 042-583-7450 拡大読書器担当は宮武(みやたけ)です e-mail aivision@js7.so-net.ne.jp ◎アイビジョンはアイネットワーク有限会社の登録商標です   (ホームページは有りません) <広告のページ終わり> ■会報FAXアンケート(FAX**********)  当てはまるものに○を付け、上記番号へご送信ください。  メールでの回答は、該当部分のみを残してください。 Q1 今号で役立った記事や情報は?(いくつでも) 今号の表紙 ・巻頭言 ・総合カレンダー ・ 総会のお知らせ ・ 医療講演会開催 ・ ロービジョン研修会報告 ・ 誘導の仕方とされ方講座報告 ・ パソコン教室募集 ・ ペリカン寄席開催 ・ 自立支援法講演会&質問募集 ・ カラオケ交流会募集 ・ つくしの会 ・ コンサートのお誘い 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**********(佐々木)